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1972-06-16 第68回国会 衆議院 本会議 第40号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
四十七年六月十六日(金曜日)
—————————————
議事日程
第三十四号
昭和
四十七年六月十六日 午前十時
開議
第一
学校教育法等
の一部を
改正
する
法律案
(
文教委員長提出
)
—————————————
○本日の
会議
に付した
案件
川村継義
君の故
議員野田武夫
君に対する
追悼演
説
裁判官訴追委員
の
選挙
公正取引委員会委員任命
につき
同意
を求めるの 件
公害等調整委員会委員長
及び同
委員任命
につき
同意
を求めるの件
公安審査委員会委員任命
につき
同意
を求めるの 件
日本放送協会経営委員会委員任命
につき
同意
を 求めるの件
土地鑑定委員会委員任命
につき
同意
を求めるの 件
日程
第一
学校教育法等
の一部を
改正
する
法律
案(
文教委員長提出
)
食品衛生法
の一部を
改正
する
法律案
(
内閣提
出、
参議院送付
)
飛鳥地方
における
歴史的風土
及び
文化財
の
保存
等に必要な
資金
に充てるための
寄付金つき郵
便葉書等
の
発行
の
特例
に関する
法律案
(
加藤
常
太郎
君外十五名
提出
)
宅地建物取引業法
の一部を
改正
する
法律案
(建
設委員長提出
)
自然環境保全法案
(
内閣提出
)
ボリ塩化ビフェニール汚染対策
に関する
決議案
(
田中武夫
君外十六名
提出
)
消防法等
の一部を
改正
する
法律案
(
内閣提出
、
参議院送付
) 元
満州農産検査所職員
に対する
恩給法等適用
に関する
請願外
千四百八十三
請願
十六
常任委員会
中
懲罰委員会
を除く
内閣委員会
外十四
常任委員会
並びに
災害対策特別委員会
外七
特別委員会
において、各
委員会
から申出 のあった
案件
について閉会中
審査
するの件 (
議長発議
) 午後二時四分
開議
船田中
1
○
議長
(
船田
中君) これより
会議
を開きます。
————◇—————
船田中
2
○
議長
(
船田
中君) 御
報告
いたすことがあります。
議員野田武夫
君は、去る七日逝去せられました。まことに
哀悼痛惜
の至りにたえません。 同君に対する
弔詞
は、
議長
において去る十二日贈呈いたしました。これを朗読いたします。 〔
総員起立
〕
衆議院
は多年憲法のために尽力し
さき
に
外務委員長石炭対策特別委員長
の要職につきまた国務大臣の前任にあたられた
議員
正三位
勲一等野田武夫
君の長逝を
哀悼
しつつしんで
弔詞
をささげます
—————————————
故
議員野田武夫
君に対する
追悼演説
船田中
3
○
議長
(
船田
中君) この際、弔意を表するため、
川村継義
君から発言を求められております。これを許します。
川村継義
君。 〔
川村継義
君
登壇
〕
川村継義
4
○
川村継義
君 ただいま
議長
から御
報告
のありましたとおり、本
院議員野田武夫
君は、去る六月七日逝去されました。まことに
痛惜
の念にたえません。
先生
は、五月半ば、からだの不調を感じて入院されましたが、病は以外にも重く、治療に専念するのやむなきに至りました。 その後、
病状
は日を追って快方に向かい、なくなられた当日にも、「もうだいじょうぶだよ」と、お顔に笑みさえ浮かべておられたとのことですが、無情にも
病状
が急変し、ついに
永遠
の眠りにつかれたのでありまして、
先生
の訃報に接した私は、大きな衝撃と深い悲しみに心を打たれたのであります。 私は、ここに
諸君
の御
同意
を得まして、
議員一同
を代表し、つつしんで
哀悼
の
ことば
を申し述べたいと存じます。(
拍手
)
野田先生
は、明治二十八年二月、
熊本
県飽託郡天明町にお生まれになり、長じて
名門熊本中学
を経て
早稲田大学法学部
に進まれました。
在学
中、
雄弁会
、
新聞学会
あるいは
アジア学会等学内活動
を通じて直接
大隈侯
の高邁な理想と気概に触れ、若い血を燃やさずにはいなかったのであります。とりわけ、
新聞学会発会
の際、老侯が、「
新聞記者
は
社会
の木鐸である。ベンは剣より強し。正義と信念を一堅持して民族の
指導者
たる自党をもって戦え」と、烈々たる
反骨精神
を吐露して学生を激励されました。この言に
先生
は強烈な感銘を受け、そのときすでに
新聞記者
たらんとする決意を固め、対照十二年、
大学卒業
とともに、朝日新聞社に入社されました。
政治部記者
として
先生
は、持ち前の闘志と俊敏さをもって手腕をふるわれ、気鋭の
記者
としてつとに名をはせましたが、他面、常に
紳士的態度
を堅持し、内外の信を集められました。
昭和
九年、後の
立憲民政党総裁町田忠治
氏が
