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堂森委員 それではまたいずれ後ほどそうしたことは機会もございますから、そのときに尋ねたいと思います。
もう時間もあと数分でありますので、私、
外務大臣に要望的な
意味で
お尋ねをしておきたい、こう思うのです。きょうは
海洋博の法律の
審議でありますが、あなたは担当の
大臣ではありません。通産
大臣が担当の
大臣でありまして、最高の
責任者になっておる、こういうことでありますが、あなたは国務
大臣でもあるし、また有力な閣僚でもありますから、私は、この
海洋博というものが行なわれるに至ったいろいろな動機、それからこれからいろいろな多くの問題点があるというようなことがあると思うのです。そこで、私きのうも担当の通産省の人からいろいろ
事情も聞いてみたのです。そうしますと、五百万人の人が
海洋博に入場するであろうという構想になるそうです。そして、百万人の人が
日本の内地から、あるいは北海道から、全土から集まるだろう、
沖繩以外から入る邦人が百万人は来るだろう、それから、
外国のそういう客は十万人くらいは予定をしておるのだ、そして大体五百万人の人が全体で入場するであろう、もちろん延べでいきますからあれでありましょう。大体そう見ておる、こういうことであります。そして、
沖繩では今日地価がたいへんな値上がりをしておるそうです。何かひどいところになると三百倍になっておるという話であります。特に
海洋博が行なわれるという地域の中心部だけではないようでありまして、全域にわたって地価が暴騰しておるそうです。もちろんこれはいま
国会でも大きな政治問題になってきておることはもう当然であります。この地価の問題もたいへんでありましょう。それから、百万人の人の入ってくるということになると、一体ホテルというものがはたして間に合うかどうか。あるいはまた亜熱帯の
沖繩でありますから、いろいろな保健上の
問題等も、これは問題はないだろうか。たとえば病院の
施設であるとか、あるいは保健衛生の、ただ病気になったときという以外の多くの問題をかかえておるということも大きな問題であります。私は
大平大臣に閣僚として大いに聞いてもらいたいと思うのですが、私、東京オリンピックのときにも、当時の建設
大臣であった河野
一郎さんにも
委員会で一時間くらい演説をして要求したのです。それはどういうことをしてくれと言ったかというと、グリーンハイツでも何でもいいから、とにかく東京の今後あるべき町のモデルをつくるという
意味で、新しいタウンをつくって、これをホテルその他に仕立てて、そして将来これは庶民向けの住宅地帯として、今後あるべき東京の、ニュー東京というようなものをつくるような絶好のチャンスであるから、それをあなたは建設
大臣として主張すべきである、こういうことを強く言ったことがあります。河野さんは、それはあなたの考えはいい考えだけれ
ども、おれ一人ではなかなかそんなことはできるわけはないと言って逃げられてしまったのです。
沖繩で
海洋博をやる、そして百万の人が来れば、
たちまちにして宿泊所がなくなることは明らかであります。しかし、ホテルを建てて間に合わせたとしても、今度は
海洋博が済んだら、ホテルはもちろん営業としてペイしないような状態になっていくであろうということも想像ができる。だから、私は
沖繩で今度
海洋博をやるとするならば、今後のあるべき
沖繩における新しいタウンというものを今度こそひとつつくる、レジャーの地帯をつくるとか、変な、東洋のモナコみたいなものをつくってもらってはたまらぬと思うのでありまして、そういうほんとうに
沖繩の
人たち、戦争で内地の者とは違った
意味で、大きな苦労をなさった
人たちに報いるためにも、ほんとうに新しい
沖繩をつくるというモデルとして、私は、
政府は当然やっていくべきである、こう思うのであります。いろいろな
計画は書いたもので読みましてわかっておりますけれ
ども、そういうような構想がないのを私は非常に遺憾に思うのであります。
大平外務大臣はもちろん担当の最高
責任者の
大臣ではありませんが、そういうことを閣僚として大いに主張してもらって、実行してもらうように私は要望しまして、あなたへの
質問を終わります。
答弁がありましたら
答弁願っておきます。