○野末陳平君 そうなりますと、そちらのお答えよりも、私は
現実知っていて裏だと、いいかげんにやられているという方が説得力があるんじゃないかと、こう思いますがね。きょうはとにかく
国税庁に対してこの捕捉の問題、申告のやり方の問題、解釈をお聞きする時間よりも、むしろ
大臣に来ていただいているんで、もっと道義的な面も含めてお伺いをしたいんですがね。
大臣の周囲には全然ないとおっしゃっています。そのとおりかもしれません。しかし、
現実にはやはり一部の評論家とか、芸能人とか、あるいはもちろん国会議員も含めて、非常に多額の金が選挙の応援に支払われていることは確かなんですよ。それをまた、もっとはっきり決めるべきじゃないかという動きが
現実にある。そこで思うのですがね。不明朗でしょう。選挙の応援に実費以上の金が行くということは、不明朗だと思うんです。ぼくの場合言いますとね、はっきり言って手みやげぐらいはもらいますよ。だけれ
ども、野党は、少なくもぼくの知る限り野党にそんな謝礼が動いている例はないですよ。しかし、私のところにどういうわけか保守系の無所属で、こういうふうに選挙が厳しくなりますとね、来ますよ、来てくれと。そのときにやっぱり
条件が出てきますね、お金の
条件がはっきり入っているんですよ。だから、ぼくのところに来るんだから、ほかだって絶対に多いと思っているわけですね。そこで、金のかかる選挙をやめようともう言っているクリーン内閣は、そうすると
大平大蔵大臣も大蔵
大臣という立場を離れて、何かこういう常識外の金を政党のしかるべきところでいろいろ
検討したり、
幾らがいいだろうか、そんなことやるということ自体、ぼくは非常に
国民をばかにしている、政治不信をかき立てる不愉快なことなんですね。ですから、大蔵
大臣お願いしたいのは、閣議でこういうことをやっぱりはっきりしてほしいと思うんですね。金のことを言うのじゃなくて、選挙の応援に報酬があると、要求する方もある、それを出していいから応援を頼むという方もある、そして受け取る側もある。それが政治活動の名自であろうがなかろうが、実質的に選挙応援に金が動くと、こういう事実を
大平大蔵大臣としては閣議でやめさせるように、やはりこう言ってほしいんですよ。これちょっと
大蔵委員会でこんなことを言うのもおかしいかもしれませんがね。やはり大きな問題だと思うんです、政治全体として。有権者を余りにもこれじゃばかにしていると思うんですね。ですから、事実関係、それからこの解釈の問題、これは後日
政府委員といろいろやってみたいと思うんです。政治家の
所得というものが非常に不明朗だということは前から言われていますから。それから私、知っている限りにおいて、裏でもって領収書のない金が何十万動いている、事実ですよ、いまでも実際そうなんですから。だからそういうことは
大臣にお聞きしませんが、少なくも
大臣いかがでしょうか。こういうものをあなたの政党では本気で不公平があっちゃいけないから報酬にランクをつけよう、もう少し金額を研究しよう、これやめさせるべきじゃないでしょうか。選挙の応援に金をもらうなんというのはとんでもないんだと、実費以上の物を取るなということを
大臣のほうから、少なくもあなたの派閥の議員に対しては言うべきではないかと、そういうふうに思うんですが、いかがでしょうか。