○
上原分科員 いま大体御
説明がありますように、確かに四十七年度
予算においても十分とはいえないかと思うのですが、かなり従来よりは
予算措置がなされている面を評価をいたします。
そこで、確かに沖繩の農
漁業の問題を考えました場合に、
基盤整備ということが当面の大きな緊急課題であるということは、
現地に行かれた方なら何人も異存のないことではないかと思うのであります。ただ、
基盤整備といいましても、なぜ沖繩の農林
漁業が今日のようにおくれをとっているのか、やはりアメリカの長い間の軍事優先政策によって農
漁業そのものを無視する、基地
経済に依存をせしめるという、軍事優先政策の象徴的なものだと私は思うのです。基本的な姿勢という面で、基地の早期返還あるいは
農業を大事にするという国の政策というものを沖繩に積極的に進めていかないと、そう簡単に
基盤整備の問題や基幹産業の保護育成というものはできないのじゃないかと思うのです。私がお尋ねして、その点はお気づきになっているであろうと思って御回答を
期待しておったわけですが、基地
経済からの脱却ということを大前提としている沖繩の今後の
経済開発、
農業の技術革新あるいは改革ということを考えた場合に、軍事基地の問題とは切り離して考えられないという基本姿勢を
政府としてぜひお持ちになって、その上でいろいろの御
計画というものを立てていただきたいし、もちろんこのことは
農林省だけのことじゃなくして、
政府全般にわたる政策の根幹になるかと思いますので、その点強く強調いたしておきたいと思います。
そこで、今後の問題といたしまして、
基盤整備なりかんがい
施設あるいは農道等の
整備を早急にやることもあたりまえのことですが、まず何といっても、沖繩の基幹産業であるサトウキビ及びパイナップルの振興策ということを考えなければいけない。まあサトウキビについては、本土の消費量の面から見ても、もっと技術革新をやり、あるいは
合理化、いわゆる
生産性を高めていく面で将来希望を持てる面もあるわけですが、パイナップルの場合には、本土の自由化措置等いろいろな面で、さらにまた
消費者側からのいろいろな要望等もあって、なかなか困難な面もあると聞いております。しかし、この二つの基幹産業というものはどうしても国の
農業政策として生かしていかなければならない重要な産業だと私たち見ているわけです。この点について今後どういう対策をとっていかれるのか、時間がありませんので、二つの面をあわせてぜひ明確なお考えを聞かしていただきたいと思うのです。