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大出委員 関連
質問を二、三させていただきたいのですが、一つは、いまの
管理局長が答えておる総
定員法ができるときのいきさつでございますが、この
委員会で私が中心で、ずいぶん長い議論を十幾つかの省を集めてやってまいりました。それに触れた
答弁がいまありましたが、少し当時のやりとりと違いますから、そこをひとつはっきりしていただきたい。
あなたの前の前の
局長の河合さん。河合良成さんの御子息さんですが、いま次官でございますか、河合さんが
局長の時代です。なぜ一体、職の定数は
法律で定める、こうなっておって各省設置法できめてきていたものを総
定員法にしたかということ、これは人員削減ではないという前提がはっきりしている。佐藤総理がちゃんと答えている。総理に出ていただいて私が詰めた。つまり、現在の公務員の総定数、これは明確に数がきまっているのだからこれを維持していきたい、ここから先にふやすことを避けたい、そういう意味であって、いまの定数を減らしていこうという意図ではない。そこで、三年五%なり、あるいは期間によって八%という
定員削減をやるんだけれども、なま首を切るということはこんりんざいしない、各省間の定数のバランスというものを考えたい。三年五%なり八%なりで減らしていった定数は、ではどこで持っているかといえば、行政
管理庁がそれを押えてプールしている。そうして必要な部門に対して再配置をしていく、こういうのが基本的な考えである、こういう説明なんです。総理自身が答えている。そこで、さて三年五%なり八%というものを各省庁が減らしていく、これは省庁が行政
管理庁に案を出すわけだから、行政
管理庁がやったのじゃない。各省に、おまえさんの省は五%ですよ、案を出しなさい、そうすると各省庁と
管理庁との間のやりとりで、どうしても弱いところにしわが寄る可能性がある。
たとえば運輸省の航空部門なんかでも、ローカル空港の管制官はみんな切っちゃった。最近でも農薬をまいたり何かする小さい飛行機がよく落ちる。これは、空を飛んでいって農薬なんかをまいているときに、気象が急変をする。風速その他が変わる。そうすると一番小さい飛行機は危険なんですね。管制官もすぐ連絡しなければならぬのだが、全部削減されて、いなくなってしまった。たいへんなことになりはせぬかということが一つ大きくクローズアップされた。
あるいは気象庁の場合に、富士山頂レーダーをこしらえた。三年五%で人が減っていくから、六時間しか使えない。たいへんな金をかけて、行政
管理庁、これは指示までしているんだが、それを入れたが、その気象観測は満足に動かない。なぜなら人がいないから。それから、二時間おきに露天その他を含めて気象観測をやっているものを八時間にする。そうすると、いまでも天気予報なんというものは、気象庁が言うのを聞いているよりも、げたでもほうり上げて、ひっくり返った上下でもって、あしたの天気は晴れだかくもりだか雨かをきめたほうが早いといわれるぐらい、当たらない。当たらない天気予報がますます当たらなくなる。そうでしょう。そういうところにかんなをかけて、三年五%で弱いところにしわが寄ってしまうということは、機構の面では弱いけれども、国民にとってはきわめて重要なところが削られていくということがあってはならない。これはずいぶん議論した。
だから、そういうことにならないように行政
管理庁が責任を持ってやる。省庁から上がってくるけれども、とりあえずそれで認めてきめたにしても、その後、追跡
調査等をやって、君のところのそこはいけないということで、配分しなければならぬものは配分しますという約束になっている、この
委員会におけるあなた方との間の。いまの東大の
図書館の部門における、この間私もちょっと説明を聞きましたが、これもある意味では一番弱いところにしわが寄っている。だから、あなたなかなか苦しい
答弁をなさっているけれども、でき得れば人がほしいんだ、あなた方だって。気象庁長官が当時最終最後の
答弁として、実は残念ながら口から出して言えなかったが、そこまで言われたんだから言います、実は必要な人員です、人員ですが、しかし、やむを得ず三年五%どこかで減らさなければならぬから減らすんですと、とうとうお答えになった、三時間もかけてここで論議して。あなただって、毎年毎年、
事務局長や東大の
総長が要求はします、認めますと何べんも言っているんだから。いま
和田君の
