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1974-11-07 第73回国会 参議院 運輸委員会 閉会後第4号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和四十九年十一月七日(木曜日)    午前十時二十六分開会     —————————————    委員異動  十月十五日     辞任         補欠選任      加藤  進君     岩間 正男君     —————————————   出席者は左のとおり。     委員長         宮崎 正義君     理 事                 黒住 忠行君                 山崎 竜男君                 森中 守義君                 三木 忠雄君     委 員                 石破 二朗君                 江藤  智君                 岡本  悟君                 佐藤 信二君                 宮崎 正雄君                 青木 薪次君                 杉山善太郎君                 瀬谷 英行君                目黒今朝次郎君                 岩間 正男君                 和田 春生君    国務大臣        運 輸 大 臣  徳永 正利君    事務局側        常任委員会専門        員        池部 幸雄君    説明員        内閣総理大臣官        房参事官     神戸 芳郎君        防衛庁防衛局調        査第二課長    三好富美雄君        外務省アメリカ        局安全保障課長  山下新太郎君        運輸省港湾局長  竹内 良夫君        運輸省鉄道監督        局長       秋富 公正君        運輸省自動車局        長        高橋 壽夫君        海上保安庁長官  寺井 久美君        日本国有鉄道総        裁        藤井松太郎君        日本国有鉄道理        事        加賀谷徳治君        日本国有鉄道理        事        山岸 勘六君        日本国有鉄道理        事        天坂 昌司君        日本国有鉄道施        設局長      篠原 良男君     —————————————   本日の会議に付した案件 ○運輸事情等に関する調査  (国鉄の運転保安問題及び経営改善等に関する  件)  (踏切の安全対策に関する件)  (バス・タクシー行政に関する件)  (米軍艦船港湾使用状況に関する件)  (派遣委員の報告)     —————————————
  2. 宮崎正義

    委員長宮崎正義君) ただいまから運輸委員会を開会いたします。  まず、委員異動について御報告いたします。  去る十月十五日、加藤進君が委員を辞任され、その補欠として岩間正男君が選任されました。     —————————————
  3. 宮崎正義

    委員長宮崎正義君) 次に、運輸事情等に関する調査を議題といたします。  質疑のある方は順次御発言を願います。
  4. 青木薪次

    青木薪次君 青木であります。  国鉄総裁にお願いしたいんでありますが、新幹線建設国鉄経営を圧迫しているということについてはもう御承知のとおりだと思うんでありますが、借り入れ金の累増と赤字累積に拍車がかけられまして、このために運賃の値上げが過去四回にわたって行なわれました。国鉄労働者に対しては極端な人減らしとか合理化が進んでいるわけでありまして、このことによって今日まで切り抜けてきた思うんでありますが、国鉄がこの赤字に転化したのは昭和何年か、またその理由について御説明願いたいと思います。
  5. 天坂昌司

    説明員天坂昌司君) 国鉄赤字に転化をしたのはいつからかというお話でございますが、これは先般四十八年度の決算を発表いたしました際にもあわせて発表いたしておりますけれども昭和三十九年に年度といたしまして純損失三百億を計上いたしまして、それ以来ずっと各年度とも赤字でございます。したがいまして四十八年度の末で見ますと、累積赤字総額といたしましては一兆五千九百五十五億となっております。
  6. 青木薪次

    青木薪次君 昭和四十八年度赤字ですね、いま言ったのはね。累積赤字長期負債幾らですか。
  7. 天坂昌司

    説明員天坂昌司君) 四十八年度赤字は四千五百四十四億でございまして、先ほど申しました一兆五千九百五十五億と申しますのは三十九年度以降の累積赤字でございます。  なお四十八年度末におきます長期負債分の残高は四兆三千六百七十九億ということに相なっております。
  8. 青木薪次

    青木薪次君 昭和四十八年度から国鉄財政再建十カ年計画が発足したわけでありますが、新幹線網を延べ何キロに考えておられますか。
  9. 天坂昌司

    説明員天坂昌司君) 再建計画によりまする新幹線建設計画でございますが、合計では六千三百キロでございます。うち再建期間中に開業を予定しておりますものが二千八百キロで、その他三千五百キロは、期間中には営業開始をしない、つまり工事中の段階であるという計画になっております。
  10. 青木薪次

    青木薪次君 投下する国鉄予算——国鉄全体の予算額幾らですか。
  11. 天坂昌司

    説明員天坂昌司君) 再建計画十カ年の中で、投資総額は十兆五千億と相なっております。
  12. 青木薪次

    青木薪次君 新幹線の全体としては幾らと予定しておりますか。
  13. 天坂昌司

    説明員天坂昌司君) ただいま申し述べました投資総額十兆五千億のうち、新幹線分といたしまして四兆七千六百億円でございます。
  14. 青木薪次

    青木薪次君 再建計画のこの十カ年が終わった時点での国鉄財政は一体どうなっているかという点でありますが、そのうち長期負債、それからこの計画中に支払われる金利の総額、これは幾らですか。
  15. 天坂昌司

    説明員天坂昌司君) 再建計画考え方といたしましては、再建期間中、この十カ年の間に、過去の累積赤字を逐次消していける体質をつくりあげるということをもくろみまして計画をいたしたわけでございます。したがいまして、再建期間中の十カ年だけをとりますと、この期間中だけでも累積赤字はふえるわけでございます。数字で申し上げますと、十カ年間の累積赤字の推定といたしましては、一兆四千四百三十五億の累積赤字が生じ、長期負債といたしましては七兆二千六百二十八億ということに相なります。
  16. 青木薪次

    青木薪次君 純然たる計画期間中の赤字と、それから四十七年度までの累積赤字の一兆二千億ですか、これと合計すると大体幾らになるというように踏んでおりますか。
  17. 天坂昌司

    説明員天坂昌司君) 再建期間は、四十八年度でございますので、四十七年度末の累積赤字でございます一兆一千四百十一億を先ほどの数字に加えていただければ、再建期間終了後の時点での赤字になるわけでございます。額といたしましては、二兆五千八百四十六億になります。
  18. 青木薪次

    青木薪次君 そういたしますと、この計画遂行のための財源の根拠ですね、これをどこに求めているのか、こういう点について、ちょっとここで羅列してください。
  19. 天坂昌司

    説明員天坂昌司君) 再建計画は、国鉄経営を、先ほど申しました償却後の黒が出ることを目的としておりますし、同時に、先ほど申しました大きな投資規模を想定いたしております。それをも含めまして申し上げますと、いつもいわれておりますように、この計画は三本の柱からなっておるわけでございまして、一つ国鉄企業努力、それから一つは国の負担、それからもう一つ国民のと申しますか、利用者負担をお願いするということで成り立っております。それで数字で申しますと、国鉄としては増収の努力をいたします、これが十カ年で二兆六千百四十二億、それから経費の節減、特に要員の縮減によりまして二兆四千九百七十一億、その他、資産充当と申しておりますが、土地その他の売却で千三百億といったようなことで、合わせますと、五兆二千何がしという国鉄のなすべきと申しますか、生み出すべき金額というものがさようになるわけでございます。  それから国の負担といたしまして、工事補助金その他全部入れまして、四兆六千九百三十九億と見ております。なお、このほかに財政投融資額等がございますが、これは含めておりません。  それから運賃改定でございますが、これによりまして七兆九千五百十八億の収入の増高ということで計画をいたしております。
  20. 青木薪次

    青木薪次君 昭和四十四年度から今日の四十九年度想定まで、五カ年間によるところの予算人員の減については大体何人。
  21. 天坂昌司

    説明員天坂昌司君) 予算人員で申し上げますと、四万三千の減になっております。
  22. 青木薪次

    青木薪次君 私はいま起こっているこの事故その他の関係で、これは安全部門の切り捨てという問題が非常に起こっているというように考えています。たとえば動力車乗務員の一人乗務だとか、列車乗務員をうんと減らすとか、車両検修回帰キロの延長とか、検査省略というようなもの、すべての分野にわたって合理化による人員減を行なっているわけでありますが、特に施設や電気の作業班の全廃、保守近代化という名目をもって、検査保守定員等を徹底した人減らしをやってきたわけであります。これがいわゆる外注化の拡大と技術力低下、さらに機械力依存の思想や、安全設備対策の欠陥となっていると思うんでありますが、総裁はこの点についてどうお考えになっておりますか。
  23. 藤井松太郎

    説明員藤井松太郎君) お答え申し上げます。  企業体でございますから、企業合理化をやるということは当然のことでございまして、私どもも大いにそれに努力をいたしておりますが、この企業合理化の結果が、安全の低下であるということに結びついては一大事でございますので、人間はなるほど減らしておりますけれども、それにかわるべき機械力というもので置きかえていくという方針をとっておりまして、今後もそういった機械力で補われる限度内において人間を減らしていくということでございまして、私どももその人間を減らすというようなことは、これはいろんなことが考えられますけれども、特にきょう申し上げられるのは、国鉄経営費というのは八〇%ぐらいが人件費に相なっていくということなんで、政府国民も助けてくださるんだが、私のほうは何にもいたしませんではこれは済むわけがないんで、そういう意味合いで、極端に人を減らすという意味じゃなくして、人間機械力で置きかえていくという合理化を進める所存でございます。
  24. 青木薪次

    青木薪次君 国鉄総裁と、運輸大臣に質問したいと思うんでありますが、新幹線車両も、レール架線も相次いで故障事故の続発によって、毎日のように運転が混乱しておることは御案内のとおりです。新幹線はこのために七月が十三日、八月が十日、九月が十五日、十月はこの十五日までで六日間という実は数字になっているわけであります。開業以来ちょうどこの秋で満十歳を数えたわけでありますが、このところ次々に発生した各種の故障事故は異常だと言わなきゃいかぬと思うんであります。この基本的な原因について総裁運輸大臣はどう考えているかという点について。
  25. 藤井松太郎

    説明員藤井松太郎君) 特に本年度新幹線事故多発と申しますか、起こしまして申しわけないと存じておるのでありますが、その原因はどうだということになりますと、開業当時は初期故障と申しますか、非常に事故件数が大きかったんでございますけれども、これはまあ二、三年で安定して、昭和四十二、三年ごろから大体よかったものが、最近、去年あたりからだんだんふえてきたということでございまして、それを原因別に考えますと、要するに三十往復ぐらい開業当時に入っておったものが、今度は百二十往復になっておるということで、列車走行が四倍ないし五倍になっておりますので、事故はそれに比例して起こされちゃかなわぬという議論はありましょうけれども、かりにそんなような算術すると、同じ程度でもって四、五倍の事故が起こるというようなことで、実は最近の事故は四、五倍の事故よりも、安定した時代に比べて実は少し高いわけです。なぜ高いんだということを考えまして、いろいろ検討をしたりしておるんでございますけれども新幹線が百二十往復入っておると、これで決して限度だとは申しませんけれども、そういった多数の列車が入っておりますと、一列車が何かのちょっとした事故でとまるというようなことになりますと、それ以下の続行している列車は全部とめざるを得ないということになりまして、件数がむやみにふえているということでございます。  この件に関しましては、御承知のように運輸大臣にもおしかりを受けまして、要するに、名案はございませんけれども、軌道を強くする、架線を強くする、車両の古いものは取りかえる、それから計器系統を強化していくという以外に方法ございませんが、それによって極力つとめている次第でございますけれども、根本的に言えば、列車回数が非常に多くなったんで、一事故波動係数と申しますか、これがむやみに大きくなるということに尽きるんじゃないかと、かように考えておりますが、いずれにしましても、ハイスピードで走っておりますので、フェイタルな事故を起こしたんじゃこれは申しわけございませんので、それはもう厳に押えていくつもりでございます。
  26. 徳永正利

    国務大臣徳永正利君) 国鉄総裁の御答弁で尽きていると思いますが、私は車両とか施設が破損を生じないように、抽象的な、基本的には設計とか製作あるいは保守されているということが一番根本的な問題だろうと思うんです。  第二には、そういうようなものが正しく取り扱われているかどうかと。これはまあ青木先生は御専門でございますから申し上げるまでもないことでございますが、安全の確保には人と機械がお互いにその長短を補い合って補完し合っていかなきゃいかぬ、この辺の調和がくずれてはならぬわけでございまして、その辺をどういうふうに平生の運営に妙味を発揮するかというところにポイントがあろうと思います。  まあ一口に言いますと設備とその管理運用の問題でございますが、いずれにしましても、そういう事故が出てきたというこの現実はよく踏まえて事故予防に徹してまいらなければならぬと思います。  したがいまして、今後、国鉄ももちろんでございますが、政府としましてもこれらの予防のためにはできる限りのひとつ力を振りしぼって挑戦してまいらなければならぬと、かように考えております。
  27. 青木薪次

    青木薪次君 運輸大臣にお伺いしたいと思うんでありますが、国鉄は十月十五日に新幹線安全確保に関する具体策をまとめて運輸大臣に報告しました。その内容は、十年間の、開業当初から使っていた三百六十車両を五十一年度から五十三年度にかけて全部取りかえる、レール架線などの諸設備等山陽新幹線で採用した六十キロレールその他にかえていくというのでありますが、このために千百億円使うという内容であります。  で、来年三月に博多まで営業開始がされて、昭和五十二年度には東北、上越、成田の各新幹線が完成して、昭和六十年には十七線区の建設予定があるのでありますが、このとおり所管省として確認してよろしいかどうか伺います。
  28. 秋富公正

    説明員秋富公正君) 現在の再建計画におきましては、先ほど国鉄のほうからも答弁いたしましたように、新幹線には約十兆五千億の中の四兆八千億を使うわけでございます。これと鉄道建設公団におきましてもあわせて工事をやっていくというのが現在の再建計画でございますが、御承知のようにその後におきます異常なる物価の高騰ということもございますし、財政再建計画につきましては、これを見直さなければいけないと考えておりますので、今後のその投資規模あるいは投資計画というものにつきましても、もう一度見直しを行なわなければいけないと考えておりまして、現在のところはそういう計画でございますが、さらに再建計画全体の問題から検討したいと考えております。
  29. 青木薪次

    青木薪次君 そうすると、新たな公共投資の抑制や、あるいはまたその他今日の事情の中で総需要の引き締めや、いろいろな物価値上がり等関係を考慮して再検討するということなんですね。
  30. 秋富公正

    説明員秋富公正君) 政府の助成の問題あるいは運賃改定の問題、それからただいまの投資規模の問題、あるいはそのスケジュールの問題、すべてについてもう一度検討いたしたいと考えております。
  31. 青木薪次

    青木薪次君 新幹線車両償却方法耐用年数はどういうようになっておりますか。
  32. 山岸勘六

    説明員山岸勘六君) 新幹線車両につきましては、償却年数を十年と経理上見ておるわけでありますが、一応私どもこの十年が耐用年数であるという考え方はしてないわけであります。  と申しますのは、いずれにしましても、どんな設備でも償却が済んだからもうその設備は使わないんだと、こういうものではないわけでありまして、車両におきましても償却が済んでなおしっかりしていればこれは使っていくと、こういうたてまえをとっているわけであります。
  33. 青木薪次

    青木薪次君 新幹線車両はいま千九百六十両あるわけですね。このうちの三百六十車両は一次、二次の製造車である。したがって、これを直ちに取りかえると。五十一年から五十三年までですか、取りかえるわけですね。そうすると、現在線の電車、これは何万キロで取りかえているのですか。
  34. 山岸勘六

    説明員山岸勘六君) 現在線につきましても、何万キロで取りかえるという基準はございませんで、先ほど申しましたように償却に要する期間ということを一応定めてつくっておるわけでありますが、電車では十二年あるいは十五年と。その車の差によりましていわゆる償却年数も違うわけであります。ただ常識的に何万キロぐらい走るものかという御質問に対しまして申し上げますならば、大体特急型の電車で考えまして、四百五十万キロから五百万キロぐらいのところに現在の車はあるのじゃないか、そのぐらいは使えるんであろうというふうに考えます。  また新幹線につきましても、新幹線停車回数も少ないというような関係で、それよりは約百万キロぐらいは十分走り得るんじゃないかというふうに私ども考えているところでありますけれども在来線電車にしろ新幹線電車にしろ非常にたくさん走るようになった。昔、十年前までは大体車両走行キロというのは三百万キロ以内であったわけでありますが、それが非常に車がじょうぶになる、あるいはまた特急等によって停車回数が少ないというようなことからいたみが少ないというようなことで、走行キロ上の寿命が延びてきているということでございますので、われわれといたしましては、こういう一つの新しい取り組みであるというような基本的な考え方に立って、十分監視を続けながらこの問題を処理していきたいと、このように考えているわけであります。
  35. 青木薪次

    青木薪次君 従来の実験値の経験としても、使用開始後九年間が妥当な線だといわれてきたんですよ。そういうように私は読んできた。一挙に取りかえると多額の経費を要するので、したがって安全性の点から車体その他本体の部分改造によってさらに一、二年ぐらい延ばしたい、これが方針だったんでしょう。それがいま常務の言うことはちょっと違っていると思うんですがね。大体四百万キロといわれているんでしょう、耐用年数ね。五百万キロで取りかえる、しかし最終年度においては七百五十万キロになる。二百十キロ走って、そして新幹線はもっともっと延びるんだということをおっしゃられても、これはことばだけの答弁にしか過ぎないというように考えているんですけれども、それを上回って使用しなきゃならないという現実について率直に答えてください。
  36. 山岸勘六

    説明員山岸勘六君) 従来も九年で車両寿命といわれているじゃないかと、で、大体四百万キロぐらいであるという御指摘でありますけれども、九年で車がダウンになったという歴史はいままでございません。大体われわれの常識で最低約十七、八年は使っているわけであります。それに比べまして先ほど私が申し上げましたものは、非常に近代化され車がりっぱになってきたということの結果によるものであります。なお新幹線につきましても、現在全般検査として浜松工場を出場して安全を確認いたしまして営業線で働いているわけでありますけれども、現在大体四百五十万キロぐらいの走行時点でありますから、やはり五百万キロないし五百五十万キロというところで最初の廃車が出てくるんじゃなかろうかと。よくその廃車の実態を見て、そして処していかなきゃならないというふうに考えまして、恒久対策におきましても、五十一年ないし五十三年というような幅のある数字を使っているわけであります。
  37. 青木薪次

    青木薪次君 三百六十車両廃車にするために非常に困っている問題点は何ですか。
  38. 山岸勘六

    説明員山岸勘六君) いますぐこれを廃車にするために問題点というものはございません。ただ、もしも非常に急速にこれらの一次車、二次車が将来悪化してくるというような事態が起こりまして急速に解体処理をしなきゃならないという事態が起こりますと、これは現在の設備ではできかねますので、やはり線路を敷いて、廃車、解体する線路を敷くということが問題になってくるのではないかと思います。
  39. 青木薪次

    青木薪次君 いまトイレつき車両あるいはまたビュッフェ、これらのいわゆる床板の腐食なんていうものについては相当なものなんですよ。それから特にきたない話ですが、トイレへ入る場合に立っていられないという現状だってごらんのとおりだと思うのです。私ども実際に添乗して経験してきましたからね。そういう点が非常に問題だ。とにかく予算上、資金上困るから先へ延ばすこともあり得るというように、これは率直にやっぱり言ったほうがいいと思う。廃車するにあたっては基地がないんですね。だからこれは五十一年から廃車するといってもなかなか困難な点があるのじゃないかという点があると思うのです。  そのことと、それから気密性が落ちても不快威はあっても安全性は保障されているというように考えている答弁だけれども、それらの点については非常に検査省略その他によって今日車両のいたみというものは限界以上に来ている、こういうように私は考えておりますけれども、この点どうですか。
  40. 山岸勘六

    説明員山岸勘六君) 先ほど申し上げましたように、一次車、二次車あるいは年間を通じまして数十車両廃車をするということであれば、私は現有設備でできていくんじゃないかと思います。しかし、やはりいま私どもはもしかりに二年後、三年後におきまして一度に非常にたくさんの車がいたんできて決心をしなきゃいかぬという時期が来るとするならば、いまからそれに対応した施策を考えておかなきゃならないという決心をしたわけであります。  もちろん先生の御指摘のように、トイレビュッフェ等の下のいわゆる車体ワク組みの損傷は相当のものでありますけれども、これに対応しまして十分な当て金をして、そして全般検査をしておりますので、次の全般検査までは十分な保証がなされ、試験もされているのであります。また気密と安全という問題もございますけれども、一時期この一次車、二次車の気密が悪い、気密が悪いという評判の車を見ると大体一次車、二次単であるというようなことがございましたけれども、最近この点につきまして工場の修理その他も非常にレベルアップいたしまして、最近気密が悪いという車の評判を聞きますと、必ずしも一次車、二次車ではないというような状況でありまして、多少、車には個体差が出るものでありますから、決して気密性が悪いということで、いいことではありませんけれども、その個体差に応じて出る気密の不安定な車に対しましては、それぞれ手当てをして気密度の向上をはかってまいりたい、このように考えております。
  41. 青木薪次

    青木薪次君 時間がありませんから先に行きますけれども、要するに三百六十車両の取りかえのほかは、六十キロレールヘの更換と、それから重架線化、いわゆるこういう進行中の作業を早めるということは山陽新幹線と同じふうにしてしまうんだということでいいんですか。
  42. 山岸勘六

    説明員山岸勘六君) 基本的にはレール構造レールの重さあるいは架線構造架線の重さ等、大体山陽新幹線と同じになるとお考えいただいてけっこうであります。
  43. 青木薪次

    青木薪次君 いま四−四ダイヤですね。これを五−五ダイヤに運転間隔を短縮する計画はあるんですか。
  44. 山岸勘六

    説明員山岸勘六君) まだ決心いたすという段階ではございませんけれども、いろいろダイヤ上の研究あるいはまた諸設備の——折り返し設備等を含めた設備のあり方の研究のためにはやはり五−五ダイヤというものを書いて、そして勉強をやっていかなきゃならぬわけでありますから、五−五ダイヤというものを全然私ども勉強してないわけじゃありませんけれども、現時点において決心をしたということにはなっておりません。
  45. 青木薪次

    青木薪次君 なお六−六ダイヤというようなことも聞いたんでありますけれども、これはないんですね。
  46. 山岸勘六

    説明員山岸勘六君) 六−六ダイヤというのは私、ずいぶん長い間、ダイヤに関係してまいりましたけれども、見たことも勉強したこともないように思いますが、たとえば五−五ダイヤでなくて十ダイヤ——一時間に十本「こだま」なら「こだま」を走らせるというようなことについてのダイヤ上の勉強はしたことがございます。
  47. 青木薪次

    青木薪次君 かつてフランスの国鉄総裁が東京駅のホームに立って、まるで綱渡りだと言われたくらい、世界で一番網の目が小さいんでありますけれども、こういう点について、私どもは、やっぱりいま、この安全という原点に返って問い直すべき時期へ来ているのではないかというように実は思うんであります。特に新幹線の魅力といえば二百十キロで目的地に早く着きたいということでありまするけれども、いま名古屋その他で行なわれている、騒音公害で住民が苦しめられて訴訟にまで発展していることは御案内のとおりです。私の住む静岡県の特に三島市の、安全課で調査しました。昨年の四月の十二日に、もう眠れないという付近の、十メーター離れたところの住民が訴えられました。それから調べたのでありまするけれども、「ひかり」が上下二十五本、「こだま」上下二十本、さらにことしに入って五月に防音壁の工事が終了したあとの七月二十六日から二十七日にかけて上下各合計して百八本を調べたのでありますが、「ひかり」の上りは八十三・一ホン、それから防音壁をつくったためにわずか〇・二五ホン下がった、それから下りは九十・六ホンが八十三・五ホン、「こだま」の場合には逆に付近に反射しまして騒音が高くなったという現象さえ起きているわけです。  こういうようなことについて、環境庁の新幹線の騒音基準によると住宅地域は八十五ホン以下に押えなきゃならぬということになっているわけですね。これの基準には一応合格しているということで、八十五ホン以下に押えりゃいいんだというその姿勢が私はいけないというように考えているわけですよ。この三島市では、県条例に従って五十または五十五ホン以下に住宅地域はどんな車両でも押えなさいということになっているのでありまするけれども、今日、これはもう新幹線が通っている以上、極端に下げる、五十ないし五十五ホンにするなんていうことは、これはできないんですから、今日、この安全問題がいろいろいわれている段階において、東京−新大阪間を百六十キロ運転した場合には二十分しか違わないんですね。そういう点について百六十キロに下げる気持ちはないかどうか、この点ひとつ総裁から。
  48. 藤井松太郎

    説明員藤井松太郎君) 申し上げるまでもなく、新幹線にしろ現在線にしろ国民各位のものであって、これば再六十キロに下げて音は低くなったということになるかもしれませんが、御利用なさる皆さん方はなるほどそれはそのほうがいいというふうに御納得がいけるかどうかということに、第一私どもは懸念を持っておりますし、かたがた二百二十キロか何かから百六十キロに下げましても、先生よく御承知のように、ホンの数字としちゃこれは下がりますけれども、これならだいじょうぶだというような下がり方はしないというようなことで、騒音の問題は非常に申しわけないことなんで、できるだけ騒音の源を押えて音を出さぬようにする、出たものはこれを防ぐというような処置を講じておりますが、なかなか先ほどの御指摘のような八十五ホン以下というようなことも至難なところもあるというようなところで、こういうところに関しましては緩衝地帯を両側に置くとか、あるいは住宅、学校、病院等に防音施設をやるとか、あるいは最悪の場合はお引っ越しを願って補償するというような手をとるという以外に方法はないのでございまして、スピードを下げるということは、そう下げたほどホンは下がらぬ、下がらぬと同時に新幹線を御利用になる方からいうと不便になるというようなことで実は悩んでいる次第でございますけれども、現在のところ下げるということはまだ考えておりません。
  49. 青木薪次

    青木薪次君 けさの新聞に、六日の午前十一時六分ごろ京都で、こだま四五一号が十六両編成の後半で大きな音がしたので気づいて急制動をかけたところ列車が二キロ走ってとまった、床下を調べたところ十一号車の床下にある用水タンクのパイプ、十三号車の主制御器と発電機の鉄製カバー計二枚、十四号車の電圧調整装置の鉄製カバーがなくなっており、十一−十四号車の床下に無数の傷がついていた、これが民家の屋根を直撃したということについては、これは御存じですね。  それから、ここに持ってきたんですが、これ、山岸理事、何だかわかりますか。
  50. 山岸勘六

    説明員山岸勘六君) モーターの点検カバーではないかと思いますが。
  51. 青木薪次

    青木薪次君 これは何だかわかりますか。
  52. 山岸勘六

    説明員山岸勘六君) コックではないかと思いますけれども
  53. 青木薪次

    青木薪次君 こういうものがどんどん屋根から降ってくる。  これは何だかわかりますか。
  54. 山岸勘六

    説明員山岸勘六君) それは碍子か何かの破片だと思います。
  55. 青木薪次

    青木薪次君 碍子ですよ。こういうものが——これは一部なんですよ。こういうごく一部、小田原保線支所で降ってきたものを拾ってきたものなんです。ごく一部、一〇%にも足らないんですよ、半年ぐらいの間に。こういうようなものが空からどんどん降ってくる。京都のきのうの例でもそうなんでありますけれども、これはいわゆる腐食または検査省略によるところの傷を発見できなかったというようなことから、しかも二百十キロで走っている高速の中で、もしもこれが保線や電気の皆さん、あるいは付近の民家の皆さんに突きささったら三人や四人、一ころにやられてしまいますよ。そういった点についてどうお考えになっておりますか。
  56. 山岸勘六

    説明員山岸勘六君) この落下物につきましては私どもとして一番悩みの種なんでありますけれども、大体落下物の多くのものは、先生お持ちのようにゴム製品が多いわけであります。このゴム製品と申しますのは、車両で連結器のほろがゴムである、それからスカートの一部がゴムであり、あるいはまたごみ箱等につきましても高速のためにゴムを使ってパッキング代用にしている、あるいは諸機器のカバーをまたゴムで保護をしているというような、車両関係でこれらが風圧によって急激に落ちるということにつきまして開業以来いろいろ悩んでいるところでありますが、やはり一つ一つそういうものに対しまして改良、改善を加えてきたのでありますけれども、いまだ完全に防止するというところには至っていない状況であります。  しかしながら、この三月以来一件一件何がどこで落ちたのだということを詳細に調べまして、そして一件一件に必ず対応するという組織づくりをいたしました。そして対応してまいりました結果、ここのところだいぶ落下物につきましては減少してまいったと私は思っているわけであります。先生お持ちのたくさんのものをお見せいただいたわけでありますが、相当、期間中にはあるいはそういうものもあったかと思われますので、まことに申しわけないことだと思います。しかし、いずれにしましても、保線従事員の点検、電力従事員の点検等に従事する人間、あるいはまた、へたをすると民家あるいは通行人のほうに飛ぶ可能性もありますので、今後一そうこの問題につきまして全力をあげてまいりたいと、このように考えておる次第でございます。
  57. 青木薪次

    青木薪次君 国鉄総局は、人が足りないために台車検査、交番検査、それから全般検査、これらについて周期の延長を極端にやっていると思うのでありますが、この辺について、延伸をやったもとの期限と、それから延ばした回帰キロについてちょっと教えてもらいたい。
  58. 山岸勘六

    説明員山岸勘六君) 交番検査につきましては二万キロを三万キロに、台車検査につきましては二十万キロを三十万キロ、全般検査につきましては七十万キロを九十万キロ、このように、大体におきまして約五割から三割近い回帰延伸を大体四十四、五年にかけてやったわけであります。この理由といたしましては、特に新幹線は御承知のように初めての車であります。私ども、十分試験もし、また個々の機器につきまして勉強もいたして始めたわけでありますけれども、当初から、どの回帰が最も合理的であるのかということは、無理をした数字は出し得ません。やはり私ども実験値としてこれならだいじょうぶだという合理的な線を求めていかなければいかぬわけであります。したがいまして、先ほど申し上げました最初の回帰キロというものに対しましては上下のアローアンスをつけてやったわけであります。延伸と同時に上限値を決定したわけでありまして、上限値と申しますか、下限値と言ったほうがおわかりいいのかもわかりませんけれども、それ以上は走らせないという限界値を求めてきめたわけであります。
  59. 青木薪次

    青木薪次君 いま国鉄浜松工場新幹線指定工場でありますが、これが十二両全般検査の当時、千八百五十人で現場関係をやっておったのです。ところが十六両化されて以降、順次要員が減ってきて、今日千四百七十人になっているわけです。そのために外注の拡大、すなわち仕事を下請に出す、それからさっき総裁が言われたように、設備を改善するというようなことをしてこれを防止していると思うのでありますが、私は今日の事故をないとするならば、これは国鉄職員の異常な注意力、もう一つは運がよかった、この二つに尽きると思うのですよ。  そういう点から、浜松工場の、これは全般的にそうなんでありまするけれども、要員の構成が、四十一歳以上が何と八五%、四十歳以下が約一五%、こんな要員構成に今日なっているのです。これ見てください。これがいわゆる四十一歳以上、こういう状態ですよ。こんなにたくさんある。しかし、どうですか、五年以下なんというものはほとんど見えないじゃないですか。普通ちょうちん型といわれてきたけれども、ちょうちん型どころか、こけし型ともいわれるし、それから電気スタンド型ともいう。こんな状態で将来、世界に誇る新幹線を維持していくことができると思いますか。その点についてどうですか。
  60. 加賀谷徳治

    説明員加賀谷徳治君) ただいま御指摘国鉄の要員構成は戦中、戦後の後遺症がそういう形で出ておりまして、ひとり浜松工場のみならず、全般的にいまおっしゃいました電気スタンド型ということで悩まされているということは言えると思います。いまおっしゃるとおりの技術の断層ができるのじゃないかという問題につきましては、われわれ全般的に配慮しなければならぬ問題でございますが、単に若い人をそれに入れたからといってこの問題が解決する問題じゃない。したがって、いまおる人をできるだけ高度な技術を身につけて再教育をして使っていくということでなければ、実際問題間に合っていかないということでございますので、そういった点についてもわれわれは懸命に努力しているというところでございますが、職種により、場所により、実情に応じて、まあしかしそう言っても、若い労働力をつぎ込んでこれをカバーしなければならぬというようなケースもあるわけでございますから、そういったことにつきましては具体的に対処していくというふうに御理解願いたいと思います。
  61. 青木薪次

    青木薪次君 加賀谷理事は非常に、現在ある人を指導訓練すればそれで足りるのだというような考え方をしているのでありますけれどもね、人を減らしたいということが先に、すなわち国鉄経営が経済主義、合理主義、とにかくもうけ主義というものに徹してい過ぎるんではないか。このままいったら国鉄技術力なんというものは断層ができちゃって、将来ともとんでもないことになってしまう。国鉄に行ってみたら、国鉄の監督官が一人おってあとは全部下請が働いておったというような状態になると思うのですけれども、これでいいというように思っているのか、それとも将来新規採用して、そしてもっと内部を充実していきたい、こういう気持ちがあるかどうか、総裁から聞きたい。
  62. 藤井松太郎

    説明員藤井松太郎君) お答えします。  先ほど御指摘のように、戦争の後遺症と申しますか、スタンド型の構成をしておりまして、これをにわかにどうこうするかということは非常にむずかしい問題になりますんで、先生指摘のように、スタンドの柄のほうに極力若い者を入れて補強いたしまして、ほんとうの人員構成とかなんとかの対策は、スタンドのかさが卒業してもらったあとじゃないとかっこうがつかぬのではないかと、かように考えますけれども、これとてもいろんな問題を含んでおりますので、にわかにそのかさをなくすとかなんとかということはできませんので、極力先生指摘のようなことも頭の中に描きながら、現実の問題をどう処理していくかということに苦慮している次第であります。
  63. 青木薪次

    青木薪次君 スタンドが卒業してなんということをおっしゃいますが、そういうことになるならば、これは少なくとも四十歳以下の職員が何人いるのか、このことを計算してかからぬと問題が大きいと思うのです。ですからそういう意味で、この点についてはとにかく国鉄の内部を、新規採用もふやして、そして充実するということを言えないですか、総裁にひとつ。
  64. 藤井松太郎

    説明員藤井松太郎君) いろいろ財政上の御指摘のような問題もございまして、にわかに先生の御満足のいくようなことはできないにしましても、われわれとしてはできるだけの範囲内におきまして御指摘のような方向で進みたい、かように考えています。
  65. 青木薪次

