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沢田説明員 先生おっしゃりますとおり、
沖繩では
復帰以前の数倍に当たるような
建築量があります。こういうことで、
本土からも一流の、ここに出ておりました
竹中のような一流のところが乗り込んで、非常に大きな
工事量をこなしておるということでございます。
まず、
建築行政の面から申しますと、
沖繩は
復帰前から
建築行政につきましては
本土のほうと非常によく
連絡がとれております。
建築士のいわゆる免許、監督、こういうものも内地と同様のレベルに行き届いております。また
建築基準法の
行政の組織も内地の水準よりはややいいくらいに人員が整っております。ただし、非常に急激にふえましたので、
那覇市あたりではやや手薄というふうな
程度にはなってきておりますけれ
ども、相当
程度整っておる
状態でございます。私
どもは、かように非常に
建築量がふえましたことによりまして、いまのおっしゃるような
事故が起こるということをおそれまして、たびたび指導
行政をやっておりました。あるいはそういうことが起こらぬようにということで通達まで特別に出しております。
ところが、結果的にはこういうことが起こったわけでございますけれ
ども、やはりこの起こった
原因につきましては、幾つかあるわけでございますけれ
ども、おもなことを考えますと、設計上瑕疵がなかったかという点が一つでございます。それからもう一つは施工上の瑕疵がなかったか、こういう二つの大分類になるかと思います。その辺はいずれになるか今後の
調査にまたなければわかりませんけれ
ども、いずれにいたしましても、設計上の問題でございますれば
建築基準法あるいは
設計者を監督するほうの
建築士法、かような体系で、先ほど言ったようなことで十分なつもりでおりましたけれ
ども、そういうことが起こったという結果にならざるを得ないということになりますし、施工上の問題でございますれば、
建設省の
所管でございますけれ
ども私
ども住宅局の
所管ではございませんが、
建設業法の問題、かようなほうになろうかというふうに考えます。
しかし、
根切りの問題というのは非常にむずかしい問題を含んでおりまして、
建築基準法上もそういう山ど
め工事に関しましては十分安全でなければならないという法律条項がございまして、あるいはさらにそれを受けまして、政令で山どめの
基準になるべき事項を相当こまかく書いてございます。しかし、書いてございますが、土の中の話というのは、その条件になります応力のとり方、土のゆるさ、かたさ、あるいは水位の高さ、低さ、そういう個々の
現場で非常に違ってまいりますので、これにつきましては、そこで十分
調査をした結果に基づいて構造計算をやっていく、かような条項になっております。したがいまして、その辺にもし間違いが起こりますれば設計上の問題でございますが、設計が完全な場合に、施
工法が無理であったというふうなことも十分考えられます。さらには、水位等に異常なことが起こった、不可抗力のような場合も考えられますが、いずれにいたしましても、いままでそういうふうなことが、大規模なことが
沖繩には起こってございません。したがいまして、
沖繩の地盤の
状況等もいろいろ
調査をして
原因を
究明いたさなければいけませんけれ
ども、先生のおっしゃいますように、私
どもは、かような
沖繩における通常の
状態では
行政レベルあるいはそういうものに相当力を入れておったわけでございますが、非常に大きな
工事が大量に短時間に発注されておるという
状況下で、そういうものが影響したのではなかろうかということもいわれますけれ
ども、しかし、そういうことも、それでは設計、施工の面で具体にどういうことがそういうことで起こってきたのかということを
究明しない限り、その辺わかりません。しかし、私
ども、起こって、この
対策に腐心をいたしますが、さらにこういうことが二度と起こらぬように、いままでの
行政を一そう厳重にいたしまして反省の足しにいたしたいと思っておる次第でございます。