商工大臣
に就任された際、
先生
は懇願されてその秘書官となりました。これが、
先生
が政界に入る契機となったのであります。
昭和
十一年二月、第十九回
衆議院議員
総
選挙
が行なわれるや、当時、「腕の
喜三郎
」とうたわれた
立憲政友会総裁鈴木喜三郎
氏の
選挙
区である神奈川県第二区をあえて選んで立候補されました。
選挙民
にとって
先生
は全く未知の存在であり、敗戦を覚悟の上で
選挙戦
に臨みましたが、
言論一筋
に訴えるその
至情
は、
選挙民
の心をしっかりととらえるところとなり、みごと初当選の栄誉を獲得され、(
拍手
)ここに
青年代議士野田武夫
君がはなばなしく登場したのであります。しかしながら、その直後二・二六事件が起こり、以来
わが国
はかつて見ない変転と多くの困難にあい、
議会政治
もまたきびしい試練を経てまいりました。 このような困難な
情勢
の中で、
先生
は
予算委員会理事
、
総合計画局参与
、
商工省参与
となるなど、
議員
としての職責をよく果たしてこられました。
わが国
に平和が回復するや、
先生
は大いに志を伸ばそうとされましたが、そのや
さき
不運にも
公職追放
の指令を受けて、雌伏を余儀なくされました。しかし、この間にあっても、憂国の
至情
いよいよ厚く、
わが国
の過去を顧み、現状を探り、他日を期しておられたのであります。 この長い苦難の時期を経て、
昭和
三十年には再び本院に復帰されましたが、かねて
郷土熊本
に対する愛着の人一倍強かった
先生
は、郷党の熱心なすすめもあって、
昭和
三十八年の第三十回総
選挙
からは
選挙
区を
熊本
県第一区に移して当選し、今日に及んでおります。
野田先生
は、長い風雪に耐え抜いた真の
政党政治家
であり、気骨の
政治家
として独自の地歩を築かれ、
国政
の進展に大きな足跡を残されました。 本院においては、
予算
、
外務
、
商工等
各
委員会
において活躍され、特に、
昭和
三十二年及び三十七年には
外務委員長
にあげられ、また、
昭和
四十一年には
石炭対策特別委員長
に就任されましたが、
委員長
として、党派を越えて公正な立場を堅持し、
各党
の
意見
を十分に聞き入れ、円満にして充実した
審議
に心を砕き、よくその重責を果たされたのでありまして、名
委員長
としてその名を臨めたことは周知のことであります。(
拍手
)
昭和
三十八年には、第二次
池田内閣
の
総理府総務長官
に
任命
され、引き続き第三次
池田内閣
にも再任されました。この間、各省庁間における諸問題の
調整
に当たるとともに、特に
オリンピック東京大会
の準備に努力され、
アジア
における最初の
オリンピック
を成功させる上に大きな
役割り
を果たされました。また、
昭和
四十三年には、第二次
佐藤内閣
の
自治大臣
、
北海道開発庁長官
として入閣し、その才幹を遺憾なく発揮されました。
自由民主党
においても、
総務
、
代議士会長
あるいは
外交調査会
副
会長
となり、党の運営、政策の立案に大きな尽力をいたされました。 特に、
野田先生
は、中国問題については
党内
におけるかけがえのない
権威者
でありました。
昭和
三十年、超党派からなる
中国訪問議員団
として訪中し、
毛沢東主席
、
周恩来総理
と
会談
をして、
戦犯釈放
、遺骨の送還など諸問題の解決に当たられ、また、
昭和
三十七年にも、高
碕達之助
氏を団長とする
経済使節団
として
北京
を訪れ、いわゆる
LT貿易
の開始あるいは
新聞記者交換
の
実現
に果たされた
役割り
も特記すべきところであります。(
拍手
) そして、昨年七月には、
党内
に設置された
中国問題調査会会長
の重職につかれ、
わが国
の重要な
政治課題
となった
日中国交回復
のために日夜奮闘し、十月には
日中国交正常化決議
の
野田試案
を提示し、
党内
の
意見調整
に当たるなど、
文字どおり生命
をかけて尽瘁してこられました。
さき
に、
北京
においてあの歴史的な
米中首脳会談
が行なわれた面後の二月二十九日、
野田先生
は、本議場において、
自由民主党
を代表して
質問演説
を行ないました。その中で、
米中共同声明
を高く評価するとともに、
日中国交正常化
に積極的に取り組むべきことを説き、
アジア
の平和、ひいては世界の平和のためにぜひともこれが
実現
を期さなければならないことを、条理を尽くして堂々と述べられましたが、思えば、これが
野田代議士
の長い
政治生活
の
最後
を飾る
演説
となったのであります。
先生
が、柔軟な対
中姿勢
を基調として、ただに
党内
のみならず、広く
国民的合意
を得るために献身的な努力を傾注されたことは、高く評価され、いつまでも語り継がれていくものと信ずるのであります。(
拍手
) かくて、
野田先生
は、本
院議員
に当選すること前後八回、在職二十二年二カ月の長きに及び、その間、
国政
に尽くされた
功績