    青木薪次君 次にATCについてお伺いしたいと思うのでありますが、ATCは絶対に安全であるという神話をくつがえして、非常に事故が起こっている。しかし国鉄当局にただしますと必ず、ATCは安全側に作用するのだと、こうおっしゃっております。しかし危険側に作用した例としてたくさんあります。で、本年九月十二日の品川基地でのATC異常現示の事故について簡単に説明していただきたい。
  66. 山岸勘六

    説明員山岸勘六君) ATCの九月十二日の品川機器室におきます異常電波の発信でありますけれども、この異常電波が九月十二日になって起こったわけではありません。実は前からそういう電波は、非常に微量な電波でありますが、流れておったわけでありますけれども、正常状態におきましてはこの電波はネグリジブルでわからない状態にあったわけでありますが、ほんとうに調べてわからなかったかどうかということになりますときわめて問題があるところでありますけれども、それがたまたま混触検知装置というものが働きまして、ATCが、品川機器室から出すところの信号が全部ゼロ信号になったという状態の中で、先ほど申し上げました異常電波が、非常に微量なものでありますけれども、これがいわゆる新幹線の基地でない、車両洗浄装置用のトランスから出ております回線の中のコンデンサーから発信をいたしておったものが、二階の機器室の中で増幅されまして、そうして結果としてゼロ信号であるべきものが七十信号を指示した、これが原因の大要でございます。
  67. 青木薪次

    青木薪次君 この事故が起こったときに調査を要求した国鉄労働者に対して、これは操作する人が間違っていると、線のすげかえを間違ったんだと、こういうように発表しましたね。その結果いま理事のおっしゃったように、品川の信号機器室の下側の給水装置の容量の大きなモーターが作用して誘導電流を起こしたんでしょう。これらの関係について、いまこういう条件が今日あるかないかという点についてひとつ承りたい。
  68. 山岸勘六

    説明員山岸勘六君) 最初に発表のことでございますけれども、正式な発表といたしまして、私がクラブへ行って申しました時点におきましては、そういうこともあるけれども、真相は機器室の中である、もっと根本的なものにありそうだということを発表したのでありまして、決して原因が保守要員のあやまちによるものであるということの発表はいたしておりません。  それから、この状態が現在の新幹線の中でほかにないかということでありますけれども、類似のものにつきましては全部検査をいたし、またこういうことの発生しないような装置も付加いたしまして調べておりますので、現時点におきましては一切こういうことはないものと確信いたしております。
  69. 青木薪次

    青木薪次君 そうしますと、どんな場合であっても安全側に必ず作用するということについて確信もって言えますね。またそういうための技術開発については行なうというように確認していいわけですね。
  70. 山岸勘六

    説明員山岸勘六君) けっこうでございます。
  71. 青木薪次

    青木薪次君 十月二十八日に瀧山技師長を委員長とする新幹線総合調査委員会を発足させましたけれども、この調査項目についてひとつ聞きたいと思います。
  72. 山岸勘六

    説明員山岸勘六君) 一応項目といたしましては新幹線の保安設備に関すること、それから新幹線の異常時対策に関すること、新幹線の輸送力の確保に関すること、この三つを主たる目標といたしまして、そのほか新幹線の輸送に関し、必要なことをやっていこう、また大臣に御報告申し上げました恒久対策の推進というようなことにつきましても、この委員会を通じてひとつ強力に推進をやっていきたい、こういうふうに考えてつくったものでございます。
  73. 青木薪次

    青木薪次君 先ほどの私の質問について総裁が明確に答えられましたので、まああまり多くはしゃべりませんけれども、最後の一点として十月十六日の朝日新聞にも載っておりまするけれども、今回のこの東海道新幹線山陽新幹線化にする、すなわち三百六十車両の取りかえに始まって、重架線に東海道新幹線は取りかえる、すなわち一五・三四ミリの太い架線に切りかえる、それから六十キロレールに切りかえるというようなことなどを含めて道床更換から始まって、これは夜間作業では間に合わないということで「国鉄常務理事語る」ということで出ているわけでありますが、これは昼間列車を、点検じゃないですよ、昼間列車をとめてやることもあり得るというように確認していいですね。
  74. 山岸勘六

    説明員山岸勘六君) 大臣に対する報告を総裁のお供をして参りまして、帰りましてからの記者会見のときの模様であろうかと思います。で、この工事はいつごろ最盛期になるかという質問に対しまして、五十一年度以降において最盛期になります。その場合に夜だけでやれるのかという質問であります。こういう質問に対しまして、私といたしまして現時点では夜だけでやり切れるというふうに言い切る自信はありません。と、昼間もやることがあり得るかという問いでありますから、そういうことも念頭に置かなきゃいかぬかもしれないということを申し上げたのでありまして、現在時点におきまして昼やるんだということを決定しているものではございません。
  75. 青木薪次

    青木薪次君 夜間作業が今日この百十ホンも出すところのバラストクリーナーとか、それからコンパクターとかマルチプルタイタンパーというようなものが、実際問題としては使用が不能な状態でしょう。とにかく現地でもう保線所の皆さんに対してあいくちを持ってやかましいと言って切りつけてくるような状態、空気銃を撃ってくる、石を投げてくるというようなことが、もうしょっちゅう起こってるわけです。そのためにやっぱり騒音問題で夜間作業の限界というものは私は来ていると思う。そういうことからいまの問題が起こってきたと、いわゆる工事能力の問題で起こってきたというように言わなければならないと思うのであります。その点については、別に、新聞に出たからこだわるという山岸理事の態度が見られるわけでありますけれども、これは当然夜間作業も現在続いていっているんだから、夜間作業ができないものについては昼間とめてやるんだ、これぐらいのことは言えるでしょう。
  76. 山岸勘六

    説明員山岸勘六君) いまの夜間作業の騒音問題を含めまして、いま鋭意研究中でありまして、いまここでいやしくも列車をとめてやりますというようなことを軽々しく決定した、決心をしたという言い方は、私はむしろすべきでない。むしろわれわれもう少し研究を進めてまいらなきやならないし、また工事の工程、工法あわせまして勉強を進めて、でき得れば夜間でやり切ることが望ましいんである。やはりそれができなくなった場合にはどうかということになろうかと思いますので、できなくなった場合にはやはり昼も含めて考えざるを得ないんじゃないか、こう思うわけであります。
  77. 青木薪次

    青木薪次君 奥歯にもののはさまったようなことを言わずに明確に言ってくださいよ。現在の夜間作業でもバラクリとかコンパクターとか、あるいはまたマルタイとかが、実際問題として人家の密集地帯で使えないでしょう。これだけだって仕事が延びてるんですよ。しかも外注、外注と言うけれども、外注でさえもなかなかたいへんな時期に来てるでしょう。そういったときに現在の夜間作業だって思うにまかせないでしょう。私は作業延期の資料を持ってきてますがね、持ってきてますが時間がないからやめますけれども、そういう状態でさらに全部レールを切りかえちゃう、架線も切りかえるというような場合に、これが夜間作業だけでできますなんていうことを言えますか。
  78. 山岸勘六

    説明員山岸勘六君) もう少し、いま各方面とも騒音防止問題につきまして、工法を含めまして研究しておる段階でありますから、いましばらく時間をちょうだいいたしたいと、このように思うわけであります。
  79. 目黒今朝次郎

    ○目黒今朝次郎君 目黒でありますが、従来からの懸案の関係がありますから、九月三日に国鉄総裁から運輸大臣新幹線の当面の対策、それから十月の十五日だと思うのですが、恒久対策という点が運輸大臣に出されたと思うんでありますが、これらの問題について、大臣としてどう考えるかという点を十分検討して回答してほしいということを要望しておりましたから、大臣のほうからそれに対する、まず監督官庁の立場をひとつ説明してもらいたいと思うのです。
  80. 徳永正利

    国務大臣徳永正利君) 新幹線安全対策につきましては、いま目黒委員から御指摘がございましたように、国鉄からの報告を九月三日応急措置として車両線路、電気施設について重点的な一斉点検を実施、所要の措置を行なった旨、中間報告があったわけでございます。運輸省としましては、応急措置として重点点検を実施したことについての国鉄努力はそれなりに評価をいたしておりますけれども、抜本的な対策を早急に樹立するように指示いたした次第であります。  その後、十月十五日に新幹線安全確保に関する対策が報告されましたが、その内容についてはおおむね妥当なものと認められるわけであります。しかしながら、その成果につきましては、今後これらの諸対策をいかに確実に実施するかにかかっているものと思われます。したがって今後は次の点に留意の上、対策の実施にあたるよう指示した次第であります。  その第一は、車両の取りかえ、重軌条化、重架線化をはじめとする体質強化工事の実施にあたっては工事計画に対しておくれることのないように推進をはかっていくことが第一でございます。  第二は、外注作業を含めた保守作業体制の充実、機器の更新時期の明確化など、総合的な見地から対処する体制をさらに強化するように指示いたしました。  第三点は、総裁以下、職員全員が本来の使命感に徹して、初心に返って事故防止に万全を期していただくように指示した次第でございます。  運輸省としましても、これらの諸対策の実施にあたりましては、財政措置を含めて、できる限りの努力を払う所存であります。なお来年三月の博多駅開業を控えまして、さらに一そう保安度を向上するために、念には念を入れて、徹底的に総点検を実施してもらわなければならないわけでございまして、このためには、あえて列車の運休も辞さない旨指示いたしました。国鉄は来年一月及び二月に四日間午前中の列車を運転休止して、総点検を実施するということはすでに発表されたとおりでございます。  以上でございます。
  81. 目黒今朝次郎

    ○目黒今朝次郎君 いまの回答については、逐次、後ほど関連事項として質問したいと思っています。  それで青木委員のほうからもいろいろありましたから、時間の関係であまり重複しないかっこうで一つ、二つ新幹線問題なども含めてやっていきたいと思いますが、予算定員の減が四十四年から約四万三千だと、そういま話されています、いいですね。約四万三千でありましたね、答弁が。
  82. 加賀谷徳治

    説明員加賀谷徳治君) そのとおりでございます。
  83. 目黒今朝次郎

    ○目黒今朝次郎君 四万三千ということになると、専売公社が四万四千ぐらいですね。社会的に言えば、専売公社一つ分の人員を合理化したと、こういうことに社会的に考えても間違いないですな。どうですか。専売公社一つぐらい、約四万四千だと私は思いますが……。
  84. 加賀谷徳治

    説明員加賀谷徳治君) 専売公社の人員、ちょっとはっきり知りませんが、大体そんなことかと思います。
  85. 目黒今朝次郎

    ○目黒今朝次郎君 大体四万四千ですから、ほぼ専売公社一つをこの間につぶしたという人員ですな。逆に聞きますが、いろんな外注関係もまた行なわれていることも事実ですね。国鉄が系統別に外注の人員として把握している点があれば教えてもらいたいし、そのために国鉄が財政負担をしている点があれば大体どのぐらいということも、四十四年から今日までの一番新しい数字でけっこうですから、どのぐらい外法人員がおって、どの程度国鉄側から金をやっているかという点があれば教えてもらいたい、こう思うんです。
  86. 加賀谷徳治

    説明員加賀谷徳治君) 外注の数字はいまちょっと的確なものを持ち合わしておりませんが、それは四、五%、それ以下の数字で押えているということだと思います。あとでまたこれは……。
  87. 目黒今朝次郎

    ○目黒今朝次郎君 あとでまた−四万三千と外注の要員がどのぐらいかという関連性をちょっと知りたいために聞いたわけです。あとでけっこうですから資料を出してもらいたい、こう思うんです。  それで先ほど総裁は、合理化をやったために安全云々ということは絶対ないと、こういうふうにおっしゃっているんですが、それを確認していいでしょうか。私はいろんな合理化で手抜き、あるいはやれない点が累積して、五年、十年後にいろんな条件が競合して事故という現象にあらわれていると経験上そう思うんですが、それは瞬間的に一足す一は二にならなくても、やはり全部蓄積して、五年か十年の間に蓄積して現在のような、ほんとうに一生懸命国鉄職員が働いているにかかわらず、一切の責任が国鉄職員にあるような社会の批判を浴びる事故が起きていると、私はそういうふうに因果関係を見ているんですが、私の考えは誤りでしょうか。
  88. 藤井松太郎

    説明員藤井松太郎君) これは非常にむずかしい問題でございまして、要員を減らせば、これは際限なく減らしていけば安全に響くことは、これは当然な話であって、われわれとしては経営の立場から、要員はできるだけ合理化をやるけれども、それが安全に響かぬところはどこだということに始終苦労している次第でありまして、これだんだん減らしていったら、安全に響くじゃないか——お説のとおりなんで、どこで響かぬ限度で押えていくかということに、われわれの苦慮の種があると考えております。
  89. 目黒今朝次郎

    ○目黒今朝次郎君 そうすると、現在の新幹線在来線を含めた事故は、だれの責任なんですか。
  90. 藤井松太郎

    説明員藤井松太郎君) 現在の事故は、新聞とかで報道もやっていただいているように、相当多いように見えますけれども、これはあえてそういうことを申し上げるとしかられるかもしれませんが、戦争直後というのは非常に荒廃しておった時代で、これは比較になりませんけれども、その時代に比べまして、現在の事故件数は十分の一になっておる。かたがた、戦争の議論なんかやっておってはだめなんで、最近はどうだという議論になると思いますが、昭和三十七年の、これは百万キロ当たりの事故をはじいておりますけれども、その三十七年当時の百万キロの数字で見る限りにおいては、現在は二分の一になっております。十年前よりも事故は半分になりましたというようなことが一応数字では言えるんだが、毎日の事故はどうなんだと言われると、実は答弁に窮するという次第でございますが、現在の状態は、そう私は人間を減らし過ぎて、これだけの人間じゃ、もうこれは必然的にこういう事故が起こるんだという時代では決してない。労使と申しますか、鉄道の連中が、大臣が先ほど言われたように、大いにその使命に張り切ってやってくれる限りにおいて、現在の人員で事故をだんだん減らしていくということは可能である。したがって現在人間を減らしたゆえであるというふうには私は考えておりません。
  91. 目黒今朝次郎

    ○目黒今朝次郎君 そういう強弁をするなら、あとで具体的な問題を通してもう一回聞きます。あなたは人を減らしたことが絶対事故には関係ないと言っているんですから、関係がないかあるか、あとで今度は具体的な問題で聞きます。  それでもう一つ聞くのですがね。現在三公社がありますね。この公社の皆さんと国鉄労働者を比べた際に、たとえば時間短縮ですね、勤務時間、いろいろな勤務形態がありますから、そういうこまかいことは言いません。基本的に四十八時間とか四十六時間とか、週休二日制とかありますが、そういう原則的な勤務形態を見た際に、国鉄職員と他の公社の皆さんはどんな関係になるか、簡単でけっこうですから、専売は四十時間だけれども国鉄は四十二時間であるとか、そういう基本的なことでけっこうですから、どんなふうになっているのでしょうか。
  92. 加賀谷徳治

    説明員加賀谷徳治君) 専売、電電の詳細についてはよくわかりませんのですが、国鉄の場合、これまでに二回の時短をやってきまして、四十五時間の勤務体制、それから昨年あたりから日勤勤務その他につきましてさらに二時間短縮するという措置をとってまいりまして、現在、一昼夜交代勤務とか、それから乗務員の勤務、こういったものにつきましての問題で、目下組合といろいろ方法について交渉中であるということなんですが、そういう点から見まして、よそとの的確な比較が私はわかりませんが、他は、一昼夜交代とか、こういう国鉄のような勤務があまりございませんので、あるいはもう少し国鉄よりも短いんじゃなかろうか——これは想像になりますけれども、そういうふうに考えております。
  93. 目黒今朝次郎

    ○目黒今朝次郎君 そうきれいごとを言わないで、あなたたちだって組合側が公労協でやると同じように、おたくらだって三公社五現業集まっていろいろ労働条件とか話をしているんでしょう。いろんな形態があるということは私もわかっているんですよ。ただ基本的に、四十八時間か四十五時間か四十時間か、週休二日制かと、こういう原則が中心になって、一昼夜交代とか乗務員の勤務とかいうふうに展開されるんでしょう。違いますか。私はそう理解するんですよ。原則の勤務時間があって、それが勤務形態に見合うように、四週平均して幾らとか展開されるんですから。基本的な勤務時間はどうなっているんですかというふうに聞いているんですから、ずばり言ってくださいよ。
  94. 加賀谷徳治

    説明員加賀谷徳治君) 他との比較でおっしゃられますけれども、実際問題、企業内で労働組合から、やっぱり時間短縮もしてくれと、世間並みのことぐらいのことはしてくれという要求があります。それに対しては、それに対応して話をしておる。だから先ほども申しましたように、できるものについてはさらに二時間の短縮をしておる。いま組合との話としましては、一昼夜交代とか乗務員なんかについての二時間ぐらいの短縮を早くやってくれということについての方法論をいま交渉中であるということになりますが、私どもとしましては、世間全般の情勢、それからまた一般の企業から見ましても、どんどん人をふやして時間短縮をやっているというケースは、これはあまりありませんので、やはり合理化、そういったものに見合ったペースでやっていく。だから企業ごとのやはり力の問題になると思うんです。だから、そういったぺ−スでやっていかなきゃならぬということでございますが、決して私ども、客観情勢を無視しているということじゃなくて、そういったものも見ながら前向きにそのくらいの時間短縮について話し合いをしようじゃないかといっていま取り組んでいるのが現状でございます。
  95. 目黒今朝次郎

    ○目黒今朝次郎君 時間がありませんから、幾ら言っても答弁しないんなら、あとで資料で出してください。三公社五現業、公務員、学校の先生に対する基本的な勤務時間の形態のやつをきちっと出してもらう。委員長お願いします。ここで答弁しないんですから。管理者がわからないなんというようなことはないんだから、別途資料で出してもらう。
  96. 宮崎正義

    委員長宮崎正義君) ただいまの目黒委員の資料のことについてはよろしいですか。
  97. 加賀谷徳治

    説明員加賀谷徳治君) 非常に広範囲なあれなんですが、私のほうではっきりした資料つかめるかどうか、一ぺん検討さしてもらいたいと思います。
  98. 目黒今朝次郎

    ○目黒今朝次郎君 あなた方が人を使っておって、専売が何時間で電電が何時間で国鉄が何時間で公務員が何時間で、そういうことを比較する際に、国鉄職員についてはこうやりたい、こうあってほしいという願望もあるんでしょう。願望を求めるためにやっぱり基礎的な資料があるんでしょう。その基礎的な資料を出しなさいと言っているんですよ。
  99. 加賀谷徳治

    説明員加賀谷徳治君) よその資料でございますから、いま言いましたような問題がありまして、私どもがつかめるかどうか問題ですが、ただ目黒先生承知のとおりと思いますが、組合からの要求が一応二時間短縮と、いまの国鉄の四十五時間体制に対して二時間短縮というようなことで出ておりまして、それに基づいて前向きに話し合いを進めているということを御認識願いたいと思います。
  100. 目黒今朝次郎

    ○目黒今朝次郎君 労働省さえ週休二日制、週四十時間と出しているんでしょう、いま。そういうふうに行政指導しようと。そういう行政指導しようとする際に、そんなきれいごとじゃ納得できません。出してください。
  101. 宮崎正義

    委員長宮崎正義君) どうですか、三公社五現業の勤務状態のデータといいますか、その提出を求めておられるんですがね、それはやってやれないことはないと思うんですけれども。直接にはできないでしょうけれども、所管のところに……。
  102. 加賀谷徳治

    説明員加賀谷徳治君) うちの資料ということじゃないものですから、それぞれのあれとなると思うんですが……。
  103. 宮崎正義

    委員長宮崎正義君) だから労働省所管のところに要請をするということで……。
  104. 目黒今朝次郎

    ○目黒今朝次郎君 それはあとで理事会で相談してください、そんなのは時間もったいない。  それから総裁に間きますが、新幹線でマル物とかマル時とかマル記——記は、これは私はずーずー弁で発音が悪いけれども、記録の記だな、マル記とか、そういうことばを知ってますか、総裁
  105. 藤井松太郎

    説明員藤井松太郎君) 実は申しわけないんだが、知らなくて、きのう教えてもらったばっかりです。
  106. 目黒今朝次郎

    ○目黒今朝次郎君 どういうことですか、言ってください。マル記、マル時、マル物というのはどういうこと、総裁の口から教わったそのとおり言ってください。
  107. 藤井松太郎

    説明員藤井松太郎君) マル時というのは、この程度の手は入れるべきだけれども、まあ時間がないから少し延ばしてもたいして差しつかえがないから延ばそうかということであるというふうに聞いておりますし、マル物は、これは重要なものはあれですけれども、まあこいつがなくてもちょっとやそっとの走行には危険性も伴わぬからまあひとつ次のあれでやろうというのがマル物であるというふうに講義を聞いております。
  108. 目黒今朝次郎

    ○目黒今朝次郎君 マル記は。
  109. 山岸勘六

    説明員山岸勘六君) マル記、マル特につきましては、ごく最近に使われるようになったことばだと聞いておりまして、総裁に御説明申し上げておりませんので、まことに——総裁にはマル時、マル物のお話だけにとどめておりましたので、申しわけなく存じます。  で、マル記というのは、要するにそこで直ちに故障を修繕するというものではなくて、記録にとどめておいて、あと追いをするという場合にマル記というものを使っておると。これは修繕、保守の立場からいえば当然なことではないかと思います。またマル特でありますけれども、これはマル物と似たようなニュアンスで使われているようでありまして、部品を待ってるんだというような状態をさして言っているようでございます。
  110. 目黒今朝次郎

    ○目黒今朝次郎君 総裁お伺いしますが、私も機関車とか電車検査した経験者ですがね、割りピン一つでも——割りピンですよ、割りピン一つでもあれを見誤ると検査競技ではマイナス十点ですよ、私が若いとき。割りピン一つといえども人命を扱ってる動力車についてはそそうがあってはならないというのが国鉄の安全の鉄則じゃなかったんですか。その鉄則がマル物、マル記、マル時ですか、あなた方からいうと、その鉄則は変わってるわけですね、いま。その点どうなんですか。これは不完全な電車であっても走らせいということがマル物、マル記、マル時のことじゃないですか、裏づけをされているの。
  111. 藤井松太郎

    説明員藤井松太郎君) 御指摘のごとく、そのマルじるしのついたのはあまり感心しないんで、ということよりも欠陥があるということで、これは走らすべきものじゃないということは原則的には明らかなんだが、そういうことをやって、昔の国鉄の割りピン一本といった観念をこわされちゃかなわぬということで、先生指摘のように厳にそういうことをやらぬように指導を進めていく、かように考えております。
  112. 目黒今朝次郎

    ○目黒今朝次郎君 ないように指導を進めるんなら、たとえば現在どのくらいあると思っていますか。あなた点検したことありますか。どのくらいあると思っていますか。ないと思っていますか。
  113. 藤井松太郎

    説明員藤井松太郎君) その件数は、実は先ほど申し上げましたように、きのう覚えただけで、実は調べておりません。
  114. 山岸勘六

    説明員山岸勘六君) 私どものほうで調べております数字でありますけれども、いわゆるマル物であります。このマル物の中身は便所、洗面所の部品、あるいは給水がうまくいかないというようなもの、あるいはビュッフェのもの、あるいは室内におけるあかり装置あるいは灰ざら等の装置でありますけれども、大体昨年の九月とことしの九月を見てみますと、昨年の九月で二百二十七件、今年の九月で百十六件というふうに減少いたしておるわけです。マル時のほうにつきましては、これも同じように先ほど申し上げましたような部品、装置でありますけれども、昨年の九月に五十五件、今年の九月に五十三件というふうなことで、こちらのほうはあまり前進した姿としては格段の数値が出ていない、こういう状況であります。
  115. 目黒今朝次郎

    ○目黒今朝次郎君 率直に答えたからいいけれども総裁、一カ月百十六件もあるんですよ、マル物で。百十六件ですよ。大阪運転所はきのう行った。九月でこれは私は全部記録——私も商売だから記録は拾ってみた。そうしたら大阪運転所だけで「ひかり」が全部で四十六件、「ひかり」が。「こだま」が全部で二十八件、マル物。マル時が「ひかり」が十八件、「こだま」が十三件、これは全部私が拾ってきたんだから。そうして便所とか、トイレとかと言ってごまかすけれども、こういうこと、なんですか、これは。九月二十日、ひかり三一号、十一両目、A・Bのボックスのネジがばかになっちゃって、間に合わなくて、針金でかりどめして発車させたと、検査掛は油があぶない、ボックスが焼けちゃうと言い、逆に助役はよいからと言う。それを運転手に通告したと言うけれども、運転手は知らないと言う。われわれ巡視の際にどうしても車両には間に合わないというときに、故障があれば運転手に対して何両目のどこが悪いから注意して運転してくれという通告するのがあたりまえじゃないですか。私はそう教わってきたんです、いままで、ハンドル握った私たちは。何両目のどのボックスがあぶないから、後部反顧しながらどうしても危険だったらとめてもう一回点検してくれと、それが私は検修、運転の一元化だと思っていますよ、事故防止の。  ボックスのネジがばかになったやつを針金でやって時速二百キロで走らせたんですよ。これが運転保安に関係ないんですか。これは記録は拾ってきたんですから、これ記録簿。これは予備車がなかった、時間がなかった、助役に言ったけれども、助役は責任だから走らす——こういうことが、総裁合理化と運転保安は関係ないんですか。先ほどの質問をもう一回あなたにしたい。
  116. 藤井松太郎

    説明員藤井松太郎君) 御指摘のようなことが安全に関係ないとは申しませんけれども、それが合理化の結果、人間を減らした結果に直結しているというふうにも考えていない。したがいまして、しいて言えば指揮する者も作業する者も含めて、そういう事態が起こったということは、過日運輸大臣にもしかられましたように、ひとつ緊張感が足らぬのじゃないかというようなことにも考えられますんで、いずれにいたしましてもこれは遺憾なることでございますので、絶無を期して指導を強化したいと、かように思います。
  117. 目黒今朝次郎

    ○目黒今朝次郎君 じゃこういうときはどうすればいいんですか。時間がなくて現場の検査掛は自信がないと言っている、この際はあなただったらどうすればいいんですか。やはりこの際はあぶないから列車は切っても走らすべきじゃないという判断が正しいのか。助役のように事故が起きたときはしようがないと、そこまでは勝負だと、突っ走って行けと言って発車さした助役が悪いのか。総裁としてどっちが正しいですか、安全運転の立場から。
  118. 藤井松太郎

    説明員藤井松太郎君) そのマル物とかなんとか申しましても、非常な内容的にはあれが、変化が——変化というかいろいろのものがございますので、それは考えて、直ちに走行の安全にかかわるというようなものはこれは指揮者として当然列車をとめるべきである、しかし灰ざら一つなくなったから安全じゃないという議論も成り立たぬし、そこらはひとつそのものがいかなる状態であるかということをにらんで、指揮者が先生指摘のような危険をおかさずに処置ができるというようなことを指導していきたいと、それが先生指摘のように安全に直ちに響くんだというようなことになれば、これは列車をとめるのが実に当然であって、さような指導をするつもりでございます。
  119. 目黒今朝次郎

    ○目黒今朝次郎君 現場の実際検査を預かっている労働者がこれはあぶないと言った場合に、その判断が優先するということを確認していいですな。
  120. 藤井松太郎

    説明員藤井松太郎君) 現場は働く者、指揮する者から成り立っているのでございまして、労働者があぶないと言ったから全部あぶないんだとにわかに判断するのもどうかと思いますんで、でき得べくんばその指揮する者、働く者が合意の上になるほどあぶないというような結論に立っていただきたい、かように思います。
  121. 目黒今朝次郎

    ○目黒今朝次郎君 あなたはそんなきれいごと言うけれどもね、この前の羽越線での事故のとき駅長は何と言ったのですか、心配がないから行けと。雨降って、機関士はどうもこの線区はあぶないと。それで行けと言って、行ったらあの世へ行っちゃったんでしょう、機関士が。その際一体だれが責任とるんですか。  だから私が言いたいのは、運転に重大な支障がある問題については少なくとも、現場の第一線で点検している検査掛なり検査長と管理者と、少なくとも合意に達するということが必要じゃないですか。合意に達しないやつを強引にやって事故が出てしまえば——国鉄の客観情勢では、事故の際の証人がいないんでしょう。全部機関士、運転士あるいは信号掛に全部責任をぶっかけてあなたたちはぬくぬくやっているんでしょう。最低の良心として、管理者と実際の第一線の検査担当者が納得いって合意に達するということが最低の条件じゃないですか。
  122. 藤井松太郎

    説明員藤井松太郎君) 御指摘のとおりでございまして、その現場の指揮者と実際の仕事をしている者とが合意に達するということは、これは当然の話であって、実は私は合意に達しないものを強制したというようなことは、実はそういう事実はないだろうと思います。
  123. 目黒今朝次郎

    ○目黒今朝次郎君 一ぱいあってあってあり過ぎるから私は苦労しているの。社会党の議員団がきのう調査して、社会党の議員団も一ぱい持っていますよ、そういうことについては。だから、私はここで時間がないから一々あげない。ほかの議員さんだってお互いに了承しているのだから、現場を点検した者として——あなたは窓ガラスとか灰ざらとか言うけれども、まさかそんな意地の悪いことしませんよ。走行部門で、足回り、電気関係、そういう関係でこれは危険だ、どうも自信が持てないと言っている検査掛と、かまわないから行ってしまえという職制とあってはならないから私は言っているんですよ。そうじゃないですか。  だから私は最終的に技術面で合意に達すると、互いに納得させるというぐらいの努力は時間をかけてもすべきだと、こう思うんですよ。それが安全確保の大前提じゃないですか。しかも高速の二百十キロ——そうじゃないでしょうか。そのために列車が多少おくれたって、過密ダイヤが少しカットになったって安全のためにはしようがないじゃないですか。それをどうしてもあなた詭弁で逃げるんですか。
  124. 藤井松太郎

    説明員藤井松太郎君) それはお説のとおりで、安全のためには指揮者と働いている者が合意に達して安全を確保するというのは原則で、あくまでも鉄則でございまして、これは尊重して、もしそれに反するような行為が現に行なわれておるとすれば、これは是正しなくちゃいかぬ、かように考えます。  いずれにしましても、働いている者とか、あるいは指揮する者がいいとか悪いとかという議論を離れて、事故を起こしちゃ困りますので、これはもう指揮者といわず働く者といわず知恵をしぼって事故を減らしていただくということが私は原則だと思いますので、過去におきまして先生指摘のような事実がたくさんあるということとすれば非常に遺憾なことでございまして、こういうものの絶無を期してひとつ努力いたしたいとかように思います。
  125. 目黒今朝次郎

    ○目黒今朝次郎君 もう少し聞きますがね、総裁、ATCの故障についてあなた知ってますか。
  126. 藤井松太郎

    説明員藤井松太郎君) 私は専門がちょっと違いますので詳しいことは知りませんけれども、大体皆さまにおしかりを受けたり御報告をいたした程度のものは知っているつもりでございます。
  127. 目黒今朝次郎

    ○目黒今朝次郎君 これは四十八年度ATSの原理故障、その原因不明、四十八年度は四十二件——原因不明ですよ。それから四十九年の八月まで二十五件もあるんですよ。これは事故にならないやつ、乗務員が未然に発見しているやつ。これでATCは絶対だいじょうぶだというさっきの青木委員の質問とどう関連するんですか。
  128. 藤井松太郎

    説明員藤井松太郎君) ATCにつきましては先生指摘の何件とかいうのは、これは電流の異相のセクションを越す場合に電流の相が合わぬ場合に瞬間的に実際の安全な値よりもさらに低い信号がふっと瞬間的に出ることがある、これは私よく知っておりますんですが、これはATSの構造それ自身として、とにかく低いものが出てもこれは何らの害がないというようなことでございますけれども、そういう現象が出ることは好ましくないんで、極力こういうことの研究もいたしておりますんで、追って究明されるであろう、かように考えますが、とにかくATSというのは機械故障ができたりした場合にはとにかく列車をとめるというたてまえにできておりますんで、その意味から申しますと、列車が乱れたり何なりすることはあっても、そのためにおそろしい事故にはいかぬということがたてまえになっております。  しかし、あくまでもこれは人間のつくったものでございますので、三重系になっているとかあるいはフェールセーフになっているとかいうことで安心しきれるものじゃないんで、これは不断にこの研究を進めていかなくちゃいかぬ。他日、先ほども御質問の滝山君なんかの新幹線を見直す会というか再検討する会というようなものも、そういったことも主要な内容をなしている、かように考えられますが、ATSは神経系統でございますので、過日の品川のような事故を起こしてはこれはたいへんなんで、極力やりまして、いずれの事態が起こっても列車には及ぼさぬということは一応信じていただいてよろしいと、かように思います。
  129. 目黒今朝次郎

    ○目黒今朝次郎君 それは原因のわかっているやつ、総裁がいま長々と御苦労の答弁されたのは異常周波というやつね、それは原因のわかっているやつです。原因不明なんですよ、これは国鉄の技術陣をとっても。自然に回復したとかね、現に乗務員が当たっているやつです、乗務員がぶつかっているやつ。信号はオーライ側だがポイントはこっちのほうを向いておったり——三河島事故は何で起きたんですか、いま刑務所に水上機関士入っていますけれども。三川島事故は、あなたたちの主張では、信号が赤だったのに機関士が見誤ったといっていま刑務所にぶち込んでいるでしょう。絶対こんなこと、信号とポイントは間違いはないと——世界最優秀を誇るATCさえ原因不明が四十二件も二十五件もあるんですよ、あんた。機関士はどっち向いて走ればいいんですか。事故を起こしちまえば棺箱へ入るか刑務所行きだ。そして一切の責任を機関士にまかせだ。どうすればいいんですか、あんたたちはぬくぬくしている。信号とポイントが違うんですから。原因がわからない、何ぼあんた言ったって、どんな詭弁言ったって、現実にハンドル持っている者が現に四十二件ぶつかっているんだから。これどうします。これぶつかって、このまま信号どおり行ってしまえばね、脱線転覆ですよ、これは。  新幹線定数何名になっています、いま。新幹線の定数は、十六両編成で。
  130. 山岸勘六

