○亀谷
説明員 お答えいたします。
ただいま
長官から御答弁がありましたように、軍用地を含めました
沖繩の境界不明土地の問題につきましては、
沖繩が復帰しました直後の四十七
年度予算以来、明
年度の現在御
提案しております
予算を含めて、三カ年にわたりまして、当開発庁におきまして、初
年度一千万円、四十八
年度、現
年度でございますが、二千三百万円、明
年度におきまして約四千万円の
予算を計上、予定をしておるわけでございます。
基本的な考え方は、先ほど
防衛庁長官から御答弁ございましたとおりでございまして、この取り扱いにつきましては、最終的には不動産登記の問題でございますが、これに至る経緯につきましては、いろいろと複雑な問題もございますので、先ほど
長官から御答弁ありましたように、復帰に際しまして、とりあえずこれらの問題の所在を整理する必要があるだろう、そういうことでございまして、四十七
年度におきましては、いろいろと当時返還がすでに済んでおりました、現在民有地になっておりますいわゆる境界不明地につきまして、われわれといたしましては、まずその全体的な状況の把握をする必要があるだろう、こういうことでございましたので、先ほど申し上げましたように、一千万の
予算をもちまして、これの執行につきましては、復帰の時点で琉球
政府に存在しておりました土地調査庁という所管の機構が、県におきましてそのまま土地調査事務所という形で残していただいておりましたので、県とも十分御相談をいたしました結果、県も快くこれを引き受けていただきましたので、当土地調査事務所を通じまして、これらの
予算の執行に当たったわけでございます。
具体的
内容としましては、先ほど申し上げましたように、まず全体の不明確な地域がどういうふうに分布しているか、それが総面積でどの
程度あるか、中ではどういう問題がそれぞれ発生をしているかという概査をしたわけでございます。その結果、これらの地域はほぼ
沖繩の本島中南部を
中心に広がっておりまして、概数で申し上げますと、たとえば嘉手納の
飛行場のように特殊の地域を除きましておよそ九十平方キロ、この中でいわゆる民有地としてそのまま開放されてまだ整理のつかないものが約十五平方キロ
程度あるということが判明したわけでございます。
なお、現
年度の
予算二千三百万円におきましては、これらの概査に基づきまして、この中でも具体的に関係地主の間でかねて懸案の問題として解決を急いでおられるような地域、具体的にいいますと与那原の地域あるいは具志川の天願地域のような、地元の熱意も非常にございますし、それの解決が急がれる地域を
重点にこれのより綿密な調査を行なうとともに、戦争当時、先ほど
先生のお話にありましたように、いわゆる公簿公図がほとんど散逸あるいは焼失しておるわけでございますので、できるだけそういった資料の収集も必要であろう。特に当時米軍が写しました航空写真もございますので、そういった航空写真の利用の必要もあるということで、これらの写真の図化の
予算を計上いたしまして、現在これの図化をやっている最中でございます。なお、明
年度の調査におきまして約四千万円の
予算をもちまして、現下の土地問題の緊急性にかんがみまして、当初
計画いたしました
基地概査は、一応は五十
年度まで予定をしておったのでございますが、一年繰り上げまして、とりあえず四十九
年度でそういった概況調査を終わる、いわゆる現況調査、現況図の作製を見込んでおりました。これらの調査が済みました段階で、先ほど
長官の御言及もありましたように、具体的にこれをそれぞれの地主におかれて、
政府もこれに関係をした場合にどういう解決をするか。おそらくこれは個々のケースによっていろいろ事情がございますので、一律にあるいは機械的にはなかなかいかない問題であろうと思いますけれ
ども、そういった具体的な解決について、できれば五十年には入るというふうな基本的な方向を考えております。
なお、窓口等につきましては、先ほど
長官が御答弁のとおりでございまして、今後の進展によりましていろいろと所管は出てくると思いますが、とりあえずそういった段階におきましては、総合的には開発庁におきまして連絡あるいは取りまとめをやっていく、こういう体制になっておるわけでございます。