はまことに偉大なものがあります。 思うに、
野田先生
は体躯こそ小柄でありましたが、豪放らいらくにして、まさに古武士の風格を備えたきっすいの
政党政治家
でありました。
先生
は、小学生時代病弱であったため、御両親は
中学
への進学を断念させようとされたのでありますが、ついに君のたっての懇願をいれざるを得なくなりました。しかしながら、その君が
在学
中の五カ年を無欠席で卒業されたのであります。 「天地自から拓く」、これを
先生
が座右の銘としておられたのは、
精神力
の偉大さ、とうとさを当時身をもって学び取られたからでありましょう。(
拍手
)
政治家
として、難問に直面するたびに、
先生
は、「人間は当たって砕けろだよ」と言いながら、敢然として事に当たり、
全力
を傾注してこれが
実現
をはかってこられました。しかも、事がなるや、それをみずからの功とせず、謙虚にして、いささかもおごることがなかったのでありまして、これこそ
政治家
の範とすべきものと信じます。(
拍手
) しかし、他面、
先生
はこまやかな愛情とあたたかい
包容力
を持った方でありました。子供を集めて
柔道大会
を開いたり、また
野球チーム
をつくって総監督となるなど、ときに童心に帰り、あるいはまた、好んで若者と談論されていたのでありまして、みずからを「
元祖ヤングパワー
」と称して、いつまでも衰えぬ若さを誇っておられたのも、この
生活実感
が言わせたものといえましょう。常に新鮮な感覚と若々しい
実行力
を持ち続けた
野田先生
が、
永遠
の
青年政治家
と評されたのも、けだし当然のことであります。 「中国問題を解決しないで死ねるか」、これは、いままさに
生命
のともしびの消えようとするその瞬間まで執念を燃やし続けておられた
政治家野田武夫先生
の悲願でありました。 「日中問題で言いたいことがあるんだ。
のど
まで出ているんだが出てこない。どうしても出てこない。」これは、病のため意のままに
ことば
にあらわすことができなかった
先生
が、
のど
をもどかしそうに押えながらの
最後
の
ことば
でありました。私は、
野田先生
の
政治家
としてのきびしさをあらためて思い知らされ、その胸中を察し、痛恨やる方ないものを覚えずにはおられません。七十七歳にしてその生涯を静かに閉じていかれた
野田武夫先生
の
最後
こそ、真に
政治家
らしい
政治家
の終えんであったと申せましょう。 われわれ
国会議員
は、
先生
の十分に果たし得なかった志を継いで、必ずや
国家国民
のために
全力
を尽くすことをお誓いしたいと存じます。(
拍手
)
わが国
内外の
情勢
が重大な時期に直面しているこのときにあたり、余人をもってかえることのできない
野田武夫先生
をいまにわかに失いましたことは、
国原国民
のため、はかり知れない大きな損失であり、まことに惜しみても余りあるものがあります。(
拍手
) ここに、
野田
君の生前の
功績
をたたえ、その人となりをしのび、心から御冥福をお祈りして、
追悼
の
ことば
といたします。(
拍手
)
————◇—————
裁判官訴追委員
の
選挙
船田中
5
○
議長
(
船田
中君)
裁判官訴追委員
の
選挙
を行ないます。
藤波孝生
6
○
藤波孝生
君
裁判官訴追委員
の
選挙
は、その手続を省略して、
議長
において指名されんことを望みます。
船田中
7
○
議長
(
船田
中君)
藤波孝生
君の
動議
に御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
船田中
8
○
議長
(
船田
中君) 御
異議
なしと認めます。よって、
動議
のごとく決しました。
議長
は、
裁判官訴追委員
に
山本弥之助
君を指名いたします。
————◇—————
公正取引委員会委員任命
につき
同意
を求めるの件
公害等調整委員会委員長
及び同
委員任命
につき
同意
を求めるの件
公安審査委員会委員任命
につき
同意
を求めるの件
日本放送協会経営委員会委員任命
につき
同意
を求めるの件
土地鑑定委員会委員任命
につき
同意
を求めるの件
船田中
9
○
議長
(
船田
中君) おはかりいたします。
内閣
から、
公正取引委員会委員
に
有賀美和子
君を、
公害等調整委員会委員長
に
小澤文雄
君を、同
委員
に
五十嵐義明
君、
上原達郎
君、
金津良雄
君、
田中康民
君、
藤崎辰夫
君及び
若林清
君を、
公安審査委員会委員
に
谷野せつ
君を、
日本放送協会経営委員会委員
に
伊藤義郎
君及び
新里善福
君を、
土地鑑定委員会委員
に
有泉亨
君、
樺山俊夫
君、
櫛田光男
君、
黒澤清
君、
嶋田久吉
君、
三澤勝
君及び
吉野公治
君を
任命
したいので、それぞれ本院の
同意
を得たいとの
申し出
があります。 まず、
公正取引委員会委員
、
日本放送協会経営委長会委員
及び
土地鑑定委員会委員
の
任命
について
申し出
のとおり
同意