    説明員山岸勘六君) 約千三百人と心得ております。
  131. 目黒今朝次郎

    ○目黒今朝次郎君 私は、この前の委員会で、「むつ」の問題で大臣が絶対安全ではないと。しかし絶対安全へ向かって、もう英知をすぐって知力も財力もすべてを集中してこれを確保するのが運輸行政の根本だと言いましたね、大臣ね、この前陸奥湾の際に。それで私は、ATCがこういう現象があって一番ぶつかっているのは乗務員なんですよこれは、生きもんですから。そうでしょう。これは大臣も認めますね。乗務員が一番わかるんですよ、走っているから、毎日。こういう点で、ATCについては少なくともやつぱりこういう原因不明のことのないように改良してほしい、改善をしてほしいということは東京も大阪も岡山の運転士も言っているんですよ。ところが国鉄当局は、その乗務員が提起した問題については約五億円か六億円だと、予算は、乗務員の言うとおりに直すと。ところが五億か六億の金がないんで申しわけないけれども機関士、運転士のあんたたちの目でがまんしてくれと、こう言っていると聞いているんです。  私はやっぱり、これだけの問題があれば、ATCの問題がとにかく出れば、乗務員の要望を率直に受けて即日これ改良すべきだと、乗務員の言うとおりですね、改良すべきだとこう思うんですが、大臣いかがでしょうか。
  132. 徳永正利

    国務大臣徳永正利君) 私その実態をつまびらかにいたしませんから具体的なことについてのお答えはできませんけれども安全確保のためにはこれはもう労とか使とかいう問題じゃないと思うんです。みんなが一体になって、列車には大事な国民がたくさん乗っているんですから、お客さんが乗っているんですから、そういう事故が起こらないようにやはりよく話し合ってそういう問題を究明し、かつ事故防止のために努力をしていかなければならぬ、かように私は考えております。
  133. 目黒今朝次郎

    ○目黒今朝次郎君 じゃ総裁、五億か六億の関係でATCの改良についてどう思いますか。
  134. 藤井松太郎

    説明員藤井松太郎君) 先ほども申しましたように、これはもうATCというのは新幹線の神経系統、中枢をなすものであるから、一応われわれはこれで三重系とかなんとかになっているんでフェールセーフになると言っておりますけれども、これだって人間の考えたものなんで、先生の御指摘になったその事実がどの程度か私は実は全部は知らないんでございますけれども、そういうものを取り入れて漸次改善できるものを改善してより一そう安全なものにしなくちゃいかぬと、これはもう理屈じゃなくて当然の議論なんで、そういうことに対しては極力努力をする考えでございます。
  135. 目黒今朝次郎

    ○目黒今朝次郎君 極力なんてきれいごとを言わないでね、やっぱりあんた、安全に対する神経中枢だからね、神経系統だから、五億や六億は大蔵省に泣きついても、総裁の腹切ってもそれはATC直しましょうと、そのくらいのやっぱり責任ある答弁がほしいですな。いかがですか。
  136. 藤井松太郎

    説明員藤井松太郎君) いや、私が腹切ればそのATCがよくなるというのならこれはいつでも切るんだけれども、と同時に、金をかけたら一そう安全になるんだが金がないから不安全なんだというそういう不見識なものはわれわれも使っているつもりはございませんので、ただしいて申しますことは、われわれが、人間の考えるもんだからこれが絶対であるとは言えぬけれども、その絶対性を求めて常に前進する、努力するということでございまして、金がないとか私の首が惜しくてサボっているわけでは決してございません。
  137. 目黒今朝次郎

    ○目黒今朝次郎君 いや、総裁はそう言っているけれどもね、新幹線総局の責任者が、それは乗務員の言うとおりだと、これはATCに一点の疑点もあってはならないと。疑点があれば直す、改良する、乗務員の見やすいようにすると。ところが結局大蔵省が何とかかんとかありまして、五億か六億かかるけれどもできないのですと、お金の関係で。そういうのが現場の労使関係なんですよ。いいですか。だから、あんたが腹切ったって金が出ないんだから、大臣、その必要性を認めればやっぱり大蔵省にかけ合って、そしてATCの問題については改善に努力してやる、改善するというぐらいの高度な判断はぜひ聞かしてもらいたい、こう思うんですがね、大臣。
  138. 徳永正利

    国務大臣徳永正利君) 先ほどもお答え申し上げましたように、具体的な問題はつまびらかにいたしておりませんから、具体的な点についてはいずれ検討した上でないとお話ができぬと思いますけれども、さっきお話があったように、信号は青が出ている、ポイントは横っちょのほうにこういっているというような、それで信号見て行ったところがとんでもない大きな問題を起こすというような、そういうような施設問題点があるとすれば、これはもう銭金の問題じゃなくって、これはもう直す。運転士の目でそれは判断しろなんというような、そんなことがあっちゃいかぬと思います。でございますから、そういう問題については私どもも改善のために最善の努力をしてまいります。
  139. 目黒今朝次郎

    ○目黒今朝次郎君 じゃあその努力を期待いたします。  それから年末年始に新幹線どのくらい列車増発するのですか、列車の増発は、年末年始。
  140. 山岸勘六

    説明員山岸勘六君) 大体この夏にやりました程度、すなわち上下合わせまして二百五十数本程度のものになろうかと思います。最高のピークでございます。
  141. 目黒今朝次郎

    ○目黒今朝次郎君 いまでさえも過密で、カラスの鳴かない日があっても新幹線のおくれない日はないといわれるくらい新幹線おくれているのですが、それでいろんな原因が競合して、予備車もない、乗務員もない。博多新幹線にいま移動しようとしても労使の話がまとまらなくて、きのうからですか、予定は。十一月六日ならし運転もできない、乗務員が行かないから。そういう条件下で安全の問題が国会で議論されている。そのほかに二百五十本前後新幹線増発すると、年末年始。一体私が機関士だったらとても心配で走れませんね。きのうですか、おたくのあれで乗せてもらって——国労と動労の運転士二人おりました。聞いたら、いま新幹線の運転士の合いことばは、毎朝水杯で奥さんと子供と乾杯してくるというんです。いつどこでぶつかるかわからないというんです、新幹線はいま。そして目をつぶって走っておる。事故が起こったところは終わりです。ところが幸か不幸かお客さんが死ぬ前に自分がいってしまうから、何と言われてもしようがないというんです。そう言って、現にハンドルを持っておる方々が——わしら先輩だけれども、しろうとの社会党の議員さん言ってました。  そのくらい深刻になって走っているのですよ、運転士は。その上に二百五十本の増発というのは、とてもじゃないけど、やっぱり一月二十九日、さっきお互いに詭弁を言っておったけれども、そんな詭弁は私は聞きません。一月の二十九日から四回にわたって列車をとめて全線の点検をするということは、博多開業というきれいごとはあるにしても、現実に安全に不安があるからやるのでしょう。私はそう思うんですよ。安全に不安があるからやるんだ。その安全に不安がある新幹線に年末年始で二百五十本も増発するというのはどういうことですか。私はやっぱり、ずばり年末年始より、その前にそのくらいの英断をしたならば、まる一日とめて、そして国民の皆さんよ、新幹線をきちっと点検しました、御安心ください、どうぞ御利用くださいと言って年末年始の輸送については安全について公約をし、関係従業員についても協力してくれと言って新幹線をやるのが私は今日時点では社会的な常識だ、こう思うんですが、いかがでしょうか。
  142. 山岸勘六

    説明員山岸勘六君) ちょっとことばの修正をさしていただきたいと思うのですが、二百五十数本と申し上げましたのは最高日の全体の本数でございます。これは夏の多客時において実施した数字でありまして、増発という本数からいいますと、大体基準として二百二十本ぐらいを考えていただけばよろしいので、三十数本の増発というふうに考えていただけばよろしいかと思います。
  143. 目黒今朝次郎

    ○目黒今朝次郎君 増発の数はそれは間違ったらいいですよ、それはあなたの説明が悪かったのだから。私もずいぶん多いなと思ったのだけれども、どうして入るのかと、一分刻みぐらいで走るかと思った。三十本か四十本入るにしても、現在の七、八、九と、ちょうど事故の連続している段階よりもやっぱり一割か二割の増発になる。ですからそういう増発するならば——しかもこれも運転士が言っておりましたけれども新幹線はいま二人乗務で一人が検査やりますね。一人はハンドル、一人は検査。年末年始になると通路を歩けないですね、乗務員が。いわゆる走行中点検できない、お客さん一ぱいで。そういう悪条件もあるのですよ、年末年始の多客輸送となりますと。だからどういう故障が起きているか全部ドアをあけて、器具をあけて見ることもできない。そういう悪条件が重なるのが私は年末年始輸送だと思うのですよ。  一月二十九日とめるという。なぜとめられないんですか、十二月、多客輸送が始まる前に。これは総裁の決断ですよ。私はどうせ一月二十九日とめるなら、十一月の二十日とか、大体多客が始まるのは十二月の十五日以降でしょう、十二月のしょっぱなにとめてもいいじゃないか。一日とめて、そして全職員よ協力してくれと、われわれもやろうと。朝日新聞ですか、国民のほうがりこうです。朝日新聞の「声」の欄に、一月二十九日とめるんならなぜ年末年始前にとめないのですかと、同じことが書いてあるのです、一国民が。これは社会的常識ですよ。どうですか、それは。
  144. 藤井松太郎

    説明員藤井松太郎君) 一月と二月にとめて——とめるということは半日とめて点検をさらにやろうということはきめた次第でありますけれども先生もよく御承知のように、新幹線のシステムなんていうものは非常に複雑なシステムになっておるんで、これは検側車であるとか電気の試験車であるとかそういうもので欠陥をはかっておるというような性格のもので、半日ないし一日とめて、半日運転休んだから、ああなるほどこれは目で見たら悪かったというようなことは、実は、全然期待できないとは言いませんけれども、そういうことの期待はきわめて少ないであろうということを私は考えておるし、かたがたああいう高速のもので目で見てこれは悪かったということが発見できるような状態だとこれは危険でしようがないというようなことになりますので、まあ来年早々三、四回とめて、半日とめてということも、博多までも走行距離が延びる関係もあり、なおかつ一般の方々がそういう点検をすることで安心感が高まってくださるということならば、半日やそこらとめてやったほうがいいだろうという結論でやった次第でございます。  なぜ十二月にやらぬかというような御議論で、それは十二月にやってやれぬこともないかもしれませんけれども、一月、二月のこれはお客さまの最も少ない、御利用の少ない日をにらんで、あるいは火曜日であるとか、あるいは水曜日であるとか、時期的にも中旬過ぎるとか、そういう配慮もやっておりますので、まあそれをやって、確かにおっしゃるように、安全性が高まるし、やらぬと安全性があぶないのだということならば、これはあすからでもやるべきだけれども、実はそういう期待は私は持てないと思うのです。  しかし博多までやるので念には念を入れてやるというようなことでやった次第であります。それでまあ今回やりまして、これはなるほどそういった検側車なんかではかるからだいじょうぶだなんて言っておったけれども、目でにらんで事故が発見できたという事実があれば、今後は列車を切って点検をさらに三月以降もやるし、あるいは保守もそのほうがいいという結論が出れば列車を切ることは差しつかえない。しかし列車を切ると先ほども申しましたけれども、切るということは逆に言うと御利用客にそれだけ御不便をかけるということになり、列車を切ったから遠慮をしてくださればいいけれども、遠慮をしてくださらぬとむやみな込み方をやるというようなことになっても困るというふうな配慮もいたしておるつもりでございますが、まあそんなようなことでいまは夜点検して、念には念を入れよというようなつもりでございます。
  145. 目黒今朝次郎

    ○目黒今朝次郎君 それはどんなきれいごと言ったって、新幹線の安全について不安があるからやることには間違いないでしょう、百の効果があるかどうかは別問題として。しかも四日間とめるという発表して、役員会で決定したんでしょう。一月にとめられたら、なぜ多客輸送の前にできないんですか。私は国民に安心を与える面ではそのほうがより有効ではないのかと、こう言っているんですよ。それがあなたどうしてもこだわるんなら、あとは事故を生じ、ほぞをかまないように。私は絶対この考えは撤回しませんから、年末年始の輸送について関係乗務員とか関係の人の協力を得るためにも、きちっとそうしたほうがいいじゃありませんか。そんなあやふやなことだと博多開業もできませんよ。博多開業のならし運転いつやるんですか。見通しありますか。この前の発表ではきのうでしょう。乗務員一名も行ってないでしょう。乗務員いつ行くんですか。こんな安全の問題について不安なところに行けるかと乗務員は行ってないでしょう。だから博多新幹線の見通しはどうなんですか。いつやるんですか。きのうはならし運転の始まりだね。一月二十九日やれることなら、繰り上げてやるということについてどれだけの差異があるんですか、これ以上言いません。あとは具体的な反応を見てから言ってください。  それからもう一つ、東北本線のスピードダウンというのはなぜやったんですか。外房線のスピードダウンというのはなぜやったんですか。あるいは鹿児島本線とか。あなたは保安については絶対はないと言っていましたが、頑強に乗務員の問題の提起を断わってきて、拒否してきて、拒否できなくなって東北本線の二十二カ所の事故をやったんでしょう。外房線も同じ。外房線に新型電車を入れる際に、線路をこのままにして重い電車が入ったら、必ず線路にひびが入りますよ。と、毎日運転している乗務員が一番知っているんだから。それを頑強に続けて、ちょうど半年後だね。半年後にあなたたちは外房線と東北本線の減速に踏み切ったんでしょう。特急「とき」同じ。特急の「とき」はいまどうなっていますか。しょせんは乗務員の提起の前にあなたたちは負けたんじゃないですか。それは認めますか。だれが提起したんですか。線路の問題とか保安の問題とか特急電車のゆれ——食堂車のお嬢さんがお客さんにおこられる、あれも合理化の犠牲ですよ。食堂車のおねえさんがお客さんにかんかんにおこられる。食堂車の女の子に罪はないでしょう。車両線路の犠牲じゃないですか。乗務員の提起に屈服したんでしょう。それを認めなさいよ、どうですか、これは。
  146. 藤井松太郎

    説明員藤井松太郎君) 御指摘の東北線に関しましては、これは御承知のように最近輸送トン数と申しますか、国鉄の財政はきわめて不如意だけれども輸送量だけはふえて、いま二千数百万トンというような通過量が出まして、そのために保線をやるのには、列車間合いがあって保線をやるのに十分の時間がとれなくちゃいかぬ。これは当然の話なんでございますけれども、東北線あたりは夜中はともかくとして、昼間は三十分ぐらいの保守する間合いが数回しかとれぬというような状態になって、線路が極端に部分的に悪いところができたんで、これは列車を切ってそいつを直さざるを得ないということになって、東北はああいう処置を講じたんで、これは乗務員とか働く者とわれわれの立場とを、先生は何かこういう議論をなさいますけれども、これも事故対策協議会というようなものを両方ともつくって、ここがあぶないからどうしようかというような相談もこれはフォーマルだと言えば言えるかもしれぬけれども、手も打っておるのでございます。  何も乗務員があぶないと言ったから東北線をやめたということじゃなくて、ここは通過トン数が多くなったのに伴って保守する時間がとれなくなったから、好ましいことじゃないけれども、昼間も最小限度切って保守をいたそうということにいたしましたので、高崎線にしろ房総にしましても線路状態は必ずしもよくないというようなことになっておりますので、漸次ああいう手を打って——手を打つということは列車を切って、間合いを人為的につくって線路をよくしていこう、かように考えておりますので、乗務員とか保線員のああいったこともある意味においてと先生は御発言になりますけれども、あれはやっぱり相談すべきものは相談し、そういう事故でも起これば乗務員が悪いとかわれわれが悪いということじゃなくて、鉄道の共通の責任なんで、共通の責任においておしかりを国民に受けぬような努力をしてくれということを皆さんに頼んで歩いておるんで、決しておまえらの言うことだから聞かぬと、おれたちの言うことのみが正しいということは決して言ってはおらぬつもりでございます。
  147. 目黒今朝次郎

    ○目黒今朝次郎君 あなたがそういう強弁するのなら強弁していなさい、それはいいでしょう。  そうすると、北陸トンネル事故の責任はどっちなんですか。北陸トンネルの事故から約二年、今月中に検察庁が起訴するかしないかと。これは加賀谷常務理事が証人ですか、証人で一定の答弁された。一定の答弁されたけれども、いわゆる辻とという機関士がいまや罪人にされようとしている。私は総裁がそのくらいの気持ちがあれば、あの事故については加賀谷常務理事も証人で答弁したとおり、ほんとうに命をかけてやったのだと、最善の努力をしたんだ、国鉄マンとして。総裁表彰も辞さない、抜てき昇進もしてやりたいと、そのくらい自分の命をかけて中心になった辻機関士がいまや罪人にされようとしている。総裁表彰するくらい職員が全力投球をやったというならば、検察庁がそれを起訴するということがあれば総裁みずからが責任をとって、辻機関士の責任じゃないと、私の責任だと言って自分から名のり出るくらいの雅量があってもいいように私は思うのです。そういう雅量がないと、国会でどんなきれいごと言っても、しょせんは現場の機関士なり、信号掛なり、保線担当者なり、災害が起きれば災害巡回に当たった保線掛が義務を履行していないということで引っぱっていかれるんでしょう。  私は全部とはケース・バイ・ケースがあるから言いません。少なくとも総裁表彰をしようといった辻機関士が罪人にされようというこの実態については、総裁がみずから名のり出て、そのことは国鉄全体の責任なんだから私が責任をとると、現に、この宮古線で、どういう措置をしていいかわからないから、大学の先生を頼んで貨車を燃やしやっているでしょう、いま試験を。これは見ていますね。これは狩勝峠でやったり。そういうことが私は必要だと思うのですが、この北陸トンネル事故にからむ総裁の使命感というものについて聞かしてもらいたい。
  148. 藤井松太郎

    説明員藤井松太郎君) お答えします。  機関士が罪人になろうとしているのにおまえはどう考えるかということが中心の御質問のようでございますけれども、機関士、乗務員に関しましては、あの時点においてはあれ以上の処置はとれなかった、したがって、これは責任を問うべきじゃないということをわれわれは法廷その他ではっきり申し上げておるので、今後も弁護の関係の方、加賀谷君もよく知っているかもしれませんけれども、それを続けまして、機関士は罪人じゃないんだということをわれわれは言っていきます。
  149. 目黒今朝次郎

    ○目黒今朝次郎君 総裁、あなたそういう気持ちなら最高検に行って、あるいは名古屋高検に行って、金沢地検に行って、機関士には責任ないのだと、これ以上社会的責任が追及されれば総裁自体の責任だと言う勇気がありますか、そのくらいはっきり言うならば。私がこの前二十八日かな、最高検の辻検事が——これも辻で同じで変だけれども、辻刑事部長に会ったら何もありませんでしたよ、いま総裁が力んで言ったことについては。きょうからでもおそくないから、総裁が最高検と名古屋高検と金沢地検に行って機関士は万全だ、あれ以上できないと、これ以上社会的な追及をされるなら、国鉄自体の責任だということをきちっと言ってきなさいよ、どうですか総裁
  150. 藤井松太郎

    説明員藤井松太郎君) まだ先生がおっしゃるところまで、送検されるとかなんとかというところまではいっていないというような話なのでございますけれども、各段階におきまして、要するに乗務員であるとか機関士はあれ以上の手はとれなかったということは、われわれはもうはっきり確信を持っておりますので、あらゆる場面でそういう弁護と申しますか、そういうことをいたす覚悟であります。
  151. 目黒今朝次郎

    ○目黒今朝次郎君 それでは起訴になった場合どうします。起訴になった場合の総裁の去就はどうします。
  152. 藤井松太郎

    説明員藤井松太郎君) お答えします。  起訴になりましたら、やっぱり法律でございますから、われわれのほうは弁護士なりなんなりを立ててできるだけ主張をやって、法的なあれを受けるしかないと、かように考えます。
  153. 目黒今朝次郎

    ○目黒今朝次郎君 機関士、運転士が万全の措置をやって、それでも犯人にされてしまう、国鉄自体が技術開発ができなくて大学の先生を頼んで何とか委員会をつくっていまやっている。現にいまこの瞬間でも二キロ、三キロのトンネルを走っている運転士をどうするのですか。万全を尽くせば犯人だと、一歩間違ってしまえば棺箱入りだと、うしろにはたくさんのお客さんがおると、実際の生きている機関士、運転士はどう処置すればいいのですか。  あなたは業務命令として、全国約四万の機関士、逆転士に対して、あるいは十一月六日から岡山−博多間ならし運転やりますね。岡山−博多区間は半分以上トンネルでしょう、違いますか。半分以上トンネルですよ。ここでさっき青木先生が言ったような、あのような落下物が出る、ヒューズが飛んでボックスが焼ける、いつ発火するかわからないですよ、あれは。大阪で運転所長に聞いたらほんとうにどうすればいいのですかねと言っている。それはデスクにすわっている人はどうすればいいんですかねで間に合うけれども、現に走っている運転士はどうするのですか。万全を尽くせば犯人、ちょっと間違えば棺箱入り、うしろのお客さんにとってみれば、何と怠慢な機関士、運転士でしょうと言って新聞社から一斉にたたかれる。子供たちは学校にも行けない、あんたのとうちゃんは寝ぼけ機関士で何人殺したんだってねと、子供たちは正直だから。そんな乗務員を置いてどういう行政指導をするのですか、それを聞かしてもらいたい。
  154. 藤井松太郎

    説明員藤井松太郎君) トンネル内の火災ということで、ああいう不幸な事態を招いたということは、これは鉄道の百年の歴史はございますけれども、きわめて珍しい事故であったけれども現実にああいう事故が起こりましたので、先ほどもお話のように、学者だの何だのあらゆる知能を動員してああいう事態が起こったらどうするかということで、第一は、車体とかなんとかを燃えぬものにするということ。第二は、一車両で起こってもこれが類焼しないような仕切りをつくるということ。されに第三には、長い隧道でこれをあえて走ったらどういう形になるかというような実験をやっておるというようなことでございまして、その走っているものがいつ火災が起こるかわからぬのであぶなくて走れぬじゃないかとおっしゃられますけれども、実は車両とかの難燃化とかなんとかに努力をすれば、それは絶対に起こらぬとは決して申しませんけれども、きわめて大多数の事故というか、一〇〇%とは言わぬにしても、それに近い防止はできるんじゃないか、かような信念がありまして、御承知山陽新幹線、これは用地取得の関係もあったんですけれども、隧道のパーセントは非常に高くなっているというようなことがございますので、狩勝の実験とかなんとかいう、ああいう列車火災の研究を進め、今後もあの結果を見て進めていくということでございます。  第一の機関士をどうしてくれるということになれば、これはまあ法律とかなんとかの問題になれば、法律で何も機関士は一番悪いことをしないのに処罰するというような法もないだろうと実は私は思いますので、できるだけ弁護をして、われわれの主張を明らかにするということ以外に方法はない、かように思います。
  155. 目黒今朝次郎

    ○目黒今朝次郎君 時間が来ましたから、私は結論として言いたいのは、やはり国鉄のほんとうの主人公は現場で血みどろに働いている一線の労働者だと私は思うんです、犠牲をこうむるのも社会的な批判を受けるのも。ですから、現場の労働者をもっと大事にしてほしい。そして冒頭申し上げた合理化事故に結びつかないなんて言ったって、一つ一つの問題を拾ってくれば、四万三千の人減らしをしたことが結局は事故を誘発するということを私は言いたいんですよ。  だから、あなたも強弁なんぞしないで、国鉄は公共性が——この前の参議院運輸委員会で大臣が言ったとおり、国民の足を守る、安全に運ぶ、これは銭金の問題じゃないと、こう言っているのだから、金が足りなければ大蔵省に向かって金をよこせ、どうでも言うこと聞かないならば、ここに大蔵大臣呼んで、あるいは新幹線に乗せて、いま青木先生が言ったようなやつを見せて、大蔵大臣が関係ないということは絶対言わせませんよ。大蔵大臣がここに出てきて、こうだああだと言うくらいの私は段階に来ている、なまやさしいものじゃないという、そういう段階に来ていると言っても過言ではないと思います。  だから、そういう角度でひとつ、安全というもの、国民の足を守るということ、きょうは五能線の事故から羽越線の事故から一ぱいありますけれども、きょうは時間がないから、この次は在来線関係をたっぷりやりますから、あなたがどんな強弁しても逃げられないように十分資料を持ってきて。きょうは新幹線をやりました。だから遠慮会釈せずに大蔵省に向かって予算の裏づけをしてくれ、要員の裏づけをしてくれ、そうしなければ国鉄の使命は果たせないというくらい私はずばり政府に向かってものを言ってもいい時代ではなかろうか、そういう段階に来ているということを私は最終的に聞きたかったんです。あなたはどうしてもそう答えないから、もうこれ以上言ってもしようがありません。ですから、やっぱり言えない立場もあるだろうから、それは運輸大臣が十分察して、運輸大臣のほうで十分善処してもらうように、その善処のいかんによって私は運輸委員会に大蔵大臣の召喚を求めます。で、大蔵大臣と一回一問一答やってみたい、国鉄の安全問題について。そうしないとどうもしり抜けになってしまうから。バスの問題も、きょう自動車局長来ているけれども、バスの問題も時間がありませんからやめます。ですから、そういう点でぜひ運輸行政と大蔵省の関係についてはきちっと努力してもらうということを要望いたしまして、私の質問を終わります。
  156. 宮崎正義

    委員長宮崎正義君) 先ほど、目黒君の質疑の中に要求のあった三公社五現業の職員の勤務時間に関する資料につきましては、関係当局より提出するように手配をするようにいたします。
  157. 目黒今朝次郎

    ○目黒今朝次郎君 はい、お願いします。
  158. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 いまの目黒委員の質問に関連して。  北陸トンネルの問題はどうなっているのか、これはもし起訴されるとすれば、どういう事情、理由でもって、だれが起訴されるという状態になっているのか、またその点について国鉄側としていろいろ折衝してどういうことになっているか、わかっているんならばそれをお聞かせ願いたいと思います。
  159. 加賀谷徳治

    説明員加賀谷徳治君) 非常に微妙な問題でございますので、なかなかこれははっきりと実は私どももわからないのですが、実際の調べといたしましては、監督責任も含んで、それから現場の実際にそういう事故にぶつかった職員の処置がどうかということも含んで調べがなされまして、目下検察庁においてその処置についていま検討中である。その中身につきましては私どもちょっとわかりません。
  160. 宮崎正義

    委員長宮崎正義君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時三十五分から再開いたします。    午後零時三十八分休憩      —————・—————    午後一時四十二分開会
  161. 宮崎正義

    委員長宮崎正義君) ただいまから運輸委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、運輸事情等に関する調査を議題とし質疑を行ないます。質疑のある方は順次御発言を願います。
  162. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 昨日、一昨日と社会党では新幹線の実態調査をやってみたわけです。実際に深夜作業にも行ってまいりましたし、電車にも乗ってみたわけですが、まだこれを全部をまとめた結論というものが、資料としてはそろっておりませんが、ごくおもな問題を取り上げてみますと、架線もぐあいが悪い、よく故障を起こす。車両も道床もレールも、みんなそれぞれくたびれているわけですな、一言で言えば。結局、国鉄総裁といえども認めざるを得ないのは、特に最近になって事故が非常に多くなったと、ダイヤが乱れているということ、これはもう認めざるを得ない。そこで運輸大臣のほうも、どうしたんだと、こういうことになったわけでしょう。だから、これらの事実は一体何に起因するのかということを率直に検討してみる必要がある。その結果、どうしたらいいかと、先ほどの青木委員あるいは目黒委員に対する御答弁の中で聞いておりますと、これといった名案はないと、軌道も架線車両も一生懸命取りかえるんだと、こういうふうに言われましたけれども、金で済むことならば金を使わなきゃならない、人で済むことなら人を使わなきゃならない。金も人も惜しんで、そして動かすだけは動かそうということになりゃ、これはどうしたって無理が出てくるのはあたりまえですよ。  そういう問題になってくると、これは先ほどちょっとお聞きしたんですが、運賃改定も再検討すると、この種の御答弁がございましたが、これはどういうねらいで、どの程度の運賃改定ということをいま考えておられるのか、ただばく然と、もう一回運賃を上げさしてもらうだけでは承服するわけにいかないので、その点をお聞かせいただきたいと思います。
  163. 秋富公正

    説明員秋富公正君) 四十八年に、この委員会においても十分いろいろと御審議をいただきました新しい財政再建につきましては、運賃改定が一年半おくれましたこと、あるいは人件費が予期以上に増大いたしましたこと、その他諸般の情勢がございまして、新しい再建計画につきましては、いろいろと検討すべき問題があるということを先般申し上げたわけでございます。  で、今後どういうふうな運賃改定をするかという、いま御質問でございますが、これはすべての問題を含めまして、政府の助成ということも先ほど申し上げましたけれども、あるいは総合交通体系の問題、あるいは今後の投資計画というもの、すべてにつきまして、国の全体の計画、これとも斉合をとりながら、もう一度見直しを行ないたいと、かように考えております。
  164. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 いまのシステムのまま、単に運賃を上げるということで問題は片づかないと思うんです。そうすると、国鉄財政の再建等については、もう根本的にいままでの方針はくずれているんだから、根本的に再検討すると、こういう意味なのかどうかですね、また、もし改定をするとするならば、いつやろうというふうに考えているのか、それは政府としての方針なんだろうと思うんですが、その点はどうでしょう。
  165. 秋富公正

    説明員秋富公正君) 現在の再建計画が見直しを行なわなければならないという事態になっておることは、この委員会におきましても申し上げたことでございますが、これにつきましては、やはり国全体の計画、経済社会基本計画の見直しの問題、あるいは新全総の見直しの問題、そういったすべての国の計画の見直しとその斉合性を保ちつつ、国鉄の財政再建ということも考えていかなければならないと思っておりますので、その時期につきましては、まだそういったすべてのものとの斉合性の関係がございますので、明確には申し述べることができない段階でございますが、いずれにいたしましても、すべての面につきまして、もう一度検討を重ねていきたいと、かように考えております。
  166. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 ともかく新幹線については、まともに運転されないような状態になっちゃったわけです。いろんな人に意見を聞きましたよ、たとえば車掌の話を聞きましたら、きょうは新幹線は何分おくれていますか、こういうように聞かれるんだそうですね、いまのところ五分ですと言うと、ああそのくらいならよかったとこう言う。十分、十五分、あたりまえになっちゃった。東京のATCその他いろいろな場所を回って、きょうはノーマルに運転されているのかということを私聞いたら、きょうのところはノーマルです。ところが、ノーマルのはずなのに、十五分、二十分おくれというのはざらだったんですね、その日の集計してみると、総計で何百分だかおくれていると、最高三十二分だと。そうすると、十分や二十分おくれというのはあたりまえになっちゃったんですね。これは昔の鉄道だったら考えられないことです、こういうことは。しかも問題はいろんな点で出てきているわけです。  この前、私が新幹線に乗りましたら、前の席の人が新聞読んでいた。それをうしろから、のぞいたわけじゃないけれども、見えたわけです。その見出しが、新幹線五日続きの連続事故という見出しなんです。その新聞を見て、五日も連続して事故が続いたんだから、きょうはだいじょうぶだろうなと、二人で話している、前の人が。そうしたら、その日また事故にぶつかっちゃった、線路の亀裂で、トンネルの中で長いこととめられちまった、とうとう六日目の連続事故にぶつかっちゃったわけです。それから二回乗りましたけれども、二回とも私は事故にぶつかった。これはどういうわけだろう、日ごろの精進が悪いのかなと思ったんですがね、そうじゃないんですな、これは。事故のない日のほうが少なかったんです。  だからこういう状態はやはり根本的に検討する必要があるんじゃないかと思うんです。人間のからだで言えば、これは動脈硬化、高血圧あるいは心悸高進、糖尿病と、いわゆる成人病が一ぺんにふき出たような状態なんです。だから線路であろうと架線であろうと車両であろうと、上から下まで全部いろんな問題が出てくる。たとえばさっき青木委員から指摘されたんですが、落下物ですね。こういうようなものが落下をする。それからこれはおそらく架線関係だろうと思うんですがね、こういうものが落下をする。しかし考えてみれば、時速二百キロ以上でもって一日に何百本も走っているという状態ですよ。だからパンタグラフから火花を散らして走り続けているわけですね。これを一日やったんではやっぱり摩滅したり故障したりしないほうがおかしいんじゃないかと思いますよ、われわれ考えてみて。しかもこの修理の時間というのは深夜しかないでしょう。架線にしても道床にしても。そうすると、深夜の一時に現場に到着して、それから四時ごろまでやるわけですな。ナイターのようにごうごうたるライトを浴びて明かるいところで作業をやっているんじゃないですよ。まるっきり暗いところで、暗やみの中で手探りのような仕事をやっている。しかもマルチプルタイタンパーですか、これがえらいごう音を出すんですね。近所の人は寝られたものじゃない。これはとても問題だなということを感じないわけにはいかないですよ。深夜でなければ道床、線路等の保守作業ができないという事態がはたしていいと思うかどうか、この点をひとつお答えいただきたいと思うんです。
  167. 山岸勘六

