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三浦委員 私は、やはりここの第一期
計画ですね、いま工事中のところですけれ
ども、ここに外貿埠頭をつくるというようなことはやめさせるべきだと思うのですね。それはいまあなたがおっしゃったとおり、国立公園の中にそんなものをつくるということはふさわしくないことだということでしょう。それは貫徹しようと思えばできるわけですね。たとえばこれをもう公園にするとか、そういうようなこともできるはずなんですよ。もしかあなたのおっしゃるように、このいま工事中のところを、まあ外貿埠頭はそのままつくらしてしまうんだ、しかし緑地をたくさんとるようにしたいんだ、こういうようなお考えですと、じゃ、第二期
計画がもうその横に
計画されているわけなんですよ。この第二期
計画も同じような判断でもって許していかなければならないという結果になるんですね。そうすると一体どうなりますか。ここに地図がございますけれ
ども、国立公園に指定されているこの範囲では、もう自然の海岸線というのは何にもなくなってしまいますよ。ごらんになればわかるとおりですね。国立公園に指定されている、普通地域に指定されているところで、自然の海岸線というのは何もない。全部違法な埋め立てによってつぶされてしまうということになるわけです。こんなことが放置されてはいけないのではないかと私は思うのです。それに、この田ノ浦の
港湾建設も、また太刀浦の
港湾建設も、その
計画がきわめて非科学的であり、ずさんなんです。ですから、これはやめようと思えばやめられることなんです。
港湾局長が隣にいて耳が痛いかもしらぬけれ
ども、これは非常にずさんです。
たとえば、田ノ浦でコンテナ埠頭ができているのですよ。いまこの第一期
計画の太刀浦でもコンテナ埠頭をつくるようになっているのです。この田ノ浦のコンテナ埠頭というのは
昭和四十六年の六月にできたのです。そして当初
計画としては、これは広島以西のコンテナを全部扱うのだ、年間二十万トンの荷さばきをするのだ、こういう
計画です。ところが、四十八年度どのくらいの荷さばき量があったかといいますと、わずかに一万九千五百八十トンです。たった一割にも満たないのです。そしてこのコンテナ埠頭というのは一トンから十五トンのコンテナを千個もさばく能力があるのです。ところが、個数で言えば、
昭和四十八年度一年間で九百七十七個のコンテナしかさばいていないのです。そして私もここへ何回も行っておりますけれ
ども、コンテナ埠頭はいつもがらがらです。それを十四億七千万円も税金をつぎ込んでつくっているわけですよ。そして管理維持費は毎年八千万円ずつの赤字です。こういう、私
たちに言わしたら、何も国の税金を十四億円——国だけじゃありませんけれ
ども、税金を十四億七千万円も使って早急に建設する必要のなかったものなんです。全然使われていないと言っても過言じゃないのです。それにもかかわらず、さらにいま太刀浦に第二期
計画でつくっているわけなんですね。これもコンテナ埠頭があるのです。こんなのは必要性がないです。だからそういう意味からいっても、こういうずさんな
港湾計画なんですから、もう一回練り直して、いま違法に埋め立てられている土地については外貿埠頭をつくるとかコンテナ埠頭をつくるとかいうようなことではなくて、やはり公園にして国立公園にふさわしい緑地帯にすべきだと私は思うのですけれ
ども、その点ひとつ
運輸省ともよく御
相談していただけるのかどうか、お尋ねしたいと思います。
運輸省だけじゃない、北九州市
港湾局とも
環境庁は十分に打ち合わせをしていただけるのかどうかお尋ねしたいと思うのです。