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斉藤(正)
委員 あなたは立場上そう言わざるを得ないと思うのですけれ
ども、きょうは時間がないからこの次にこの違いをまた追及いたしますが、だいぶ違っているんですよ。しかも四十七年七月一日という日はどういう日かというと、自民党総裁選挙を数日後に控え、
大臣の交代も明らかな時期に突如として出されたという政治的な背景があるわけだ。ここに前
政務次官の
佐藤君もいらっしゃるけれ
ども、どうもどさくさにまぎれて大筋を変えたというようにしか思えない。脈絡が一貫しているというならばそれでいいです。きょうは時間がありませんから後刻この追及をいたしますので、保留をしておきますから、
局長、いいかげんな
答弁をしないで、責任をもって
答弁をいただきたいというように思うわけであります。
そこで、日本の
航空業界は今日なお混乱している。ますます混乱してきたというように思うのだけれ
ども、御承知のように日航に対しては国際線をやらせる、同時に国内の幹線も若干やる。それから全日空については
国内線をやらせる。それから東亜国内については国内の地方線をやらせる。それから沖縄が返ってまいりましたので、南西
航空については沖縄
周辺をやらせるということで、大筋は私は今日なおそれでいいと思う。悪かったけれ
ども、いつの間にかこうなっちゃったんだからどうしようもないと思う。悪いんですよ。実際はこんなことじゃなかった、初めの
方針は。
そこで、最近起こっている二、三の具体的な例
——ますます混乱に拍車をかける傾向にあるので、二、三の例をあげて伺いたい。たとえば、中華人民共和国との国交正常化に伴い、過日試験飛行に日航と全日空の両機が飛んだ。この中華人民共和国との
航空路開設にあたって、福岡を使うのか長崎を使うのか、鹿児島を使うなんということを言っている人もあります。それはいろいろこれから検討する余地があると思うけれ
ども、中華人民共和国というのは外国ですよ。その国際航路をなぜ全日空に試験飛行させたのか。これは準
国内線として見るのかどうなのか、この辺にも
一つの発想の転換がなければならぬ。
それから例のハイジャックにあった「よど号」がその後どこへどう行ってどうなっているのか。私は知っていますけれ
ども、これの運用のしかた、これもまたいままでの基本
方針からは、ずれてくるのじゃなかろうかというように思わざるを得ない。
もう
一つは、非常に重要な問題であるのに全く等閑視されている近距離
航空輸送についての早急な施策。この間私は
運輸省へ
資料を
要求して、日本の
航空会社の現状はどうなっているかといって取ったのです。そうしたら日本
航空にこうこうだ、全日本空輸はこうだ、東亜国内はこうだ、南西
航空はこうだというのが出てきた。ところが今日六十数社といっている人もありますし五十数社といっている人もありますけれ
ども、飛行機の数は四百四十六機も持っていて、いろいろな仕事をしている小型機
事業者についてはまとめて報告されただけで、その
内容なんかはちっとも書かれていないんです。
航空事業といえばかつては
航空三社、今日では南西を入れて四社というようにしか考えていない
運輸省の頭の古さ、かたさ、あるいは大資本奉仕への姿勢というふうなものしか考えられぬ。(「安全第一」と呼ぶ者あり)後ほどその安全の問題にも触れますけれ
ども、小さい会社が必ずしも不安全だとはいえないのです。このごろ見てごらんなさい。日航だって全日空だって事故ばかりやっておるじゃないか。ずうたいが大きいばかりが能じゃない。そういう
意味からいろいろお尋ねをしたいわけですけれ
ども、いまお尋ねした全日空の中華人民共和国への航路開設あるいはハイジャックにあった「よど号」がその後どこの飛行機になって、どのように飛んでいるのか。それから近距離
航空についての現状と対策といったようなものを一口に
お答え願えませんか。