    説明員山岸勘六君) 在来列車の混んでいるところ、すなわち山手線とか京浜線といったようなものは新幹線列車の重量も違うし、編成両数も違うわけでありますけれども、しかし一日の総体の通過トン数としてはほぼ同じでありますけれども、これらにおいては夜間作業が昔から定常状態としてなされてきているわけであります。  私ども新幹線開業するにあたっても、それらの根拠に準拠し、また作業の必要な時間等も十分考えて、夜間の作業で対応できるということでやってまいってきたわけであります。ただ先生もおっしゃられるように、今日の事故故障の多発につきまして、たいへんお客さまにも先生方にも御迷惑をおかけしているわけでありますけれども、一部につきまして、たとえばテルミット溶接部の除却等、かねての計画に対しましておくれた面もあるわけでありますけれども、しかし七月以来の雨による事故、それからこれは私ども言いわけにはならないんでありますけれども新幹線開業のために、たとえば山陽新幹線開業のために大阪駅のホーム増設に伴う工事とか、あるいはCOMTRACという列車群制御のためのコンピューターでありますけれども、これとCTCの連接作業というような大きな切りかえ工事に伴う事故等の続発を見まして、一そう事故の多発という状態を来たしたわけでありまして、この点、私ども反省すると同時に、山陽新幹線開業に伴うそういった諸般の工事につきましては、万般の注意を払って、これらの工事に伴う事故故障等の絶滅を期している次第であります。  なおまたその他の個々の事故故障につきましてそれぞれの対策を立てておりますけれども、やはり七月の雨以来の故障の続発と申しますか、何か追われ追われてきた感じがあるわけでありますけれども、ようやく全体としては七月以来の追われ追われの姿、あるいはまた山陽新幹線工事に伴う諸問題というものがようやく山を越してきた状態ではないかと思うわけであります。私ども、第一線の職員とともどもに気を落とさないでこれに立ち向かっていくならば必ず御迷惑をおかけしない輸送体制を確立できると、このように信じている次第であります。
  168. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 言いわけみたいなことを言ったってしようがないですよ。あなたのおっしゃったことは、いままでの事故の多かったことに対する言いわけ。これからはそんなことのないようにしたいと思いますという当てにならない話なんですよ。やっぱりいままで事故が多かったことは事実。いまでも小事故が多くてダイヤが乱れていることも事実なんですよ。そういう事実が一切解決をして、全く朝から晩まで定時で運転をされている、事故が何にもないと、こういうことになったならば、胸を張って答えなさいよ。いま、そうじゃないでしょう。特に私は総裁に対しても言いたいんだけれども、幹部の姿勢が、事故はたくさんあるということに対して、わざと目をつぶろうとしているんですよね。そういうふうに聞き取れる。先ほどの答弁だってそうでしょう。青木委員の質問に対する答弁。灰ざらまでないからといって、これは一々かまっちゃいられないと、この種の意味でしょう。  それから落下物の問題が出ましたよね。これは確かに危険です。こんなものが落っこってきたらたいへんですよ、時速二百キロで走っていて。そうすると、落下物の中にはゴム製品が多いからと言うんだが、知らない人が聞けば単にゴム製品が落っこってくるというと、何かおかしな連想をしちまう。生命に危険がないように聞こえちまうんですよ。しかし、ゴム製品といったって、先ほどしきりに落下物はゴム製品ということを強調しておられましたけれども、しかしゴム製品と言ってみたところで、こういったようなものはみんなゴム製品です。そうでしょう、こういうものです。勢いよく落っこってきて何ともないようなものじゃないですよ。それは何か問題はたいしたことないというふうに印象づけるような答弁を無理にされようとするからいけないんです。質問に対してゴム製品が落っこってくるなんて、それだけじゃどういうことか、ユーモラスな連想をする人だってあるんですよね。しかし実際はそうじゃない。こういうものですよ、これは。こんなものが勢いよく落っこってきて、時速二百キロで走ってくる電車から吹っ飛ばされてこういうものが落っこってきて、当たったらどうなるかというんです。たいへんですよ。これは簡単な問題じゃないと思うんです。だから現にこういう問題があるんです。  それから騒音の問題にしてもそうです。たまたま私は深夜作業に行ってびっくりしたんだけれども、マルチプルタイタンパーですね、あれは日本語で言うとどういうことになるんですか、ちょっとお聞かせいただきたいと思うんです。
  169. 篠原良男

    説明員(篠原良男君) 昔はビーターで砂利を突いておりましたんですが、輸入品でございまして、日本語はいまございませんで、何といいますか、たくさんタンピングするツールのついた機械ということかと思いますが、ちょっと日本語で言っても……。われわれ専門語でマルタイと称しておりますが、日本語には該当するそういうことばがございません。
  170. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 これもマルタイがどうのこうのと言うと世間の人にわからないですよ。しかし、あれはとんでもない音を出すんですね。百十ホンだそうです。新幹線の場合は八十ホンだの八十五ホンだのいったって一瞬のうちに通り過ぎるんだけれども、こいつはそうじゃない。がたがたがたがたえらい音を出しながら人間が歩く程度の速さでもって移動するわけですよ。ナメクジがはうような速さですね。そうすると、その近所のよほど神経の鈍い人だって目をさまします。おそらく百メートル以内の人はみんな目をさましちゃうんじゃないかと思うんです。  私どもが現に深夜視察に行った個所でも、幸か不幸か近所にアパートや何かありまして、いいかげんにしろと文句を言いに来た人がいる。しかし何しろこっちのほうは高架でもって高さが十何メートルだし、下のほうからいいかげんにしろと言ったってごう音に打ち消されちゃって何を言っているんだかわからない。だけれども、私は思ったんですが、昼間一ぱいあの音に悩まされて、夜になってやっと終電車が終わったと、寝ついたところで新幹線以上のごう音でもって明け方までがらがらがらがらやられたんじゃ、これはたまったものじゃないと思うんですね。これは沿線住民の立場になって考えてみなきゃいけませんよ。まだ新幹線反対する人は、深夜までそういった実況を視察してない人が多いから、昼間の音だけを気にしているんでしょうね。深夜のああいう音まで聞いたんじゃ、これはたまらぬということになりますね。今後の問題として、線路の両側の幅があれでいいのかどうかということ、さらに線路周辺の環境を、もう少し空閑地帯を置かなきゃならないという必要性を、これを考えないでいいかどうかという問題がありますよ。  これらの点を考えたならば、これから開業する山陽新幹線の場合、あるいはいま計画されている上越、東北新幹線等の場合、いずれもこれは相当の間合いをとる、側道を設ける、あるいはグリーンベルトを設けるとか、あるいはまた高架そのものの幅も考えるということがあってしかるべきだと思うんです。その点はどうですか。
  171. 篠原良男

    説明員(篠原良男君) 私は保守するほうを担当しておるんですが、いま先生のおっしゃるマルチプルタイタンパーは確かに百四ホンありまして、現在試作品で防音装置をつけております。まだ試作ですから二、三台しかついておりませんが、これをやりましてもまだ十ホンぐらいしか下がりません、機械の二メートルぐらいのところで。したがって先ほど先生のおっしゃるとおり、一時間に五百メートルないし八百メートルで、大体同じ個所は一年に多くて二回、大体一回タンピングすれば済みますので、事前に御近所に御了解を得ながらやっておるというような実情でありますが、文句はよく来ております。したがいまして、都会地の民家に非常に近いところは、低圧回線と申して、マルタイじゃなしに電気の線路を敷いておきまして、そこから電源を取ってやるような設備をいま四十五キロぐらいやっております。今後これを延ばしていきたいと思っております。  これからつくる新幹線については、側道は両サイドを若干とっております。工事用とあわせましてとっております。これで十分であるかどうか、あるいは将来の都市計画と一貫してグリーンベルトを、緩衝地帯を両方に置いたらいいんじゃないかということは、新幹線建設局を含めまして建設省その他都市側のほうと協議しておるというように聞いております。
  172. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 それで、線路関係を担当されておるということなので、道床の問題でいわゆる噴泥というのがあるんです。まくら木のところがどろでもって——まくら木というのはわれわれの概念だと、まくら木とまくら木の間は石が詰まっておる、それが概念なんです。ところが、それが砕けて粉になって下の水はけのところをふさいじまって、固まったどろになる。しかもまくら木の下へ指が入る、こういう状態になっているんです。  そうすると、そういう状態までは、昼間走っている状態をわれわれあぶなくて見られませんから、走っている状態は見ることはできませんでしたけれども、そういうところを走るともう上下に動くんだそうですな。これは想像されますよ。まくら木の間に砂利が詰まって、そして線路を固定しているのが常識なんですけれども、そういう個所はすっかり砂利が下へ落ちてしまって、むしろ線路がまくら木をぶら下げているという状態になっている、極端な言い方をすると。確かに私それを見ましたよ。手を入れるとほんとうに指が入る。なるほどあの上を時速二百キロでもって、一車両六十トン、全車両で千トン近いやつが二百キロで走ればこれは動揺するのは無理はないと思うのです。新幹線が最近ゆれるようになった、動揺がひどくなったということはおそらく皆さん自身が感じているんじゃないかと思うのです。否定できないのじゃないかと思うのです。何も野党の議員が乗ったときだけゆれるわけじゃないと思う。おそらく大臣をはじめ皆さんが乗ったときでも新幹線がゆれるということは否定できないと思うのです。その否定できない原因に、道床の劣化、道床が悪くなったということがあると思うのです。  ところがそれを実際に修理をするのは夜の夜中でなきゃできない。これでいいのかという疑問は当然出てきます。しかも一時とか二時とか、草木も眠るうし三つ時だというんです、そういうころ合いに、幽霊でなきゃ出てこない時間にやるでしょう。これではたしてその線路をささえている、いわば建築でいえば土台のような道床がはたして完全に守られるのかどうか、動揺がしないように固められるのかどうかという点、その点をはっきりお聞きしたいと思うのです。
  173. 篠原良男

    説明員(篠原良男君) おっしゃるとおり路盤の悪いところでは、雨が降ったあと下がじめじめしますと砂利がめり込みまして、いわゆる道床噴泥と称して、まくら木と砂利との間にすき間ができます。これが何本も連続しますと、電車が通るとこういうように上下のゆれが出ます。それはすぐその日に乗務員のほうから乗りごこちが悪いという連絡がすぐ来ますから、すぐ徐行させまして、その晩に即修と称して砂利を詰めてタンピングをしております。そういうようなところはどうしても保守周期が短くなります。タンピングは半年一回か一年に一回でいいやつが三ヵ月に一回くらいになります。これは道床を更換いたしまして、夜間に全部砂利を取って新しい砂利と入れかえて、下にバラストマットという、水が上がってこないようなゴム製品を敷く工事をやっております。大体年間新幹線で四十キロないし四十五キロぐらい、そういう出てきたところをそのつど取りかえているというのが実情であります。おっしゃるとおり昼間やれれば能率が倍ぐらいあがるのは事実であります。しかし昼間われわれが仕事をして、お客さんは夜というのも、これはちょっと矛盾した話なので、極力夜間やっていこうという考えでいまのところ計画し、やっております。  むしろそういうものを能率のいい機械化を考えまして、機械で取りかえれば何といいますか、保守周期が非常に長くできる。その機械も騒音の問題がございまして、現在一つ諸外国で使っておる機械があるんですが、これをそのまま導入いたしましても音の問題で日本ではすぐ適用できないという状況でありますので、ほかの日本的な機械化というものをいま検討しているというのが実情であります。
  174. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 それじゃ結局、現状ではそれこそ道床の問題はどうしようもないというようなことになっちゃうじゃないですかね。
  175. 篠原良男

    説明員(篠原良男君) 年間四十キロないし四十五キロでございますから、一晩に一ヵ所大体二十五メーターぐらいやれるわけです。これを六カ所ぐらいやっておりますので、一年で大体起こるものは取りかえがきいておるというのが実情であります。
  176. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 それは事実に即して私ら言っているんだからね。幾ら何と言ったって、ゆれがひどくなったことは事実なんです。実際に試乗してみて、あの辺は非常によくないですよといわれているところは事実ゆれているんですよ。しかも線路をABCと分けて、Cが完ぺきだとするとAが一番ひどい、Bがその次だ、ABの区分けはたとえば床上浸水と床下浸水みたいなものというふうに私ら聞いてきたんですが、ABばかりでCがないんです。完ぺきなところがなくて悪いところばかりですね、ほとんど。そういう状態が現在のところは手が届かないでしょう。しかも夜間作業を外注でやっているから、やっている人の話を聞いてみると、一晩やって四千何百円だというんですね、出かせぎの季節労務者だというんです。  そうすると季節によるといなくなっちまう、人が足りなくなるというんですね。そういうような状態で作業をやっていて、はたしてあの道床、線路、足回りが完ぺきにできるのかどうか、こういう危惧を抱くのはあたりまえでしょう。それから架線にしてもそうですよ。こういうものが落っこってくる、これは当然考えなきゃならぬことです、こういうことは。だから、いまのままの状態では、これは人間でいうと人間ドックへ入って悪いところはみんななおさなきゃならぬという状態にあると思うのです。だから、その場合には、これは二日や三日休んでも完全に足回りも——頭から足先まで完ぺきにするということをやるのが私はあたりまえだと思うんですよ。さっきの目黒委員の質問に対して総裁は、やりたかないと、休みたかないと、こういう意味の御答弁ですけれども、それは戦前の思想で、コレステロールがたまって動脈硬化になって頭が痛くても、いや仕事は休みませんというのが美徳だと思っていた時代の話なんで、新幹線の場合は大ぜいの人命を預っているのですから、精神力だけで運転されちゃ困るのですよ。きわめて危険な状態にある。そこで、私は、きょうはそれぞれ分担をしていろいろ調査をしてきた人の質問がありましたけれども、とてもこの問題は半日や一日じゃできないというふうに思うんです。だからといって、新幹線はおくれながら毎日運行されておるんです。危険な状態そのままで毎日運行されているのです。事故が起きてからじゃ、ああだこうだと言ったって間に合いませんから、だから、この問題はさらに機会を見てもっと十分に掘り下げてこの委員会としても取り上げたいと思うのです。だから、きょうのところは、私はこれ以上の質問は省略いたします。しかし日を改めて十分に新幹線の危険な状態を解明するために、原因は何か、どうしたらいいのか、政府として、あるいは運輸省としてはどうするのかということを明らかにする機会を再度持っていただきたい。そのための委員会等も近いうちに計画をしていただきたい。その点は委員長、理事におまかせをするということを申し上げまして、私の質問はきょうのところはここで一応打ち切りたいと思います。
  177. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 けさほど来国鉄の安全問題が論議をされておるわけでありますけれども、私も昨年の予算委員会の総括質問の中で国鉄の安全問題については具体的に指摘をしました。特に新幹線のあのゆれの問題から落下物の問題あるいはマルタイの問題等含めて、国鉄総裁が総点検をしてまで新幹線をやるという話はまだ耳に残っているのじゃないかと思うのですけれども、きょういろいろ具体的な指摘がありました。しかし新幹線の状態というものはまだまだ危険な状態に置かれているということはもう先ほど来の指摘のとおりです。  私たちも具体的な調査をして実態を知っております。しかし具体的な問題は、きょうはあげる時間がありませんからやりませんけれども、もういつまでも硬直した姿勢で国鉄当局がその場をのがれようというようなやり方では、国民の生命という問題から考えた場合非常にこれ重大な問題になってくるのではないかということを私たちは非常に危惧を感ずるのですね。こういうことばがはやっているのです。いままでは五合の酒を飲んで国鉄に乗ってやっと酔った、いまは一合飲んだらちょうど酔うというのですね。それほどゆれが激しくなってきた。こういうことばが組合の中からも、働いている労働者の中からこういう声が出てくるということは、私は非常に残念だと思うんです。これほどまでいろんな問題が乱れているという、それに乗っている国民は全然わからないという、こういう実態が、いま国民が知りたくても知られないような実態で働いている労働者は、このままほうっておいたならば一年もたたずして大事故につながるという、こういう非常に危険な実態を訴えております。こういう問題について、私は当局の言い分もあると思うのですよ。組合の言い分もあると思うんです。しかし一番被害をこうむるのは私は国民だと思うんですね。  こういう観点から硬直した姿勢あるいはあちらが悪い、こちらが悪いじゃなしに、お互いにえりを正してほんとうに愛される国鉄として真剣に考えていかなければならない問題ではないかということを、私は意見を言いたい。したがって、いま国民が一番知りたがっているのは——確かにストの問題でいやないろいろな問題もある。あえてストを好んでやっているわけではないと私思うんです。しかし、こういう問題に対して国民が疑義を抱いているのは、危険だ危険だといわれる危険個所がいま国鉄当局は何カ所あるとして認識をしているかどうかということですね。たとえば踏切で何カ所あるいは道床や線路や老朽個所等含めて当局は何カ所実際にこの危険個所があると認識をしているのかどうか、この点についてまず伺いたいと思います。
  178. 篠原良男

    説明員(篠原良男君) 私のほうで、いま先生のおっしゃる重点警備個所というものをつくっております。これは雨が降ったときに重点的にそこを見張る、あるいは固定警戒をつける、そういう個所が大体四千五百ぐらいございます。それは、たとえば連続雨量が二百ミリをこしますと土砂崩壊が起こるぞとか、いや水がつくぞとか、あるいは一時間の雨量が三十ミリをこすと土砂崩壊が起こるぞとかいうように過去の統計からある程度の資料ができておりますので、要注個所という感じで、それぞれの時雨量あるいは連続雨量に達しますと固定警戒をつける、あるいは巡回させる、そういうような措置をするとともに運転規制もあわせてやっておるというような実情であります。  踏切については、何カ所あぶないかというのが先般確かに組合のほうからも出ましたが、私個人は、踏切というのは全部あぶないと考えております。したがいまして、現在国鉄の踏切が三万一千七百九十ございます。自動車の通る踏切は、このうち車禁と称しまして車を通さないようにしてある踏切が約一万カ所ぐらいあると思いますが、したがって車の通る踏切は全部一応あぶない、このように認識して保安対策をとっておるというのが実情でございます。
  179. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 いまも局長から四千数百カ所にわたる要注意個所あるいは危険の踏切個所が約千カ所ですか、組合のほうが指摘している問題からいくと危険の踏切は二千カ所を上回っておるわけですね、踏切全部が悪いという意見もありましたけれども。こういう実態の中で特に危険個所等の問題あるいは車両、老朽個所等の問題についてはきょうは時間の関係で触れませんけれども、私は特にこの踏切の問題等について、きょう総理府等含めて意見を伺っておきたいと思うのです。特に昭和四十六年の二月にこの踏切問題で総理府に踏切事故防止総合対策ができ上がったと思うのですけれども、これについての実態はどういうふうになっておりますか、この点について。
  180. 神戸芳郎

    説明員(神戸芳郎君) 昭和四十六年の二月に踏切事故防止総合対策が交通対策本部の決定でなされました。その結果、各省ではこの原則を踏まえまして進捗に努力してまいりました結果、いわゆる遮断機がついた踏切、これにつきましては、たとえば昭和四十六年から見てみますと、いわゆる第一種の踏切が一万二千五百二十四ありましたものが四十八年度末には一万四千五百五十六というふうに増加しております。それから立体交差につきましては、昭和四十九年度予算について見ますと、建設関係で約六百七十億の予算で約四百八十カ所の立体交差の仕事を実施することになっております。その他構造改良、それから踏切保安施設については、それぞれ国鉄、私鉄非常にいい成績で現在のところ進捗しております。
  181. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 いつもそういう話を聞きますと、何かずいぶん進捗しているような状況で、ずいぶんでき上がっているみたいな感じなんですよ。じゃ実際に事故件数あるいはその事故防止対策の総合対策ができてからどういうふうな推移になったと認識しておりますか。
  182. 神戸芳郎

    説明員(神戸芳郎君) 交通事故の減少につきましては漸少傾向にございます。その結果を数字でちょっと御説明いたしますと、これは死傷者についてでございますけれども、たとえば四十六年に死傷者が二千四百七十九名ございましたものが四十八年度におきましては二千三十五名というふうに四百数十名の減少を生じております。そういうような状態であります。
  183. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 二千何ぼが三百も四百も減ったからこの踏切対策がずいぶん進んでいるみたいな認識、これ自体が問題なんですよ。じゃ、この総合対策事故対策のほうで機構的に実際にどこまで実施をできるような体制でこの総合対策をつくったかということなんですね。実際に千八百人あるいは二千人の死傷者が出ているわけです。あるいは踏切事故が、相当私もデータを持っておりますけれども、あとを断たないわけですね。ダンプカーと列車が衝突したとか、そのために乗客も不便をこうむるけれども、それよりももっと死傷者が数多く出ているという、こういう問題で事故防止対策をつくったわけですよ。しかし、この事故防止対策で、五年間でここまでやろうという努力目標をどこまでしているかということですね。そういう点に対する具体的な目標というものは何もないわけですね。どうですか、その点については。
  184. 神戸芳郎

    説明員(神戸芳郎君) 事業の実施の量、これを四十六年度から五十年度を定めまして、それを主体にしまして、あと統廃合とか、あるいは交通の規制とか、そういうソフト面を踏まえました問題、そういうもので実施しております。
  185. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 そういうものを踏まえて、具体的にいま三万一千からの踏切がある。立体化は五年間で幾らにし、あるいは遮断、一種、二種、三種、どうするかという、踏切の事故防止というか、こういう問題に対する具体的な目標を立ててやっているかどうか、こういう問題が非常に大きな問題なんです。それに対する予算の裏づけをちゃんと持った上で、本気になってこの問題に取り組んでいるかということなんです。どうですか。
  186. 神戸芳郎

    説明員(神戸芳郎君) この交通対策本部の決定におきましては、一応目標としまして、事業量を、連続立体については百キロメートル、それから踏切除却単独については六百ヵ所、それから踏切除却を伴わないものとしては四百ヵ所、それから構造改良は千三百カ所、それから踏切保安設備は一万カ所ということを目標にしております。
  187. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 それの現状はどうですか、実態は。
  188. 秋富公正

    説明員秋富公正君) 国鉄、私鉄、両方合わせて申し上げます。まず立体交差化でございますが、四十六年度から四十八年度末までの三カ年間に七四・四%達成いたしております。次に構造改良でございますが、これは、いま総理府のほうからお話ございましたのは大規模なものでございますが、それ以外の構造改良も含めました関係もございますが、二九〇・二%達成いたしております。次に踏切の保安設備設置でございますが、これは三カ年間に七〇・三%達成いたしております。
  189. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 これは数字的に二〇〇%とか言っているけれども、この基礎の数字は違うわけですね、具体的に。だから、その数字とかをもう少し詰めてみると、そんな進捗状況になっていないはずだと思うのです。したがって具体的に、総理府がこういう総合事故防止対策をつくるとか委員会はつくるけれども、それは私鉄でやれ、あるいは国鉄でやれ、あるいは各部局でやれと言うけれども、機構自体から考えてみましても、実際に総理府と、それからどこが入っているのですか、これは。運輸省とどこが入っているのですか。
  190. 神戸芳郎

    説明員(神戸芳郎君) 建設省が道路管理者として参画しております。それから交通規制が警察庁の所管でございます。
  191. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 だから、こういう問題について、たとえば農林省にしても、あるいは地方自治体の協力推進がなければ、おそらく踏切道の問題はなかなか解決できない問題があるわけですね。あるいは実際に仕事をする側の意見、国鉄なりまた私鉄なりの意見というものは、運輸省が代表で出ているという、こういう状況があるかもしれないけれども、現場の実態というものがこういう事故対策の一環として生かされてないという問題があるのではないかと思うのです。こういう機構的な問題についてはどう考えますか。
  192. 神戸芳郎

    説明員(神戸芳郎君) 交通対策本部が決定でございますので、たとえば地方公共団体の問題は自治体で見るというふうに、一応は参画しておりますけれども、いまの主要構成メンバーは、先ほど申しましたように、運輸省と建設省、それに警察庁ということで、この踏切道の対策についてはいろいろ対策を立てました。
  193. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 したがって、こういう問題についてもっと具体的に、現場で働いている運転士にしても、あるいは踏切で働いている人たちにしても、実際に自分が働いている持ち場、持ち場でいろんな事故が起こってくる、こういう問題に関して、計画は踏切道をなくしていこうとか、あるいは高架化をしようという問題がいろいろ論議はされるけれども、具体的にそういう問題がなかなか着手されない。  たとえば一つの問題が、この高架化の問題にしても、予算の比率の問題を一つ考えてみても、これは四十六年につくった時点と現在の時点とでは、この配分率にしても何心してもずいぶん違いが出てきているのじゃないかと思うのですね。したがって高架化の問題等も時間的に、あるいは着工したけれどもなかなかできない、あるいは予算の裏づけがないという問題等でなかなか進行できないような問題点があるんではないかと思うのです。こういう点についてはやはり大きく見直さなければならないときに来ているのではないかと思うのですね。私は総理府を責めるだけではない。何も予算の執行もできないような総理府ですから、何もかも全部ができるとは思わぬ。しかし、もっと機構的にも、あるいは抜本的に事故をなくするためにも、この踏切道の改良のためにもっとしっかりしたブランを持たなければ、この事故の絶滅ということはできないのじゃないかと、こう考えるんです。この点いかがですか。
  194. 神戸芳郎

    説明員(神戸芳郎君) この総合対策は一応五十年、あるいはものによっては五十一年ということが目標になっておりまして、ことしが四十九年でございますから、あと残すところ五十年の、まあ予算要求もいま行なっておりますし、したがいまして、現在の状態を踏まえまして、先ほど申し上げましたように、一種の踏切がふえたとか、あるいは事故が減少しているというそういう傾向はございますけれども、やはり二千名からの人命の死傷があるわけでございまして、そういうものを考えますと、踏切対策は一そう推進しなければならぬと、こういうふうに考えております。したがいまして、この問題につきましては関係省庁と来年度よく考えまして、その対策についてさらにきめのこまかいものにするかどうかを話し合っていきたいと、こう思っております。
  195. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 そのときに、やはり農道もだいぶあるわけでしょう。あるいは地方自治体のほうにもいろいろな問題がある。やはり国鉄なり私鉄ですね、具体的にはやはりそういう問題の指摘を受けなければできないと思うのですよね。そういう点のやはり広範囲な協議会か、そういう意見を聞ける場を持たなければならないと思うのですよ。総理府がやるものは大体総括的な問題で、予算の裏づけもなければ、ただこういう方向にしますという方式だけの事故防止対策にいつも終わっているわけですよ。したがって一向に事故があとを断たない。国鉄の落下物だとかいろいろ国鉄内部の問題もあるけれども、やはり事故自体の問題という、この全体的な問題から考えれば、やはり踏切道の問題をこれは早く解決しなければならない問題ではないかと思うのです。  したがって予算の裏づけの問題にしても、あるいは高架化、立体化の問題にしても、やはり総合的な見地から予算を——何でもかんでもこれは国鉄にしわ寄せをするようなやり方で、たとえば単独立体交差化に対しては建設省が三分の二を持つと、国鉄は三分の一を持つと、こうなった場合にはたして——これは財政再建の問題と少し関係ありますけれども、この赤字国鉄がこれだけのものを負担しながら、はたして踏切をなくしようという問題が解決できるかどうか、こうなってくると私は非常にいかがわしい問題になってくるのではないかと思うのですよ。そういう予算的な問題もやはりよく検討した上でこの次のプランのときに、まあ五十年から総合的ないろんな計画を立てられるという意見は私も聞いておりますけれども、やはり予算の裏づけ、あるいは具体的にその絶滅を期せるかどうかという具体的な将来のマスタープランですね、それ等もやはり明確にすべきではないかと思うのです。その点についていかがですか。
  196. 神戸芳郎

    説明員(神戸芳郎君) いま先生が御指摘になった事項につきましては、これから踏切総合対策を推進していく上におきまして、各省とよく相談してはかりまして、その上でどういうものが一番いいのかということをいろいろと考えていきたいと思います。
  197. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 まああなたの立場ではそれだけしか言えないと思うけれども、実際にこの踏切をなくする理想像としてどのぐらいまでになればこの踏切事故をなくせると——これはいろいろ自動車の運転手のほうの注意の問題もあるだろうけれども、実際に現在の踏切、三万二千の踏切をどの程度までに直せば、あるいは改良すれば、あるいは立体化をすれば、高架化をすれば理想的な踏切の姿になると考えているのかどうか、その点について。
  198. 神戸芳郎

    説明員(神戸芳郎君) 現在踏切は全部で五万ぐらいあります。ただこれは十数年前は七万ほどありまして、二万ほど数は減っているわけでございますが、そして第四種、いわゆる何も防備がしてない踏切が二万数千あるわけでございますので、これをどういうようにしていくかということが問題になったわけでございます。しかし、これは先ほど先生もおっしゃったように農道とか、非常に生活に密着したような道路が多くございますので、単純に交差化するには経費の問題がございますし、それから廃止するについては地域の生活に密着してるということになりまして、ここら辺が将来この第四種の踏切をどうしていくかということについていろいろ問題が出てこようと思うんですが、その第四種につきまして、私まだ経費とかそういうものを考えまして、こういう状態にしたらいいかということは現在確たる数字は持ち合わしておりません。
  199. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 これは運輸省で握っておりますか。
  200. 秋富公正

    説明員秋富公正君) ただいまいろいろと御指摘がございましたが、具体的な問題についてどういう組織であるかということでございますが、これは現在各地域におきまして踏切道改良促進協議会がございまして、ここで関係市町村とそれから交通業者、それからもちろん警察関係の方々、あるいは交通安全協会とかトラック協会、バス協会、こういったところで具体的な個々の問題について相談をして促進をしている状態でございます。  で、今後の見通しでございますが、先ほども総理府からもお話ございましたように、現在の踏切道改良促進法は五十年で期限でございます。また現在の総合対策も五十年でございますが、この問題につきましては総理府をはじめ関係省庁と十分さらに今後協議しながら前向きに整備を促進していきたいと考えております。  で、一体どういった形を考えておるかという問題でございますが、まずこれは二つの問題になるかと思うんでございますが、一つは都市部におきましては、これは高架化を促進していく、それから交通量の多い踏切につきましては、これは単独立体交差化をやることになっている、それから利用度の低い踏切というものにつきましては、これは統廃合をしていくという形で、私はやはり第四種という踏切というものは全廃すべきであると、かように考えております。そのためにはやはり立体交差化あるいは改造整備というような問題もございますが、一面におきましては地元の協力も得まして、いわゆる幅の狭いものにつきましては自動車の通行を禁止していくということもあわせて進めていかなければいけないと、かように考えております。
  201. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 具体的に運輸省、総理府、おのおの考えがあれば示してもらいたいんですけれども、まあ第二次プランに盛り込むいろんな具体的な資料、これから詰めるかもしれませんけれども、やはり踏切事故があとを断たないわけですね、実際に。それで国鉄の受ける被害というよりもむしろ国民の受ける被害というのは非常に大きなわけですよ。こういうところが一番なおざりにされてしまっている。したがって将来、何年ごろをめどとし、五カ年計画になるか三カ年計画になるか、どういうマスタープランになるかわからぬけれども、実際にこの踏切道、完ぺきなものというのは何にもないと思いますけれども、やはり将来あるべき姿、こういう踏切事故の皆無を期すという方向で描かれる理想像、この点についての明確なプランは総理府あるいは運輸省あるいは国鉄なりが持っているんじゃないかと思うんですが、その点いかがですか。
  202. 篠原良男

    説明員(篠原良男君) 国鉄のビジョンを申し上げますと、先生のおっしゃるとおり踏切がある限り自動車事故は——国鉄の場合につきましては若干減ってきておりますが、まだ一日四件ぐらいあるというのが実情であります。死傷事故は大体横ばいであります。今後十年間に地元あるいは道路側との協議がととのわなければという条件がつきますが、私のほうの計画といたしましては、立体交差と高架化で約二千四百の踏切は今後つぶしていきたい、こう思っております。これは一〇〇%安全率が高いわけですが、その次に安全率の高いのは統廃合によって踏切をつぶすことであります。したがって二百メーター、三百メーターに一カ所ぐらいあるような地域につきましては、一つ残すかわりに一つつぶしてほしいというような交渉を地元としております。しかし、いま残っておる踏切をつぶすというのは非常に難渋しております。いままで一万カ所ぐらいそれでつぶしてきましたので、残っておるというのは非常に地元の生活に直結した踏切が多いということで、統廃合には難渋しておりますが、鋭意詰めまして、約二千の踏切はこれからなくしていきたい、統廃合によってなくしていきたい、こう考えてます。  残った踏切は約二万八百ぐらい、どうしても地元と話し合いがつかないで残るだろう、また財政上立体交差にできなかろうというようなところは、約二万八百ぐらいどうしても残るだろう、こう考えております。これにつきましては一番保安度の高い一種全遮断、踏切幅一ぱいに遮断機がおりて警報機が鳴る、しかも押しボタンといいますか、踏切支障報知装置のついたような一種全遮断化をはかりたい。それでもなお残る踏切は自動車は絶対通らない、車禁ということで、約七千カ所ぐらいは車は通しません、耕うん機と人だけは通しましょう、それでも通学とか、あるいはお買いものに非常に人通りの多い踏切については警報機だけはつけましょう、その踏切は約一割ぐらい考えてます。したがって七百カ所ぐらいの踏切は残りますが、四種にして、あとは、一割ぐらいは警報機のつけたかっこうにすれば、ほぼ踏切の事故というものは激減するであろう、こう思っています。  それから先に、それじゃ踏切に対してもう少し保安度を上げるのは何かということに対しましては、これは見通し改良しかないと思います。私のほうの乗務員から、踏切で何か支障物があるなと思ってブレーキをかけて踏切の手前でとまる、あるいは自動車のドライバーが見通しがよくて列車をよく確認して一たん停止あるいは通行ができるというようなことをとれば踏切の事故というのはぐっと減ると思います。これは見通し改良しかないと思います。これにつきましては、今後十年間でできるものから手をつけまして処置をしていきたい。大体見通し改良というのは、四百五十メーター——線区によって違います、これは列車のスピードによってブレーキ距離が違いますので、ローカルへいけば四百五十メーター、一級線にいけば六百メーターぐらいあれば乗務員が発見してブレーキをかけてぶつからずに済むというように考えておりまして、これは今後の努力目標として、残った踏切については見通し改良に力を注いでいきたい、かように考えております。
  203. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 運輸省、まあこれは国鉄当局が出てくるんだろうと思うのですが、総理府等、何か考え持ってますか。
  204. 秋富公正

    説明員秋富公正君) 私、将来の計画につきましては先ほど申し上げたとおりでございまして、いわゆる立体交差化によりまして踏切の除去ということがまず根本でございます。それからそういった踏切の除去のできないところにつきましては平面交差、それにつきましては極力それを統廃合していくとともに、いわゆる幅員が二・五メートル以上六メートル未満というところにつきましては遮断機をつけるとともに交通規制をお願いしてこれを強化していくと、それから幅員の二・三メーター未満のものにつきましては自動車の通行というものは一切地元の協力を得て廃止していくという形で臨んでいきたいと、かように考えております。  一方財政援助是正の問題でございますが、現在、御承知のとおり国鉄に対しましてはその工事につきましては三・五%までの利子補給並びに出資によりまして大体三%という金利負担でございますが、中小私鉄につきましてはこれを六分の三、半分でございますが、これを国が持っています。それから六分の二、三分の一でございますが、これは地元の公共団体が負担いたしまして、中小私鉄につきましては六分の一が事業者の負担でございます。並びに先ほど御指摘のございました単価が上がってきておりますので、この単価は四十八年度に助成の単価を改定して増加をいたしております。それから大手私鉄につきましては立体交差を含めまして開発銀行のいわゆる融資、しかも一番有利なる特定行為としての融資対象にいたして現在に至っておりますが、この助成の問題については、今後も十分配慮しなければならない、さように考えております。
  205. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 踏切の問題ばかりで時間をかけておられませんけれども運輸大臣、これはどこそこではなしに、やはり住民の要望として、たとえば札幌がいまやっておりますね、あるいは岐阜のほうでいろいろ計画を立てている。各地区でこういう立体交差化の問題が住民の要望として出てくるわけです。しかしながら、最終的に困る問題は予算の問題です。こういう問題でいつも行き詰まるわけです。これはやはり国鉄負担しなければならない、あるいは私鉄になれば企業負担しなければならないということで、いまの財政悪化の中でこの負担ができない。そのために手おくれになって、やはり事故が起こっているという例が非常に多いわけですね。こういう問題について、やはり次の五カ年計画のときに、あるいは十年計画になるか、そのときに財政措置をもう少し明確にし、やはり国鉄負担だ、私鉄が負担だといったってなかなかできない。あるいは踏切道はできても保守費等、あるいは維持費等でだいぶかかると、何か聞くところによると維持費だけでも百億かかるというふうな、こういう話もあるわけですね、平面の踏切を維持するだけでも。こういう問題も、保安施設あるいは事故をなくするための踏切道の改良等についての予算はもっとやはり、道落筆分の二持つ、国鉄券の一、こういう状態ではいまの国鉄の財政状態の中から、あるいは私鉄の財政状態の中からはできないのではないか。これはもっと大きく見直して事故をなくする意味においても、国家的な見地から、特に総理府が担当窓口になっているわけですから、これはもっと予算的な措置の裏づけをすべきじゃないか、こう思うんですがね。
  206. 徳永正利

