○須藤五郎君 私が何で
通産省につらく当たるかいうと、
通産省が常に
企業サイドに立っておるとということは、先ほど私が読んだ文書でわかるわけなんだね。この四項目を読んでみましょうか。どんなことか、「(1)ナフサ分解法によるエチレン製造のための設備のうち、精製設備およびこれに付属する分離設備 (2)ポリエチレンの製造のための設備のうち、重合設備およびこれに付属する分離設備 (3)エチレングリコールの製造のための設備のうち、反応設備および精製設備 (4)ブタジエン系合成ゴムの製造のための設備のうち、ブタジエンの抽出精製設備、重合設備および回収設備」こういうものは石油化学プラントの設備については安全検査が廃止されることになったと、こういう通達をずっと出しているわけなんだね。こういうものの検査を廃止するということは、やっぱり危険があるということです。そういうことをあなたたちは業界の要望をそのまま入れて、それで危険をそのままに認めているということがあるわけです。だから、私はいまそういういきさつを述べて言うと同時に、いま言ったように、省令とかなんとかにいろいろなことをゆだねているでしょう。そうすると、ここで
法律の
審議をして
法律を通すのは私らの任務であるかもわからぬ。その通った
法律に何にも具体的なものがなくて、具体的なものは全部省令に委任しちゃっているわけですね。そうすると、省令で何でも自由にできるという結果が起こってくるのです。そうすると、その結果に対して私ら
法律つくった者がやっぱり
責任を持たなければならぬのです。そうでしょう。あなたたちは、
法律さえつくってくれたら議員は黙っておれと言うのかもわからぬ。
こんなことは言いたくないけれども、おととい、私の秘書があなたのところへ、今度の
法律について、また省令を考えているだろうと。この中にたくさん省令の条項があるでしょう、四通りも五通りも出てくる。一体これに対してどんな考えを持っているか述べてもらいたい、聞かしてもらいたいと言ったら、そんなことは
国会が言うべきことじゃないんだ、行政官の
責任でやることだ、いわゆるこういう
意味のことを、そういう言葉でなかったかもわからぬけれども、そういうふうに受け取れるようなことを言った。
私はそのそばについておったんです。それで、私の秘書もちょっとむかっとしたんでしょう、怒ったですよ。それが
通産省の
考え方ですか、こういうふうに私の秘書は言いましたよ。彼やったなと思って私は聞いておった。そして、電話を切ったら、今度は
通産省からあわてふためいてやって来ましたよ。何しに来たんですかと言うと、先ほど
先生の秘書といろいろ話し合った、どうも誤解があるらしいのでやって来ました、こう言うわけです。そういう何でも都合の悪いところというと、少しあなたたちには意地悪に聞こえるかもしれぬけれども、
国会に余り発表したくない問題、いろいろな問題はすべて省令とか政令とか、そういうことにゆだねているのがこれまでの例です。
法律の中にはそういうものがたくさん出てくるのだ。だから、そのたびに私は、ここはどういう政令を出すつもりか言いなさいと言うと、まだできていません、まだ
法律が通らぬとできません、こう言ってそのときは
通産省は逃げるわけです。
それは理屈としてはそうかわからぬ。
法律ができないのに省令が先にできることはないかもわからぬけれども、どういうものをつくろうというぐらいの考えはあってしかるべきじゃないか。だから、それを示してもらいたいと言ったら、先ほど言ったような言葉であなたの方が拒否したわけです。それはおかしいと思いませんか、どうなんですか、どういうふうに思いますか。やはり
国会に、私たちはこういうことを考えていますぐらい出したらどうですか、出さないのはおかしいじゃないか。あなたが返事しなければ、
大臣どうですか、これ。