○江口参考人
公害防止事業団の
理事長でございます。
事業団の
事業の
概況と、四十九年度の
予算案の
概要につきまして御
説明をいたします。
まず、食害
防止事業のこれまでの実施状況につきましては、
公害防止事業団が
昭和四十年十月一日に設立を見まして以来、昨年の暮れまで、およそ八年有余の間に、造成建設
事業におきまして八十六件、約七百億円、貸し付け
事業におきまして千三百四十六件、約千三百五十億円、合計いたしますと約二千五十億円に及ぶ
事業を手がけてまいった次第でございます。
当
事業団が行なっております造成建設
事業には、御手元にお配りをいたしております資料の二枚目にございますように、共同
公害防止施設の設置・
譲渡、
共同利用建物の設置・
譲渡、工場移転用地の造成・
譲渡及び共同福利
施設の設置・
譲渡の四つがございます。
共同
公害防止施設に関しましては、三重県四日市の共同排水
処理施設など十五件につきまして、建設業務の受託及び
譲渡契約を結び、十七億円を投じまして、すでに十件について完成
譲渡いたしております。
共同利用建物につきましては、神戸のゴム工場アパートなど十四件、約六十七億円につきまして契約をし、そのうち十件が完成を見ております。
工場移転用地は、契約四十一件中、三十四件がすでに完成しておりまして、
事業費はおよそ二百九十億円に達しております。
また、
公害が発生するおそれが特に著しい
地域に、工業
地域と住居
地域とを遮断するためのいわゆる緩衝
緑地地帯を設ける共同福利
施設としては、市原、四日市、徳山等八件がすでに完成しまして、現在鹿島、鶴崎など七地区で工事を行なっております。この
事業費は総計約三百二十五億円に達する見込みでございます。
一方、貸し付け
事業のほうでございますが、
昭和四十一年度は十三件、二十四億円というわずかな額でございましたが、ここ数年、
公害が大きな社会問題となるに従いまして、企業からの借り入れ申し込みも殺到し、資料の二枚目にございますように、年間約三百数十億円の貸し付け実績をあげるようになりましたが、本年度は十二月末までに、すでに二百七十件、約三百六十五億円の貸し付け決定が行なわれるに至っております。
これらの建設
施設の内容や貸し付けの
対象につきましては、御参考までに御配付いたしました当
事業団の「業務案内」の一三ページ以降に掲げてございますので、後刻御参照願えばありがたいと思います。
次に、当
事業団の
昭和四十九年度
予算案について御
説明をいたします。
まず、
事業費は、お配りしました資料の一枚目にありますように、契約ベースで八百二十億円、その内訳は、造成建設
事業二百二十億円、貸し付け
事業六百億円であります。これは、四十八年度の
事業費総額七百三十億円、その内訳、造成建設
事業費百八十億円、貸し付け
事業費五百五十億円と比較いたしますと、
総額で一二・三%、造成建設
事業で二二・二%、貸し付け
事業で九・一%の伸び率と相なっております。
また、資金ベースでは、七百七十三億円、財投資金借入額では六百三億円でありまして、これは前年度の六百九十二億円及び五百七十億円と比較しまして資金ベースで二・七%、財投資金額で五・七%の伸び率となっております。
さらに、
事業団の実施する
事業のうち、共同福利
施設、いわゆる緩衝
緑地の建設につきましては、その高度の公共性にかんがみまして、毎年国庫
補助金が交付されてまいりましたが、
昭和四十九年度も二十七億五千万円余の
補助が行なわれる予定に相なっております。
以上のような
事業量の増大に応じ、それを遂行するための
事務費等として、人員二名の増員等を含めて十五億八千九百万円余の交付金
予算となっております。
以上が、簡単でございますが、当
事業団の
事業の
概要と、四十九年度の
予算案の
概要でございます。
よろしく御審議をお願いいたします。