    国務大臣徳永正利君) かつて御審議いただきました再建十カ年計画の中にもこういった予算を持っているわけでございますが、これも近々見直さなければならない状態に入っているわけでございます。そのときには、いま御指摘のあったような点は十分配慮して、予算面においても善処いたしてまいりたいと思います。
  207. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 それでは総裁に伺いたいのですけれども総裁でも理事でもいいですけれども、この間、新幹線の総点検をするというか、あるいは安全対策の一環として一千百億ですか、これを安全対策のための車両等含めた問題に一千百億を投ずるという報道がされておりますけれども、はたしていま、国鉄が火の車の中で一千百億はどこにしわ寄せがされて、どういう捻出をしてこの新幹線の改良に向けるのかどうか、この問題についてお伺いします。
  208. 天坂昌司

    説明員天坂昌司君) ただいまの新幹線安全対策といたしまして千百億を最優先で計画してまいりたいということにつきまして、その金額が大きいので他の工事にどういう影響があるかというお話だと存じますけれども、最優先でやるべきものを取り上げて千百億といたしました。したがいまして、最優先ということばの中に、いままでの計画を繰り上げてやるということと、それから他の工事に優先する結果、他の工事が繰り下がるという場合がございます。  それから絶対額といたしまして、他の工事を押えっぱなしになる場合も理屈としてはあり得るわけでございますけれども、その点等につきましては、必要な、所要の工事費等につきましては今後極力確保してまいりたいと存じます。何ぶんにも最優先でこの件名につきましては実施してまいりますので、相対的には他のものが繰り下がる結果になるものが出る場合があるかと存じます。
  209. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 あと回しになる分が出てくるわけですよね。どこから出てくるのですか。国鉄のいまの財政状態の中から、何をあと回しにするかという、あと回しにされるほうがやりきれないわけですな。これがやはり保守の問題とか、いろいろな事故につながる方向にある意味ではしわ寄せがされるのじゃないかという心配ももう一つあるわけです。特に新幹線のほうはそうされる。ところが在来線のほうには、いままで計画を進めようと思うものを引き抜いてきて、これを一千百億のほうにつぎ込むという問題にわれわれ考えがちになるわけです。こういう点について、もっと具体的にこの千百億の捻出方法、あるいはどの工事があと回しになり、あるいはどの点に破綻を来たすのか、こういう問題について伺いたい。
  210. 天坂昌司

    説明員天坂昌司君) 先ほど申しましたのは、傾向としてそういう形にならざるを得ませんということを申し上げたわけでございまして、最優先のものにつきまして取り上げまして、これをはっきりいたしております。その影響がどうなるかにつきましては、今後の実行の問題でございますし、その点の精査はまだできていないわけでございますが、所要の工事と申しますか、急ぐものから先にやるという方向で今後実行いたしてまいりたい、こういうように考えております。したがいまして、どれとどれがおくれるかということにつきましては、まだ実行上の精査はできていない段階でございます。
  211. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 一千百億のこの一つの問題ですからね。当局のほうで発表した一千百億の問題にすら、まだ実際精査ができていないという——いろいろな問題があるかもしれませんけれども、まあ指摘があり、あるいは国民から騒がれ、いろいろな問題が出てきて、初めてこの一千百億を思い切らなければ安全対策にならないということで、一千百億捻出したと思うのです。考えられたと思うのです。ところがこの一千百億ね、総裁、実際出し切ってやれるのですか、こういうのがやれるのだったら、もっと積極的に、悪い面を早く改良すればいいと思うのですよ、指摘されるまでもなしに。どうですか。
  212. 藤井松太郎

    説明員藤井松太郎君) 一千百億ということをはっきり申し上げたので、いまのような御議論になったのでございますけれども、一千百億というのは、実は一次、二次と称しまして、一番最初につくった車は新しく取っかえますという数字を含んでおるのですが、その新しく一次、二次を取っかえたら、また次に、一次、二次に次ぐ古い車が出てくる、これは取りかえざるを得ないというようなことになりますので、必ずしもその一千百億があれば、未来永劫に新幹線が心配なく安全でありますという実は数字ではない。これは説明が悪かったので誤解を招いたと思いますが、新幹線安全対策で今後十年間ぐらいには一千数百億という数字ではなくて、もう少し上回った数字になる。  同時にその一千百億をどこから持ってくるかという議論でございますけれども、さしあたり五十年度は一千百億のうち二百三十億は現実にこういうものに投じますという数字はありますけれども、その他のものは今後十年間、十兆五千億の投資をして財政を再建いたしますという中で、その十兆五千億でできぬことはわかっておりますので、それらを経済社会計画とか基本計画やなんかを練り直す段階において、急ぐものは入れていくということで、直ちにこの十兆五千億、一千百億のうちで、残りでできるかというと、いまの段階では申し上げるまでもないのですが、そういう段階ではない。したがって、それは再建計画を練りかえる段階において、次に続く安全対策上必要なものは織り込んでいく、さしあたり一次車両だの、レールだの、パンタグラフ、架線関係を強化する金が一千百億である、かようにお考えいただきたいと思ます。
  213. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 一千百億で私ずっとねじ込んでやろうという気持ちはない。しかし、この一例が、いろいろ国民から指摘を受け、あるいは国会で指摘を受けて、新幹線の何とか早く安全対策を講じなければならないということで、一千百億ぽんと飛び出してきたわけですよ。ところが在来線にしても問題点が数多くあるということは総裁も御存じのとおりです。私も予算委員会で具体的にケースをあげて指摘をしましたよ。具体的に危険個所が数多くあるわけですよ。そういうところのやはり危険個所に予算をつぎ込まなければならない問題が、私はいまの国鉄の当面の急務じゃないかと思う。したがって先ほど運輸省のほうからも財政再建計画の練り直しという問題が出てきた。これは私、やらなきゃできない問題だと思うんです。去年それ自体が無理だったんだから、国会で論議をし、そんなものはやめてしまえと言われてもゴリ押しで通したわけだ。わずか一年たたないうちにもう変えなきゃならないということは、目に見えていたわけなんです。その出発点自体がおかしかったわけです。  したがって私は率直に、こういう安全問題がいま非常に大きな問題になってきている。これはやはり、時というのはおかしなもので、いろんな問題が出てくるわけですよ。これは在来線が次から次出てくると思うんです。おそらく在来線を総点検し、問合いをとって、夜だけではなしに、昼間も工事に手をかさなければ、おそらく在来線はパンク状態になってくるんじゃないか、あるいは事故が続出するんじゃないかという危惧を私は感ずるんです。こういう問題を考えたときに、やはり財政再建計画の練り直しとあわして考えられることは、現在の要員で、先ほどからも各委員からも指摘のあったように、要員の合理化だけを一生懸命進めてきて、そうしてやろうというようなやり方では、これは安全面は保たれないと思うんです。  したがって工事につぎ込む、たとえば新幹線に六兆円も七兆円も将来つぎ込もうとするそういう問題は、やめろというんじゃない。とりあえずその問題をたな上げにして、現在安全問題等、あるいは与えられた要員の中で、実際にこの総点検なり安全面を確保するための努力国鉄当局はやっていく。そして合理化の問題等も現時点において労使の間でよく話し合いをして、現時点の要員でどう再建をしていけばいいかという、そこを出発点として新たな再建計画を練り直すべきじゃないかと、こう考えるんですけど、総裁どうですか。
  214. 藤井松太郎

    説明員藤井松太郎君) 御指摘の思想は全面的に賛成でございまして、何をおきましても、新幹線といわず現在線といわず、危険な個所の手当てをして安心して輸送ができるという状態に持っていくことは、これはすべてのものに優先する次第でございまして、今後新幹線が四千五百億であろうが何であろうが、その問題とは離れて、現在線の増強をやっていきたい、かように思いますが、現在の時点におきましては、これは危険だとかなんとか、言っておりますけれども、これは輸送量がふえて時間がたつと、現在は危険じゃなかったところが危険な部類に入ってくることもあるし、かたがた、現在危険だと言っているところが手を入れることによって危険じゃなくなるところもあるというようなことで、これ、非常に浮動して動いているものでございますけれども、あらゆる時点でその危険な個所をつぶすような最大の努力をいたしたい。  それから皆さんのおしかりを拝聴していると、どうも国鉄はもうかる一方で、列車を増発したり、おそろしく危険なところを列車をとめずにやっているからけしからぬじゃないかと、いま、そういう意味じゃまさかないと思いますけれども、そういう響きがございますけれども国鉄はいま列車を動かしてもうかるのは新幹線と——高崎線なんかそこら辺でしかられそうなんだけれども、高崎線と山手線だけで、東北線とかなんとか、あれ端的には動かすだけ損だと、だから国鉄は金もうけ主義の議論をやるんなら、皆さんおっしゃるように、列車を動かさずにおればいいということになるんですが、それじゃ国民に申しわけがないというので、ない知恵をしぼりながら苦労しているので、そこらもひとつ御推察願って、われわれ根本の思想は賛成でございますので、一生懸命でやります。
  215. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 総裁の本音が大体出てきたようですけれども、私、実際に一番進んでいる要員の合理化とか機械化とか外注化とかいう問題だけにどうしても焦点がしぼられてくる。これでは労使の関係というのは改善されないと思うんですよ。実際に当局のほうも譲るべきは譲る、あるいは組合のほうも是正しなきゃならない問題は是正する。そうしながら健全な国鉄というものを築いていかなければ、一番これは国民が被害を受けると思うんです。そのしわ寄せは全部、運賃の値上げという問題、あるいはいろんな問題にからんでくるわけですね。  したがって、ここでやはり、いまいろんな過去のいきさつはあった、あるいはいろんな問題点はあるかもしれませんけれども、いまのかかえている工事量、こういう新しい面の建設は一時たな上げにしてでも現在の要員——なかなか新しい人たちを確保しようとしてもなかなか集まらないわけです、国鉄には。魅力がないのですよ、正直に言えば、もういまのような状態では。昔は国鉄といえばもう各地方から喜んで行ったわけです。いまはそういうような状態で、何か行くのは危険のような感じを若い人たちは持っているわけです。やはり愛される職場に私はしなければならないと思うのですね。いま働いている人たちは真剣になって働いているわけです。  そういう面で、現在の要員の範囲内で、しっかり、工事量も、あるいは国鉄当局の業務遂行能力も、範囲をはっきり見定めて、そして新しい工事はとめるとか、いろんな問題、合理化の問題も一応たな上げにして、やはり安全確保、現在の要員でできるべき問題をまず着手をし、そしてそれを土台にして国鉄の再建というものをスタートさせるべきではないかと、こういう試案を、国鉄当局は運輸大臣をおそれる必要もなければ、だれにおそれる必要もないわけです。ほんとうに国鉄が長く続いて国民のためのものとなっていくために真剣に私は論議をしなければだめだと思うのです。どうですか、総裁
  216. 藤井松太郎

    説明員藤井松太郎君) 御高説一〇〇%賛成でございます。と同時に、この委員会のお集まりの皆さんは直接、間接に国鉄の先輩でいらっしゃるのですね。まあわれわれも及ばずながら先生指摘のような努力は重ねておりますが、諸先生におきましても、働く者といわず、監督する側といわず、全部会うごとに、いま言ったようなことばを駆使して、おまえら一生懸命で働かぬと国鉄の再建はならぬぞというふうにひとつ御教育と言ったら言いようは悪いのですが、お助けを願いたい。
  217. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 運輸大臣に最後にこの再建問題だけちょっと聞いておきたいんですけれど、鉄監局長から再建計画の見直しが出てくる——ちらほら新聞のほうで運賃値上げのほうを、改定しなければ五十年度予算が編成できない、あるいは国鉄問題が解決できないという、こういういろいろな話が出ておりますけれども財政再建計画の練り直しを含めたこの国鉄問題をどう考えておるのか、この問題について伺いたい。
  218. 徳永正利

    国務大臣徳永正利君) これはいま検討を命じているところでございまして、どう考えてるといって、固まった考えはございません。ございませんが、やはり基本的には国が一体どういうふうにこれに助成なり出資なりやるかというのが一本あると思います。もう一本はやはり利用者側において御負担願わなきゃならぬ、これは運賃問題が出てくると思います。その運賃問題が出てくる場合に、いままでは原価主義をとっておったわけなんです。しかしこれの見直しと申しますか、これに検討を加えなきゃならぬ。原価主義を追っかけていっておったんでは、もうすでにその基礎がくずれているということは、これはもう自明の理でございますから、そういう問題をも一ぺん考え直してみなきゃならぬのじゃないだろうか。しかし利用者の皆さんに御負担いただくというこの一本の柱をくずすわけにはまいらぬと思います。あとの一本はやはり国鉄自体が勉強してもらわなきゃならぬ。これはまあいろんなことばで言いますとそのことばに誤解が出てまいりますけれども国鉄自体がいかに能率をあげるかということを運営の面に、総裁以下職員が一体になってひとつ努力を願う。この三本の柱が一たばになって再建というものの骨子になっていくんじゃない、だろうかというふうにいま考えておりますが、それをどういう比率にし、あるいはどこにどういうふうな考えを盛り込むかというような問題については、いま検討を命じておる最中でございます。
  219. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 これは具体的な問題はまた今後の問題に残されますけれども、前回のような再建計画を持ってきても国会じゃ話にならぬということだけは十分に承知しておいてもらいたいと思う。やはりあれだけ論議をした中でどれだけほんとうに生かされて国鉄を再建しようと政府当局も考えているかどうかということを真剣になって考えてもらわなきやならないと思うんです。この点についての運輸大臣からのしっかりした意見を開陳しておいてもらいたいと思うのです。運輸大臣は、もう私は終わりだから再建のほうは関係ないという頭ではおそらくないとは思いますけれども、やはり運輸大臣最後の仕事かもしれぬけれども国鉄を再建をするという、こういう立場に立って、運輸大臣としてのお答えをしてもらいたいと思うのです。いかがですか。
  220. 徳永正利

    国務大臣徳永正利君) お話のように、私はもうやめるんだからどうだとかこうだとかというような考えは毛頭持っておりません。運輸大臣という職にある限り、将来の国鉄の運営については心血を注いでまいりたいと思います。いま御指摘のございましたように、かつての十カ年再建計画というものを十分参考と申しますか、いろんな経験の材料にいたしまして、間違いのない再建計画というものを樹立したい、かように考えております。
  221. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 あまり時間がないので……。自動車局長来ておりますか。このタクシー問題、時間をかけて聞きたいと思ったんですが、あまり時間がないので、一番国民的な感情としまして、特に東京あるいは関東周辺の団地に住んでいる人たち、あるいは都市周辺の人たちの深夜における足の確保という問題はタクシー料金の値上げと相まって、非常に怒りが爆発寸前みたいな感じなわけです。この問題について実際に行政当局は何をやっているんだろう、われわれ政治家も含めて、実際に国民が一番苦しんでいる問題だと思うんですね。これはバス会社の問題、タクシー会社の問題、いろいろ今日までもずいぶん議論を進められてきた、しかし、もう議論の段階ではなしに、やはりこのタクシー料金の値上げによって、さらに国民の受ける負担というもの、あるいはサービスという問題については一向に改善されないということがやはり非難の的だと思うんです。  したがって、ここではっきり運輸大臣なり局長から伺いたいんですけれども、この団地周辺の足の確保の問題に関して、具体的にどう考えていくのかということを明確にしてもらいたいと思うんです。
  222. 高橋壽夫

    説明員(高橋壽夫君) お答え申し上げます。  確かに先生がいま御指摘くださいましたように、最近の大都市周辺の人口はおそらく五年ぐらいたちますと二割から三割ふえるという状況にございます。そういったことでございまして、一方それを引き受ける輸送供給力のほうはあまりふえてないというところから非常に問題が起こっています。そこで私は、タクシーのお尋ねでございますけれども、大都市周辺の団地を控えた駅、これの深夜の輸送の問題はまずバスをもって対処するのが正しいと、こう考えております。かなりたくさんの人間がおりるわけでありますから、タクシーよりもバスで運ぶのが一番よろしいと、こう考えております。  そこで実は、先ごろ東京及び東京周辺の三県のバス会社の運賃値上げをいたしました。このときに各会社の代表を呼びまして強くお願いをし、かつ指示をいたしました点は、まず原則として二千戸以上の団地を控えている駅、この駅につきましては夜の十一時までは通常の料金のバスを走らせてください——いま調べてみますと、もちろん十一時以後にも昼間の料金でバスが走っている路線はたくさんございますけれども、場所によりましては十時の半ばぐらいで終わっているところもございます。そこで一応現在十一時以後まで走っているところはよいといたしまして、十一時以後に走ってないところにつきましては、少なくとも十時の終わりまでは一時間に少なくとも四本、十五分おきのバスを走らせなさい、これは通常料金、昼間の料金で走らせなさい、こういうことをまずお話しいたしました。それから十一時以後の問題につきましては、その団地を控えた駅と、団地間の輸送人員の数にもよりますので、バスがよろしいか、タクシーがよろしいか、いろいろございます。そこで、かなりの人数がまとまる場合にはバスを走らせなさい、その場合の料金は深夜勤務等でコストもかかりますので特別料金を認める、そういうことでバスを走らせろ、しかし輸送人員が非常に少ない場合にはバスを走らせることはかえって不経済でございますので、そういった場所につきましては、昨年の秋からやっております乗り合いタクシー制度、これを拡充いたしましてこれで対応するようにということを話してございます。  そして乗り合いタクシーの問題になりますと、これはバス会社というよりタクシー会社の問題でございますので、陸運局を通じまして東京周辺の主要の駅につきまして乗り合いタクシー制度を増強するようにいま鋭意督励をいたしております。これで私はかなり深夜の足が確保されるものと期待しております。なお指示のしつばなしじゃなくて、これをしょっちゅうフォローいたしまして、確実に足がつくように私どもは監視いたしたいと思っております。   〔委員長退席、理事森中守義君着席〕
  223. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 まあいつも運賃値上げになるときはそういうふうなことで繰り返されてきたわけですね、実際に。この運賃値上げして二、三ヵ月たつとその問題は薄らいでくるわけなんです。いつもいやな思いをさせられるのは国民だけなんです。したがって、いつもつくりことばで終わらないようにこの問題だけは私は監視していきたいと思っております。したがって、この深夜バスの延長問題について、運輸省として最終的にいつまでに結論を出すのか。そうしてもしその結論に従わない場合はどういう姿をとるのかということを、ここで明確に示してもらいたいと思うんです。
  224. 高橋壽夫

    説明員(高橋壽夫君) まずバスの時間延長につきましては、そのバスを走らせる労働組合との交渉の問題が前提になります。時間協定をしておりますので、時間を延長するという話はなかなか通りにくいということもございまして、なかなかいままで実現しませんでした。  そこで私は、現在の人員のままで時間延長ということはできるはずがないじゃないか、労働時間短縮の世の中にバスの労働者だけどうして長い時間働かなきゃならないかという問題がございますから、これはなかなかできない、そこで増加する輸送需要に対しては現在の人員のやりくりではなくて、原則として増員をしてください、増員、増車をして対応してくださいという話を申し上げております。幸いにして、幸いにしてと言うとことばが悪いのですけれども、世の中が不況なものですから、現在バス、タクシー等に相当優秀な人が集まっておりまして、この機会をとらえてバス、タクシーに優秀な人をふやすということをもって前向きにやっていく、従来はどちらかといいますと、バス事業なんかも縮小均衡のような気味がございましたのですが、それではもうわれわれ市民は行くところがなくなってしまうということでありますので、拡大均衡をやってくれと、そうすることによってバス事業もほんとうは立ち直れるはずなんであるという考え方を強く話しております。  そのようなことで各会社ごとに労働組合との話し合い、あるいは増員、増車等の措置をいたしまして、できるところから早くと言っております。したがいまして、いつまでにと言いますと、それまでサボるといけませんので、もうきょうからでもということで話しております。したがって、できるところからということでやらしておりますので、それを私どもは個々の会社ごとにきめこまかくフォローしてまいります。ですからいつまでにという形式的なお答えをすれば一番いいんですけれども、ちょっとそれができませんのと、むしろそういうふうにしないほうがかえって効果があがるんじゃないかということから、私どもは実情をよく踏まえた上できめこまかい指導をしてまいりたいと思っております。  しかしながら、運賃改定が東京周辺のバス会社の場合十一月一日からでございましたので、そういつまでもそれをほっておきますと運賃だけ上がる結果になりますので、少なくとも年内一ぱいには相当程度目に見えた改善ができたというふうにするようにいたしたいと思っております。
  225. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 まあ日をきめるということはなかなかむずかしいかもしれませんけれども、やはりどこかで決断を下さなきゃならないと思うんですね。労使の問題、いろいろ私は社内の問題として出てくると思うんです。しかしもう深夜バスが延長できないとなれば、この地域においては相乗りタクシーを認めると、こういう方向での線を打ち出せばバス会社もやらざるを得ないだろうし、やらなければ——タクシー会社はやりたいわけですよ、実際に。あるいは個人タクシーにしたって、あるいは法人タクシーにしたって相乗りタクシーのほうが経済的であるし、また交通事情の問題から考えても、あるいはお客さんから考えても非常に便利なわけですよ。現に溝ノ口にしても船橋にしても、この相乗りタクシーは歓迎されているわけですね。こういう点をやはり積極的にやるという方向を私はもうバス会社に示すべきじゃないかと思うんですね。この期限をいつまでもずるずるしているだけではもうどうにもならないし、やはりその線を明確にして、もし深夜バスの延長のめどが立たない場合には、その地域においては相乗りタクシーを認めて、そしてサービスを強化していくという方向で考えてよろしいですか。
  226. 高橋壽夫

    説明員(高橋壽夫君) けっこうでございます。実は私も先生と同じことを先日バス会社に言ってございます。バスがサービスをしない場合にタクシーが出ても文句言っちゃいかぬと言っております。  ただ私は、市民の立場に立ちますと、相乗りタクシーはやはりバスに比べれば高いわけでございます。ですからできればバスが望ましいと思いますので、バスを督励いたしますが、できない場合には、あるいはかりにつなぎの問題といたしましても相乗りをやらせます。実は、相乗りタクシーというのは昔の何というか雲助タクシーを予想する響きがありますので、私はあえて乗り合いタクシーということばを使っております。乗り合いということばはバス会社はきらうんですけれども、おまえたちがサボっているからやるんだから乗り合いでよろしいということで、乗り合いタクシーということばにいたしております。昨年の秋からやっておりますが、このことも同時並行的に督励いたしておりますので、何とかいい線を出したいと思っております。
  227. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 もう一つ、深夜バスが十一時までできると、あるいは国電の最終あるいは私鉄の最終ですね、たとえば足立区の竹の塚の駅に行きますと、最終は竹の塚までしか私鉄は行かないわけですね。春日部とか足立の花畑団地ですか、ああいう方向に行く人たちはホームをかけ足でおりてきてずうっと並ばなきゃいかぬ。ところがタクシーの、まあこれは一部の運転手だと思いますけれども、やはり暴利をむさぼって、それでなかったら乗せないというのが殺到するわけですね。タクシー近代化センターができて、今回の料金の値上げでも時間があれば聞きたいと思ったんですけれども、賦課金を一台三万円取ると、そうしなければ認可しないというこういう問題があったわけです。いろいろトラブルもあったかもしれない、こういうところは金は取るけれども一切サービスは改善されない、そういうところの監視は行なわれない、こういう実態ですよ。したがって深夜バスが延長されても、そういう地域は、その地域で相当乗り合いタクシーですかが必要とされた場合には、終バス以後あるいは終電以後において乗り合いタクシーも認めるという方向は考えていないかどうかですね、この点について。
  228. 高橋壽夫

    説明員(高橋壽夫君) 利用者にとって一番いいのは鉄道でございますし、その次はバスでございます。その次は乗り合いタクシーでございます。その次は一般のタクシーでございますが、利用者の利便を確保するのが私どもの一番の関心事でございますので、かなりのやはり輸送需要がありまして通常のタクシーでなくて乗り合いタクシーという形で組織化したほうがいいと思う地域は今後ふやしていきたいと思います。
  229. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 時間がもう参りましたので終わりますけれども運輸大臣、この問題はいつも私たちは国民一般が煮え湯を飲まされてきた。料金は値上げするけれども一向にサービスは改善されないという一つの端的な例をきょう私、乗り合いタクシーの問題で取り上げたわけですけれども、いま東京、関東周辺に二千戸以上の団地というものが相当多くふえているわけです。この問題について、やはり足の確保という問題は運輸行政としてはなさねばならない重要な問題だと思うのです。いつもこういう点がなおざりにされてきている。非常に住民の怒りというものはもう爆発寸前と言ってもいいような問題の地域が何カ所かあるわけですね。こういう点に、何か運輸行政はないのかという声が絶えず出てくるわけです。  したがって、いつもいつも同じようなことを繰り返すのではなしに、せめて局長からも答弁があったように、ことしじゅうにはそういう地域の住民の足の確保は間違いなく運輸大臣の責任の上においてやれるという自信の一端を聞いて私は質問を終わりたいと思います。
  230. 徳永正利

    国務大臣徳永正利君) ただいま質疑応答の間におきまして自動車局長からるる申し上げましたことにつきましては、運輸大臣の責任においてこれを実行いたします。   〔理事森中守義君退席、委員長着席〕
  231. 岩間正男

    岩間正男君 ラロック証言がありましてから、日本の防衛体制、ことに核戦略体制の中に日本の国土が巻き込まれておるという、こういう重大な問題が提起されまして、大きな論議の的になっているわけであります。これに対する政府答弁を見ますというと、日本には核は持ち込まれていない、そういう点でほとんどほおかぶり的なこれは答弁に終始をしているわけです。このラロック証言の信懲性については、国民はもうひとしくみな信じている。政府答弁というのは全くそういう点からはずれていると、こういうふうに考えるわけでありますけれども、この論議はまあ一応おくとしまして、このような論議をやっておったにしたって、はたして一体核持ち込みに対して日本の国民の今後の防衛の問題、さらには安全の問題、ことに核艦船の問題と関連しまして海上交通の問題、これは非常に重大な課題をかかえていると思うのです。何といいましても、どのような国会の論議がされても、実際はこれらの被害が直接及ぶのは国民でありますから、こういう観点からの私は質問をきょうしたいと思うのです。  で、入るに先立ちまして第一にお聞きしたいのは、アメリカの核積載可能の艦船ということについて、これは大きな問題になっておるのでありますが、これにはどんな一体艦艇があるのか、外務省の見解をお聞きしたいと思います。
  232. 山下新太郎

    説明員山下新太郎君) お答え申し上げます。  米国の艦船につきましては、地位協定の関係だけから申し上げますと、五条の一項で定義されておる「船舶」がございますが、そういうものは日本の港に入ることができるということになっております。それが現実に核兵器を搭載しているかどうかということは五条の問題ではなくて、先生も十分御承知の安保条約第六条の地位に関する交換公文、それとの関係で、そういう艦船が核を搭載して、要するに核兵器を日本に持ち込むというような場合におきましては、従前から御答弁申し上げておりますように事前協議の対象になるわけでございます。
  233. 岩間正男

    岩間正男君 やっぱり課長じゃこれはしようがない。聞いていないことを答えている。そんなことを聞いていない。そんな論議をあんたと私はやろうといまは思ってないです。これはもう内閣委員会なり外務委員会なりそれから予算委員会でやればいいんです。いまはことに防衛局長も来ていない。防衛庁長官の出席を求めてもこれはだめだというような現状ですから。  私が聞いているのは、核積載可能の艦艇ということがいわれているが、それにはどういうものがあるのかと、こう聞いておる。これはあんた、何もそんないまのような政治的な背景を持った発言は必要ないですよ。どういう艦艇があるんだということをあなたは答えればいい。そのことを聞いているんです。——あんた調査課長でしょう。調査の範囲内でどうだと答えてください。
  234. 山下新太郎

    説明員山下新太郎君) 外務省の安全保障課長でございます。
  235. 宮崎正義

    委員長宮崎正義君) ちゃんと挙手をして、明確にしてください。
  236. 山下新太郎

    説明員山下新太郎君) 失礼いたしました。私、外務省の安全保障課長でございます。調査課長ではございません。  それで先生の御質問なんでございますが、日本の施設区域その他あるいは日本の港へ出入りしている核を搭載する能力を持っている船にはどういうものがあるかということでございますれば、お答えはできます。そういうことで申し上げますと、たとえば「オクラホマシティー」、あるいは「ミッドウェー」等も一応できるというふうにいわれているようでございます。そのほか「ウォーデン」、「パーソンズ」等の、これは駆逐艦でございますが、そういうたぐいのものが出入りいたしております。
  237. 岩間正男

    岩間正男君 艦種について言ってください。——それじゃ私のほうから時間の関係でやっていきますが、ジェーン軍艦年鑑によりますと、これは核搭載可能の艦船として次のようなものをあげています。攻撃型空母、これは言うまでもないことです。それから誘導ミサイル巡洋艦、誘導ミサイル軽巡洋艦、フリゲート艦、それから誘導ミサイルフリゲート艦、それから駆逐艦、それから誘導ミサイル駆逐艦、護衛艦、誘導ミサイル護衛艦、さらに重巡洋艦、こういうような種類をあげているんですが、こう考えてよろしいんですか。
  238. 山下新太郎

    説明員山下新太郎君) 実は防衛庁の調査二課長がお見えになっておられますんで、いまの御質問はそちらからお答えいただいたほうがあるいは適当かと思います。
  239. 岩間正男

    岩間正男君 それじゃどうぞ。
  240. 三好富美雄

    説明員三好富美雄君) おおむねそのように承っております。
  241. 岩間正男

    岩間正男君 それじゃわかりました。  さらに最近は補給艦なんかにも核を載せておる、こういう情報が最近伝えられておるんですが、これはいかがですか。
  242. 三好富美雄

    説明員三好富美雄君) その点はつまびらかにいたしておりませんが、たとえば潜水母艦等はサブロック等の魚雷の積みかえが一応可能ということになっております。したがいまして、一時的にそういうものに積み込むことはあり得るものと考えます。
  243. 岩間正男

    岩間正男君 それじゃちょっとわからないな。大きい声で答えてください。  ハロウエー米海軍作戦部長が、これは十月三十日にペンタゴンで記者会見をやっていますね。それによりますと、アジア・太平洋水域に展開している米第七艦隊の艦船の多くが核兵器を装備しているということをこれは認めたんですね。さらに空母、巡洋艦などの戦闘用艦船だけでなくて補給艦にも核が積まれていると、こういうことを、三十日ですからもう一週間前ですね、つい最近これは明らかにしておるんです。そうすると、ラロック証言よりもさらにこれは核の搭載というものは非常に深まっているんだというふうに考えていいと思うんですが、いかがですか。
  244. 三好富美雄

    説明員三好富美雄君) 実は私そのハロウエーのことばを読んでおりませんので、ちょっと即座にお答えしかねますが、最近になって特に核をふやしたという状況はないものと思います。
  245. 岩間正男

    岩間正男君 読んでないって——あなた調査課長でしょう。調査課長で——これは新聞にももう出ていますよね。たとえば毎日新聞にちゃんとあげていますよ。こんなもの見ていないですか。新聞を読まない調査課長ですか。これじゃ話にならないね。ペンタゴンの米海軍作戦部長という全く中枢にいる人がこういう証言をしている。したがって、ラロック証言というものが、さらにこれはもっと現段階においては一歩私は進められておるんだという認識をしていいんじゃないかというふうに考えています。  そこで先に進めますけれども、こういう体制の中で、これはラロック証言によりますというと、アメリカの核積載艦艇がこれは横須賀や佐世保、それから岩国、こういうようなところに常時入港していると、それははっきり言っておりませんけれども、そういうことをにおわせるような、そういう発言をしているわけです。そういう中でこれらの核積載艦艇が出入りしているのははたして横須賀や佐世保だけなのか。あるいは岩国、日本のこういういわば米軍が現在使用しておる軍港だけなのか、どうなんですか。これは安保課長答えてください。
  246. 山下新太郎

    説明員山下新太郎君) お答え申し上げます。  たとえば「オクラホマシティー」、これは巡洋艦でございますが、こういうものが出入りしている場所といたしまして、横須賀、佐世保等の施設区域のほかに、たとえば神戸、名古屋、小樽等のところにも入っております。
  247. 岩間正男

    岩間正男君 これは外務省としてはチェックしておりますか。それからチェックするそういう積極的な努力をしておりますか。それからチェックしておるとすれば当然資料があるだろうと思うんですけれども、こういうものはいただけますか。
  248. 山下新太郎

    説明員山下新太郎君) 地位協定によりまして、地位協定の五条三項がございまして、日本国の港に入る場合には米国は日本国の当局に通報してくるということになっておりまして、その意味におきまして私ども通報を受けております。したがいまして、どの港にどういう船がいつ入ったかということはわかる体制になっております。
  249. 岩間正男

    岩間正男君 これは非常に重要な問題ですから、当然これはそういう一覧表があるわけですね、したがいまして、地位協定の発効以来今年で十四年目ですか、この十四年間の一覧表、これはどのぐらい入っているのか、年度別にこれは当委員会に提出をしていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
  250. 山下新太郎

    説明員山下新太郎君) いま手元に実は持っております資料は、過去十四年にさかのぼってはないのでございますが、四十六年、四十七年、四十八年の三暦年につきましては、入りました港の名前、それから入りました艦船の種類、それからその回数、そういうものに分けまして手元に資料を持っております。もしあれでございましたら読み上げますが、非常に数が多いので、ちょっと時間かかりますが、いかがいたしましょう。
  251. 岩間正男