を与えるに御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
船田中
10
○
議長
(
船田
中君) 御
異議
なしと認めます。よって、いずれも
同意
を与えるに決しました。 次に、
公害等調整委員会委員長
及び同
委員
及び
公安審査委員会委員
の
任命
について
申し出
のとおり
同意
を与えるに
賛成
の
諸君
の
起立
を求めます。 〔
賛成者起立
〕
船田中
11
○
議長
(
船田
中君)
起立
多数。よって、いずれも
同意
を与えるに決しました。
————◇—————
日程
第一
学校教育法等
の一部を
改正
する法
律案
(
文教委員長提出
)
船田中
12
○
議長
(
船田
中君)
日程
第一は、
委員長提出
の議案でありますから、
委員会
の
審査
を省略するに御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
船田中
13
○
議長
(
船田
中君) 御
異議
なしと認めます。
日程
第一、
学校教育法等
の一部を
改正
する
法律案
を
議題
といたします。
船田中
14
○
議長
(
船田
中君)
委員長
の
趣旨弁明
を許します。
文教委員長丹羽兵助
君。 〔
丹羽兵助
君
登壇
〕
丹羽兵助
15
○
丹羽兵助
君 ただいま
議題
となりました
学校教育法等
の一部を
改正
する
法律案
について、
提案
の
趣旨
を御
説明
申し上げます。 まず第一は、
専修学校制度
の創設であります。
現行
の
各種学校制度
は、その
対象
、
内容
、
規模等
においてきわめて多様なものを、
学校教育
に類する
教育
を行なうものということで、一括して簡略に取り扱っております。 よって、この際、
当該教育
を行なうもののうち、
所定
の組織的な
教育
を行なう
施設
を
対象
として、新たに
専修学校制度
を設けようとするものであります。 第二は、
私立幼稚園
の
振興
であります。
私立幼稚園
は
幼稚園
全体の約七割を占め、
幼稚園
の
普及発展
に大いに貢献しておりますが、そのうち三分の二は
宗教法人立
と
個人立
であります。これらの中には
施設
、
教員組織
など
教育
を行なうための条件が不十分なものがあり、
一般
に
財政事情
が苦しいために
父兄負担
が過重になる傾向があります。一方、
現行法
のたてまえは、公の
助成
は
学校法人立
のものに限られています。そこでこの際、
学校法人
以外の者によって設置された
私立幼稚園
の健全な発達をはかるため、これについても公費による
助成措置
を講ずることができることとし、あわせて、その
学校法人化
を促進する必要があります。 次に、
法律案
の
内容
について申し上げます。 その一は、
掌校教育法
第一条に掲げる
学校
以外のもので、職業もしくは実際
生活
に必要な能力を育成し、または教養の向上をはかることを
目的
として
所定
の組織的な
教育
を行なう
施設
は、これを
専修学校
とし、他の
法律
に特別の
規定
があるもの及び
外国人学校
は除くこととしております。その二は、
専修学校
には、
高等課程
、
専門課程
または
一般課程
を置くこととし、その三は、
専修学校
の名称、
設置等
の
認可
、
設置者等
に関する
規定
を整備しております。その四は、国または
地方公共団体
の
助成対象
となる
学校法人
のうちには、当分の間、
学校法人立
以外の
私立幼稚園等
の
設置者
を含むものとし、さらに
補助金
を受ける
私立幼稚園等
の
設置者
は、
補助金
を受けた翌年度の四月一日から起算して五年以内に、
当該学校
が、
学校法人立
になるように
措置
するものとしております。その五は、
日本私学振興財団
の
貸し付け等
の
対象
に、当分の間、
学校法人
及び民法第三十四条の
法人
以外の
私立幼稚園等
の
設置者
を含めることとしております。
最後
に、この
法律
は、
公布
の日から起算して三カ月を
経過
した日から施行することとし、この
法律施行
の際、現に存する
各種学校
で
専修学校
の
教育
を行なおうとするものは、その
設置認可
を受けることにより、
専修学校
となることができることとしております。 本
法律案
の起草にあたっては、
各党
の
意見
を十分に尊重しつつ慎重に検討した結果、成案を得ましたので、ここに
全会一致
をもって
文教委員会提案
として本
法律案
を
提出
した次第であります。 何とぞすみやかに御可決くださいますようお願いいたします。(
拍手
)
—————————————
船田中
16
○
議長
(
船田
中君)
採決
いたします。
本案
を可決するに御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
船田中
17
○
議長
(
船田
中君) 御
異議
なしと認めます。よって、
