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千葉政府委員 実は百メートルの
実験につきましては、御
案内のとおり、
実験の海域をまたほかに求めなければならぬだろうということもあるわけでございます。それから、
実験のためのいろいろな諸条件も、相当きびしくなるというふうに
考えております。したがいまして、六十メートルの
実験の結果を踏まえまして、なおかつ先ほど申し上げました二つの
安全審査委員会で十分に審議していただきまして、それで無理をせずに百メートルの
実験を安全確実に行なうように持っていきたい、このように
考えておるわけでございます。
それで、
システムにつきましていろいろあるんではないか、いまのような
システムを放棄してほかのいろいろな
システムのことまで
考えたらどうだろうという御
指摘かと思いますが、
システムは確かにいろいろございます。それで、
シートピアで
計画しておりますようないわゆる
居住区を海中に置いておく、こういったようなことと、それから上に
支援ブイを置いて、その間を
エレベーターでつないでいくというような
システムは、これはこれなりに、いわゆる海中での人間の作業能力、作業方法等についての研究とか海中作業基地の
安全性の基準確立を目ざしたような研究には、これは
一つのタイプであって、この点から言いますと、いまの
シートピアはりっぱな
システムだと私は
考えておるわけでございます。
そのほか、海外ではいわゆる
経済性を重んじまして、実際のいろんな機動的な作業をしようというようなことで、下の
居住区をなくしまして、それで作業員は
支援ブイの上の
減圧タンクの中で生活をして、必要があれば
エレベーターでおりていって、下で作業して、またその
エレベーターに乗って戻るというような
システムも、これは先ほども申し上げましたような趣旨からいま
考えられているし、また現実に行なわれているということでございます。
そのほか、米国
あたりが、深いところではなしに、もうちょっと浅いところで長期間滞在する、数カ月も中で暮らそうというようなことで、この
居住区をたいへんなお金をかけてつくるというような
システムもございますし、いろいろあるわけでございます。そういったような
システムは、おのおの
目的によって違ってくるかと思います。現在におきましては、そういった
システムも頭には置いておきます。
それから、いま
一つつけ加えておきますと、先ほど申し上げましたような非常に機動的な作業をやるような
システムにつきましては、現在の
シートピア、今度
改造した結果出てくる
支援ブイと
水中エレベーターを使ってもやり得る可能性があるというような
システムでございますが、そういったようないろいろな
システムがございますけれども、現在といたしましては、六十メートルを一生懸命やりまして、その結果で、
安全審査委員会に十分はかりまして、できることなら百メートルの
実験もいまのような
システムで行なえたらというように私は
考えております。