    岩間正男君 たいへんな数でしょう。それから当委員会の皆さんもこれは海上交通安全のためには絶対必要な資料ですね。だから私する問題じゃありませんから、当委員会に外務省としてすみやかに提出をしていただきたい。ようございますか。委員長から確認していただいて、理事の方も……
  252. 宮崎正義

    委員長宮崎正義君) 山下安全保障課長、いまの資料要求に対して、よろしゅうございますか。
  253. 山下新太郎

    説明員山下新太郎君) いま申し上げました三年間の分でございますとございますので、できるだけ早くお届け申し上げます。
  254. 岩間正男

    岩間正男君 それでジェーン年鑑の核搭載可能の点については、調査部長がおおむねそのとおりでございますということをさっき言われたわけですから、その艦種によりまして、それも含めてくださいよ。そうでないと、このことを巡洋艦ぐらいでは、核ミサイル巡洋艦ぐらいじゃまず足りないですからね。だから第七艦隊がこれほとんど来ているようですけれども、第七艦隊のいま申しました艦艇を含めまして、つまりジェーン年鑑の私がさっきあげましたこういうような艦種について、これを年度別に地位協定発効後における、それで安保改定後におけるそういうものをぜひ御提出をいただきたい。このことを確認しておきたいと思います。  そこでお聞きしますけれども昭和四十三年の十二月のことでありますが、私は政府に対して「在日米軍基地に関する質問主意書」というものを提出をいたしました。これに対して政府が回答されたわけです。地位協定第五条による入港料を課せられない、そのような米艦船の出入している日本の港、こういう問題で、大阪、神戸、名古屋をはじめとしまして、まあ全国これはほとんど主要な港を含めた七十四港について、北は稚内から南は名瀬港まで、ほとんどこれは回答しておるわけですね。この七十四港というのは、これはここで明らかにされますか。読んでもたいしたことはないです。
  255. 山下新太郎

    説明員山下新太郎君) 岩間先生いま御指摘の四十三年十二月に質問主意書をいただきまして、これに答弁書を差し上げてございますが、その中で答弁書の六の「米軍の民間空港等の使用について」、そういう表題の質問の「2について」というところで七十四港を全部あげてございます。もしあれでございましたら読み上げますが……。
  256. 岩間正男

    岩間正男君 ちょっと読み上げてください。念のため読み上げておいてもらったほうが非常によろしい。
  257. 山下新太郎

    説明員山下新太郎君) 紋別、釧路、十勝、苫小牧、室蘭、函館、乙部、小樽、留萌、稚内、青森、大湊、八戸、久慈、大船渡、秋田船川、館山、千葉、船橋市川、波浮、京浜、新潟、両津、伏木富山、七尾、敦賀、三国、熱海、伊東、下田、沼津、清水、蒲郡、名古屋、四日市、宮津、舞鶴、阪南、大阪、神戸、和歌山下津、境、浜田、岡山、宇野、水島、呉、江田島、広島、徳山下松、宇部、萩、関門、徳島、小松島、坂出、高松、宇和島、八幡浜、松山、今治、高知、博多、唐津、長崎、水俣、三角、別府、大分、佐伯、細島、油津、鹿児島、名瀬、以上の七十四港でございます。
  258. 岩間正男

    岩間正男君 これね、増減があると思うんです、沖繩が復帰してからですね。それから先ほどのこの政府の回答書によりますというと、いまのようなのはこれは開港だと、日本のおもな開港だと、しかし未開港でもこれは使わないという保証はないという答弁を私は受けているんです。その後どうですか。したがいまして、沖繩の分はいまのこの港に幾つ追加されるか、さらに未開港がもしあるとすればそれに追加がありますか、ないですか、お聞きしたい。
  259. 山下新太郎

    説明員山下新太郎君) 沖繩に関しまして、追加されましたのは、運天、那覇、中城、平良、石垣でございます。
  260. 岩間正男

    岩間正男君 何港ですか。
  261. 山下新太郎

    説明員山下新太郎君) 五港でございます。
  262. 岩間正男

    岩間正男君 未開港はございませんか。
  263. 山下新太郎

    説明員山下新太郎君) 未開港もございます。その詳細、ちょっと手元に区別して書いてございませんので、必要ならまた後ほど調べましてお答え申し上げます。
  264. 岩間正男

    岩間正男君 それはいま手元にございますか、ございませんか。
  265. 山下新太郎

    説明員山下新太郎君) ございますけれども、区分けいたしますのにちょっと時間がかかるものでございますから、私の手元に、いますぐはちょっとお答え申しかねる次第でございます。
  266. 岩間正男

    岩間正男君 それじゃうしろのほうでちょっと仕分けをして、あとで終わるときに報告してください。実態をつかむとわれわれは全く日本の置かれている現実というものについて非常に暗いということに気がつくわけですね。だから未開港まで使われている、開港が七十四、そして沖繩の五港がいま追加される。それに未開港も使われている。そうして第七艦隊の艦艇がここに出入りをしておる。あるいはアメリカのこれは用船が出入りをしておる、こういう体制の中でベトナム戦略が行なわれたんだということが一つ明らかになる。  さらに新たな段階で日本の体制は、このようなものを含めてアメリカの核戦略体制の中に身動きもならず実は編入されておるんだという、これは具体的な例証に私はなると思う。これは非常に軽軽しい問題ではございません。非常に重大だと思います。それらの港の中で核搭載能力を持った艦艇ですね、こういうものが寄港している港、これは先ほどの資料の中で十分尽くせますか、どうですか。全部資料で出してもらえるといいわけですけれども、どうです。私も何べんも資料要求をしましたけれども、ほんとうにこういうものについて誠実なしかも科学的な、しかも非常に客観的でよろしいのでありますが、そういう資料が出された覚えがない。全くわれわれの質問というものが鼻であしらわれるような、全く通り一ぺんの一枚ぐらいの資料でごまかされることが多い。  だから国会の論議というものは、日本の置かれている実態から離れて行なわれておるという非常に欠点を持っている。したがいまして、いまのような問題をもっと網羅したそういう資料を出してほしいと思うんですが、ここでお聞きしたいんですけれども、どういう港がございますか。いまおもなもの、さっきは神戸その他あげましたね、名古屋、こういうものをあげましたが、どういうところがございますか、ほかに。全部言ってください。
  267. 山下新太郎

    説明員山下新太郎君) 四十六年の一月一日から十二月三十一日までに入りました施設区域以外の日本の港といたしましては、たとえば苫小牧、稚内、函館、八戸、京浜、清水、名古屋、神戸、呉、関門、博多、鹿児島、大湊、沼津、下田、別府、久慈湾、薩川湾、篠川湾、以上でございます。
  268. 岩間正男

    岩間正男君 これは資料をいただいて詳細に詰めなくちゃならない問題だと思うんですけれども、時間の関係からいまのやつもどうでしょうか、資料として出して、その中でどういう艦艇が入ったか明確にして、何月何日に入港して何日にここのところを出ていったか、こういうような問題。これは当然わかると思うんです。これもいいですね、いまの資料の中であるいはチェックをするなりまるをつければできるわけです。いいですか、出してもらえますか。
  269. 山下新太郎

    説明員山下新太郎君) 先ほど申し上げましたように、四十六年、四十七年、四十八年のものがございますので、それをいま、たとえば四十六年でございますと、申し上げました港別にたとえば巡洋艦、駆逐艦、潜水艦等の形で分類いたしまして、それぞれ何回入っているかという資料ならばございますので、すぐ差し上げられると思います。
  270. 岩間正男

    岩間正男君 その前はどうなっています。
  271. 山下新太郎

    説明員山下新太郎君) つくればできるかと思いますが、直接実は通告を受けますのは海上保安庁のほうでございまして、そちらで資料が保存されている限りにおきましては、閲覧いたしまして取りまとめることは可能かと思います。ただ時間がかかると思います。
  272. 岩間正男

    岩間正男君 重大な答弁を聞いたものですね。これは地位協定の主務省というのはどこです。地位協定を遂行していく一番の中心になるのは、これは外務省じゃないですか。外務省のアメリカ局でしょう。そういうことになると、いまの問題は海上保安庁で持っているでしょう、そこから調べてもらったらあるのですから、それならできるというような答弁で、私はそこに問題があると思っているんですよ、実は。そうでしょう、チェックしてないんだ、つかんでないんだ、現実を。現実をつかんでないで、どうして一体これに対する国民の安全を守れるか。日本の防衛体制の中で、ほんとうに正しいそういう方針を出すことができるか。この責任者がそういうかっこうなんです。これは重大ないま発言だと思う。この三年間についてはあるというんだが、その先のほうはわからぬ、少なくとも地位協定発効後におけるこの十四年間のものについては当然これは私たちは要求せざるを得ないと思うのであります。これは要求されないでいたとすれば、国会の審議そのものが怠慢であったということの反証になるわけでありまして、ぜひこれは調べてやってほしい。  同時にこれは運輸大臣にお聞きします。運輸省は当然これは海上交通の安全の立場から報告を受けていなくちゃいけないと思います、外務省から。あるいはまた海上保安庁を当然統括する立場から直接そのような報告を受けていなければならぬ。このようなアメリカの核積載の能力を持ったところの艦艇が出入りしておる、これは膨大な数になるわけでありますが、こういうものの姿を明確に押えないでどうして一体日本の海上交通の安全をはかることができるか、こういう関連からいいますと当然私は出さねばならない任務だと思いますが、いかがですか。
  273. 寺井久美

    説明員(寺井久美君) 私ども海上保安庁は港長事務をやっておりまして、その限りにおいて入港してまいります米軍艦の船名、トン数、入港の日時等は通告を受けます。それに基づいて港内の整理をやっておりますわけでございます。ただいま先生指摘の古い資料があるかどうかという点につきましてはちょっと調べないとわかりませんが、核搭載能力があるかないかということを基準として整理いたしておりませんので、かりに資料がありましても非常に手数がかかることを御報告申し上げます。
  274. 岩間正男

    岩間正男君 だから、核搭載能力というのは一応さっきのジェーン年鑑で私は選別できると思うんですね。その努力をして、そんなにむずかしい問題じゃなしに、いまさっきあげたでしょう、十種類ほどあげましたから、これでもっていままでのを調べていけばみなわかるわけだ。そしてそれを当然あなたの管轄ですから海上保安庁で持っているわけですから、そういうものについて明確にこれは出してほしいと思うんです。これはどうですか、運輸大臣
  275. 寺井久美

    説明員(寺井久美君) 私ども先ほど申し上げましたように、船名と入港の日時、喫水と船の長さ、これは通告を受けております。したがいまして、先生指摘の核搭載能力があるかないかというのは、船名とジェーン年鑑で照合しなければならない。資料があります限りこれは整理ができますが、過去にさかのぼって十分資料が保存されておるかどうか確かめてみないと即答いたしかねますので、確かめた上で御返事いたしたいと思います。
  276. 岩間正男

    岩間正男君 出してほしい。出せますね。どうですか運輸大臣、これは出してもらえますね。
  277. 徳永正利

    国務大臣徳永正利君) 通告を受けたこれらのものは何も秘密にしておく必要のあるものじゃございません。いま海上保安庁長官がたびたび申し上げておりますように、相当古い、ずっとさかのぼって出せということでございますから、資料が保管してあればそれを出しますということでございますから、委員長とよく御相談いたしまして出したいと思います。ただ核搭載の責任まで運輸省で通告を受けてないわけでございますから、それまでおまえのところで選別をしろと言われたって、これは責任をもってやるわけにはまいりません。その点につきましては御了承いただきたいと思います。
  278. 岩間正男

    岩間正男君 それじゃそれを出してもらうことにして、外務省にもう一ぺんお聞きしますけれども、外務省は海上保安庁の手を通じなければ、このような問題がチェックできないのですか、どうなんですか。
  279. 山下新太郎

    説明員山下新太郎君) 先ほど御指摘のございました外務省が地位協定の直接の所管官庁ではないかというお尋ねでございますが、地位協定それ自体の運用と申しますか、そういう点におきましては外務省は確かに第一次的責任を持っております。ただその中身におきまして、たとえばいま問題になっております五条の三項でいわれている通告は日本国の当局に対して行なう通告ということになっておりまして、ここでいわれております日本国の当局の意味につきましては、従前から御答弁申し上げていると存じますが、海上保安庁に、あるいはまた港長ないしは海上保安署の署長というふうに理解しております。
  280. 岩間正男

    岩間正男君 これも重大問題なんですね。一体チェックする主体がだれかということね、安保を遂行するそういう外務省がいまのようなことでは私は逃げ口上としか聞こえないですね。海上保安庁のほうだって、これは技術的にはやれるでしょうけど、この責任の主体というのを私は明確にしておかなければならぬ。だから、いまのような答弁が非常に行ったり来たりするのはそのためです。ここはすぱっとした責任の主体というのが明確になっていないからそういうことになる。  むろん、これは地位協定による日米合同委員会の合意書によりまして、当然これら日本に入ってくるアメリカの艦艇は通告をしなければならぬ、こういうことになっているんですね。海上保安庁あるいは港長あるいは港湾管理者ですか、こういうものに通告をするということになっている。それを通じなければ外務省がその実態がわからないということは、ここのところがたいへんな私は問題だと思っている、これは抜け穴ですよ。私も長い間これ議論してきたんです。だから当然だれが一体ほんとうに責任を持つのかという問題が出てくる。これは運輸大臣持ちますか。運輸大臣の責任ですか。あなたはそうでないとさっき言われた。したがって、これは外務大臣の責任でなければならぬ。どうなんです、この辺で責任のなすり合いは困る。
  281. 徳永正利

    国務大臣徳永正利君) ちょっと重大な打ち合わせで質問の要旨を聞き漏らしましたから、もう一度ひとつお願いします。
  282. 岩間正男

    岩間正男君 いまのチェックをして把握する、米艦艇の動きについて把握をする、はっきり実態をつかむ、その責任ですね、これは当然私は外務省だと思っているわけです、条約からいけばね。ところが、さっきの外務省の答弁によるというと、そう聞こえないような答弁がなされたわけなんですけれども、ここのところが非常にあいまいだ。そのあいまいなところを縫って、米軍が実際はこの運用面で、全く主権国とも考えられないようなやり方をやってきたのがいままでのやり方です。まぎれもないでしょう。だから、したがって運輸大臣で私ないと思うのですが、運輸大臣ですか。私わからないからお聞きしている。
  283. 徳永正利

    国務大臣徳永正利君) 法律的な半面もあるようでございますから、海上保安庁長官から説明させます。
  284. 寺井久美

    説明員(寺井久美君) 米国の艦艇の動きを把握する責任はどこにあるのかという御質問でございますが、運輸省の責任は艦艇のみならず一般の船舶を含めまして交通の安全あるいは港内の安全整理という目的のために出入港します艦艇については把握いたしております。しかし、その艦艇がどこに行くとか、あるいはどこから来るとかということは、必ずしも把握いたしておりません。
  285. 岩間正男

    岩間正男君 はっきりしたのは海上保安庁のいまのようなタッチのしかたで、あとは実態は米軍の思うままにまかしておるというのが日本の地位協定の第五条の運用のしかたです。ここに非常に大きな問題があるので、これは当然考えなければならない問題です。きょうは外務大臣がいない。いないのだけれども、いまのような答弁だからまかり通れないのです。しかも資料は三年しかないと、その前のほうの十一年は空白でわからない、これから調べてもらってやらなければ当委員会に対して応じられないというふうな、こんな一体行政の姿がありますか。これで一体国民の安全を守れますか。ここのところは、やはり置かれている安保条約並びに地位協定そのものの抜け穴、国民の利益、権益、こういうものを守るところから出発していない、主権者としての立場を貫いていないという、そういう姿がはっきり出ておるのだということを私は申し上げたい。  そこで次に入ります。この港の一つに別府の問題があるわけですね。これはわれわれの入手した資料でありますけれども、「米艦艇等の別府入港状況」、こういう中で四十年から四十九年までの実態を別府の市役所、つまり港湾管理者の首長が当然報告を受けるわけでありますから、その資料によってこれはつくり上げられたものです。  これによりますと、先ほどあげました核搭載可能の艦船が二十九隻入っておる。四十年をたとえばあげてみますと、「オクラホマシティー」これはタロスやテリア、それからアスロックというような核魚雷を積んでおります。それからおもなものをあげますけれども、四十一年になりますというと、駆逐艦「ホリスター」、アスロックを積んでおる。あるいはまた四十二年になりますと、フリゲート艦「ファルマス」、あるいは軽巡洋艦「プロビデンス」、これはテリアを積んでおる。それから駆逐艦の「ボーゼル」、これはアスロック一基を積んでおる。それから四十三年にはフリゲート艦の「デューイ」、これはアスロック一基を積んでおる。さらにフリゲート艦「グレンビル」。さらに四十四年になりますと上陸用艦「フィットフィールドカウンティー」、それからさらに「オクラホマシティー」これはタロス一基を積んでおる。四十六年には潜水艦の「ガジオン」、これは二十一インチ魚雷八本を積んでおる。それから四十八年「ワーデル」、ターターを積んでおる。それから「パーソンズ」、これは駆逐艦でアスロック一基積んでおる。それから今年度に入ってからもあげられているわけですが、これは二十九、艦艇の全部ではありませんけれども、その中に核魚雷等を積んでいるところのそういう艦艇ですね、これは別府湾に入ってきておる。こういう実態について調査され、チェックされたものであります。これはたいへんな問題だと思うんですけれども、こういうことはどうですか、いまのあなたのチェックの中にありますか。
  286. 山下新太郎

    説明員山下新太郎君) 先ほど答弁申し上げました過去三年間の資料に即して見ます限りにおきましては、たとえば「オクラホマシティー」が別府に入っていること、あるいは御指摘ございました「パーソンズ」という、これは駆逐艦でございますが、やはり別府に入っている等の動きは承知しております。
  287. 岩間正男

    岩間正男君 私は二十九艦を全部対象にしてお聞きする時間の余裕がないので、いま二、三例をあげたわけですけれども、こういう点についてどうですか、あなたたちの資料と対象してみてこれは確認してもらえますかな。そういう機会はとれますか。
  288. 山下新太郎

    説明員山下新太郎君) 照らし合わせることは可能だと思います。
  289. 岩間正男

    岩間正男君 これはあとで突き合わせよう。  では、こまかくお聞きしたいんですが、このようなかっこうで、これは米艦艇がずいぶん入っているわけです。ここのところは戦略上も非常に重要で、実は真珠湾の攻撃があったあとで日本の海軍がここで休息したというようないわく因縁を持ったところであります。しかも現在の交通の状態はどうか、海上交通の状態はつかんでおられますか。別府の現状どうですか。カーフェリーの問題が非常に出てくるわけです。瀬戸内海の交通は——別府の交通というのはもう瀬戸内海と関連があって、いわば海の銀座といわれているところじゃないかと思いますが、ここでいま稼働しておる船ですね、こういうものはどれほどございますか。
  290. 寺井久美

    説明員(寺井久美君) 港湾の出入港数というのは特定港についてはわかっておりますが、別府は特定港になっておりませんので、必ずしも正確につかんでおりません。
  291. 岩間正男

    岩間正男君 私たちは現地に問い合わせたのでありますが、別府港を利用している定期旅客船の状況を見ましても、一日の離発着の回数は関西汽船が八回、宇和島運輸が十回、それから広別汽船が四回、大分フォーバー・フェリー、これが四回、合計二十六回、こういうことになっております。四十八年度の利用客数を見ますというと、実に八十四万三千八百七十七名、一日当たりを見ますというと、二千三百十二名、この人たちが海上交通で船を利用している。こういうところに先ほどの第七艦隊の相当主要な艦艇をまぜまして核搭載可能の艦艇が入り込んできているということ、これは現地でたいへんな大きな問題になっております。  そうしてこれに対して当然やめてもらいたい。核搭載艦が入ってくることは、もうラロック証言でたいへんなショックを受けました。こういうことが出ているわけです。これはどうなんですか。こういう問題から考えましても、運輸大臣にお聞きしたい。海上交通の安全から考えて、この問題を回避して通るわけにはいかない。この問題とはっきり対決しなければこれはできない問題だと思うんですが、どうですか。ここらをまずひとつ調査すること、詳しくチェックをして調べること。第二はこのような核搭載艦船は、これはもう入らない、これはもうやめてほしい。少なくとも海上交通の安全という立場に立ち、そしてほんとうに国民のそのような生命の安全という立場から考えましても、この問題ははっきり私は拒否すべきだというふうに考えますけれども、いかがでございますか。
  292. 寺井久美

    説明員(寺井久美君) ただいま先生指摘の、定期船が相当数別府あるいは大分に出入港しておるということは事実でございます。ただ核搭載可能の艦艇ということでございまして、私どもは核を積んで入ってきていないというふうに了解いたしておりまして、その限りにおいて通常の艦艇として海上の衝突等が起こらないように配慮しておる次第でございます。
  293. 岩間正男

    岩間正男君 そういう表現もあまりよくないが、上のほうから言わざるを得ないようなかっこうで言っているわけですけれども、少なくともラロック証言だとか、先ほどの海軍作戦部長の証言だとか、ああいうのを見ると知らぬは政府ばかりなり。そして、それとあわせて国会も何とかごまかして逃げようと考えているのですから、そういう中でそんなことやって、何ぼそんなごまかしをやったって実際事故が起こったり、苦しみを受けるのは国民なんです。国民の生命の安全の側に立つのかどうかということがいま問われている、政治姿勢として。そういう態勢の中で、少なくとも海上交通の安全というものを守るという点に私は運輸大臣が立つのなら、これに対してやはり意思表示をすべきだということを考えます。したがって海上保安庁長官ではこれはちょっと、あなたの何は一応わからぬわけではないけれども不十分です、いまの答弁ではだめなんです。これは運輸大臣が当然答えるべきです。
  294. 徳永正利

    国務大臣徳永正利君) ただいま海上保安庁長官答弁いたしましたとおり、私もさように考えております。
  295. 岩間正男

    岩間正男君 うんと期待しておったんだけれども残念と言わざるを得ません。閣僚になるとそういうことですか、役目を守るんだという感じもするわけであります。とにかくそういうことでは国民の側に立っての国民の生命、安全を守るということにならぬ。  で、さらにこれは函館、小樽、秋田、新潟、横須賀——横須賀は一応のけましても、名古屋、大阪、神戸、呉、長崎、佐世保、それからホワイトビーチを加えますというと、入っている艦艇の数というのはこれはすごく多いわけですね。そうしてこの中にはフリゲート艦「ハルゼー」、それから駆逐艦「ガーク」、これは函館の場合。それから小樽では「オクラホマシティー」、それから「プロビデンス」、「ジョセフ・シュトラウス」——駆逐艦。秋田には「オーレック」。新潟には「プロビデンス」。それから横須賀ははずしまして、名古屋では軽巡洋艦の「オクラホマシティー」、それから駆逐艦の「バークレー」。大阪では軽巡洋艦の「オクラホマシティー」、それから駆逐艦「オズボーン」。神戸では軽巡洋艦「オクラホマシティー」、それからフリゲート艦の「ウォーデン」、駆逐艦の「バークレー」。それから岩国、これは軽巡洋艦の「プロビデンス」、駆逐艦の「ローソン」。長崎にはフリゲート艦の「ゲイル」、さらに駆逐艦の「リチャード・B・アンダソーン」。佐世保を省きます。それからホワイトビーチ、これはフリゲート艦の「ウォーデン」、駆逐艦の「ガーク」。こういうものが入っているということは明らかだと思います。これはわれわれの入手したほんとうに情報の一部分ですね。で、これについてはもっと詳しいものがあるんで、先ほどの三年間でこれはけっこうですけれども、とにかく詳細にこれは出していただきたいと思います。  それで時間の関係から急ぎますが、こういう中で先ほど海上保安庁から入港実績表というのをもらったわけです。昭和四十四年から四十八年までの日本船と外国船の入港の状況です。これを見ますというとずいぶんふえているのですね。たとえば函館はこの四年間で八千隻ふえている。それから大阪を見ますというと一万三千隻ふえている。神戸を見ますと二万隻もふえている。それから新潟を見ますと、これは一千隻ふえている。こういうふうに最近の日本の海上交通——ことに日本の海運状況というのはいまや世界最大だとこういわれている。そういう中で非常に膨張しているわけです。それといま申しました核積載艦艇の日本近海、日本の港の立ち入りの問題というものはまつこうからここで対決をしているわけです。これはやはり先ほどの答弁では運輸大臣まかり通れないと思うのですが、どうなんですか、この点は。
  296. 徳永正利

    国務大臣徳永正利君) いろいろお話がございますけれども、私どもとしましては先ほどの答弁につけ加える何ものもございません。御了承いただきたいと思います。
  297. 岩間正男

    岩間正男君 まあ時間ございませんで……。こういう事態というものをほんとうに今後私たちは明らかにしなければ、日本の海上交通の安全は守り得ないと思うのです。  そこで最後にひとつお聞きしておきますのは、当然この港においては米軍と港湾管理者との間に契約書がこの港の使用についてつくられていると思うのですね。この契約書はどういうふうにこれはなっておるか、個々に全部できているのかどうか、まあ私はかつて清水港の契約、静岡県における県との契約書を入手しました。あそこの今沢海岸で、御承知のように富士の演習場を使う米海兵隊がどんどん今沢海岸に入港した。しかし悪天の場合には接岸できないので清水港の岸壁を大幅にこれは譲れと、渡せ、そうしてもしも船が着いておったら、そこのところをあけても米軍を優先するというような、そういうよこしまな、いわば協定を無視したようなやり方で強引に要求してきた、そういう問題を内閣委員会で取り上げて、これに対して対決したことがございます。これは結局このよこしまは通らなかったわけでありますけれども、そういうときにこの契約書を見たのですが、この契約書というのは個々にこれは全部出ているんじゃないかというふうに思うわけですね。  この契約書について、たとえば別府の場合はどうなるのか、その他手に入っておりますか、皆さんは。海上保安庁は持っておりますか。
  298. 竹内良夫

    説明員(竹内良夫君) 米艦船が日本の港湾に入港する場合には、先ほどからお話ございましたけれども、港湾管理者あるいは港長に通告することになっております。したがいまして、この通告する書類はあると思います。それから港湾管理者が管理しておりますところの港湾施設を米艦船が使うという場合には、港湾法上の施設の使用条例等がございまして、港湾管理者の許可を受けるということになると思います。したがいまして、それには許可申請書を出すことになると思います。そこら辺の書類につきましては、運輸省としては持っているわけではございませんが、港湾管理者としては当然所持しているはずでございます。
  299. 岩間正男

    岩間正男君 最後に、こういう問題は港則法の問題とも、これは国内法とも対決をしてくるわけですけれども、港則法は守られていますか。さっきの米海兵隊のやり方なんかも全く港則法を無視したようなかっこうで、一方的に強引にもう岸壁を明け渡せと、そうしてこれを優先的に、もう外航船なんかは第二、第三にしてもこれはとにかく使わせい、こういう強引な彼らは強制をやったわけですね。港則法はそういう意味ではなかなか守られない面が出てくるんじゃないかと思うのです。どうしてもこれは守らせる必要がある。地位協定第十六条によれば、日本の国内法というものを米軍はあくまでも守らなきゃならないことになっておるわけですね。ところが実際は個々の具体的な事実を見ますというとそうなっていない。そうしてほんとうにまあ形だけのこれは通告をやる、そういうことで実態はわからない。それから危険の問題もこれは港則法の中にございますけれども、危険物を積んでいるかどうか、爆薬その他の危険物については、これに対して危険と思うときには当然港長はこれを忌避することができる、こういう一項があるわけです。  こういう条項というものはほんとうに自分の地域の住民の命を守る、安全を守る、そういうために必要な国内法の措置なんです。この措置というものは当然私はいまの地位協定と港則法を、ともするというとじゅうりんするようなそういうところと抵触してくる、いつでもぶつかり合うと思うのですね。こういう点で一体どういうふうに処理されているのか、こう考えますというと、時間の関係で十分意を尽くすことができませんでしたけれども、たくさんの問題が含まれている。だからラロック証言の与える影響というものは、日本の海上交通の安全との関連におきまして、この点から考えましても、ほんとうに重大な課題を持っているわけです。単にそれだけじゃなくて、アメリカの核戦略体制の中に、もういつの間にか第七艦隊の母港、横須賀をはじめとして、もう第一線のそういう前線基地として再編成されておるという実態が明らかになった。あるいは大陸間弾道弾の探知装置でありますところのOTHのごとき問題は、もう日本が核戦略の中に入ったか入らないかなどという問題をはるかに越えている。国際上、もう全世界的なそういう核戦略体制の一環として、しかも日本がその先端をになわされておるということが明らかになっておる。  こう考えますと、私はいまの海上交通の安全の問題と、さらに日本のほんとうに真の平和、そういうような問題と深い関連を持っておるので、決してこれは軽々しく見のがすことができない問題だというふうに考えます。それからまあ閣僚では——運輸大臣しかいないのですね、いいんですか、どういう一体決意を持たれるのか、やっぱりさっきと同じことを繰り返すだけですか。最後にその点をはっきりさしてください。大体田中内閣の命脈も御承知のとおりだから、そういう中でやっているのだからこれじゃますます細りますよ、これじゃ。
  300. 徳永正利

    国務大臣徳永正利君) 運輸大臣としての答弁といたしましては、海上交通安全を守る立場にありますから、こういうことにつきましては従来どおり努力をしておるところでございます。今後もそれの万全を期してまいる、このぐらいの答弁でひとつ御かんべんをいただきたいと思います。
  301. 和田春生

    ○和田春生君 きょうは国鉄安全対策の一点にしぼって運輸大臣並びに国鉄総裁その他関係者に質問をいたしたいと思うのですが、時間の関係もありまして、具体的な個々の問題を取り上げるのは今後第二ラウンド、第三ラウンドで十分ゆとりを持ったときに突き詰めていきたいと思います。同時にまた国鉄の安全というような問題に関して、あまり個々の問題にとらわれておっても結局堂々めぐりをしているばかりで、根本的な対策というものは立てられないのではないかという気がするわけです。ことに当委員会でも質疑が重ねられておりますし、また一般の紙上等でも、国鉄関係者同士のやりとりを見ておりますと、確かに私たちにとって勉強になることもありますし、いろいろお考えになっているというふうに感じる点もあるのですが、失礼を省みず言えば、シカ追う猟師山を見ずということもありますし、木を見て森を見ないということもあるわけです。どうもわれわれが外から見ておりますと、何だか大事なところが抜けているのではないかという気がしてしかたがない。そういうことを前提にして、きょうはもっぱら基本的問題をただしたいと思うのです。  最近、国鉄には事故が多発しているとか、いろいろ国鉄関係者の何げない話を聞いておると、事故が一ぱいで、安心して国鉄は利用できないというような印象すら国民の中に与えているわけですけれども、まず事故ということばについて、国鉄当局はどういうふうに理解しておられるのか、その点を端的にお伺いしたいと思うのです。これはあとの質問に重大な関係があります。どなたでもけっこうです。
  302. 山岸勘六

    説明員山岸勘六君) 私ども事故ということばを部内では、列車事故、踏切事故、それから取り扱い上の責任事故、これに限って言っているわけであります。列車事故と申しますのは、列車脱線、列車衝突、列車火災でございます。その他輸送上の障害を起こすような故障等につきましては運転阻害というふうに呼んで、整理を明確にいたしております。
  303. 和田春生

    ○和田春生君 そうしますと、たとえばATCが異常を発見してブレーキをかけた、ダイヤはある程度乱れた、しかし別に列車が脱線したわけでもない、転覆したわけでもない、お客さんは迷惑をこうむったかもわからないけれども人命に特別の関係もなかった、こういう場合には事故ではなくて、これは故障あるいは運転阻害、こういうふうな理解で処理してよろしいですね。
  304. 山岸勘六

    説明員山岸勘六君) けっこうでございます。
  305. 和田春生

    ○和田春生君 そうしますと、盛んにいわれておるんですが、午前中からの質問でも指摘されたようなトンネル内の火災とかあるいは踏切事故とかいうのもときおり出ておりますけれども、いま国鉄で問題になっているというのは、ほうっておけば事故になるかもわからないが、そういう故障その他を未然に発見をした、あるいはそれをどうにか食いとめた、ただし結果としてダイヤが乱れたり、ときには列車の運行が取りやめになったり、利用者には多大の迷惑をかけている、そういうのが現状であると、こういうふうに考えてよろしいですね。
  306. 山岸勘六

    説明員山岸勘六君) けっこうでございます。
  307. 和田春生

    ○和田春生君 さて、そうすると、最近一、二年にそうした意味の故障とか運転阻害、こういう問題がずいぶん多いように見受けられるわけです。新幹線のダイヤのごときは乱れっぱなしで、新聞等によると、新幹線の新は寝である、幹のほうは閑の字が使ったりしてあるわけで、私もよく旅行しますけれども、しばしば時間がおくれたりして迷惑をこうむることがあるわけです。そういう状況が起こっている、多発しているおもな原因は一体どこにあるのか、何なのか、個々にはそれぞれ理由があるでしょうけれども、そういう個々の現象が起きてくる根本の原因、根本の理由というのは何なのか、それを国鉄総裁として、国鉄の責任者としてどういうふうに把握しておられるか、そこのところをお聞きしたいと思います。
  308. 藤井松太郎

    説明員藤井松太郎君) おしかりを受けるような事故が多発している原因は何かと申しますと、いろいろな表現のしかたがございますけれども、端的に言えば、線路を相当強く使っている、輸送量が太い、こういうことでございまして、新幹線のごときも、午前中も申し上げたのでございますが、一列車が何かの事由でおくれると続いているものは全部おくれてくるというようなことでございまして、やはり相当——限度一ぱいに使っているとあえて申しませんけれども、相当シビアと申しますか、強く施設を使っておるんだ、こういうことに帰するんじゃないかと思うんです。
  309. 和田春生

    ○和田春生君 ちょっと待ってください。いま私が確かめたところ、山岸常務理事の場合は、事故というものはあまり起こっていないんで、故障や運転阻害ということだったんですが、いま総裁は、御迷惑をかける事故が多発しているというふうにお答えになりましたね、どういうことですか。
  310. 藤井松太郎

    説明員藤井松太郎君) 先生の言うように、事故とは何だというような根本的な観念から詮議していきますと、まさに事故とは国鉄が委託を受けて運んでいる生命、財産に何か被害を及ぼしたものが事故で、しからざるものはサービスの低下である、かように申されるのでありますけれども、外部も私ども先生のおっしゃる事故故障、これを混同して使っておるということで、私が申し上げた新幹線一つ列車がおくれたらほかの後続列車が全部おくれるというものも、厳密な意味合いにおきましては、これは故障であって事故ではない、かように考えております。
  311. 和田春生