本案
は可決いたしました。
————◇—————
食品衛生法
の一部を
改正
する
法律案
(
内閣提出
、
参議院送付
)
藤波孝生
18
○
藤波孝生
君
議事日程追加
の
緊急動議
を
提出
いたします。 すなわち、この際、
内閣提出
、
参議院送付
、
食品衛生法
の一部を
改正
する
法律案
を
議題
となし、
委員長
の
報告
を求め、その
審議
を進められんことを望みます。
船田中
19
○
議長
(
船田
中君)
藤波孝生
君の
動議
に御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
船田中
20
○
議長
(
船田
中君) 御
異議
なしと認めます。よって、
日程
は追加せられました。
食品衛生法
の一部を
改正
する
法律案
を
議題
といたします。
船田中
21
○
議長
(
船田
中君)
委員長
の
報告
を求めます。
社会労働委員長森山欽司
君。
—————————————
〔
報告書
は
本号末尾
に
掲載
〕
—————————————
〔
森山欽司
君
登壇
〕
森山欽司
22
○
森山欽司
君 ただいま
議題
となりました
食品衛生法
の一部を
改正
する
法律案
について、
社会労働委員会
における
審査
の
経過
並びに結果を御
報告
申し上げます。
本案
は、近年、農薬による
食品
の
汚染
、
食品添加物
の
安全性等食品
に関する多くの問題が提起され、
国民
の重大な関心事となっている一方、
現行
の
食品衛生法
によっては、必ずしも十分に対応できない面もあるため、
食品
の
安全確保
、
営業者責任
の強化、
検査制度
の
充実等
、
所要
の
改正
を行なおうとするもので、そのおもな
内容
は、 第一に、
安全性
に疑念のある
食品等
につき、販売の
禁止等
の
規制
を強化し、
厚生大臣
及び
都道府県知事
は、それぞれ、
営業者
が順守すべき
措置
に関し基準を定める等、
営業者責任
を強化すること。 第二に、必要に応じ
製品検査
を受けることを命ずることができる等、
検査制度
の改善を行なうとともに、新たに
指定検査機関
の
制度
を設けること。 第三に、
食品等
に関する
表示制度
を整備するとともに、広告についても
公衆衛生
の見地から必要な
規制
を行ない、かつ、
野菜等
の
洗浄剤
の規格を定めることのほか、
所要
の
規定
を整備すること。等であります。
本案
は、四月二十八
日本委員会
に付託となり、本日の
委員会
において
質疑
を終了し、
採決
の結果、
原案
のとおり可決すべきものと議決した次第であります。 なお、
本案
に対し、
附帯決議
を付することに決しました。 以上、御
報告
申し上げます。(
拍手
)
—————————————
船田中
23
○
議長
(
船田
中君)
採決
いたします。
本案
は
委員長報告
のとおり決するに御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
船田中
24
○
議長
(
船田
中君) 御
異議
なしと認めます。よって、
本案
は
委員長報告
のとおり可決いたしました。
————◇—————
飛鳥地方
における
歴史的風土
及び
文化財
の
保存等
に必要な
資金
に発てるための
寄附金つき郵便葉書等
の
発行
の
特例
に関する
法律案
(
加藤常太郎
君外十五名
提出
)
藤波孝生
25
○
藤波孝生
君
議事日程追加
の
緊急動議
を
提出
いたします。 すなわち、この際、
加藤常太郎
君外十五名
提出
、
飛鳥地方
における
歴史的風土
及び
文化財
の
保存等
に必要な
資金
に充てるための
寄附金つき郵便葉書等
の
発行
の
特例
に関する
法律案
を
議題
となし、
委員長
の
報告
を求め、その
審議
を進められんことを望みます。
船田中
26
○
議長
(
船田
中君)
藤波孝生
君の
動議
に御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
船田中
27
○
議長
(
船田
中君) 御
異議
なしと認めます。よって、
日程
は追加せられました。
飛鳥地方
における
歴史的風土
及び
文化財
の
保存等
に必要な
資金
に充てるための
寄附金つき郵便葉書等
の
発行
の
特例
に関する
法律案
を
議題
といたします。
船田中
28
○
議長
(
船田
中君)
委員長
の
報告
を求めます。
逓信委員長高橋清一郎
君。
—————————————
〔
報告書
は
本号末尾
に
掲載
〕
—————————————
〔
高橋清一郎
君
登壇
〕
高橋清一郎
29
○
高橋清一郎
君 ただいま
議題
となりました
加藤常太郎
君外十五名
提出
にかかる、
飛鳥地方
における
歴史的風土
及び
文化財
の
保存等
に必要な
資金
に充てるための
寄付金つき郵便葉書等
の
