○瀬野
委員 調査設計費等の国庫補助についての
答弁が、
建設省なり農林省からそれぞれありましたが、県工事は
建設省関係で三百万、市町村工事で百五十万までが、いわゆる総合単価を導入した査定で
簡素化する。場合によっては一行で設計書ができるというようなことをおっしゃったが、地元でもそういったことは大変喜んでおりますが、
建設省は、これらは七〇%とおっしゃるが、件数で七〇%と言われても、実際は大工事の方が物すごい設計費がかかるわけでございまして、大工事についてどうしても
調査費がかかる。設計書の費用がかかるということで困っておるわけでございます。
今回は大
被害が起きたわけでございまして、三百万、百五十万というような額ではございません。そういったことから、短兵急にはなかなかまいらぬにしても、将来三百万ないし百五十万をどんどん広げていくということになろうと思いますが、実際問題として
調査費、設計費に相当金がかかっておりますので、その点の実情もよく見て、かつて大
災害のときには特別に補助した例があるということでございますが、今後さらに慎重に
検討し、地元の要請にこたえられるように努力をお願いしたいと思うわけです。
次に、河川
改修の
促進について、いろいろとお尋ねしてまいりますが、御承知のように、今回は、
熊本の場合は一級河川の
白川、緑川、またこの支川である加勢川、御船川とか、二級河川である
坪井川、
井芹川、それから網津川、矢形川とか浜戸川及び
万石川というような
都市小河川が大変
はんらんをいたしたわけでございます。五十万
都市で、こういう中小河川の
はんらんで
災害が起きるということは、本当に他県に余り例を見ないと私は言いたいわけです。
私も、
昭和四十五年以来、予算
委員会の分科会、また
災害対策特別
委員会等でも、六、七回にわたって
熊本の
白川改修または中小河川の
改修等、例年
政府の見解、また
建設省の見解を伺ってきたわけです。
顧みますと、
昭和二十八年六月二十六日、
熊本市始まって以来、未曽有の大水害がありまして、
熊本市が全部どろにつかってしまうという大
災害がありまして、数百名の方が亡くなられた。まだ記憶に新たなところであります。あれからもう二十二年、大体
災害は二十年周期で来るということも言われまして、去年、おととしも、このことを
政府の方に対しても、
熊本市の
災害を出すたびに
白川の
改修を急げ、また
白川の
上流の
白川ダムの建設を急ぐべきである、そしてまた、中小河川の
改修を急げ、そのためには不法建築等のいろいろな立ち退き問題等の話も県、市または国で話し合って進めろということは、しばしば
指摘をしてきたところでございます。
そこで、去る六月二十七日、つい先日ですが、
熊本市の星子市長も陳情要請に参りました。その際、河川局長に対して、今回の
災害で、至るところ
堤防決壊または浸水あるいは橋梁の問題等があって、
災害の復旧を急がねばならぬということでいろいろと
指摘をして、激甚
災害対策の抜本的な改正をぜひやってもらいたい、こういったことを申し上げたわけです。その節、河川局長は、十分
検討して、いずれ返事をする、時間をかしてくれということでございましたが、このたびの河川の
はんらんによって一般
災害が発生したわけでございまして、
公共土木施設に
被害がない場合においても再度
災害を防止して、さらに民生の安定の確保と公共の福祉の増進を図るために必要な河川の
改良工事を
災害復旧事業として取り扱う、このようにぜひ御
検討いただきたい、かように私は申し上げたわけです。
特に
熊本市の中でも、
井芹川、
坪井川と
都市小河川の抜本的な
改修をしなければ、もうこの問題は毎回
災害のときに繰り返す問題でございます。御承知のように、
災害の復旧の場合は原則として原形復旧となっております。用地買収が進んでいてもいなくても、それにかかわりなく原形復旧まではめんどうを見るということになっております。今回の場合、県、市で進めている
改修計画が当然あるわけですが、ぜひその
改修計画に沿って——市でも、
計画した
改修計画が済んだところは
災害は起きておりませんが、
計画ができていて用地買収も済んだところでも、実際にはそこらが決壊して相当な
被害を受けたというのが今回の顕著な、特異な例でございます。
そういったことで、国の手を煩わさなければ地元の
改修計画は遅々として進まない現状でございます。今回の
災害を契機に、特に
熊本市の、こういった五十万
都市の重要な中小河川でありますので、何とか国の方で今回ひとつ研究をしていただいて、
災害復旧事業としてこの
井芹川、
坪井川等、
都市の中小河川の
改修をぜひやってもらうように特段の御
検討をいただきたい、かようにお願いするわけです。
このことは、先日、六月二十七日に河川局長にもお願いをしておきましたが、
建設省河川局長の方から、これに対してどういうふうに
検討をされたか、これは一番大きな問題でございますので、お答えをいただきたいと思うわけです。