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中村(茂)
委員 推測が加わってと、こういうふうに言うわけですけれ
ども、私はどういうところが推測が加わったのか、いまのお答えでは具体性がないわけでありますけれ
ども、
先ほど申し上げましたように、疑惑というのは、やはりそれだけ疑惑を持つような条件があったのかないのか、この点がやはり、疑惑になるのか推測になるのか、ここら辺のところがポイントじゃないか、こういうふうに思うわけであります。
そういう
立場に立ってこの事案を
考えてみますと、いずれにしても株式会社
上牧荘が、四十六年十月十四日の
上毛高原駅の
決定前に
相当の
土地を買収している。
相当という解釈については双方意見が違いますけれ
ども、いずれにしても
土地を買っている事実についてはこれは変わりはありません。双方、買ったということについては意見が一致していると思うのです。そういう条件が整ったということ。
それから、
上牧荘の代表取締役の入内島金一さんと
田中総理は、
田中総理自身「刎頸の友」、こういうふうに二回にわたっておっしゃっておりますから、これはほんとうに親しい間柄にあった、これはだれも否定することではないと思います。
総理自身も言っているのでございますから。
それから
田中総理は、
新幹線それから
上越新幹線、こういう政策というか、ものについて、自民党の幹事長、通産大臣、まあ実力者でありますし、いま
総理大臣でありますから、
相当強い
発言力があったことは、これはだれも否定するものはないと思います。これはその知っていることを、いま事案になっている漏らすか漏らさないかということは別問題であります。いずれにしても
田中総理の置かれている
立場というものは、
相当な
新幹線等についての
発言力の強い
地位にあることは、これは否定できないことだと思います。
現実にこれは、私は長野県でありますけれ
ども、北回り
新幹線が、いまの信越線を通って長野へ行くのか、それとも
群馬県の、上州というふうに言っておりますけれ
ども、三原のほうを通って上高地を抜けて長野のほうへ行くのか、こういう問題が起きておりますけれ
ども、よくいわれておりますように、どうも
群馬県のここのほうは福田行政管理庁長官、中曽根通産大臣、まあこちらを通したまえという意見があるようだからなかなかと、こういう意見が
相当方々に出ております。しかし、それは出ているのは事実であって、しかしその
人たちがどれだけの
内容を持ち、どれだけのことができるか、そういうことは私にはわかりません。しかし、そういうことをいわれているのは事実であります。
そういうふうに、この
新幹線というものについては、古くは岐阜県にできた大野伴睦
先生の駅だということも、私聞きました。
新幹線というこういう大きい問題については、特に自民党の役職にある実力者というか、
相当の関係があるということは、世間の通則みたいになっているのじゃないか、こういうふうに思います。
それから、これは私もよく知っているわけでありますけれ
ども、長野県でのいままでの仕事が新潟まで含めた仕事でありましたから、
田中総理の
地元のこともよく知っております。身辺の人も
土地に関係した業者の人が多いことも知っております。
だから、そういうふうに
考えてみますと、いま申し上げましたように、入内島さんと
田中総理が非常に深い仲にある、それで
土地が買われた、そういうふうになっていくと、世間通則では、やはり疑惑というか、そういうふうに勘ぐるというか
——しかし、議員でありますから、ただそういう世間のことだけでなかなかできる問題ではありません。これはどれだけの事実に基づいてという追及になるのではないか、こういうふうに思います。しかし、そういう疑惑を持つということについては、世間通則では通用している面があるのではないか、私はこういうふうに思うわけであります。だから、そういうことを今度きちっと整理し、議員という
立場でそのことをただしていくという場合に、どれだけの資料とどれだけの事実に基づいて行なわれるか、そこが一番大事な問題になってくる。だから、この問題を
考えてみた場合に、私はもう一度その当日の
議事録をずっと目を通していただきたいと思うわけでありますけれ
ども、これは大体において疑惑をただす
立場に立っているのです。そんなに推測とかきめつけとか、そういうことではなしに、疑惑をただす。特にこういうことを
小林議員は
発言しているわけであります。「私は非常に大きな疑問を持たざるを得ないのでございます。」と。これは大体締めくくりの
ことばになっているはずであります。そうなっていくと、
先ほどから申し上げておりますように、その当日も参加した一人としてこの問題を全般的に通じて見て、
距離とか
面積とかそれから時期とか、そういうことではなしに、
総理と入内島さんとの間柄の中で、
総理がその
地位を利用して、何かサゼスチョンを与えて買うようにしむけたのか、そこのところが一番のポイントで、そのほかのところはそれほどポイントにはなってこないだろう。そこのところをわれわれがどういうふうに解明していくかということが一番重要ポイントで、ここのところが切れてしまえば、
あとは何にもないことなんです。
それで、
先ほども申しましたけれ
ども、そこに触れる
発言としては、「そのようなことをやっていたのでは、」というところが一つあります。それから「このようなことがやられたんじゃないか、」これは
先ほども
大村さんが言われましたように、事実を調べてということも、
小林議員は何回か言っております。審議をずっと見ていただければわかりますけれ
ども、「事実」とか「このような」とかいうことは、入内島さんが
土地を買ったのかどうか、この点に大体焦点がしぼられてきているのですよ。(「新聞の要約を読んでみたら、どういう書き方をしているかわかるじゃないか」と呼ぶ者あり)それは、
議事録を読んでみてもらえばわかります。前段のほうは入内島さんとの関係、それから
新幹線の関係、こういうことを触れてきています。
それで、このときに
土地が買われているか買われていないかということで、
田中総理も勘違いしたと思いますけれ
ども、いや、
田中総理に、買ったというふうに言っているんじゃないよ、こういうやじとかそういうものが出て、それで
本人も、いや、
田中総理が買ったというふうに言っているんじゃたい、
上牧荘が買ったというふうに言っているんだ、こういうふうになってきているのですよ。だから、その疑惑という問題の中で一番焦点になる点についても、
小林議員も言っているように、私は非常に大きな疑問を持たざるを得ないのでございます。
こういうふうに
考えてみますと、この事案については
国会法または議事規則の何条に当たるのかと
先ほど質問したわけでありますけれ
ども、この中で問題になってきますのは、国
会議員の品位の問題、それから無礼という問題。この場合の品位というのは、どこのところがどういうふうに品位に当てはまるのですか。