発行
の
特例
に関する
法律案
につきまして、
逓信委員会
における
審査
の
経過
並びに結果を御
報告
申し上げます。
本案
は、
飛鳥地方
における
歴史的風上
及び
文化財
が
わが国古代
の貴重な
歴史的文化的遺産
であることにかんがみ、その
保存等
に関する
事業
の円滑な実施をはかるため、
当該事業
を行なっている
飛鳥保存財団
が必要とする
資金
の一部に充てることを
寄附目的
として、
寄附金つき郵便切手
を
発行
することができるようにするものであって、
お年玉つき郵便葉書
及び
寄附金つき郵便葉書等
の発売並びに
寄附金
の処理に関する
法律
の
特例
を定めるものであります。 なお、この
法律
は、
公布
の日から施行することとしております。
本案
は、
自由民主党
、
日本社会党
、公明党及び民社党の四
党共同提案
にかかるもので、六月十六日当
委員会
に付託され、同一
提出者
を代表して
小渕恵三
君から
提案理由
の
説明
を聴取した後、
水野清
君から
補足説明
があり、
質疑
、討論もなく、直ちに
採決
の結果、
本案
は
賛成
多数をもって
原案
のとおり可決すべきものと決した次第であります。 以上、御
報告
申し上げます。(
拍手
)
—————————————
船田中
30
○
議長
(
船田
中君)
採決
いたします。
本案
の
委員長
の
報告
は可決であります。
本案
を
委員長報告
のとおり決するに
賛成
の
諸君
の
起立
を求めます。 〔
賛成者起立
〕
船田中
31
○
議長
(
船田
中君)
起立
多数。よって、
本案
は
委員長報告
のとおり可決いたしました。
————◇—————
宅地建物取引業法
の一部を
改正
する
法律案
(
建設委員長提出
)
藤波孝生
32
○
藤波孝生
君
議事日程追加
の
緊急動議
を
提出
いたします。 すなわち、
建設委員長提出
、
宅地建物取引業法
の一部を
改正
する
法律案
は、
委員会
の
審査
を省略してこの際これを上程し、その
審議
を進められんことを望みます。
船田中
33
○
議長
(
船田
中君)
藤波孝生
君の
動議
に御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
船田中
34
○
議長
(
船田
中君) 御
異議
なしと認めます。よって、
日程
は追加せられました。
宅地建物取引業法
の一部を
改正
する
法律案
を
議題
といたします。
船田中
35
○
議長
(
船田
中君)
委員長
の
趣旨弁明
を許します。
建設委員長亀山孝一
君。 〔
亀山孝一
君
登壇
〕
亀山孝一
36
○
亀山孝一
君 ただいま
議題
となりました
宅地建物取引業法
の一部を
改正
する
法律案
につきまして、その
提案
の
趣旨
を御
説明
申し上げます。 昨年の第六十五回
国会
におきまして、
宅地建物取引業法
の一部
改正
が行なわれ、
マンション分譲等
の、いわゆる青田売りに伴う前金の
保全措置等
が講ぜられたのでありますが、その際、これらの
改正
規定
のみでは複雑な不動産取引における消費者の保護をはかるには不十分であるとして、
現行
の営業保証金
制度
等を抜本的に検討し、適切妥当な損害補てん
制度
のすみやかな確立が強く望まれたのであります。
本案
は、以上のような経緯のもとに、できる限り消費者の利益を保護するため、必要な改善
措置
を講じようとするもので、おもな
内容
は次のとおりであります。 第一は、営業保証金の額を五倍に引き上げ、主たる事務所については五十万円、その他の事務所については、事務所ごとに二十五万円としております。 第二は、建設大臣が指定する宅地建物取引業保証協会は、消費者の社員に対する苦情の解決、宅地建物取引業の従事者に対する研修及び社員との取引によって生じた消費者の債権に関し、営業保証金相当額の範囲内で弁済する業務を行なうものとし、社員は、
改正
前の営業保証金相当額の弁済業務保証金分担金を協会に納付することにより、営業保証金の供託を要しないこととしております。 なお、協会は、社員の破産等に備えるための
措置
として、社員が消費者から受領する支払金、預り金の返還債務について、社員と連帯して保証することができることとしております。 第三は、宅地建物取引業者は、あらかじめ消費者に対し、協会の社員であるかどうか、また支払金、預り金の保証
措置
等の
説明
をしなければならないこととしております。 以上が
提案
の
趣旨
であります。 何とぞすみやかに御可決くださいますようにお願いを申し上げます。(
拍手
)
—————————————
船田中
37
○
議長
(
船田
中君)
採決
いたします。
本案
を可決するに御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
船田中
38
○
議長
(
船田
中君) 御
異議
