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松本(忠)
委員 いま
総理が言われましたように、私も
国鉄が
運賃値上げをしなければならないほどの逼迫した財政状態であることはわかっています。しかも、そこで
市町村納付金も払っている。これもたいへんなことだと思います。しかし、私はその問題ではなく、いま
総理か言われたように、
税金というものは公平に納めるべきものではなかろうか。しかも、ここで
市町村納付金というものは、最初の出発から評価額の半分に対して千分の十四という特典があるわけですよ。それにもかかわらず、まだまだ内容に非常におかしな点があるということは、私は数々の
指摘したいものがあるわけです。ぼくは、要するに
税金を公平に取れ、
国民の立場に立ってそれを言いたいわけです。ひとつその点を誤解ないように願いたいと思う。
そこで、最後に一問だけ、
委員長、お願いしたい。
それは、きょうここにたくさんの交通遺児の書いた作文を持ってきている。これは
総理も、お忙しいでしょうけれ
ども、ぜひ読んでいただきたい。あとで持ってまいります。どうかひとつお読みいただきたい。
ただここで、ひとつ聞いてもらいたいことがあるのですよ。それは非常にかわいそうな子供の作文なんです。それを
総理に聞いてもらって、私はこの交通遺児の問題についてひとつ
総理に前向きの姿勢で取り組んでもらいたい。これが最後のお願いなんです。
これは小学校三年生の
大阪の人です。奥出昌子さんという人の作文です。作文というか詩といいますか、「なくなってしまえ車」という題で書かれています。
「このせまい国に多すぎる車 どこを歩くにも頭から車くるまとはなれない 朝学校へ行く時決って母の声が迫ってくる「車に気いつけや」かならず三回は同じことを言う わたしも 「わかってる」と三回は答える そして 「おかあさんも気いつけや」 と言う 母も 「わかってる」 と答える これがわが家のしんけんな行って来ますの
あいさつだ 広い道路もなくわたしたちが通るとこを車が通る もし自動車会社の社長さんの大事な子
どもさんが わたしのやさしかったおとうさんのように 追とつされひきころされたら もう車なんか作るのいやになってくれるのじゃないかな あんなにテレビでかっこいいとかこえてるとか言って はでにせんでんしたくなくなるのじゃないかな」このあとに、
総理のお孫さんのことが書いてあるのですよ。「もしそうり大臣のまごが 学校へ行くと中ダンプがつっこんでくる様な目に会ったら 歩道橋を作ることを もっとしんけんに
考えてくれるのじゃないかな こんなに人をころしてまでたくさんの車がいるんやろか 車が少なくなるかわりに国がびんぼうになりわたしの家もびんぼうになっても おとうさんが生きている方がずっといい なくなってしまえ車なんか」こういう心を打たれる作文なんです。
私たちは、よく交通事故にあいますと、その人が激高して言います。
総理のうちで子供さんが交通事故にあったら、こんなことしてないわけだ。こうよく言うのですよ。しかし、ここの奥出昌子さんがこのことをはっきりと——小学校三年ですよ、切々と訴えているのですよ。これを
総理に私は聞いていただきたい、読んでいただきたい。そうして、何としても私は、この交通遺児の問題にもっともっと真剣に取り組んでいただきたい、その実績を示していただきたい、こう思うのです。
まあ、ことしも交通遺児の育英会に対して三千万という金が出ました。しかし、こんなものではとうていできないわけです。何とかこれを増額する
方法を
考えてもらわなければいかぬ。いま現在はいわゆる自賠責特会の中から出ているわけです。しかしこれを、一般会計あるいはまた自動車重量税ですね、あるいはガソリン税、こういうものが
相当高額に取れる、そういう中から、私は、道路の建設ばかりに回すのではなくて、この問題を解決するために、高校に行けないで困っておる子供をやるように、ひとつ
考えてもらいたい。この点について
総理の
お答えを聞いて——たいへん申しわけございません、時間が延長いたしました。