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上田耕一郎君 関連して。
信濃川河川敷の問題は十一月八日の
決算委員会でも取り上げましたし、それから
建設委員会でもこの問題をこの前から取り上げてきたわけで、
建設大臣はなったばかりで、いま
検討中だと言われますけれ
ども、
河川局長、
計画局長、ずっとこの問題、
委員会の審議の
経過も御存じです。それで私、これまでも明らかにしてまいりましたけれ
ども、いまこの
契約関係ですね、
河川敷の間で
売買関係があるということを言われました。この
契約自体に非常に大きな
疑惑があるということが当
委員会でも問題になってきたわけです。
一つは、まず第一に、売った
農民に対して重要な事実を教えないで行なっている、錯誤を利用した
契約ではないかと。つまり、堤ができるということも言わない、それから
バイパスができて橋ができるということも言わない。それから特に大事な問題は第
九条地ですね。
九条地が国から
払い下げになる場合には
もとの
所有者に無償で
払い下げになるという非常に重要な法的な事実も全く教えていない。そして私、
農民にも会って確かめて、
証言書も読み上げましたけれ
ども、この水びたしの
土地を買って耕作もさしてやると、
地代も要らないと、将来、持ってても国に取り上げられちゃうぞと、まるで
うそを話して
契約さしたわけですね。全くの
うそなんです。しかも時の
大蔵大臣の
田中さんはよく知ってたわけであります。堤がどうなって、それから
バイパスがどうなるかということをよく知ってた。だから、これが問題になったときの
記者会見で、そのために
室町産業という
会社をつくって、ここには駅もコンクリートの工場もつくると、そんなことまで言ってたわけですから、大体
河川敷でなくなるということを
重々承知の上でやった
仕事であります。
農民は公民館に呼び集められて、
契約書を読み上げられて、そこで初めて
室町産業という
会社の
名前を知ったんです。それまでは
越後交通の重役さん
たちが来てて、だから裏に
田中さんがおり、
越後交通の幹部がやっていると思い込んで、
田中さんを信頼して、
農民のためにやってくれると思っていて、
契約書を見てみたら初めて
室町産業という
名前を知ったというわけですね。
しかもこの
室町産業というのは、このために設立された
会社ですけれ
ども、
〔
委員長退席、
理事松本英一君着席〕
明らかになったように、当時
宅建業法に基づく
土地売買の
認可を得ていない、しかもこれは何日も膨大な数の
取引をやっているわけですから、まさに業としてやっているわけですね。
室町産業の
事業というのは、われわれ知っているところでは、この
信濃川問題だとか、
あと柏崎の発電所問題なんかで
名前が出てきますが、おもな
仕事はこれなんです。まさに業として
認可を得ずにやっているという問題があるわけです。で、しかも売りたくないという人には事実上の村八分的な圧力をかけて、すべて完全に買い占めちゃったわけですね。そういう点で、完全に
宅建業法違反だけでなくて、これは刑法上、商法上の非常に大きな
違反があるのではないか、だからこの
契約が無効ではないかということが何度も問題になった。
で、ふるさとの
農民がだまされて
土地取り上げられて、しかも長岡市の八割の野菜をつくっているという非常に重要な
土地なんです。そこがいま草ぼうぼうになっている。この
間野党の
調査委員会が現地を見てまいりました。で、あまりのことに、ほんとうにあきれて、重大問題だという関心があるわけで、この問題を私が追及したときに、当時の
亀岡建設大臣は、やっぱり
疑惑が明らかになるまでこの廃川
敷処分については慎重にやりたいということを明確にこの席で
答弁なさったわけです。
田中内閣時代ですよ。それを
田中内閣がかわって、金脈問題を明らかにするといって三木新
内閣ができて、
仮谷さんが
建設大臣になって、
もとの
田中内閣時代の
建設大臣までの
答弁より後退しているんですよ。そのために
新聞が
後退後退とびっくりして、
新聞が驚くだけじゃない、われわれもびっくりしている、私は質問した当人ですからね。
亀岡さんより
仮谷さんが後退しているというのは一体どういうことかというふうに考えているわけです。で、私は、
仮谷さん、まだ
就任早々だと言われるけれ
ども、この問題について
事情をずっと御
承知で、しかも
調査をされてこられた
河川局長それから
計画局長ですね、少し明確な御
答弁をいただきたいと思います。