なしと認めます。よって、
本案
は可決いたしました。
————◇—————
自然環境保全法案
(
内閣提出
)
藤波孝生
39
○
藤波孝生
君
議事日程追加
の
緊急動議
を
提出
いたします。 すなわち、この際、
内閣提出
、同然環境保全法案を
議題
となし、
委員長
の
報告
を求め、その
審議
を進められんことを望みます。
船田中
40
○
議長
(
船田
中君)
藤波孝生
君の
動議
に御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
船田中
41
○
議長
(
船田
中君) 御
異議
なしと認めます。よって、
日程
は追加せられました。
自然環境保全法案
を
議題
といたします。
船田中
42
○
議長
(
船田
中君)
委員長
の
報告
を求めます。公害対策並びに環境保全特別
委員長
田中武夫
君。
—————————————
〔
報告書
は
本号末尾
に
掲載
〕
—————————————
〔
田中武夫
君
登壇
〕
田中武夫
43
○
田中武夫
君 ただいま
議題
となりました
内閣提出
、
自然環境保全法案
について、公害対策並びに環境保全
特別委員会
における
審査
の
経過
並びに結果について御
報告
申し上げます。 近年における経済の飛躍的拡大等によって、
わが国
の四季おりおりの良好な環境が、無秩序な開
発行
為によって随所で破壊され、人間環境の悪化が進行しておりますが、人が健康で文化的な
生活
を享受するためには、経済や物質的な豊かさのみならず、自然環境を確保することが不可欠であり、
本案
は、基本理念その他自然環境の保全に関して基本となる事項を定めるとともに、地域の実情に即した自然環境の保全のための
措置
を講じて、自然環境の適正な保全を総合的に推進しようとするものであります。 その
内容
について申し上げますと、 第一に、自然環境の保全の基本理念を定めるほか、国、
地方公共団体
、
事業
者等の責務を明らかにし、さらに、国は、自然環境の保全をはかるための基本方針を定め、総合的な自然環境の保全行政を推進するものといたしております。 第二に、環境庁長官は、人の活動によって影響を受けることなく原生の状態を維持している土地のうち、一定の地域を原生自然環境保全地域として指定するとともに、建築、工作物の設置をはじめ、落枝、落葉の採取行為に至るまで自然環境を破壊するおそれのある行為を原則として禁止し、人為が加えられることによって原生の自然環境が破壊されることのないようきびしく
規制
するとともに、特に必要のある地域については、その地域への立ち入りについても制限を加えることといたしております。 第三に、環境庁長官は、南山性植生または亜高山性植生やすぐれた天然林が相当部分を占める森林の区域など良好な自然環境を有する地域を自然環境保全地域として指定しますとともに、この地域の自然環境を保全するための
規制
または施策に関する保全計画を策定し、この保全計画に基づいて、自然環境保全地域内に特別地図または海中特別地区を設け、これらの地区内で行なわれる建築、工作物の
設置等
一定の行為については、環境庁長官の許可を受けなければならないものとすることといたしております。 第四に、都道府県は、国が指定した自然環境保全地域に準ずる土地の区域で、当該区域の自然環境を保全することが特に必要なものを都道府県自然環境保全地域として指定することができることとし、この地域内においては、国の特別地区、野生動植物保護地区の
規制
の範囲内で、当該地域の自然環境を保全するために必要な
規制
を加えることができるものとして、現在多数の道県において制定済みの自然保護条例の法的根拠を明確にすることにより、国及び都道府県が相協力して自然環境の保全を総合的にはかることができるよう
措置
することといたしております。 次に、
本案
の
審査
の
経過
について申し上げます。
本案
は、去る六月九
日本委員会
に付討され、同月十三日に大石環境庁長官より
提案理由
の
説明
を聴取し、以後、慎重に
審議
を行ないましたが、かくて、本日
質疑
を終了し、次いで、
委員長
より、
本案
に対して、基礎調査の実施、知識の普及及び地方債についての配慮等についての修正案を
提出
いたしましたが、次いで、
採決
の結果、
本案
は修正議決すべきものと決した次第であります。 なお、
本案
に対し、
自由民主党
、
日本社会党
、公明党及び民社党の四
党共同提案
にかかる
附帯決議
を付するに決しました。 以上、御
報告
申し上げます。(
拍手
)
船田中
44
○
議長
(
船田
中君)
採決
いたします。
本案
の
委員長
の
報告
は修正であります。
本案
は
委員長報告
のとおり決するに御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
船田中
45
○
議長
(
船田
中君) 御
異議
なしと認めます。よって、