質問の中で、途中で消えていくという、それはあなた方の苦しさがそこにあるわけです。
職員組合との団交の中の苦しさもある。
だから、ざっくばらんに打ち明けて言えば、いまの職の定数は
法律できめる、その職とは、恒常的な職というのは、これが
定員なんですから、恒常的な職に間違いないんだから、
定員として認めたい。認めたいが、てっぺんからの政策上、やむなくまん中にはさまって苦労しているんだという
答弁だ、あなたの言っているのは。だから、行政
管理庁に言いたいのは、その一番根本に戻って、必要なところには配置することになっているわけだから、あなたのほうでそういう配置のしかたが、弱いから削った、そのままじゃ困る、必要なのだから。どうそれを配置して手当てをしていくかということを、あなた方は追跡して方針を明らかにしていくということになっているわけだから、おやり願わなければいけない、これは。
それから、もしあなた首振るのなら、河合さんに来ていただけば、河合さんとやりとりしているんだから、河合さんが担当
局長なんだから、これははっきりしていただきたい、行政
管理庁、いまの点は。
それからもう一点は、非常勤の皆さんの問題というのは、古くて新しい問題なんだ、これは。私が全逓という労働組合の企画部長、書記長の時代から、私はかつて
昭和二十四年の官公労
事務局長の時代からずっと続いているんだ、これは。同じことをやっている。騒ぎが大きくなって、非常に運動が盛んになって、実際にその場所にいる
方々が出てきて、四年も五年も非常勤で、あるいは日々雇い入れ、あるいは二カ月更新、あるいは人事院の承認を経た者、経ない者、あるいは常勤的非常勤、あるいは林野庁のように
常勤的職員、常用
職員、たくさんある。あるが、いずれも四年も五年も、中には十三年も。林野庁なんかそうですよ、十七年も。そういう人たちについては
定員化を漸次やっていきますといっても、林野のような場合に、冬、雪が降っちゃうと伐木ができないというような場合に、これは矛盾であることは百も承知なんだ。行政
管理庁と人事院と林野庁と、全部集まってもらってやりとりしたこともある。政策とからむ。からむが、しかし、いま
和田君が取り上げているような問題は、できる限りそれは
定員化していく、そして日々雇い入れというものはなるべく人事院と相談をして常勤的なものにかえていくというふうに、段階を追って
定員化していきますというようなことは各省みんな答えてきたこと。しかし、そのときに大幅に
定員に入った年もあった。あって非常勤がうんと減った。よかったなと思っていて、しばらくたって気がつくと、いつの間にかまた物件費や何かでばさっとまたふえている。繰り返しなんですね。
これについては、やはりもうここまで来れば、古くて新しい問題じゃ済まないのだから、どういう方針をとるかということを、おのおのの省庁ではなしに、行政
管理庁、人事院等が中心になってきめて、もう一ぺんはっきりさしていかないとこの処理はできない。だから、私はやはり、いまの問題はせっかく
具体例をあげたんだから、この席でこういう方向で努力をするという決着をつけてほしい。あなた方は、明らかに恒常的な職であることをお認めになったんだから。ただしかし、総
定員法ができて以来、
定員と予算、いろいろバランスがあるからとあなたはおっしゃる。だから、全く前のようなわけにいかない面があるとあなたはおっしゃる。つらいところだと思う。思うけれども、基本的にこれが恒常的な職であるということをお認めになるなら、その
定員化の方向について努力をする。これは
文部省だけの責任じゃできないんだから、所管の
内閣委員会のわれわれの側も、属人的にその
方々の個々の名前をあげてみれば、
定員に入っている人と同じ
仕事をしていて非常勤なのだから、たいへんな労働条件の低下なんですから、そういう面については、全体として総
定員法というものも踏まえて、それでなければ行政
管理庁要らないんだから、行政機構全体を踏まえてどうするかということを、われわれも努力しますけれども、そういう意味であなた方は、この気の毒な
方々について、国に制度的に責任があるのだから、
定員化の方向に努力をなさる、そうして要求すべき予算要求、定数要求はして、どこかで消えるようなことはしない。出して切ってこられれば、こられたことを明らかにする、なぜ切ったかということを明らかにさせる、そうしなければ問題は前へ進まないのだから、そういうふうに筋道を立ててお答えをいただいて、前に進めていただきたい。これは長い論議ですから、はっきりさせていただきたい。