○
八木(一)
委員 実は、来年出しますということは、この間予算
委員会の分科会であなたは返事をしておるわけです。来年はもう首がちぎれても出しますと、それではまかりならぬと、ことしの約束だからやらなければならないし、そのことを各省に
連絡することが、あとで横田君の弁解を聞くと、何度か電話をかけましたとかなんとか言っておるけれども、相手の大蔵省や運輸省や文部省や、あるいは農林省や、その担当者が一つも知らないような、そういうこと、それで一つも各省と相談していないわけです。だから、直ちにやって三月中に
提出を要求しておいた。まだしていないようですから。横田君、
厚生大臣からばかに信頼を得ているけれども、信頼を得る公務員がいることはいい。しかし、信頼に値しないんじゃしようがない。きょうでも即刻、何とほかの官庁がいっても、全部連れてきて、きょうの晩からでもやる。こんなものは一発できまりますよ。あなた方は通算制度がむずかしいということで、それでごたごた言うんでしょう。通算通則法というのは、あなた方がなまけているときにわれわれが提起をしてできたものです。そのときに、原資移管方式という完ぺきな方式をとれということを言ったのを、あなた方がなまけて、じゅずつなぎ方式という、さいふの中で通算をするというなまけた方式をとった。いま、じゅずつなぎ方式を老齢でやっているのですから、期間だけ通算をすればすぽっと入るわけです。
障害や
遺族について、それぞれの共済組合や厚生年金や
国民年金で条件が違いますからというようなことを言いたいのでしょう。条件が違うままでよろしい。期間だけ通算すれば
障害や
遺族が通算になることになれば、おのおの厚年の期間は厚年の条件のものを受ける、国年の期間は国年の条件のものを受ける、共済の期間は共済の条件のものを受ける。根本的に変えるのなら、老齢も含めて、来年度しっかり考えて全部変えてもいいけれども、老齢でやっていることが
障害や
遺族でできないはずはない。それに反対する官庁があるはずはない。無理に反対をするとするならば、その支出が困るからという金銭上の問題だけである。しかし通算年金というのは年金の中で少ないものである。その中の
障害、
遺族も少ないものだ。この金額は非常に少ない。しかも、その対象者は非常に気の毒だ。主人が職業転換をしなければならないというのは気の毒な状況である。その方がなくなった
遺族はもっと気の毒だし、その方が
障害を受けて
障害者になったときはもっと気の毒だ。その一番気の毒な人の問題がほったらかされている。そういうことを考えられて、
厚生大臣も年金
局長も
——幾らおこってもちゃんとやってもらえばほめますよ。いまからでもやって、今国会中に必ず
提出をする、そうやってもらいたいと思う。そしてわれわれは、それを通すことに協力をします。私はほかの
委員に言って土下座をしても即刻通るようにします。だから直ちに
提出をするということをやってもらいたいと思う。(
発言する者あり)不規則
発言があるようですが、
賛成の人ですか、反対の人ですか、反対の者があるはずがない。反対の人は問題の中身を知らない。知ったら、どんな党の人でも、どんな
委員でも、それは即刻やるべきである。国の代表であるということで認識をしてやってもらいたいと思う。
次に、先ほど田邊
委員から言われました、老齢
福祉年金について非常に少ない。とんでもない。
厚生大臣も総理大臣も昨年の二月に国会で約束をした。自民党では一昨年の暮れに宣伝をされた。昨年の二月に、ことしは五千円、来年は七千五百円、次には一万円とするということを約束されたわけです。その
国民に対する約束が物価の狂乱によって実質的に減っているわけです。一つ問題として、こんな三年がかりで一万円という自体が問題にならない。
生活を保障する年金にするために、年金法をつくることをなまけた
政府の手によって、拠出制年金に入る機会がなかった人に対して、当然それだけの
生活を保障するために、
福祉年金を、老齢は三万円、あるいはまた
遺族及び
障害についてはそれに対応した大きな金額にしなければならないということは当然のことであります。そのことを肝に銘じて推進をせられなければならない。それとともに、問題をごちゃごちゃにしないで、あなた方のなまけた最低のものであってもその約束が実質的に守られていない。したがって、あなた方の立場でも、この七千五百円の問題は九千円か一万円にしなければ、
国民に対して公約を偽わったことになる。
田中角榮君はいろいろな点で評価をされ、批判をされております。どっちにしてもしかし、彼が
国民に公約をしたことならば、それを実施したいというのが
