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安宅委員 わかりました。どうせ八千万ドルはきまることでありましょう。どうせ交換公文は近く
発表されるんじゃないかと私は見通していますよ。
ただ、こういうお金があったら、農林
大臣、なぜ
日本の農業の拡大再生産のほうへ持っていかないか。たとえば、きのうわが党の阿部君が質問された農家の負債負担の問題なんかはありましたが、農業というものを、自立した農業経営と
いうものをつくるためになぜ使えないのかということを、非常に私もどかしいような気がするんです。こういうことだけはっきりとあなたに念を押しておきます。さっきの米の相場、投機の問題もありますから。
ところが、こういうものは、はっきり言って第
一次産業というものをいじめる、軽視する、そうして国内生産を否定してしまう、こういう歴代自民党
内閣がとってきた外国依存の政策というもの、これはちょうど韓国の農業もそうですよ。
アメリカの余剰農産物で害されて、そしていまや食糧が足りなくなって、穀倉地帯であった南
朝鮮がいま、一週間に五日間米を食う日、あとは米のない日、こうなっているんです。逆になったんです、今度ね。二日が米のある日、あとは米のない日という
やり方をしていますよ。そこまで農村が疲弊したというのは、わが
日本が韓国と同じようなコースを歩むような気がして、私は非常に憂慮にたえない、こういうことだけは言っておきます。このたびの大豆の値上がりもそうですね。それは大豆、あるのだといわれています。
特に、木材の値上がりのことで、私の見解だけ述べておきたいのですが、時間がないので対策はあとで聞きますけれども、これは異常です。ちょうど六〇年代に、所得倍増政策の初期にも、これに似たような現象が起こっておりました。ただ、私が調べた範囲内では、当時と決定的に違うのは何かというと、当時は外材依存率がまだ一三・三%ぐらいであった。今日は五五%に達している。六〇年の場合には原木、立木のつり上げあるいは地代のつり上げ、山林地主の
やり方なども原因があったのですけれども、今回はそうではなくて、製品の値上げが顕著であるというところに決定的な違う点があるのです、原木や立木だけじゃなくて。かなりこれは注目しなければなりません。
総理、これは完全な投機だと私は思うのです。そうでなければこんなにならない。林野庁がいろんな見解を
発表していますね。
アメリカがストライキをやったとかしないとか。だけれども外材は、値段は高くなったけれども堂々と入ってきて、品不足でも何でもないですよ、いま調べてみたら。港に行ってごらんなさい、貯木場をごらんなさい、山ほど積まれている。
これは何かというと、
一つは、二年前につくった輸入商社、国内林業業者あるいは木材加工業者、林野庁などで構成する外材需給検討会というのが、見通しを故意に誤ったのではないかとさえ疑っている。重大なことです、こんなものは。
日本の経済成長率からいって、材木の需要というのは
ほんとうは伸びていかなければならないのに、わざとなぜここで減らしたかということについて、私は非常にこれは疑義があるのです。そういう
意味で、それに参加している連中がおるのですから、こういうふうに機を見ておったこの資本の連中は、外材依存率が増大することによって
——一つは大手商社自身そのものが流通市場に進出していることがある。そうして価格の主導というのは、どこで主導権というのは握っているかといったら、外材商社がこれは思いどおりできるようなところに、外材依存率が高くなったことによって、それができるという確信がある。これらを奇貨として、幸い彼らからいえば
日本列島改造論なんというブームがわっと出たもんですから、いまだというんで投機を始めた。ちょうど時期も一致する。こういうことをやっている。私どもは、これでもうかるのは、喜んでいるのは大手商社と第一次問屋と、そうして林野庁じゃないかと思っているのです。林野庁の役人さんに聞いたら、やっぱり赤字だから、今度少し上がったらもうかるというか、赤字がなくなるでしょうね、わが役所も、なんて言っているくらいですから、これは否定してないんですね。こういうことはどうなんです。
首相、大体そんなところじゃないかと私は見当つけて質問しているのですが、
首相の見解を聞きたいですね。