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田中一君 これは
政府が出すなら出しても差しつかえない問題だけれ
ども、いまも雑談でここで話しているように、
国会の運営はどういうぐあいに考えておるか。今日までかかる
法案が物理的にほんとうに十分な審議がなされるのだという前提で考えられておるのか。まあ、とにかく予算を取るためにも、これらを出さなければ取れないから、まずやっておこうじゃないかということなのか。きょう省議でおきめになれば、その結果をひとつ御
報告願いたいと思うのです。ただ、たとえば
道路の問題にしても、あるいは
土地の問題、ことに農地の問題にいたしましても、なぜ
建設省はこれに介入するかというようなものがこれはあらわれているものの中にあるわけです。たとえば
道路のことにしても、これは
内容は詳しくはわからぬですが、あなた方の素案ができておるかどうかしらぬけれ
ども、
内容は私の質問が的確じゃないかもしらぬけれ
ども、
道路の信号等は
道路法上の
施設であるというような見方をしようとする、一方
道路交通法がある、おのずから守備範囲が違うわけです、今日の立法体系からすると。たとえば農地の問題にしても、農地が農地として的確な目的を果たし、これを確保するのだというような表現をされておるけれ
ども、農地そのものがこれは
建設省所管に何の触れ合いがあるかということを考えると、これもまたおかしな問題です。前段に
建設大臣はおられなかったけれ
ども、あなたのほうの
小山邦太郎委員から、日本
列島改造という
事業を総括的に行なうための
一つの施策として、いろいろな問題を出しておる、そういう問題を当
委員会で
検討しようじゃないか、これは超党派で
検討しようじゃないかという
提案がさっきなされたのです。いずれ当
委員会でそれに対してどうするかという問題は取りきめられると思いますけれ
ども、ただ、こうして
一つのものに対してあらゆる面から
法律でがんじがらめにしておる、そしてだから目的は達せられるのだというような考え方で日本
列島改造なんかできっこないのです。何といっても、そこにいるエリートらしい官僚が、自分の力の足りないものは
法律でもって押えつけるのだというような発想からくるところの
法律制定とか
改正とかというものは、国民は納得しないのです。ここに
提案というか、いま示されたところの
法律案だけ見ても、非常に多岐にわたる権利
関係なりあるいは
現行法によるところの
規制が行なわれている、その上にまたもう
一つ網をかけてこれを完全なものにするのだというような考え方、これが随所に見えるわけです。きょう省議で
建設大臣が
態度をおきめになると思うけれ
ども、しかしこの
内容の持っているものが、ただ手直し、足りないところをちょっと
建設省のほうで手をつけるのだというような考え方じゃ、この
法律はわれわれはどうも正しく受けとめることができない。根本的に
土地の問題なら
土地の問題というものを中心にして、現在国民が納得しないものならば、全体を一ぺんばらばらにして、いまの法体系をばらばらにして、ほんとうのものに、すなおなものに位置づけるというような発想がなされなければならぬと思うのです。いずれ、きょうといいますから、きょう省議でおきめになると思いますけれ
ども、
建設大臣、ほんとうにこれをおやりになるつもりでいるのか、これはあなたの発想なのか、あるいは総理の発想なのか、あるいは問題点を示して事務当局で
検討さしたものなのか、その点だけちょっと伺っておきたいと思うのです。