○
中村(茂)
分科員 検討中、検討中というふうに言い出して、もう三年にもなるわけですけれ
ども、しかも前に許可になった扉までは、もうすでに道ができ上がって、五十年度には全部通れるところまで行く、そういうふうになっておるにもかかわらず、いつ聞いてみても検討中、検討中、特に環境行政についてはいろいろな経過がありますし、しかも非常にむずかしい問題でありますけれ
ども、いつも検討中ということで済まされては大変だと思うのです。そこで
長官の決断というか、そういうものがどうしても、こういう際には必要ではないか、こういうふうに私は思うのです。
昨年のやはり
分科会でありますけれ
ども、当時の
長官は総理の三木
長官であったわけでありますが、やはりこの問題について私
どもお聞きしたら、特にその当時の三木
長官は、自然公園内を通る道路については慎重論者だ、そういう立場で検討をして早急に結論を出したい、こういうふうに言われたわけであります。自分が今度総理になって、やはりそういう
方向で、いま行政を続けているわけでありますけれ
ども、きょうまたお聞きすると、これは検討、検討、こういうことです。
非常に検討がおくれているわけでありますけれ
ども、しかも、どういうふうに言われても、私、もう一度繰り返しますけれ
ども、納得できないことは、扉峠までで終わりなら、どういうふうに言っても、あれだけの橋をつくる必要はないのですよ、このルートがそこで終わりなら。頂上から向こうへ渡る谷間にかけたわけですから。そうでしょう。地元の問題はいろいろあるでしょう。そういうふうになってくると検討、検討で延ばされる上に、実際には頂上まで許可になっている。そのところに、また全長百二十六メートル、幅六・六七五メートル、それが谷にかかっているわけでありますから、その向こうが許可にならないとすれば、全くむだ金をそこのところに投資したと言わざるを得ないような、百二十メートルにもわたる大きな橋を環境庁で許可すること自身、どうも環境庁の姿勢が、その向こうのところを許可するということが前提で、まさか許可したのではないと思いますけれ
ども、そういうふうに、疑わざるを得ないのです。
それともう
一つ、
長官に含めてお伺いしたいのですけれ
ども、妙高の有料道路を認めぬ方針だということを、新潟で
長官が記者会見で発表された内容を新聞で見せていただいたわけでありますけれ
ども、認めない方針について決めた中身として、審議会内部に反対が強い。それからもう
一つ、私はどうしても腑に落ちないと思いますのは、二番目として、地元選出の国
会議員にも建設不許可の了解を取りつけたということを不許可の理由に、新聞で見た限りしているわけであります。
この場合も経過からして、県ではずっと計画も立ててきたわけでありますし、それから実施する際には県の議会でも決まった案なんです。しかしその後、情勢が変化し、特に大石元
長官がじきじきに行って、扉までは何とかいいけれ
ども、その向こうはということでルートの変更をした。ルートの変更をしたにしても、非常に自然破壊の問題がまだある。それから、地元では確かにまだつくってもらいたいという希望があります。こういうのが、いまほとんどどこでも問題になっている自然を守っていくか、それとも
開発かというような問題であったり、またこれが手をつけるときには厚生省時代に許可になったところであったり、
一つの曲がり角にある時期だと思うのです。
ですから、こういう問題はどうしても地元の了解を得なければだめだとか、地元の国
会議員の了解を得なければだめだというものじゃないと思うのです。やはり自然を守るという、自然破壊を何とかしょうという環境庁の方針に従って態度を決めればいいことではないか、こういうふうに私は思いますので、特におくれている
関係と、ここの線については、もうここでとめていただいて、しかも、一応そこまでつくるというふうになっているわけですから、そこのところは一応
試験みたいな形ででき上がったわけですから、これから車もそこまでは来ます。その向こうについては、これは中止でも結構だと私は思うのです。全然やめるということ
——試験道路みたいなものですよね、扉までは。そして、自然がどういうふうになっていくかということを、なお続いて検討して、十年後またここのところを峰まで持っていくかどうかということを検討してもいいじゃないですか。
そういう幅広い
考え方と将来のことを含めて、一日も早くここのところでとまるという結論をひとつ出していただきたいということを強く
長官に要請しておきたいと思うのですが、
長官の
考え方をお聞きいたしたいと思います。