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石野委員 いまの次官の
答弁は、私は非常にえてかってななにであり、非常にずるいものの言い方だと思うのです。そしてやはり
ほんとうにこの「千五百万
アメリカ合衆国ドル」という文字の持っている意味を理解してないと思うのですよ。あなたはいま一言一句を変えることによってこの
協定の前進をはばむと、こう言うけれども、そんなばかなことありませんよ。私が言っているのは、そんな一言一句を直すために、たとえば極端なことをいえば、
アメリカに反対だからこういうことを言っているという理解のされ方をされては困る。そうじゃなく、
ほんとうに
アフリカ基金の実効果をあげさせるためにこれを
考えなければいけないのじゃないかと言っているのですよ。
経済と取り組む者だったら必ずそれは
考えるでしょう。いまわずか一厘の公定歩合が上がり下がりしてもたいへんな騒ぎをする。今日のように三百八円のレートが実勢におきまして二百六十五円何がしというべらほうな下がり方をしている事実があるのに、なぜこの問題をそんなに安易な形で逃げようとするのですか。あなたもおっしゃるように、これを
約束したのは四年前、五年前の話じゃないですか。世の中は流転していますよ。動いていますよ。その動いているのに即応するのが政治じゃないですか。あなた方は古典的な文献を持ってきてこれをいまの
日本の実情に当てはめようというような、そういう古くさい
考え方で自民党の政治を行なわれているのですか。そんなことはないんでしょう。現実をしっかりと見詰めて、現実に適応するように政治をしているからこそ、国民は信頼を与えるのですよ。この問題はもう四年前に書かれたんじゃないですか。もうすでにそのことはあらゆるところで問題はわかっておるのですよ。なぜこんなものにこだわらなくちゃいけないのですか。そうしてあなたは、多国間
条約だから
解釈留保をつけるということはむずかしい。確かにむずかしいですよ、二国間と違いますからね。それは当然のこととして、私がいま言っていることは、この
協定の中に当てはめようとすれば、皆さんはやはりこの十五カ国に相談すべきです。して何が悪いのですか。そうして、することによってこの
基金がおくれをとったり何かしますか。悪いことならば、そのことをやることによって
基金が非常に不測の状態におちいるのならば、これは確かにそういう危険はあるかもしれません。しかし、私のいま言っていることは、十五カ国が共同して
開発銀行と一緒になってやる場合に、より現実より前進する方向で建設的な意見を述べているのに、何がいけないのです。外務省は何を
考えてそういうことを言うのですか、私は外務省の
態度がわからない。いいことをするのになぜちゅうちょするのです。自由民主党の姿勢はそういうような
考え方ですか。私は、いいということがわかっておったらやらなければいかぬじゃないですか。何がいけないんです。