○岩間正男君 そうすると、これは全くね、いまの生活難の、そうしてもう悪性インフレの中であえいでいる
公務員に対する対策じゃないと思うのですね。ただ時期をちょっと、この三万円だけの時期をちょっと縮めただけだ、三ヵ月先にくれてやったと。しかし、これは三月になれば、いまの
ことばで貫かれて、それをどこまでもやっていかれるということになるというと、これは話にならぬわけです。ところが、基本的にこれは余っている金じゃないのです。これは賞与だなんて言ってますがね、何とか手当なんて言っていますけれ
ども、全部赤字補てん費なんですから、日本のこの
給与体系の中で。何回も当
委員会で論議したところです。そうしていまのこんな
物価高の、一五%もとにかく
消費者物価がはね上がっている。先にいったらどうなりますか。この灯油の問題があるだろうしね。そこにもってきて生活必需品は全部これは上がってきているのです。衣料費が上がる、あるいは今度は灯油がだめだというのでね、これをガスにかえるといって、今度ガスの機械を買うというと、それがけっこう二万円ぐらい取られる。ところが、ガスの機械が足らないのですよ、いま。たいへんなんだ。こういうものを新たに今度は設備をしていかなけりゃならぬ。
北のほうはどうです、北のほうは。北のほうは寒冷地手当というの出されているけれ
どもね、ことしは私は少し雪の中を歩いてきたけれ
ども、一メートルぐらいもう降ってますよ。寒さがものすごく早く来た。雪おろし賃だけでもこれは例年の三倍かかるだろうというふうに私たちはいまから
考えられる。そうすると、この寒冷地手当などというものはここで検討されなけりゃならぬわけですよ。実質的にそうでしょう。ここまで来ているんだもの。
公務員は叫び出したいんじゃないの、声に出して。私はその声を代弁しているつもりだけれ
どもね。どうなんです。こういう実態から
考えると、そのときに、〇・五ヵ月いままでもらっておった。そうして
給与法でちゃんときめられておる。そういうものを、その半分にもならない〇・二ヵ月で今度はいいんだという態度を少なくともいまはとっている。三月になってまたそういうインフレ手当を出せというような闘争でも起こったら、そのときはそのときで
考えるのだというこういうかっこうでは、まことに私はこのやり方というものはほんとうにその場しのぎじゃないか。これは
人事院としてもこの辺をむしろ
政府に対してびしっと言っておく必要があるのじゃないですか。どうするのだ。ここでこれをこっちへやって、それで済むものだというようなことでやっていったんでは、私はほんとうに
公務員の
立場を守るということにはならぬと思うのです。
少なくとも
給与法そのものについて、これを運用の面で、つまりちょっぴり何とか手かげんをして、速度が三ヵ月、三万円について三ヵ月早くなったというにすぎない。あとは野となれ山となれ。これで
人事院がつとまりますか。こういう点どうなんですか。もう一ぺんこれははっきり今後もやはりこういう問題について慎重に検討して、そうしてこれに対処しなけりゃならない。三月の問題をいまから
考えておかなければならぬ。それでこれは〇・五ヵ月なんかじゃもう足らぬですよ。とても足らぬ。いまからはっきり言える。また一ヵ月とかなんとかというようなものを
考えなければ、本年度のものすごいこういう生活の、いわばちょっとこれは平均されないような、平時では
考えられないような歴史的な大変化ですからね。そうでしょう。まあ所信表明で
田中総理は歴史的な転換と言ったけれ
ども、まさにこれは歴史的な転換を、政治的な転換をしなきゃならないぐらいの激しい危機を持っているんだ。そうでしょう。だれでもみんな
考えている、だれでも。一億国民みな
考えておる。危機感を持たない人はないのです。そういう中で、
公務員の置かれておる
立場に対してやはり
人事院としての対応策というのは当然なければならぬ。ないとしたら、
人事院は機能を果たしていないということですから、先ほどからの追及のとおりになる。これに対してどういうふうに明確に対処するか。政治的にはまた総務長官はどういうふうに対処されるのか。この決意を伺っておかないと、どうもこの
法案というのは、これ、出てきたから少しでも早くやればいいんじゃないか、それだけの観点からじゃこれはやっぱり、今度の
国会の論議にはなりませんよ。どうですか。