○森勝治君 大臣も人情大臣ですから、おいでになった職員をかばった気持ちが人情あふれんばかりで、身につまされました。
大臣が体験談を出されましたから、私もここで体験談を語らなければ大臣の趣旨に沿うゆえんではなかろうと思いますので、私のこの
NHKの受信契約についての体験談をお話して、
NHKの善処を求めたいと思うのです。これは
NHKをけなすんではないんです。テレビはもうたいへんな数ですからね、ときにはそごがあるでしょう。ただ、そごがあったら率直に改めていただきたいということで申し上げるんです。
私は
国会の事務室の受信契約を結んでおるんです。あれは前納すれば、半年は二分の一カ月ですか、一年では一カ月ということになっていますね、そういう契約で結んだんですが、
NHKの徴収はまるまる取られました。それでおかしいじゃないかと言って
質問をしたら、どなたかがお返ししますと言ったままそのままになっているような気がするんであります。これはささいなことでありますが。こんなささいなことを出すということはおとなげないと思うのですが、しかし一事が万事右のと
おりであってはなりませんから、私も勇を鼓舞して私事を言うのです。お返しいただいておるもんだと思うのですが、まだどうなって
おりますか、銀行に戻っているかどうか知りませんが、ささいなことでも、ひとつそういうのは十分拙速に、これこそ拙速ですね、早く処理していただかなきゃなりません。すでに私の口座に戻っておれば私のこの暴言はお許しをいただくわけでありますけれども、とにかく約束事は守ってくださらなければならない。約束事を守る、りっぱな行為をする、そこに
NHKが期待されるゆえんがあるわけですから、ひとつそういうことで
国民の信頼にこたえるように今後とも御努力いただきたい。
特に、経済界の変動がさだかでない時代には、集金人等に払った払わないでトラブルが起こりがちであります。特に不払いの動きが御承知のように若干見られるときでありますから、だれでもこれは払わないで済めば済むということで、この風潮がやがてまた横に広がっていくような懸念を私は心配し、これは
小野さんにもしばしば数次にわたって御
質問申し上げているわけでありまして、そういう問題から
NHKのこの大きな期待される事業がアリの
一つの穴からくずれるようなことになってはゆゆしき大事だと思って、これはあなた方から見れば、
NHKは堅実経営であり、依然として信頼にこたえ得る自信があるからそれは杞憂だとおっしゃっていただければまことにけっこうでありますけれども、どうぞそういうことのないようにひとつお願いをして、次の問題に移りたいと思うのであります。
御承知のように、先ほどもちょっと触れましたが、収納率は四十四年度から漸次低下してまいりまして、四十七年度からは予算上も一・一%の欠損処分見越し額を計上して
おります。これは前は一・一じゃなくて〇・〇五ぐらいだったんじゃなかったでしょうかね、もとはね。それがまあ一%ということになります。そうなりますと、受信料の総額が一千億をこえている今日でありますから、回収不能額も相当の金額にのぼるだろうと思うのです。これは経営財源を確保するためにも、また負担の公平を期すという見地からも一そう努力を要する
事柄だろうと私は
考えます。
したがいまして、これら未払い者の中には、宅地造成などによって難視が発生しているのがありますけれども、あるいはまたカラー化に伴って画質が低下しているもの、またはいわゆる新宿等に見られるビル陰の問題それから航空騒音など、いわゆる都市の難視世帯というものが相当含まれておるのではないかと推察されるわけでありますが、そこで、こうした世帯に対してはある程度考慮すべき余地があると思われるのでありますが、これに対する
NHKと
郵政省の見解をお伺いしてみたいんです。
特に基地周辺における難視聴については減免措置がありますけれども、それから先の実態に即する難視聴については、いざとなると、
NHKは、はだ合いとして情感としてはそれらの異議を唱える
方々の心を了としながらも、一線を画したその線をくずすと次から次へということを、先のことを見越しておるせいかもしれませんけれども、なかなかそこを開こうとしないわけであります。もちろんこれは
NHKの
立場を守るためにはそれは必要やむを得ないのかもしらぬけれども、実際難視聴で
ほんとうに受信料を払うに値しないようなことが現実に起こった場合には、やはり
国民の
NHKでありますから、その点は大乗的見地に立っての
配慮こそ望ましいもんだと私は思うのでありますが、この点についてひとつお答えをいただきたい。