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大矢正君 これはお互いに
議論の分かれるところでありますから、私が幾ら主張しても、これは五十一年度以降の問題になれば、その時点であらためて
考える以外にございませんと言われるとそれまでの話ですがね。
話がちょっと変わりますが、いま北海道で、北海道電力が伊達に火力発電所を建設するということでたいへんな騒ぎになって、北海道の
新聞はもうこの伊達火力騒動が載らない日がないぐらい、連日まあこれ載っているわけですね。東京紙にはそれほど問題視されてませんが、北海道では、いまやもう北海道あげてこれは注視の的になっている重大な
内容のものなんです。それがゆえに、町長がリコールにかかってみたり、いま選挙中ですがね。たいへんな騒ぎが北海道電力と地域住民との間に起こっておるわけです。それに道議会が加わって、賛否それぞれに分かれて、もう上を下への大騒ぎというのが現状ですね。
もし、これが油の専焼火力ではなしに
石炭の専焼火力であれば、このような問題が起きないで済んだんです。これは、ここに公益局長は呼んでおりませんから、私はその面まで言及できませんが、私は前から何回も申し上げておるのは、私
企業である北海道電力に、完全な電力の
供給、すなわち地域独占を許される、その反対としての安定
供給、これを私
企業の北海道電力だけにまかせるということは、もう今日では非常に困難な
情勢になっていると。
したがって、地域の住民も受け入れるような
内容のものでなければならないし、といたしますれば、海外から運んでくる油を使って電力を起こすのではなくて、やはり地元から産出をされまする
石炭を使って発電をするということが大事なんじゃないだろうかと。そうすることによって、地域の住民からも、やはり北海道の産業を守るんだという
意味で納得してもらえる、あるいは
理解をしてもらえるという可能性が生まれるんだから、ですから、私
企業である北海道電力に油の専焼火力を認めるのではなしに、私
企業がやらないんだから、いまあります電源
開発が、高砂や、あるいは竹原や磯子でやっておりまするような
石炭専焼火力を、逆に北海道で
政府の援助でつくることによって、あの種の摩擦は起きないで済むんじゃないかとすら実は私
考えております。
これは御存じのとおり、北海道電力にまかしておけば、勢いその将来のことを
考えますから、
石炭よりは油のほうがいいんだと単純にそうなってしまいます。これは私
企業としての
考えられる当然な帰結なんです。しかし、それを認めていたのではまた地域住民との間に摩擦が大きくなって、血の雨を降らすような騒動に発展をするわけですね。
ですから私は、
政府も思い切った助成をする。かつては、年間二十億円ずつ、電発が三つの火力発電所の建設に際しては、何年か、私、記憶しておりませんが、出資をして発電所をつくった。あれをもう一回ここで繰り返して、産炭地域であります北海道に電発による火力発電所の建設、
石炭専焼の火力発電所の建設をすれば、私は、北海道におけるこの電力の予備率というものは下げないで済むんではないか、安定的な
供給ができるんじゃないかという
感じがいたします。もう今日では、機動隊でも出ない限りは一歩も進行しないような
情勢に残念ながらいま北海道のこの伊達火力発電所の現状はなっておるわけですからね。
これを、もし
石炭専焼火力にする、しかし、私
企業としては問題があるとすれば、これは従来やったような、電源
開発に国がそれ相当の出資をすることによって、あるいは将来、
石炭をたくわけですから、多少コスト高になると思いますが、その際に、それをある程度
石炭対策の金の中から補償をしてやるというような
措置を講ずることによって、北海道で
石炭火力ができていけば、私は、今日のような状態は解消できるのではないか。それで、電発は電力をつくるだけで一般家庭や工場に
供給する能力がないわけですから、当然これは北海道電力に売電をすることになりますが、北海道電力が買わないと言えばどうにもならぬじゃないかというような
議論があるいはあるかもしれませんけれども、少なくとも、地域独占を許されて公共性を持っている電力
会社が、火力発電所を
一つつくったからといって、その電力の受け入れをしないというような態度は、決してこれはよくないと思います。私はそういう
意味で、むしろ電源
開発等に北海道において火力発電所をつくらせるということ、これを実行すべきではないかという
感じがいたします。衆議院でも、何か北海道に
石炭火力発電所を建設してはどうかというような
発言があったと思いますが、私は長年の持論を持っておるものですから、この際、特に
大臣に意見を聞いておきたい、こう思うのです。