○中村
波男君 もちろんまだ取り調べ段階でありまするから、共同会社あるいは協会について断定的なことを申し上げることは、もちろん慎重でなければならぬことも十分承知をいたしておりますが、少なくとも公益法人であるということですね。そういう点から見て、共同会社も一般的な株式会社とは
性格においても違うわけでありますから、したがって、こういう会社がまた、そこに介在をいたした協会があるといたしますならば、それは問題だというふうに思うわけであります。したがいまして、結果によっては、やはりきびしい態度で
農林省は二度とこのような不祥事件が起きないような
対策をお立ていただくことは当然なことではないかというふうに思うわけであります。新聞にも
指摘をいたしておりますが、いわゆるこれらの協会、会社には、
農林省の職員が、俗にいう天下りをしておられる。こういう点も
国民にたいへんな私は不信感を与えておると思うのであります。資料によりますと、日本冷蔵株式会社の副社長には、かっての農林事務次官であった西村健次郎さんが出ておられる。また日本食肉市場共同株式会社の社員は、田中良男さんで畜産局の衛生
課長であった。同じく専務取締役の白井加一さんは畜産局の
調査官であった。また日本食肉市場共同株式会社常務取締役は楠目亮さんで、これまた
農林省振興局特産課から出られた人である。もちろん協会の会長は
農林省出身である。こういうふうに見てまいりますと、何か、この
農林省との癒着というものが問題にされるわけであります。そういう点では、ひとつ
農林省としては厳とした態度で、
行政指導を今後お続けいただくことを強く私は望むものであります。
そこで、差額関税制度が、また二カ月延期になったと、
——そうでしょう。七月、八月また延期になった、三回目ですね。しかし依然として豚肉の相場というのは、高値で、下がりそうにないという、この現実に対して、素朴に
国民もなぜだろうかということを、疑問を持って見ておるというふうに思いますし、私も、なぜ下がらないんだろうかというふうに考えるわけであります。まあこの七月になってからを見ましても、東京の市場相場でありまするけれ
ども、上で、高値のときは六百十円、安値が五百五十円、加重値で五百七十六円、安いときでも上で、高値が五百六十円、安値が五百十五円、加重で五百二十八円というふうに、いわゆる高原相場といいますか、全く高値を維持しておるわけでありますが、逆な
言い方をすれば、輸入量をふやし差額関税を設けておるから、この価格でとどまっているんだ。これがなかったならば六百円以上になっておるんだろうという、そういう説明もやろうと思えば、やれるんじゃないかと思うんでありますが、しかし輸入量をどんどんどんどん毎年ふやしてきた中で、生産もそんなに全体としては
低下しておらない中で、もちろん消費量の増大ということは計算に入れなければなりませんけれ
ども、それらを差し引き勘案いたしましても、少しく異常ではないかと、こういう感がするのであります。この間の事情を畜産
局長としてどう分析をし、どう判断をし、またこの現状に対して今後どのように対処されようとしておるのか、この機会にひとつ具体的に御説明を承っておきたいと、こう思うわけです。