田中内閣の気持ちでなければならない。それをささえている自民党の気持ちでなければならない。したがって、そうであれば、今度の年金法で九千円なり一万円に上げる法案が
提出をされなければならないと思う。それを怠慢なあなた方の手によって実質価値が減ったものを
提出している。そのことを反省されて、皆さんの大切な与党である自民党の
委員の方々、野党の熱心な
委員の方々全部にお願いをして、
政府の怠慢であったこの
国民年金法を国会のりっぱな意思によって変えていただきたい、われわれの怠慢を国会の審議によって、国会の
決議によってぜひ埋めていただきたい、そういう要請をあなたは各党の
委員にせられるべきであると思う。その問題が一つ。これは年金全体に
関係があります。
それからもう一つ、全体としては小さな一点でありますが、大きな問題がある。老齢特別
給付金について、昨年五千円の年金のときに、国会の意思によって四千円ということが実施されておる。われわれは同額でなければならない、六十五歳から老齢
福祉年金を適用しなければならぬというのが野党の意思であります。しかしあなた方は、そうではなしに、そういう決定をされた。あなた方の立場でも、この老齢
福祉年金一〇に対して八割の比率を変えることは許されない。いま五千五百円の
提案をしておられる、六千円の要求をしたかと聞けば、へっぴり腰で、九月の末に一回しただけで何も十分な交渉もしないで下がってしまう、こんなばかな話がありますか。何としてもこれは六千円でなければ筋が通らないという
努力をせられなかった。それも反省をされて、これがほんとうのものになるように、厚生省から各
委員にりっぱな
委員会の審議を要請して、少なくとも年金全体が上がるときには上がる、老齢
福祉年金の八割、そういうことになるように要請をせられるべきである。
次に、特別児童手当でとんでもない問題がある。特別児童手当で二重
障害の方に
福祉手当を加算した。その
趣旨はいい。これは一つもほめてないから一回ほめてあげます。しかし、これは金額が少ない。対象者が少ない。
国民年金の二級
福祉年金ができた場合に、当然二級
障害の児童を持つ親たちに対して特別児童手当法を適用しなければならない。これは頭のいい
厚生大臣ですから、あまり言わなくても理屈はわかりますでしょう。これは全くの怠慢である。厚生省はその要求もしていない。大蔵大臣に伺ったら、そういう要請があったら受け入れたのにというような表情で答えておられた。もちろん、この
修正が与野党の熱心な
委員の手によってされたときに、大蔵省は全面的にこれを受け入れる体制にあります。あなた方は、
委員会でこの法案がよりよいものになるようにぜひ各
委員に積極的に
陳情をしていただきたい。私じゃなくてほかの
委員の方々に熱心に
陳情をしていただきたい。そういう問題があります。
さらに、児童手当の問題で三千円を四千円にされた、それで義務教育終了までされた。これはほんとうに乏しい児童手当の三年目の予定的なものであります。しかし、三千円が四千円になった、
昭和四十七年にできたものがこの狂乱物価でそんな四千円では少ない。言わなくてもわかりますでしょう。そういう問題がある。
ただし、それ以上に大切な問題があります。ILO条約の問題で百二号条約の批准ができていない。これは無理やりに批准しようとすれば、その中の重要項目を一つ、そしてその他のものを三つほど内容がすべり込んだら批准できることになっているわけでございますが、経済的に先進をし、
福祉国家を唱えている
日本がこんなに何年もおくれてすべり込み及第点、五十一点でILOの批准をするというような恥ずかしいことはできません。しかも、年金に対してはILOの百二十八号条約がある。
福祉国家であればその百二十八号条約がまっ先に批准できて、さらに百何十号条約を
提案するというような積極的な態度でなければならないのに、百二号条約について、欠格条件で何とかすべり込もうというようなことではいけません。条約は批准しなければならない。それとともにりっぱに批准できる体制を急速につくらなければならない。その中で一番おくれているのが児童手当です。健康保険や年金は、健康保険はやや十八歳ぐらいになっているでしょう。年金は十五歳ぐらいになっているでしょう。児童手当はまだ一つか二つです。せめて中学生ぐらいに引き上げなければ、恥ずかしくてそんなものILO条約批准ということになりません。したがって、この児童手当については、来年度にはこのようなことではなしに必ず本格的な
提案をする、三人目からというようなあってなきがごとき児童手当ではなしに、われわれの要求のとおりに第一子からの児童手当を必ず
提案する、そのために全力を尽くして
努力をせられる、そのような積極的な御
答弁をぜひいただきたいと思います。