    ○和田春生君 なぜ私はこういうことを言うかというと、私は、御承知と思いますが、船乗りの出身なんです。国鉄よりももっと危険度の多い、いろいろ安全対策には問題のある運航に長年従事をしてきておるわけであります。いまの概念をはっきり分けておかないと、実は対策が十分立てられない。それはほうっておけば事故につながるかもわからないが、そうではない、未然に措置をされ、ダイヤは乱れている、そういう場合には点検を強化するということは盛んにいわれておりますが、もちろん安全対策上、点検を十分するということは必要にして不可欠な条件です。そうではなくて、そういう故障を多発をさせる、あるいは運転阻害を起こすような原因をつかまえて、その原因をたださなくちゃならないわけです。幾ら点検をやったって、なくならないです、それは。見つけるばっかりなんです。ますますそういう運転阻害というものはふえていくわけですね。そこで一番最初に事故の概念というものを私は尋ねたわけなんです。その理由は一体何かというふうにいまお伺いしたところ、それは一口で言えば、非常に列車並びに線路等、施設も酷使をしているんだ、そういうふうに総裁のお答えは受け取れたんですが、そう理解してよろしいですか。
  312. 藤井松太郎

    説明員藤井松太郎君) 大体そういう御理解を願ってけっこうでございます。
  313. 和田春生

    ○和田春生君 さて、そういうふうに理解をしていくと、これをただしていくためには、その原因を取り除くために関係者が努力をしなくてはならない。で、増大する輸送量の要請に応じて、国鉄でも、いろいろ総裁はじめ、現場第一線の全職員、たいへん御苦労なさって列車を増発し、努力をしているわけですけれども、根本的に問題はその辺にありはしないか。現在の施設、あるいは国鉄の要員配置、人員、そういうものに比べて、列車の運行の本数にしても、あるいは走行キロにいたしましても、ダイヤの点におきましても、あまり過密にすぎるのではないか。もしそうであるとするならば、取り返しのつかない大事故を防ぐためには、その過密を解消するために二つある。当面のもとにおいては、足らざるものを補うということだと。そして、それでもどうしてもぐあいが悪ければ、ある程度列車のダイヤをゆるやかなものに再編成せざるを得ない。その結果、輸送の要請に応じられなくても、それは国鉄当局の責任ではないわけです。  過去にさかのぼっていけば、どうして増大する輸送需要に対して応ずるだけの対策を十分打たなかったか、こういうことはいわれるかもわからないが、安全という問題を中心にして考えれば、許容量を越えるとはいわなくても限界に近づいている。そのために故障やそういう運転阻害要因というものは多発するという形になれば、ダイヤを改正をする。それは、むしろ過密でないように、もう少しゆとりをもって運転できるようにするということを安全保持の上から考えなくてはいけないと思います。  これは船の場合でもそうです。お客さんが押しかけたからといって積み過ぎる、そのために船が転覆をしたりして事故を起すという形になったら何にもならぬわけですから、船便をふやすということが早急に間に合わなければ、乗客を制限をする。そのために積み残しが出ても、人命の安全の上からやむを得ないということになるわけですね。そういうことをまずやらなくてはいけないんではないか。  そうして、その次には、そういう増大する輸送の需要に追いつくように施設の増強なり合理化なり、あるいは国鉄の生産性向上なり、そういうことを積極的に進めていって、この輸送量を安全に、かつスピーディに消化をする、そういう政策を片方で着々と進めていく。こういうことでなければ、幾ら部分部分の現象をとらえてつつき回しておったって、この状態というものは解消しない。いつかは取り返しのつかない大事故につながるという可能性があるのではないか、私はそう思うんです。そういう点について、ひとつ総裁の所見をお伺いしたい。
  314. 藤井松太郎

    説明員藤井松太郎君) おっしゃることはまことに賛成でございますけれども、私が申し上げたのは、現在、新幹線に関しましてはいわゆる四−四ダイヤというように午前中に申し上げましたけれども、これは一時間に「ひかり」四本の「こだま」四本、つまり八本出している。七分半の間隔があるということで、これが必ずしも限度であるということではない。したがいまして、この四−四ダイヤがかりに五−五ダイヤということになりましても六分間隔ということでございまして、これはだんだん回数をふやすほど、先ほども申し上げましたように、そういった故障とかなんとかが起こった場合に波及することも多くなるし、しいて言えば本質的な事故というようなものも減少はしないことは、これは確実でございますけれども、そこらが何本でもって押えるべきかということは非常にむずかしい問題でございまして、これはダイヤを切って少なくすればいいじゃないかとかいう議論はもちろん考えられるのでございますけれども、このダイヤを切ったらどういうことになるかと申しますと、やはりせっかく幹線を御利用になって昼御旅行をなさるつもりの方ができにくくなるということになり、さらに常時そういうものだということにして幹線を運行するということにすれば、これは幹線の輸送費が半分にすればおおむね二倍になる。これは税金とかなんとかという議論はございましょうけれども、やはり御利用になる方の御負担になるというようなことで、そういうことを考えて相当施設をシビアに使っておりますけれども、どこらが安全をおかさざる限界であろうかということにせっかく苦慮しているような次第でございまして、安全を無視して運ぼう、そういう気持ちは全然ございません。
  315. 和田春生

    ○和田春生君 順を追って質問しているわけですから、最初にお答えになったことと矛盾するようなことを言われると困るのです。  私は一つ一つ前提を置いてお尋ねしているわけです。大事故にはつながっていないけれども故障が比較的多発している。しょっちゅうダイヤが乱れている。その一番大きな主因は何かとお尋ねしたら、一口で言えば使い過ぎだという意味のことをおっしゃったわけでしょう。だから、それならばそれに応ずるように施設なり何なりの増強が行なわれる、輸送力増強のための合理化も進められる、そういう努力というものはいますぐに間に合わないわけですから、それはやるけれども、当面安全ということのためには使い過ぎというものをセーブする。そのために多少輸送量が落ちてもそれは国鉄の責任ということにはならないのではないか。そうではなくて、無理をして取り返しのつかない事故を起こせば、それはあなた方の善意とかどうとかということではなくして、問題は安全ということを裏切ったということになるのではないか。そういうことについての許容度というものが限界を越えたとは言わないが、限界に近づいているのではないか。そこら辺はどうなんだということをお伺いしたので、そうしたら総裁は、そんなことはない、無理して輸送しているというようなことはございませんという形になれば、先ほどのほうに返って、それじゃそういう故障が多発している原因は何なんですか。使い過ぎじゃないとすれば何がその原因なんですか。国鉄の職員の士気が足りぬ。総裁以下管理職がだらしがないから、人間原因に基づいて起きるのですか。物と人間によって輸送が行なわれている。物のほうが使い過ぎでないにもかかわらず、そういう問題が起こるとすれば、あとは人間の問題になってくるじゃないですか、どっちなんですか。
  316. 藤井松太郎

    説明員藤井松太郎君) どうも説明が簡単過ぎまして多少誤解されたような気がありますけれども、これは先生がおっしゃいましたように、故障というものと事故というものを二つに分けまして、現在いわゆる故障が続発しているのはなぜだというと、列車回数が多いのだということを申し上げたので、これはそういうくだらぬ算術を申し上げる必要はございませんけれども開業当時は三十本ぐらい入っておったのがいま百二十本人っておるので、同じ比率でそういう故障が起これば四倍になる。現在遺憾ながら五倍かなんかになっておるのであまり正確な数字はちょっと困るかもしれませんけれども、まあそんなようなことで、これは十分おくれたから二十分おくれたから線路の増設をして、お客さん、御利用になる方の御負担が大きくなってもやっぱり線路の増設とか新しい交通のシステムをつくるとかいうことに決心すべきかいなかということになると、これはいろんな問題があろう、かように考えますけれども、第二段に申しました事故、これは何ものにもかえがたいので、必ずしも現在は限度に来ているとは思いませんけれども、安全のほうから限界に近づきつつあるというふうに申し上げましたので、先ほどの事故の多発、いわゆる最近しかられていることは、これは事故というか故障というかわかりませんけれども、これは線路が多くなったせいであるというふうに私は申し上げたつもりです。
  317. 和田春生

    ○和田春生君 いま総裁、短い時間でいろいろお答えになっているんですが、似たような趣旨のことはある週刊誌の十一月十八日号にも、「開業一〇年、安全確保に大英断」という見出しで国鉄のPR記事が載っております。私もこれを読ましていただきました。事故がふえたのは一口でいえば列車の本数がうんとふえたんだからそれに伴って事故がふえるのはやむを得ないというふうに、多分に開き直った形に文章ができておる。しかし、それを運転キロ数あるいは件数、本数に比べての比率にすればたいしたことはないというんですが、その表を見ても、全体としては非常に四十六年からふえ出して、四十七年、八年とぐっとふえている。同時にまた、件数の面において、総件数だけではなくて事故比率というものも、そのグラフの棒がどんどん伸びてきているわけですね。  私がお伺いしているのは、くどいようなんですけれども、その根本の原因を除かなければ、もう事故を防止するためには、点検だ点検だ、マスコミなんかも盛んに言っておりますね。点検を詳しくするということは大事なんですよ。これはもう絶対必要なことなんです。しかし点検は、すればするほど故障件数は多く発見されるから、ますます多くダイヤは乱れるだけでしょう。そうなるでしょう。だから使い過ぎならばその根本のところを直していくということにしなければ、そういう故障とか運転阻害ということを減らすことができないじゃないか。私は国鉄の問題についてはあなた方ほど専門家でないかもしれないけれども、安全という問題についてはもっときびしい条件のもとでやってきたわけだ。  だから対策というものは二つある。事故に発展するような故障とか阻害要因というものを発見するために努力をするということが未然の防止対策として絶対必要なんですよ。で、これを幾ら強化したって、ぼろのものを酷使をしておれば事故は起きる。さらにそれを点検を強化して精密にやればやるほど、逆に列車の間引きをしなくてはいけない、あるいはダイヤをおくらせなくてはいけない、運転取りやめをやらなくてはいけない、列車をとめて修理をしなくてはならない、こういう問題になっていくわけでしょう。そうすると、いま言った概念は大事なので、そういう人命に被害を与えたり、転覆したり衝突したりという事故はまだ起きていないんだ、しかし間違えば事故につながる故障件数というものが非常に頻発をするようになってきている。それを発見して何か手を打てば、ダイヤは相当過密だから、そのダイヤに影響しているのだ、事と次第によってはそれが大きな事故につながるかもわからないんだ。そうなれば、方法としては、いまその過密の問題を解消する。物の面でやれることは全力を尽くす、人の面で足らざる点があれば人の面で努力をする。同時に、根本的には増大する輸送に応ずるために新しくいろいろな改善、改革、合理化や生産性向上というものを進めていく。これは体制のいかんにかかわらず、事業の本質じゃないですか。そういう方向に立って国鉄は政策を立てているのか、経営の責任者として。あとこれは運輸大臣にお伺いしますけれども、その根本の、国鉄経営に臨む総裁としての基本的な姿勢をお伺いしているんです。いかがですか。
  318. 藤井松太郎

    説明員藤井松太郎君) 御質問の趣旨は伺ったのでございますけれども、私の申し上げた、安全の面は心配がない、現在の国鉄程度では心配をしていないということを申し上げて、だいぶんお気にとめていただいておるのでございますけれども、まあ安全と申しましても、これは幅がございまして、一体これを増強しようというような限度から立てば、安全の上限をとらえて、これが少し低過ぎるぞという議論になるし、これを使おうという観念に立てば下限をつかまえて議論をしがちであるというようなことになりますので、私の申し上げておるのは、そういうことにとらわれずに、現在の輸送が安全に運べているのかどうかという検討をいたしまして、現在のところはその安全を脅かすものではないという結論になっている。で、先ほど言ったように、おまえレールを使い過ぎるからトラブルが多いんじゃないかという議論は、やはりこれが直ちに安全に発展するかしないかは別として、列車がおくれるとか、いわゆる運行阻害がしばしば出ているということは、明らかに列車の本数が多いからお互いに影響し合うんだと、しかもこういうことをやっておればこれが事故につながらぬとは明言できないということなんでございまして、その現況において必ずしもその安全を脅かすほどレールは使っておりません。しかし限度に近づきつつありますということを申し上げたつもりです。
  319. 和田春生

    ○和田春生君 どうも私の質問の趣旨を的確に総裁はとらえていないのか、わかっておってとぼけているのか、その辺はよくわかりませんけれども、この週刊誌その他に載せた国鉄のPRでも同じようなことが書いてありますよ。フェールセーフシステムを使っているんで安全についてはだいじょうぶと言ってよいと大みえ切っているわけですよ。それならいま大事故というのは、まあトンネル内の事故というのがけさほど来指摘されましたね、そういう問題はあったかもしれないがまだ起きてないわけでしょう。それであなたの言うように、安全というのはたいしたことないんだ、そんなに酷使をしてないんだという形になれば議論することは何にもないじゃないですか。ほっておけばいいことになる。どうして議論するんでしょう。どうしてこんなPRの文章、「安全確保に大英断」というような大見出しをかけた……。相当な銭使っていると思いますよ、これ、週刊誌でこれだけやろうと思えば、宣伝をするんですから。いまのままでけっこうなんじゃないですか。これ以上ふえていく分についてはお手上げだから政府さん何とかしてくださいと、そう言っておけばいいでしょう。あなたのおっしゃっていることは矛盾なんですよ。
  320. 山岸勘六

    説明員山岸勘六君) 先ほど事故ということばについての定義を御質問なさったように、安全というものについても若干説明さしていただきたいと思うわけでございますが、安全というのは身の安全、人命の安全であります。しかしながら、今日人命とは何かということでありまして、もし列車がおくれればやはり車両の中にそれだけの時間を人生の大事な一部を閉じ込めることになるわけであります。やはり安全とは在来ただ脱線しないからいいという考え方には立てないわけでありまして、やはり安全正確に輸送するというたてまえからこの安全という問題をとらえていかなきゃいかぬのじゃないかと、このように考えます。
  321. 和田春生

    ○和田春生君 そんなことわかり切ってますよ。正確の問題はまたあとで言おうと思っていたわけです。だから私、最初からダイヤが乱れたために利用者に対して大きな迷惑をかけているという事実があるということを言っているわけ。しかし、いままさに問題になっているのはそのことも問題です。しかし国民の間にある不安というのは、ひょっとしたらこのことが大事故につながるんではないか、そういう不安がある。これは否定できないでしょう。不安があるからこそ使わぬでもいい金を使ってこういうPRを国鉄がやっているわけでしょう。安全の点は絶対だいじょうぶですと、正確に輸送するという面において苦労しているんだというならばこういうようなPRをする必要はないわけです。あなた方どうも責任のがれをすることばかり考えておるんだな。やっぱり経営の責任者として、くどいようだけれども、いまそういう点で限界に近づいてきている。あたりまえですよ。限界を越えたらとんでもないことになるわけだ。犬くぎが一本抜けても列車が走らせられないとなったら日本じゅうの列車全部とめないといかぬわけだ。しかし何キロの間に何本か抜けてもいいようにつくってあるわけだ。そうでしょう。それを点検しながら常にメインテナンス、あるいはプリペア、修繕やっていく、そこで安全に走っているわけでしょう。だから限界をこえたらたいへんですよ、そんなものは。余裕があるのはあたりまえですよ。  私が言っているのは、それがだんだんだんだん限界に近づいてきている、総裁自身が使い過ぎだとおっしゃったんじゃないですか、そこでここで安全というものを直すためには将来の対策と当面の対策とあるではないか、その点について国鉄経営者の責任をどう果たすのかと、こういうことをお伺いしているわけです。私はある意味では国鉄の側に立って、国鉄の運行というものを国鉄経営者並びに職員の立場に立っても国民との関係においてどう調和していくかという形で聞いておるのを、そんなにのらくら言っているんだったら徹底的にやりますよ。場合によったら委員長に時間延ばしてもらって具体的な問題を取り上げてやります。はっきり答えてください。
  322. 藤井松太郎

    説明員藤井松太郎君) 先ほどの雑誌その他が、国鉄が安全なんだけれども、そのPRを金を使ってなさったと、こういう言い方でございますけれども、おそらく国鉄がそういうPRをやっているわけじゃなくて、私、プレスの諸君がお書きになったんだろうと思いますし……。
  323. 和田春生

    ○和田春生君 違いますよ、「国鉄の頁」というちゃんとPRのやつですよ。
  324. 藤井松太郎

    説明員藤井松太郎君) 同時にその内容はおそろしく安全じゃないものを安全だというような書き方はしてないはずなんで、その問題を離れてはおしかりを受けるでしょうけれども、世の中一般におしかりを受けるほどわれわれは国鉄の東海道新幹線があぶないものとは思ってないわけなんです。  ただ先ほど申しましたように、トラブルと、いわゆる事故、アクシデントと混同して、何でもかんでもという議論になってくるから、毎日新聞記者が出て、新幹線が何とかとむずかしい字で書くようなことになりますけれども、必ずしもそうじゃないし、かたがたそんなにあぶないんなら、これは国民の鉄道なんで、これはダイヤを切ってでも列車回数を減らさざるを得ない、こういうふうに考えますので、そこらのどこまでを安全に動かし得るかというような、これはわれわれ鉄道屋の観念というか何というか知りませんけれども、そこらの観念に照らして、現在はそういう危険に近づいているものとも思わぬけれども、だんだん四−四ダイヤが五−五になり、さらに六−六になるということになれば、これは明らかにまたトラブルが起こるし、積み重ねていけば安全も脅かすということになるということございましてね。いま四−四ダイヤなんで七分半と申し上げましたけれども、これはスピードが違うので議論にはなりませんけれども、中央線なんか二分何秒で走っているんですよ。ただおそろしくスピードが違うじゃないかというような議論はもちろんありますけれども、したがって、いま七分半のダイヤで百二十本も走らしているから、一たんおくれたら後続のやつがおくれるということはあり得るけれども、そう危険であるというような状態ではないと、しかし、これ危険になったらどうなるかといったら、やっぱりそれにかわるべきもう一線つくるか、あるいは旅客を制限いたしまして、これ以上はあぶなくて走らせられないところもあるし、手をあげるよりしかたがない。
  325. 和田春生

    ○和田春生君 総裁は技術畑の御出身だそうですけれども、何か安全安全と言っているけれども、先ほどいみじくも常務理事がおっしゃったように、安全だけではぐあいが悪いので、ダイヤをちゃんと発表して時刻表を打って、その時刻表に基づいて利用客は計画立てて切符買っているわけですから、はっきり言えば時刻表どおりに走らない列車なんていうのは欠陥商品と同じですよ。損害賠償してもらいたいぐらいなものです。レッテルと違う商品を売ったら銭返せとなるわけでしょう、発表している時刻表どおりに走らないという場合には。これはアクシデントの場合はしようがないけれども、常態になってくればこんなものは欠陥商品で、いまの運賃も取り過ぎで、返してもらわなければならぬ。正直に言って、私はいま党のほうの仕事で地方に旅行しますから、まあ一週間に十回ぐらい新幹線を利用しているが、時間どおり着くのは二、三回ですよ。しばしば飛行機と接続して乗りおくれた例さえも何度もあるわけです。だから近いところだったら前は新幹線なら確実で、自動車で行くとあぶないぞと、いまは大事な会議だから新幹線やめて自動車で行けと、熱海、静岡ぐらいまでは。そういうことになっているわけでしょう。  したがって総裁の言うことをかりにいまここでは聞いておいて、新幹線はそんなあぶないものじゃないです、安全です、安心してお乗りくださいと、しかし、いまほとんど常時ダイヤというものは乱れている。それはダイヤが過密だということじゃないですか。どこかにちょっと故障が起きるとたちまちダイヤに波及すると、しかし、そういうことの無理を重ねていくと十分な保守ができないということが事故につながったらぐあい悪いんだし、そうなれば私はいまのように、まあ百本なり百回のうちに一ぺんぐらいダイヤからおくれるというならいいけれども、もう新幹線というのはおくれるのがあたりまえだというような、これは酷な言い方ですよ、しかし、そういう印象を国民が持っているというときについては、いま新幹線そのものの列車の本数なり使い方というものについても考え直さなくちゃならない時期に来ているのではないか。  同時にまた、これからの国鉄の再建政策やその他についても従来のやり方ではなくして、去年からことしにかけてこういう問題が起きたときには根本的に再建法、法律並びにそれに伴う実施計画も見直さなくてはならない時期に来ているのではないか、そういうことを根本的にやっぱり考えなくてはならない。世界一正確であるといわれておった日本の国鉄がその時期に直面している。それを国鉄の中で労使がごたごた安全闘争だ何だとか言って繰り返しているような時期じゃない。そのためにやっぱり経営者がまず姿勢を正すということが非常に必要じゃないか、そういう意味も込めて言っているわけです。この点については、ひとつ監督官庁としての責任者の運輸大臣に所見をお伺いしたいと思う。再建法並びにそれに伴う実施計画も含めて、これは人の面、物の面、それからそれに対する財政措置の面、根本的に見直さなければならない時期に来ているんではなかろうかと思うわけであります。
  326. 徳永正利

    国務大臣徳永正利君) 先ほど来いろいろ御指摘の点を拝聴しておりまして、全く順序立った、整理されたお考えと思います。監督官庁としましては、当面の国鉄に対する問題と将来の問題、二つに分かれるわけでございますが、将来の問題としてはさておくとして、当面の問題はやはり、いま国鉄総裁等の間にお話がございましたように、国鉄新幹線在来線とを問わず、使い過ぎにやはり問題があると思います。で、使い過ぎをどういうふうに、故障なり、あるいはそういうことがないように保守していくかというのは、これはやはり事前にいろんなチェックをし、それに対する改修、改善というものを的確にやっていかなきゃならぬと思います。ところが、いままでその点が多少おくれたために、いま御批判をいただいているように、東北線にいたしましても、列車を間引かなきゃならぬという現実の問題が起きているわけでございますから、そうして線路の補修をやらなきゃならぬというようなことは、これはもう現実の問題として起きていることですから、ここでどうこう言ってみたって、これらに対して全力を尽くしていくよりしようがないと思います。  で、これが一体、ただ使い過ぎなら使い過ぎの原因がどこにあったか、またそれに対する事前のチェック、事前の改善、改修というものが手抜かりがあったとするならば、どういうところに原因しておったかということをやっぱり一ぺん考えてみにゃいかぬと思うんです。私は、いままでのやりとりのほかに、ただ単なる使い過ぎというばかりじゃなくって、私は国鉄の組織そのものに——この組織というのは全体の組織というよりも、何といいますか、運営の組織そのものにももう一ぺん思いをいたさなきやならぬじゃないかということを最近ひしひしと感ずるわけであります。  と申しますのは、昨年来、国会は二百八十日の長期国会をやったわけなんです。それにいろんな問題がありましたけれども、その中の一つにやはり国鉄の再建問題があったわけです。これがずうっとこの委員会に二百八十日、おそらく日曜日、土曜日を除いて国鉄の幹部というのは委員会に張りつけになった。そういうところが——しかもみんな責任者なんです。ここにもそうでございますけれども、安全の責任者がおりますし、諸般の責任者がおりますし、また施設の責任者もここへ来ております。で、各公社あるいはいろんなところをながめてみますと、これほど重大な問題をしょって、しかもその当面の責任者が国会に張りつけになったために現場の指揮すらとれなかったという異常な事態が去年あったわけなんです。私は、そんなことはほかの者で補完できるじゃないかと口で言うほど簡単なものじゃないと思います。私は監督の立場にある所管大臣としまして、今後やはりそういう国会に出て答弁し、あるいは説明するというものは、それ専門の人、いわば政務と申しますか、やはりそういうようなものが必要じゃないかということをつくづく考えるわけです。
  327. 和田春生

    ○和田春生君 発言中ですが、委員長、時間がありませんので、私はそういうこともお伺いしたいと思いますが、それは機会をあらためてお伺いします。  国鉄の再建法、それに伴う実施計画等を根本的に見直すべき時期に来ておるのではないか。そのことについて監督官庁として、またその所管大臣としての運輸大臣の所見をお伺いしたわけですから、ひとつ端的にお願いします。
  328. 徳永正利

    国務大臣徳永正利君) そういうものを含めて、いまおっしゃったように見直すべき時期に来ておると思います。
  329. 和田春生

    ○和田春生君 そういうような国鉄の運営体制、国会との関連もお話しになったわけですけれども、含めて、国鉄再建法そのものについて見直す時期に来ているというお話でございました。こういう点については、いずれ補正予算あるいは新年度予算案のときに具体的にお伺いをしたいと思うんですが、国鉄の運営体制ということについて、幾つもあるんですけれども、最近の一つの事例について私は国鉄当局にお伺いをしたいんです。  実は御承知のように、これはもう各新聞、テレビに大々的に宣伝をされておりますけれども、動労の全組合員が休日を一日返上して、全国の全線区で踏切設備線路やトンネル、橋梁などの危険個所の一斉点検を行なう、こういう方針をきめた、これを三日から七日までやる、こういうふうに報ぜられております。実際にそのとおりやられたかどうかということについては、私は現場に行って確認いたしておりませんが、おそらくやられていると思うのです。これについて井上副総裁の談話というのがこれまた各新聞に出ているわけですが、動労の皆さんが熱心に調査されることに反対する理由はない、私たちの知らない新しい事実が出てきたとしたら、結果を謙虚に受けとめるにやぶさかでない、こういう談話を発表をしております。  そこで私、お伺いしたいのです。動労の諸君が列車を自分で運行しているわけですから、事故が起きれば、もちろん乗客に対しても重大な影響が及ぶのだけれども、先頭に立って運行している自分たちの身にとってもあぶない、何とか安全にしたい、その熱意はわかると思うのです。しかし五人や十人の中小企業じゃないわけです。職員何十万を擁する国鉄の職場であります。それぞれの職掌、責任体制というものが確立されているはずであります。もしこれを船の例にたとえるならば、どうも少しエンジンの調子が悪いけれども工ンジニアがうまくやっていないのじゃないか、デッキの航海士がエンジンルームにおりていっておれが点検してやろう、どうも不安な運航をするのだけれどもまじめに当直をしているかどうかわからないし、航海機器というものもおかしいかもわからぬからと機関部がブリッジに上がっていっておれがひとつ点検してやろう、どうも食わせるめしがおかしいのだけれども、じゃギャレーに入っていってそれを見てやろうか。そういう形になれば、私は善意とか熱意は別にして、むちゃくちゃになってしまうのじゃないか、そういう感じがしてならないのです。しかも運行している列車乗務員、しかもそれを運転をしている動力車の乗務員がみずから出かけていって点検をしなくてはならないということは、ことばを返せば、そういう線路とか施設とかを点検をするところの職員がサボっておったということでしょう、はっきり言って。  もう時間が来ましたからついでに申し上げますけれども、そうすると問題は、副総裁が動労のそういう点検を謙虚に受け入れると、こういうことであるならば、鉄道営業法の第二十五条には「鉄道係員職務上ノ義務二違背シ又ハ職務ヲ怠り旅客若ハ公衆二危害ヲ醸スノ虞アル所為アリタルトキハ三月以下ノ懲役又ハ五百円〔八千円〕以下ノ罰金ニ処ス」と、こうなっている、これは古い法律だけれども。そちらのほうは一体どうなるのですか。  そういう事態の起きる前に、それならばそういう保線とか施設点検のほうは当局の責任できちんとやらせる、乗務員の諸君はそういうことをやる必要はないということがあって初めて体制があるわけでしょう。一般にはこのことは美談として受け取っているかもわかりません。私も動労の諸君の熱意を疑おうとは思わないけれども、こういうことを副総裁が謙虚に受け入れる、新しい事実が発見されたら、知らない事実が出てきたら謙虚にそれを受けとめるにやぶさかでないということは、肝心のそういうほうのメンテナンスをやるほうの係員、職員というものがサボっているということを副総裁自体が認めたことになるのじゃないですか。そういうふうにわれわれ理解してよろしいですか、これは総裁にお聞きしたい。
  330. 藤井松太郎

    説明員藤井松太郎君) 御指摘の件に関しましては、動力車乗務員はもちろんそのとおり運転するのが職務であり、保線は線路の安全を守るのが職務であるということであって、いかに安全を高めるという善意から出発したにしましても、動力車の乗務員が線路を見るというようなことは、そのしっかりした分掌を乱すのみならず、お互いにトラブルが起こった場合に困るということで、これはきわめて遺憾な——この実際の事例は幾ら起こったのか、加賀谷君からあとから説明させますけれども、そうたいしてその事例はなさそうでございますが、副総裁が安全を重視する、強調するあまり、そういった誤解を生ずるような発言をしたということはまことに遺憾なことで、と同時に、これも電話で新聞記者と話して、副総裁のおっしゃったとおりプレスが書いてくれたのかどうか私は知りませんけれども、やはり安全をいかに重視するからといっても、そこは先生の御指摘のように、秩序を乱すと、分担をないがしろにするということははなはだ遺憾であって、今後そういう事態があれば厳に取り締まるつもりであります。
  331. 和田春生

    ○和田春生君 私はみんなの熱意は疑わないけれども、こういうことが進んでいくと、列車をとめたら総裁以下全職員が点検をして、線路をはい回れということにも発展しかねないことにもなってくる。また私は決して保線の関係の諸君がサボっているということを言いたいのではないし、そうは思わない。しかし、この状態からわれわれが見ればそうなるでしょう。つまり自分の職分以外のものに押しかけていって点検をしなければ安心して列車が運行できないんだと、真偽のほどはわからないけれども、少なくとも一つのそういう担当の組織が言っていることに対して、副総裁は謙虚に受けとめると言っているわけです。そういうふうに受け取ってもしかたがない。ぼくらの分野でそういうことをやったら、よそから入ってきたらぶんなぐって海にほうり込んでしまいますよ、ふざけるなと。セクショナリズムでなくて、おれの責任でちゃんとやっているんだと。そういうことをきちんと各職分の人が、職員が士気を高めてやるような体制をつくるのが私は管理者のあるべき姿であり、態度だと思うんですよ。労働組合といたずらにチャンチャンバラバラをやることが任務ではなくて、そういう体制をきちんとつくっていくことが管理者の責任ではないかと私は思うわけです。  そして、いま総裁は、副総裁はおそらく電話か何かで新聞社に言ったんだろうとおっしゃっていますね。私はなぜこの問題をきょうあえて取り上げたかというのは、もっと重要なことがある。それは十一月の二日に運転局長がこういう注意を出している。それは、一、動労といたずらに問題を起こさぬように処理すること。二、動労が規律を乱すことがないように十分注意すること。三、けがなど不祥事の防止に万全を期するようにするよう注意すること。注として、朝刊各紙に副総裁の話が載っているので、当局の姿勢は上記の点に留意し、静観の態度をとることと書いてある。こういうふうに出ている。御承知でしょう、運転局長
  332. 加賀谷徳治

    説明員加賀谷徳治君) ただいま御指摘の点、非常にごもっともな話でございまして、いかに組合の指令とはいえ、乗務員がみだりに線路に立ち入って点検するというようなことはあり得べからざることでございますので、私どもとしましては、ただいま運転局の指令云々ということは私は存じませんが、私のほうの職員局の体制といたしまして、組合にそういうことは絶対にしては困るという申し入れを直ちにしておりますし、各地方管理局にも立ち入ることは絶対認めてはいかぬという処置をいたしております。  ただ残念ながら一部の地区におきまして、おそらく組合の役員が主体だと思いますが、多少そういったような行動があったことは残念でございますが、大部分の地区においてそういう実態はあまりないと、まあ各地本なんかについても各局から直ちに申し入れをしておりまして、その地本もそういうことについての理解をもちまして指令も流してないというのが大部分であるというようなことが実態でございます。  なお副総裁の件でございますが、これはただいま総裁が申しましたように、これは多少弁解になりますが、電話での取材でございます。これは私も副総裁にどうなんですかと実は聞いたわけでございますが、電話での取材でございまして、残念ながら副総裁の真意が伝わっていないということです。つまりどういうことかと申しますと、私どももいろいろこういう安全の問題、運転を扱う問題、現場の仕事につきましては規律と責任体制でもってやるのだと、これはあたりまえのことなんですが、たてまえをとっておりますが、事安全の問題は、これは組合と当局という立場を離れて考えた場合に、これは全員がその気になって取り組まなければできないことでございますので、そういう意味におきまして団体交渉という形でなく、組合と事故防止対策委員会と申しますか、そういったものを定例的に持って実はやっております。  これは何のためかと申しますと、これは全員で取り組むのだということ、また組合の言うていることでも、当然いい意見があれば取り入れてやるという姿勢をもって、立場を離れて日ごろやっているわけですが、そういった場を副総裁も意識されまして、しかるべき方法で動労がいろいろ調査し、勉強して材料を持ってくるということについては、謙虚に聞きましょうと、こういう意味のことを申したというふうに伺っておる次第でございます。ちょっと弁解も入りましたが、その点はちょっと新聞記事に誤解があるようでございますので、多少その点説明さしていただきます。
  333. 和田春生

    ○和田春生君 これは最後の意見並びに質問にしておきたいと思うのですけれども、いまそういうふうに弁明をされたわけです。私もやっぱり、そういう船と列車は違うけれども、運行要員ですから、危険があれば自分の身があぶない。また乗客や、あるいは積荷に危険があると何とかしたいということはあるわけです。しかし、それはそれぞれの職分に応じてみんながベストを尽くすということであると思うのです。管理者というのはそれぞれがベストを尽くすような体制をとるということだと思うのです。もし保線関係の人員が足りないというならば、そこに人員を補充してやるということだと思うのです。  そうして、もし動労がこういうことをやっている、これを静観をするということを言っているわけです。しかもちゃんとここに出ている、証拠物件がある。これをじっと見ておって、そのあとで走らしてごらんなさい。もし何か事故が起きたということになったらどうなる。それは動労の点検が手抜きをしたのかという問題にもはね返っていく。職員自身を殺すことにもなるんですよ。ですから、これは五人や十人の中小企業ならみんなでやろうやということでもいいと思う。そういう点で国鉄の責任体制というものが大きく乱れていると、こういうことも私は一つ問題点じゃないかと思うのです。安全対策というのは物だけじゃないんです。人間の問題です。人間も数だけではない、それぞれがきちんと義務を遂行する、気持ちよく遂行できるような体制をつくっていく、それが総裁であり、副総裁であり、常務理事の立場ではないだろうか。先ほど来の事故とか故障とか、あるいは安全チェックという問題について、この質疑を通じて私が痛感するのは、どうもそういう点に対する自覚が特に最高責任者並びに当局者に欠けているのではないか、こういう感じを強くしたわけです。その点についてひとつ決意を新たにして、妙なことが起こらないようにしっかりやっていただきたい。最後に総裁のお答えを聞いて私の質問を終わりたいと思います。
  334. 藤井松太郎

