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竹田四郎君 ひとつその点は、これはやっぱり自民党の人でも、この問題はそのまま放置をしておいていい問題だというふうには私は思いません。これが
物価が全然上がらないというときならば、それは次の法律ができるまでひとつ待ってくれということが言えるわけでありますけれ
ども、もう具体的に米もかなり上がる、
国鉄運賃もかなり上がる、ガスも上がるだろうし、タクシーも上がるだろうしという、そういう段階ですから、とても私はその十一月まで公務員に対して
——まあここに並んでいる皆さんは大体いいでしょうけれ
ども、下級の公務員は、おそらくたまらぬと思うんですよ。ほんとうに生活ができないという
事態であろうと思います。これについては、私は何らかの形で、やはり臨時的な措置をやっぱりとっていかなければ、公務に専念するというわけには私はおそらくいかないだろうと思いますけれ
ども、これは特にひとつ真剣になって考えてもらわなければ困るだろうと思います。
それからもう
一つ、公共事業の執行の繰り延べということを盛んにおやりになっているわけなんですけれ
ども、しかし、この
政府のやり方というのは、非常に一律的におやりになっているという弊害が私はかなりあると思いますね。一番それがひどいのは、学校建設だと思いますね。いつまでたっても学校の用地が買えない、つくれない。これは銀行の融資の問題も、融資規制についてもこれはからんでいるわけでありますけれ
ども、そうした
意味では、学校建設が非常におくれているという点が
一つあると思います。
それから今次の各地においての災害、豪雨による災害というようなものを見ましても、特に都市近郊においては、下水道の整備がおくれているということが、被害件数を非常にふやしているということが言えるわけです。そのために浸水家屋が多くなったりしているというようなことも、やはり下水道の整備がおくれているからです。しかし、御承知のように、下水道というのはたいへん金のかかる
仕事であります。これに対しても一律に
抑制をされている。そうしたものがこれからの
動向としてもおそらく都市近郊あるいは都市というものへの人口集中というものは、まあそう簡単に急激にやまっていくというものではないだろうと思います。若干、最近においては都市から、あるいは地方への人口の分散の
傾向も若干あらわれてきてはおりますけれ
ども、しかしこれが大流となるということはそう簡単にすぐにできるとは思えないわけです。そういたしますと、どうしても都市の住宅建設というものも、非常にいまはそのスピードは落ちておりますけれ
ども、しかし、行なわれていることはこれは事実であります。そうなってまいりますと、そうした都市の近郊におけるところの下水道の整備というものも急いでいかないと、これはやはり一そう災害を大きくしていくわけであります。まあ
大蔵省の土地の管理なんかも非常にずさんであったために、今度率直に言って横須賀
あたりの災害というものは、
大蔵省の所管の用地の土砂くずれがかなり多かったことも事実でありますけれ
ども、まあそうしたこともおそらくそれは
大蔵省の管理のずさんだけではなくて、下水道の整備という問題がおくれているために、それが
大蔵省の土地の傾斜部分に下水の水が落ちてきて、それががけくずれを起こすというような、そうした
事態に私はなってきたと思うんです。そういう
意味でも、やはり下水道の整備なり、あるいは学校建設なりという住民福祉の公共事業というものは、
景気動向のいかんにかかわらず、これはある程度私は進めていくような措置をとらないと、災害を大きくしたり、あるいは教育というものの
環境を著しく破壊をしていくというようなことにつながっていくと思うんです。そういう面での
配慮というものは、一般的な、概括的な公共事業の
抑制ではなしに、やはりきめのこまかい
抑制というものを私はやっていかなくちゃならぬと思うんです。一方においては、すでにきょうの
新聞あたりに見られるように、エチレンの
設備投資を認めていくというような形が出ていっているわけでありますけれ
ども、そうした点では、特に公共事業というものを一律的に、事業費もまた銀行の融資も同じようにとめていくという
あり方ではなしに、もっときめのこまかい、必要なところにはこれは伸ばしていく、必要でないところはもっと極端に締めていくという形でのやり方というものをもっと徹底していかなければいけないんではないか、こういうふうに思うわけでありますが、そうした点では、総
需要の
抑制あるいは公共事業の執行の繰り延べというものも、もっときめこまかく私はやっていかにゃいかぬじゃないか、こういうふうに思うわけでありまして、これは銀行の融資についても同じだろうと思います。大きなところで金の余っているところは、融資の規制けっこうでありますけれ
ども、やっぱり小さなところ、ここではほんとうにいま銀行融資等が得られなくて倒産件数というのもふえてきているのが実情であります。こういう銀行融資の規制というものも、やはりいままでと同じような一律的な規制のやり方じゃなくて、うんと締めるところ、あるいは若干ゆるめるところ、こういうものが当然あってしかるべきでありますし、そうでなければ、
国民の福祉というものが確保されないではないだろうかと、こういうふうに思うわけでありますが、その辺の見解を
大蔵大臣に伺いたいと思います。