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佐々木静子君
大臣の
お話はわかりますが、いまもおっしるとおりに、
司法警察官の
仕事を持っている、人を
逮捕したり拘引したりする権限を持っているということがたいへんにおそろしいわけでございますが、これが
日本の
国内で、
日本の
捜査権というものがあるにもかかわらず
日本の
国内で、これは
在日韓国人にしたところで、
逮捕されたり拘禁されたりするということはこれは私はやはり
日本の
主権の大きな
侵害だと思うわけなんです。だから、取り締まる
法律がないというのであれば、やっぱりこれは
大臣、
法務省のほうで考えて、何とかそういう
主権の
侵害が起こらない
ような
立法措置を講ずるなり、
行政上何らかの手段を考えるなり、これはやっぱり何もないからしかたがないで済まされる問題じゃないと思うのです。
現に、これは
在日韓国人の方が
領事館の中で
逮捕されるという件が現実に幾つかあるわけですから、御
承知のとおり、ですから、何もそういう事犯が起こらないんじゃなくて、起こっているわけです。また、中には
日本人も
逮捕されたというふうな
情報もあるわけですね。ところが、それを申し上げてもなかなか、そういうことがあればぴしゃっとやるとおっしゃるけれども、なかなかちっともぴしゃっとやっていただけない、そういうふうなことから、やはりこの
被害を受けた
人たちは、
日本の
捜査当局はやっぱり、全部が全部そうじゃなくても、一番
KCIAと仲のいい方があって、なかなかそうはいかぬのだ、うっかりと
名のりをあげれば
自分は
向こう側からやられてしまうということが、それはもう
ほんとうにびっくりするくらいにみな思っているわけなんです。ですから、やはり
ほんとうに
日本の
捜査権というものが、われわれ
日本人から考えると、当然厳正にこれは
警察なり
検察庁がやれるんじゃないかということ、これはかきくどく言っても、いままでそういうふうにしていただいてないから
自分たちは
よう信用しないと、そういう返事に結論的にはなるわけなんですね。ばさっとやるとおっしゃるけれども、
ほんとうにこういうことが何にもないんじゃなくて、あるわけなんですね、あれはやっぱりばさっとやっていただかないと、言った者は非常に困るわけですね、実際あぶないわけなんですよ。
名のりを上げたわ、それを
調べていただけない、またそれに対して
き然たる
態度をとっていただけない、まだだめだ、まだだめだ、まだ
証拠が足らぬ、まだ何だということでうしろずさりされると、
名のりを上げた者こそたいへんにあぶない状態に立ちますので、これは
人間の知恵として、もう見るまい、言うまい、話すまいということになってくるわけなんですね。やっぱりそれでいて、これは
在日韓国人だけじゃなしに、
日本人自身もこの
韓国CIAの活動について非常に
恐怖感を持っているわけです、正直言って。ですから、これはやはりきっちりとやっていただきたいと思うわけです。
それから、いま
外務省がおられないし、もう一番おそくても十二時二十分に入られるとおっしゃっていたのが結局お越しにならないから、これは所管でないとおっしゃられれば一言もないわけですけれども、まあ
警察のほうにもそういう問い合わせがあったという
お話ですから、あるいはこれは入管にも多少
関係があるんじゃないかと思いますので、これは
外務省に伺おうと思っていたことをお伺いしますけれども、
外務省に入っている、これは先ほど来言っている生まれたときから現在までずっと
日本人であったところの
夏谷進さんの被疑事実、これは
韓国中央
情報部分から発表してきているわけですね。これを見ると、彼はまずシンガポールに駐在して、北朝鮮工作員と間諜として話し合った、その次が、そのあと一カ月ピョンヤンにおいてスパイ教育を受けた、それから第三が、その工作金として、これはどこで受けたのか知らないけれども、一万二千六百ドルを受領した、その次の四は、ソウルに行ったということを書いてあるんですが、それから五番目は、また北朝鮮で教育を受けた、そして
韓国内の状況を
報告した。私、これはなぜ罪になるか、四だけはソウルと書いてあるからこれは別として、刑事
局長もこの間、初めちょっとなんでしたが、あとで正式な
法務省の御見解をおっしゃったですけれども、なぜこういう
捜査に
警察が協力なさるのかということです。だれが見たって、この
日本人が朝鮮民主主義人民共和国へ行ってどういう話をし
ようと、これは
ほんとうかうそか知らないが、お金を受け取ろうが受け取るまいが何の罪にもならぬわけですよ。ところが、そういう
犯罪事実として
韓国の中央
情報部からもらって、
外務省もこれ黙っている。何か、いまおられないので言ってみてもしかたがないですが、弁護士のあっせんをしていろいろ協力しているとかいうこと、こんなもの罪にならぬですよ。
警察のほうも私聞いているところでは、これは
神戸の人ですけれども、この人を知っている人が何かいろいろ
警察へ呼ばれて、どういう人か聞かれているんです。それは聞かれる側にしてみれば、これは
警察と
KCIAはぐるだと思われたってし
ようがないですよ。しかも、
法務省の入管局から出ている
資料によると、
夏谷進という人は元
韓国人、帰化
日本人としてあったんですよ。だから私、形の上で見て、これはいつ帰化したのか知らないけれども、
韓国人の間であるときにこういう
事件を起こしたのでいま
調べられているんだと解釈したわけですね。ただ、念のために戸籍謄本をとってみたら、何のことはない、生まれたときからずっといままで
日本人ですよ。
日本人がそういう目にあって、何ら
韓国の
法律にも触れておらない、
日本の
法律にはなおのこと触れておらない、そういうことでいま
韓国のソウルの拘置所にほうり込まれている。それに対して何にも手を打ってないんですよ、
政府は。
外務省の御答弁では、むしろ北朝鮮のスパイですよという
ようなことを、いかにも悪いみたいに言うんです。かりに、スパイかどうか知らないけれども、何にも
日本人としては罪にならないわけでしょう、そういう
事柄に対して
日本政府は何にもやってないわけです、これだけ言っても。それでいて
法務大臣に
き然たる
態度をおとりになるとか言われてもぴんとこないわけですけれども、この問題はこれは
外務省が来ないからしかたがないんですけれども、
法務省としてもどういうふうにお考えになりますか。