    説明員藤井松太郎君) 最後に御指摘になったことは、全部賛成でございまして、私どもも及ばずながら先生が最後に御指摘になったような気持ちでやっているつもりでございますけれども、まあ至らないところがあって申しわけないと存じます。先生の御指摘を体して大いにやってまいりたいと思います。
  335. 目黒今朝次郎

    ○目黒今朝次郎君 総裁、いま和田委員の問題について私も関連がありますから、再度確認します。  動力車乗務員がいろいろの乗務をしておって問題を発見した、線路故障車両故障、即座に十分やっていますか。もう一つ、きょうは時間がなかったからやめましたけれども、五能線にしても羽越線の問題にしても、線路の手抜きで乗務員を殺しているじゃありませんか。そうして九州の線では、ある機関士が助役の言うことは信用できない、駅長の言うことは信用できない。自分で注意運転をして、満載の乗客を助けているじゃありませんか。一体、現在の在来線はだれが責任を持っているのですか。  東北線の問題にしてもしかり、この間三分間論争は時間がなかったから、あのときはちょうど鉄道記念日で来れなかった。三分間論争やる前に、一万二千両の競合脱線の可能性ある列車が走っているではありませんか。一万二千両ですよ。ワム九〇〇〇〇。そういう条件を乗務員に与えておって、乗務員に死ねというんですか。線路を歩いて悪いというなら、最終の判断は乗務員が持っているという点を確認していいですか。減速するにしても、速度調整するにしても、集中豪雨が降った際にも、乗客の安全を守るのはだれなんですか。  それはいま和田先生が、乗務員にそういうことをさせるんじゃなくてお互いの立場でやれということは、機関車乗務員にほんとうに線路、信号については絶対安全だということを信頼関係で確立できるような体制がないからじゃありませんか。ないから事故が起きているじゃありませんか、現実に。一昨年は五人死んでいる、ことしになって二人死んだ。幸い貨物列車であったから、あなたの首がつながった。乗客であったら、羽越線どうしますか。レールが横倒しになった。あれもあなた方の指示に従って運転士が行ったんですよ。集中豪雨でだいじょうぶですかと、だいじょうぶだと言ったのはだれなんですか。鉄道管理局長が来て弔詞を読んでも、うちのおとうさんは帰ってこないと泣いている遺族をどう思うんですか。そんな不完全な条件を機関士に指示しておって、私はこの問題について、乗務員がほんとうに安心して信頼のできる安全とは何かということについて、はっきり言ってもらいたい。——総裁ですよ、私が言っているのは。
  336. 加賀谷徳治

    説明員加賀谷徳治君) 委員長から発言を許されましたので、発言をさせていただきたいと思います。  安全の問題、先ほど来、和田先生の非常に根本的な考え方といったようなこともありまして、私どもも非常に参考になったと思うんですが、これは御承知のように、目黒先生も一番よく御承知なんですが、これは無限の問題であるということです。だから、私はいま言いましたように、組合とも労使を離れた場を持って、謙虚に話をすると、意見も聞くものは聞くという場を持ってやっているんだと、こういうふうにも申しました。そういう姿勢で国鉄当局としてもおるということは間違いないところであります。  ただ、いま不安全であると、こういう場所があると、こういったものをいま直ちに直せということは、なかなかこういったような問題につきましては、いろいろ物理的に時間もかかる問題なんですが、そういった点につきまして、動労のいろいろ御指摘なんかも非常に貴重な意見がありますので、それぞれ線路の問題、踏切の問題、いろんな問題につきまして、こういう順序でこなしていくというような話も、謙虚に、それこそ謙虚にやっておるということでございまして、そういった点につきましては、全部が全部それは御理解いただけないかもしれませんが、やはりある段階段階ごとの合意をもって話し合いをしておるというようなことでございますので、その点、目黒先生にこういうことを言うのはあれでございますが、十分御承知のことだと思いますが、そういうことで考えてやっておりますので、御了承願いたいと思います。
  337. 目黒今朝次郎

    ○目黒今朝次郎君 私が言ったのは、動力車乗務員線路を歩くのが悪いというようなことをあんた一生懸命肯定しておったから、裏を返せば、四千二百五十九件あんたたちに提示した、去年五月。四千二百五十九件だと思うのですね、去年。大体二千件でしょう、大体半分ぐらい、あとの半分はまだやってないでしょう、予算その他の関係で。そういう現実があるんですよ。総裁、そういう際に、これは乗務員は正確に運転して走ればいいというけれども、どうしてもやっぱり線路を歩いてあぶないというなら、乗務員が皆さんを信頼しながらハンドルを握っておっても、あぶないと思ったときに、疑わしいときはまず安全に返れと綱領にある、鉄道綱領に。速度規制の権限はやっぱりハンドルを持っている機関士ということ以外安全の方法はないと思うのです。線路を歩いて悪いんなら、その程度はやはり私は乗務員の安全のために認めてもいいと、こう思うのですが、いかがですか。
  338. 藤井松太郎

    説明員藤井松太郎君) 先ほど申し上げましたのは、やはり国鉄の膨大な組織でございますので、運転に責任を持っている者それから線路の保安に責任を持っている者、おのおの分かれておりますので、乗務員の方が線路のあぶないところがあるということが発見されれば、これは保線区長とかなんとかその機関を通じて、おまえ何しておる、これ悪いからよく調べてこいというふうに言ってくださるべきであり、私どもはそういう指導もいたしておりますので、やはりおのおのその分掌しておるところに責任を持ち合って、どうもあぶないから、ここはおれが見ないと承知できないというような思想は、それ自身をとらえれば、よしあしの議論じゃなくして、全体にそれを広げろと国鉄のような複雑な業務が動かなくなってしまうということを私は申し上げて、いま先生の御意見に賛成したということでございまして、それは目黒先生のおっしゃっているように、とにかく事故を起こせば、乗務員が悪いとかなんとかいうことじゃなくて、鉄道全体の責任でございますので、これは乗務員といわず保線区といわず皆さんの御意向を伺って、ごもっともなものはこれに従う、これは常識で、過去において遺憾ながらそういうことが端的に行なわれてなかったとおっしゃるんでしょうけれども、そういう事例もよく調べて、先生大体御指摘のような線に沿うように努力を重ねるつもりでございます。
  339. 和田春生

    ○和田春生君 委員長関連。  総裁の先ほど私の答弁で、時間の関係もあって、私は一応納得したのですけれども、いまの答弁には納得いたしません。私ははっきり言っているんです。これは動労を非難攻撃したんじゃない。乗務員がそういうことをやりたいという気持ちはある程度理解できると言った。しかしそれを認める当局の姿勢が問題ではないかということを追及したんですよ。もしそれを認めるなら、保線の関係の職員はサボっているということだから、そういう職員は処分しなさい。そうじゃなくて、それはきちんとやらせる、保線の関係に。安心して運転できるようにする、そういう規律を確立するのが国鉄当局の責任ではないか、こういうことを私は申し上げたわけですから、いまの答弁では納得しませんから。
  340. 藤井松太郎

    説明員藤井松太郎君) 私の答弁がちょっと悪かったように思いますけれども、要するに大きな組織ですから、先生が御指摘のように、おのずから分掌した分野に責任を持つということで、ほかの三者の分野に何か欠陥があるということなら、機関を通して話し合ってそいつを是正さすという体制をとるべきだということであって、何も動労がどうこうということを申し上げたのじゃなくて、そういうことに体制を強化していくと同時に、そういう点で遺憾の点があれば是正していかなくちゃならぬ、かように申し上げたので、先生の意見と逆のことを申し上げたつもりではございません。
  341. 宮崎正義

    委員長宮崎正義君) 本日の質疑はこの程度にとどめます。     —————————————
  342. 宮崎正義

    委員長宮崎正義君) 次に、去る九月、運輸事情等に関する調査のため、三個班の委員派遣を行ないました。  これより派遣委員の報告を聴取いたします。  まず、第一班の御報告を願います。黒住君。
  343. 黒住忠行

    ○黒住忠行君 第一班の派遣報告をいたします。  派遣委員は、目黒委員、和田委員及び私の三人であります。派遣期間は、九月十一日から四日間で、北海道所在の北海道開発庁、運輸省、国鉄地方機関等の管内事情を聴取するとともに、港湾、空港施設、札幌市高速鉄道建設状況等の実情を視察調査してまいりましたので、これらの調査事項のうち、主要な点について御報告申し上げます。  最初に運輸省地方機関の管内事情のおもなる点について申し上げます。  まず、海運行政について申しますと、管内における昭和四十八年の鋼船輸送実績は、四十六年以降の不調を取り戻し、史上最高を示し、これを品目別で見ると石油製品が急増しているとのことであります。  また、青函カーフェリー航路の航送量の伸展とあわせて長距離航路における増便等による輸送実績も急増しておりますが、一方、安全対策として、構造設備、運航管理等についての行政指導を行なうとともに、苫小牧及び函館港においては、それぞれ連絡調整協議会を設置し、これを推進指導することとしております。  次に、海上保安業務について申し上げます。管内における海域は、世界的に有数な漁場として他に類例の見られない北方海域特有の気象、海象条件下にあるため、海難発生に占める漁船の比率が九〇%を示しているなど全国平均を上回る特色を有しております。  また、ソ連邦に拿捕された漁船は、過去二年間で六十一隻、四百二十名に達しておりますが、この防止対策として一定海域に特別哨戒線を設定し、巡視船を配備しているとのことであります。なお、海上保安業務体制を整備するため、三百五十トン型以上の大型巡視船の配備、VHF無線電話送受信所等の設置、小型漁船の二十七メガヘルツ帯無線電話聴取体制の拡充強化等について要望がございました。  次に、陸運行政について申し上げます。管内における自動車保有台数は、最近五年間に一・八倍に増加しており、このため交通安全対策の一環として自動車運送事業者に対する保安監査、行政処分等を実施した結果、走行キロ、自動車台数の伸展にもかかわらず、むしろ事故件数は減少傾向になっているとのことでありました。  また、道内過疎地域における乗り合いバス事業の経営は、輸送人員の減少等により年々悪化しており、特に最近三年間の廃止路線が千四百七十一キロに達しております。このため地域住民に不可欠の生活路線に対して四十七年度から新制度による助成措置が講ぜられておりますが、これらの措置または合理化にもかかわらず経営困難な路線については関係市町村において代替バスを運行しているとのことでありました。  なお、都市交通対策の一環として視察いたしました札幌市高速鉄道の建設状況について申しますと、札幌市は、人口集中と都心への輸送需要の増大に対処するため六十年を目途に延長四十五キロメートルに及ぶ地下並びに高架方式による高速鉄道を建設中で、現在まで南北線北二十四条−真駒内間十二キロメートルが完成し、引き続き東西線等を工事中とのことでありました。札幌市から高速鉄道早期建設促進のための財源措置について要望がございました。  以上のほか、札幌管区気象台からは、季節予報業務、海氷業務及び大気汚染気象予報業務体制の整備とレーダーの更新について、函館海洋気象台からは、函館山気象レーダーの更新等について、札幌航空交通管制部からは、長距離航空路監視レーダー(ARSR)の設置とその情報処理システムの整備及び新庁舎の整備等について、小樽海員学校からは、Mゼロ船等超自動化船建造に対処した新卒労働力の壁の確保、新技術への適応訓練実施のための教育体制の拡充整備についてそれぞれ要望がございました。  第二に、国鉄地方機関等の管内事情について申し上げます。北海道総局における四十八年の輸送量は、旅客が横ばい、貨物が主として石炭産業の不振等により減少傾向を示しております。また、取り扱い収入は、旅客が特急列車増発等により微増、貨物が災害などの影響により減少している反面、人件費等の経費は収入を上回るなど増加の一途をたどり、この結果、収支係数は年々悪化しているとのことでありました。  このような現状に対して、旅客輸送については、対本州特急列車網等の整備、貨物輸送については、プレートライナー等の拡充整備をはかるほか、室蘭線等主要幹線の複線化など近代的輸送体系を確立するとともに、対本州貨物輸送力の増強及び札幌市内函館本線高架化事業等を推進することにより経営改善につとめるとのことでありました。  また、これと関連して青函連絡輸送について申しますと、現在、客貨船七隻、貨物船六隻、計十三隻で一日片道最高三十ベースの運航体制を確立しております。しかしながら、北海道−本州間の輸送能力は、四十七年に限界に達すると推定されたため、これに対処して貨物船の代替建造及び民間フェリーとの連絡輸送の実施など一連の輸送力改善措置を講じているとのことでありました。  なお、東胆振広域圏振興協議会から千歳線、室蘭本線及び日高本線の複線電化促進について、苫小牧市から苫小牧駅舎の改善について、網走市から網走駅の改善及び駅前広場の拡張整備について、釧路地方総合開発促進期成会から北海道新幹線、白糠線の建設促進について、それぞれ要望がございました。  次に、日本鉄道建設公団による青函隧道の建設状況について申しますと、隧道延長五十三・九キロメートルに対し、現在まで北海道及び本州側合わせて本坑約八キロメートルの掘削工事が完了しているとのことでありました。また、函館市から同隧道の早期建設促進について要望がございました。  第三に、港湾施設の整備状況について申し上げます。視察いたしました海湾は、函館、苫小牧、釧路及び網走でありますが、北海道開発局等の説明によりますと、それぞれ第四次港湾整備五カ年計画に基づき、おおむね順調にその整備が進められているとのことであります。  まず、函館港は、四十八年における取り扱い貨物量が二千五百八十万トンに達するなど、青函連絡貨物、カーフェリー航送量が急増しており、これに即応して昨年度万代埠頭が完成したのに引き続き、本年度は木材取り扱い施設及び岸壁等を工事中とのことでありました。なお、渡島総合開発期成会から函館港ほか三港の整備促進について要望がございました。  苫小牧港は、従来から北海道における代表的な臨海工業地帯開発の拠点港湾として整備されておりますが、特に第三期北海道総合開発計画に基づく東部地区大規模工業基地開発については、本年一月港湾審議会において決定された五十三年を目標とした港湾計画に沿って建設準備を進めるとのことであります。また、開発を進めるにあたり、関係地方機関等からなる連絡協議会を通じて地元の意向を十分に反映させるようつとめるとのことでありました。なお、苫小牧市等から同工業基地開発促進について要望がございました。  釧路港は、五十三年の取り扱い貨物量を千八百五十万トンと推定し、これに対応した港湾施設として四十四年度以降西側新富士地区に現有施設を上回る釧路西港を着工し、本年度末供用開始を目途に建設中とのことであります。なお、釧路地方総合開発促進期成会から釧路西港の建設促進について要望がございました。  網走港は、地域開発上重要な港湾として南浜地区における防波堤等を工事中でありますが、網走市等から網走港の港湾整備促進と重要港湾への昇格について要望がございました。  第四に、空港施設の整備状況について申し上げます。視察いたしました空港は、函館、千歳、丘珠、女満別及び釧路でありますが、いずれも近年の旅客輸送需要の増加に対処して積極的に施設の整備を促進しているとのことであります。  まず、函館空港は、滑走路二千メートル、ILS(計器着陸装置)、VOR(超短波全方向式無線標識施設)等の安全施設を完備しておりますが、さらに五十年末供用開始を目途に滑走路五百メートル延長の用地造成等に着手しております。また、同空港は、本年度、航空機騒音防止法による特定飛行場として指定されたため、住居移転等の対策を講ずることとしております。なお、渡島総合開発期成会から函館空港滑走路延長工事等の促進について要望がございました。  千歳空港は、四十八年における旅客数が三百七十三万人に達するなど、毎年約二〇%の増加傾向を示しております。このため昨年度、機材の大型化受け入れ体制として所要の工事を完成し、本年四月からボーイング747機等が就航しておりますが、引き続き駐車場等関連施設を整備することとしております。また、第二次空港整備五カ年計画に基づき新千歳空港の建設計画されておりますが、このための所要の用地買収が進められているとのことでありました。  釧路空港は、ジェット機就航に対処して滑走路千八百メートル、ILS等の保安施設を完成し、昨年十一月供用開始されておりますが、本年度はさらに滑走路延長のための用地造成等を進めることとしております。なお、釧路地方総合開発促進期成会から、釧路空港滑走路二千五百メートル延長の早期着工について要望がございました。  丘珠空港については、NDB(無指向性無線標識施設)改良、女満別空港については誘導路拡幅等の工事がそれぞれ進められておりますが、特に女満別空港利用協議会等から同空港のジェット機受け入れ体制の整備促進について要望がございました。  以上のほか、北海道庁から港湾及び空港整備促進等運輸交通各般に関する要望がございました。  以上御報告を終わります。
  344. 宮崎正義

    委員長宮崎正義君) 次に、第二班の御報告を願います。青木君。
  345. 青木薪次

    青木薪次君 第二班の派遣報告をいたします。  派遣委員は、宮崎正義委員長宮崎正雄委員、それに私の三人で、九月三日以降五日間、大阪府、兵庫県、岡山県及び広島県に行き、運輸省、国鉄地方機関等から管内事情を聴取するとともに、大阪、神戸、水島、広島の港湾、大阪国際空港を視察し、海技大学校、児島海員学校、海上保安大学校をたずねてまいりましたので、これら調査事項のうち、主要な点について御報告申し上げます。  まず、港湾の整備状況について申し上げます。港湾は単に流通基地としてのみならず、都市再開発の面からもきわめて重要なものとなってきており、大阪港におきましては、これにこたえるべくその整備計画が進められております。  私どもが視察しました大阪南港においては、約九百二十ヘクタールに及ぶ海面を埋め立て、コンテナ埠頭、ライナー埠頭のほか、そのフィーダーサービスとしても機能させるフェリー埠頭、複合ターミナル等を建設し、総合的流通機能の充実をはかることとするとともに、ポートタウンの建設、廃棄物処分地の造成等港湾環境の整備をもはかることとされております。  コンテナ埠頭及びライナー埠頭は、阪神外貿埠頭公団によりその建設が進められておりますが、現在コンテナ坤頭三バースが供用されておりました。  神戸港におきましても、外貿取り扱い貨物量の増大及び海上コンテナ輸送の伸展に対処するため四百三十六万平方メートルに及ぶポートアイランドが建設の途上にあり、コンテナ九バース、ライナー二十一バースが計画され、このうちコンテナバースはすでに七バースが供用されております。  神戸港では、今後さらにコンテナ輸送の本格化、フェリー輸送の増大、船舶の大型化等に対処するため、新たに六甲アイランドの建設計画されており、現在、一部その工事に着工しているとのことでありました。  水島港は、四十八年における取り扱い貨物量八千七百万トンと、全国港湾中第六位を占め、その港勢も順調に伸びているとのことであります。しかし今後の港湾整備に伴う航路、泊地等のしゅんせつ土砂の捨て場確保が困難なため、国営土捨て場の建設等について要望が出されました。  また、広島港については、流通業務団地及び都市再開発用地の配置を計画している海田地区について、その全体計画を第五次港湾整備五カ年計画に編入されたい等の要望が出されました。  次に、海運行政について申し上げます。近年におけるカーフェリーは、その発展が著しく、輸送需要の多様化に対応して船舶の隻数増、大型化、高速化が目立ってきており、特に阪神地区に発着する航路は全国の五五・六%を占めているとのことでありました。  これに伴いフェリーの海難事故が多発の傾向を見せており、その原因として発着時の発生件数が全体の二〇%を占めていることから、トンボ返りによる就航等無理な運航体制によるのではないかとのことでありました。  このため運航管理規程の再チェック及び運航ダイヤの再検討等事業者に対する安全対策の強力な指導のほか、救命設備、消火設備等の整備充実をはかることとしているとのことでありました。  離島航路について申しますと、離島の過疎化現象、運航経費の増加等による経営悪化のため、当該航路に対する補助金の増額、その対象範囲の拡大等についてなお一そうの検討をする必要があるとのことでありました。  他方、本四架橋が完成された後は、航路の廃止、縮小等多大の影響を受けるものと想定され、定期航路事業者及び従業員対策等が深刻な問題として検討されているとのことでありました。  次に、海上保安業務について申し上げます。瀬戸内海における航路は、本州−四国−離島間を結ぶ南北の近距離航路と、阪神−九州間の東西長距離航路に大別され、第六管区海上保安本部によりますと、当管内では三百六十一ルートに一日七千四百便が網の目のように就航しており、海上交通安全法が規制対象とする全国十一航路中、実に七航路が当管内に存在しているとのことであります。  このため航行船舶の航法指導、巨大船、危険物積載船舶、長大物件曳航船の通報制度等により、船舶交通の安全をはかっているとのことでありました。  海洋汚染についてみますと、第五管区では、四十七年の五百二十四件が、四十八年では五百十八件と、やや減少しておりますが、第六管区においては、四十八年は対前年一五・八%増の四百七十一件が発生しており、年々増加の傾向をたどっているため、毎十五日を海洋汚染防止日とし、公開一斉取り締まりの実施による違反の摘発と法令順守の指導啓蒙等を行なっているとのことでありました。なお、西日本における海上排出油の分析は海上保安大学校の研究室がその任に当たっております。  次に、陸運行政について申し上げます。大阪市、京都市及び神戸市を中心とする都市高速鉄道の整備増強については都市交通審議会の答申に示された基本計画に基づきその推進がはかられておりますが、特に大阪圏においては昭和四十七年七月、大阪圏高速鉄道整備推進会議を設置し、その円滑な遂行と的確な実現をはかることとしているとのことでありました。国鉄ではこれを受けて、片町線、福知山線の複線化、電化工事、両線の都心導入及びその効率的な連携をはかるための仮称片福線の建設と大阪外環状線、紀勢本線の線増、電化等その整備増強を進めることとなったとのことでありました。  新幹線の岡山開業により、岡山駅の乗降乗り継ぎ人員は、四十七年五月において前年同月比一・六倍と増加いたしましたが、なかでも米子、津山、鳥取方面への旅客は四十八年度で四十六年度の二・四倍と大幅な伸びを示しております。  新幹線は来年三月には博多まで延長される予定になっておりますが、それに対応したフィーダーサービス網の整備が強く望まれ、具体的には伯備線、津山線、因美線等の電化、複線化。智頭線、井原線、南勝線の新線建設の促進があげられます。  なお、岡山県より瀬戸大橋の建設に伴う財政措置の強化、山陽新幹線の騒音振動対策及び踏切事故防止総合対策の推進について、また広島県より陰陽連絡新幹線鉄道の建設促進について、それぞれ要望が出されました。  貨物輸送についてみますと、国鉄全体の貨物輸送量が微減状況にある中で、私どもの視察いたしました貨物専用駅、梅田駅では四十一年度以降取り扱い貨物量は増加の勢いを見せ、四十八年度では三百三十八万トンと大阪市内に発着する国鉄貨物量の三分の一強を取り扱っております。  そのうちコンテナは七〇%弱を占めるまでに至っており、最近は一般路線貨物自動車運送事業者のフレートライナー利用もふえつつあるとのことで、道路の混雑、運転手不足等により、今後さらにその増加が見込まれるとのことでありました。  次に、バス関係について申し上げます。広島陸運局によりますと、昭和四十二年度ころまで黒字基調を続けていたバス事業も、その後赤字に転落し、ワンマン化等経営合理化、さらには固定資産の売却等にもかかわらず赤字問題は年々深刻化し、最近五年間で路線数三百十四、路線キロ千七百五キロにつき廃止のやむなきに至っているとのことでありました。このため地方住民の最後の足を確保する意味から、平均乗車密度五人未満のバス路線及び市町村等の行なう廃止路線代替バスの運行維持についても補助対象とするよう、またバス業者に対し不良債務のたな上げ、融資等経営再建のための財政的援助措置を講ずるよう要望が出されました。  また、中国縦貫自動車道の開通に伴うバス運行については、落合までの延長促進等地域住民の利便にかなったものとなるよう要望がございました。  次に、空港の整備状況について申し上げます。大阪国際空港においては、昭和三十九年のジェット機就航以来、航空機の大型化、ジェット便数の増化に伴い、空港周辺の住民が受ける航空機騒音の影響は著しくなり、訴訟に持ち込まれる等いまや重大かつ深刻な社会問題となっております。このため二十二時から七時までの航空機の発着禁止、一日の発着回数を四百十便以下に押える便数規制、滑走路及び誘導路の使用方法の指定等運航面における騒音軽減施策のほか、さきの国会において改正しました公共用飛行場周辺における航空機による障害の防止等に関する法律に基づき、大阪国際空港周辺整備機構を設立することにより、同法に基づく事業が推進されつつあるとのことでありました。  本年度においては、再開発整備事業として二万五千平方メートルの土地取得、代替地造成事業として三万五千平方メートルの造成、移転補償事業として百十八戸、民家防音工事一千戸がそれぞれ予定されているとのことでありました。  なお便数規制としては、本年五月よりジェット機については従来の二百六十便が二百四十便に制限強化されましたが、新幹線の博多開業時にはさらに二百便に減ずる等その強化につとめたいとのことでありました。  岡山空港については、第二種空港への格上げをはかるとともに、環境保全及び地域振興の核という新しい観点からの整備の促進方について、また広島空港についてはVOR、DME等航空保安施設の整備、空港周辺の学校、住宅等に対する騒音防止対策等に対する特段の配慮方について要望が出されました。  最後に、児島海員学校、海技大学校、海上保安大学校から教材の充実、老朽校舎の建てかえ、敷地の拡充について。大阪管区気象台から無線施設の整備等について要望が出されましたことをつけ加えて報告を終わります。
  346. 宮崎正義

    委員長宮崎正義君) 次に、第三班の御報告を願います。山崎君。
  347. 山崎竜男

    ○山崎竜男君 ただいまから第三班の派遣報告をいたします。  派遣委員は、私と森中委員の二人で、去る九月十七日から二十日までの四日間にわたり、福岡県、宮崎県、熊本県下の運輸事情調査、視察してまいりました。  まず、その概要を申し上げます。視察いたしました空港は北九州空港、宮崎空港、熊本空港の三空港で、港湾関係としては、北九州港、博多港、宮崎港、及び熊本新港、三角港であります。また山陽新幹線工事状況、日立造船有明工場、航空大学校、全日空乗員基礎訓練所を視察し、宮崎県庁、熊本県庁を訪問、両県知事より県内運輸関係についての要望を聴取してまいりました。なお国鉄九州総局及び九州海運局等、運輸省地方機関から管内事情を聴取してまいりました。  以下順次御報告いたしたいと思いますが、関係当事者からはそれぞれ詳細な資料が提出されておりますので、現地の特徴的事情あるいは要望事項等を中心に、その概要を御報告することといたします。  最初に運輸省地方機関の管内事情の主なる点について申し上げます。  まず海運行政について申し上げます。九州海運の特色としては、管内には離島が多く旅客定期航路の六七%は離島航路である。その航路の改善をはかるためには、船舶建造資金の調達、離島各港湾施設の整備を促進する必要がある。また最近長距離フェリーが急速に伸びてきているが、そのメリットを発揮するためには、船質の向上、港湾施設、接続道路の整備が必要である。特に安全対策については指導の徹底を期している。また内航海運の近代化を進める上で、集約統合等が今後の課題であるとのことでありました。なお三角において海運局支局の管内事情の説明がありました。  次に、陸運行政について申し上げます。九州管内では最近路面電車の輸送量が減少しており、それにかわる大量高速輸送機関として福岡市における地下鉄、北九州市におけるモノレール建設が進められている。管内の中小私鉄は利用客が減少しており、経営難にあえいでいる。また過疎地域のバス事業の経営も苦しく、これらの地域交通の維持をはかるためには国の助成策の強化をはかる必要があるとのことでありました。  また管内の自動車数はこの十年で約六倍の二百八十万台に達しているが、定員の増加はほとんどなく、陸運行政の高度化に対応するため、定員増について特段の配慮をしてほしいとの要望がありました。なお熊本において、陸運事務所より県内事情の特色等についての説明がありました。  次に、海上保安業務について申し上げます。管内の要救助海難はここ数年おおむね横ばいの状況にある。日韓関係については、漁業協定締結以来韓国漁船によるいわゆる専管水域侵犯は昭和四十五年以来減少し、昨年は百十七件と最低を記録したが、本年は増加の傾向にある。また海洋汚染発生件数昭和四十四年以来増加し続けてきたが、昨年初めて減少のきざしが見えてきたとのことでした。なお管内の巡視船の大部分が船齢二十年をこえており、巡視船の代替建造の促進とあわせ、航空機二機の増強についての要望がありました。なお三角において海上保安部より、現地における航行安全対策の実施状況等についての説明がありました。  次に、航空行政についてでありますが、九州地区の各空港の利用状況は需要増加に対応して年々増加の傾向にあり、今後は航行援助施設と空港の整備促進をはかるとともに、特に空港周辺における騒音対策については行政機構上、大阪、福岡の両空港に騒音調査室を設ける等、真剣に対処しているとのことでありました。  次に、港湾行政について申し上げます。管内の港湾整備は五カ年計画の線に沿って順調に工事が進んでいる。最近新たに追加された航路の管理、海洋汚染防除に関する事業等、港湾環境の整備について努力している。特に油回収船の建造については今年度発注、五十年度完成をはかりたいとのことでありました。なお熊本において八代港工事事務所より、八代港改修事業等について説明がありましたが、今後増大する工事量に対応しての定員増についての要望がありました。  また門司海員学校より海員学校教育制度のあり方、第三期新営工事の促進等についての要望があり、日本鉄道建設公団より九州地区における新線建設状況等について詳細な説明がありました。  次に、国鉄地方機関等の管内事情について申し上げます。九州における旅客、貨物の収入割合は、昭和三十七年度を境とし、旅客収入が優位に転じ、その後旅客は順調に伸びている。これに対し貨物収入はエネルギー革命による石炭輸送等の減少により横ばい状態で、昨年度は旅客七十四対貨物二十六の割合にまでなった。総局としては通運との関係を調整し、省力化を促進する等、貨物輸送体制の改善をはかっていきたい。なお九州地方のコンテナ基地である箱崎基地の整備は順調に進んでおり、昭和五十年三月には営業開始ができる見通しであるとのことでした。また熊本鉄道管理局では、管内貨物輸送量の伸びは全国平均を大きく上回る実績をあげているとの報告がありました。  ここで山陽新幹線工事状況について申し上げます。われわれは新関門トンネル、及び北九州市地区の工事現場を視察いたしましたが、工事規模の雄大さ、技術の進歩にまずもって驚異と敬意を表した次第です。工事はいずれも順調に進んでおり、来年三月上旬の営業開始に向かって着々準備を進めているとのことでした。  次に、今回視察いたしました空港、港湾について申し上げます。まず北九州空港ですが、滑走路千五百メートルでYS11型機により、北九州−大阪間一日十四便の運航が行なわれておりますが、同空港は三方が山に囲こまれ、周辺は市街化されており、現空港の拡張はきわめて困難な立地条件となっております。しかしながら北九州都市圏の航空旅客は百万人と推定されており、北九州市より第三次空港整備計画に新空港の調査建設計画を織り込んでほしいとの強い要望がありました。  次に、宮崎空港ですが、滑走路千八百メートルで一日に全日空(東京−宮崎等)三十六便、東亜国内(福岡−宮崎等)十四便がボーイング737型機等により運行されています。また航空大学校の小型機が一日百回程度の離発着数があるとのことでした。同空港の利用客は昨年度で百二十五万人を突破し、なお年々増加の傾向にあり、宮崎県としては滑走路の延長を実現したい意向でありますが、立地条件からみて延長は海側に向かって伸ばすことになるわけで、現在地元利害関係者との調整がやや難航しており、工事着工は今後の課題となっております。  ここで宮崎空港内にある航空大学校について申し上げます。本校は運輸省の設置するパイロット養成機関で、一学年百三十五人の定員で、高校卒二年六カ月の教育過程を経て、事業用操縦士の資格の取得に必要な技能を習得させることにしている。最近の航空界はジェット化、大型化が急速に進んでおり、これに対応して教育の充実、強化をはかる必要があるとのことでした。  次に、態本空港について申し上げます。同空港は昭和四十六年から旧空港にかわり供用が開始されたものであり、滑走路は二千五百メートルで、全日空(東京−熊本等)十六便が運航されております。空港の立地条件はきわめて良好で、騒音問題等も少なく、県は周辺土地をすでに買収しており、将来の拡張にも十分対応できる態勢になっております。現在、大型ジェット機が就航できるよう滑走路のかさ上げ工事が進められており、関係者からその早期実現が要望されました。なお同空港に隣接してある全日空乗員訓練所を視察いたしましたが、近代的施設による充実した訓練が行なわれていましたことを御報告しておきます。  次に、今回視察いたしました北九州港、博多港、宮崎港、熊本新港、三角港について申し上げたいと思いますが、それぞれの港湾管理者から、取り扱い貨物量の推移に対応した詳細な港湾整備計画が資料として提出されておりますことを御報告しておきます。  ここで宮崎港と熊本新港について申し上げます。宮崎港の整備計画では特に自然環境との調和に特段の配慮がなされていることが特色となっており、また熊本新港は海上港湾としての新しい構想が特色となっております。また熊本新港の開発が今後の三角港の運営に与える影響については十分な配慮が必要であると思われました。  次に、日立造船有明工場についてですが、同工場は熊本県の有明地域開発計画に基づいて造成された臨海地区に建設された世界的規模の超近代的工場で、昨年四月から操業が開始されております。第一船は本年十二月に引き渡すことになっており、同工場は今後のわが国造船界の発展に寄与するものと思われます。  最後に、宮崎県、熊本県からの要望事項について申し上げます。  宮崎県からは、一つは大型ジェット機が就航できるような宮崎空港の拡張整備促進について。二つは油津港、細島港、宮崎港の整備促進について。三つは東九州新幹線の早期実現について。四つは日豊本線の複線電化の促進及び高千穂線の工事促進等であります。  また熊本県からは、一つは熊本新港の整備促進について。二つは熊本空港の拡張促進と騒音防止法の特定飛行場指定について。三つは九州新幹線の早期着工と県内四停車駅の実現等について。四つは県内の重要課題である水俣湾のヘドロ処理についてでありますが、特にこの問題は工事方式、費用負担方法等問題も多く、工事促進について特段の配慮をしてほしいとの強い要望がありました。  以上で報告を終ります。
  348. 宮崎正義

    委員長宮崎正義君) 以上をもちまして、派遣委員の報告は終わりました。  本日はこれにて散会いたします。    午後五時八分散会