本案
は
委員長報告
のとおり決しました。
————◇—————
船田中
46
○
議長
(
船田
中君) この際、暫時休憩いたします。 午後二時四十三分休憩
————◇—————
午後十一時四分
開議
船田中
47
○
議長
(
船田
中君) 休憩前に引き続き
会議
を開きます。
————◇—————
ポリ塩化ビフェニール
汚染
対策に関する
決議案
(
田中武夫
君外十六名
提出
) (
委員会
審査
省略要求
案件
)
藤波孝生
48
○
藤波孝生
君
議事日程追加
の
緊急動議
を
提出
いたします。 すなわち、
田中武夫
君外十六名
提出
、ポリ塩化ビフェニール
汚染
対策に関する
決議案
は、
提出者
の要求のとおり
委員会
の
審査
を省略してこの際これを上程し、その
審議
を進められんことを望みます。
船田中
49
○
議長
(
船田
中君)
藤波孝生
君の
動議
に御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
船田中
50
○
議長
(
船田
中君) 御
異議
なしと認めます。よって、
日程
は追加せられました。 ポリ塩化ビフェニール
汚染
対策に関する
決議案
を
議題
といたします。
船田中
51
○
議長
(
船田
中君)
提出者
の
趣旨弁明
を許します。始関伊平君。 〔始関伊平君
登壇
〕
始関伊平
52
○始関伊平君 私は、
自由民主党
、
日本社会党
、公明党及び民社党を代表しまして、ただいま
議題
となりましたポリ塩化ビフェニール
汚染
対策に関する
決議案
につき、
趣旨弁明
を行なわんとするものであります。 まず最初に、
決議案
の案文を朗読いたします。 ポリ塩化ビフェニール
汚染
対策に関する
決議案
ポリ塩化ビフェニール(PCB)
汚染
の人体に及ぼす影響は、現在、世界的に重大な問題となっているが、
わが国
においても政府による諸般の対策にもかかわらず、過去の生産、流通面の実体からみて、さらに被害を受けることが予想されており、
国民
生活
に不安を与えている。 ついては、政府は、次の諸点につき早急に適切な
措置
を講ずべきである。 一 PCB
汚染
について実態をは握するとともに
汚染
機構、人体影響等の解明並びに分析方法、処分方法等の技術開発に努めること。 二 PCBに関する各種基準の設定を行なう必要があるが、その蓄積性等の特性にかんがみ十分な検討をすること。 三 PCBの製造、新規使用を禁止し、例外的使用の際は、完全な回収を義務づけること。 四 使用ずみのPCB及びPCB使用製品は、関係者の責任において極力回収するよう指導するとともに、すでに発生している
汚染
事態に対し、適切な対策を講ずるよう指導すること。 五 回収されたPCBの処理については、二次公害の防止に十分留意するとともに、専焼炉等の研究、開発、設置に努めること。 六 PCB代替品、PCB類似品、その他人体に影響を及ぼすおそれのある化学物質による製品の使用、販売に際しては、その成分を
一般
に公開せしめる等その被害の防止を図るための
所要
の
措置
を講ずること。 七 研究開発にあたっては、プロジェクトチームの
設置等
広範な分野の研究開発能力の有機的連けいを図るとともに責任体制を明確にし、その総合的な推進を図ること。 八 PCBに類する工業原料に関しても、PCBの人体に対する悪影響が危ぐされている現状にかんがみ、同種被害の発生を未然に防止する等のため、法制化等万全の
措置
を検討すること。 以上であります。 まず、PCBによる河川、湖沼、海洋及び魚介数等の
汚染
が進んでいることが各方面から
報告
されており、PCBの特性にかんがみ、その環境
汚染
を通じて人の健康に与える影響がいまや重大な問題となってきております。 このような事態に有効に対処するためには、政府が各種の施策を有機的な関連のもとに総合的に実施することが切望され、なかんずく、この
決議案
に掲げた諸事項については、早急にその具体化を進めることを求めるものであります。 PCBが環境
汚染
を通じて人体に与える影響については、まだ未解明な点が多いのでありますが、カネミ油症事件の悲惨な事例にかんがみれば、何よりもまず実施すべきことは、その
安全性
が明らかにならない限り、製造、使用を原則として禁止する
措置
をとることであり、また、すでに使用されたものにあっても、極力回収の努力が払われるべきであります。政府においては、すでにこれらの
措置
を逐次とってきたと聞いておりますが、さらにその実施にあたっては万全を期せられんことを要請いたします。 また、PCBが回収されても、これの焼却等処分の段階で大気
汚染
その他二次的に
汚染
をもたらすようなことがないよう、処理にあたって適切な
措置
をとるとともに、PCBを含む故紙の專焼炉の開発とその設置を促進することが必要であり、これらの
措置
についても格段の努力を求めるものであります。 また、このPCB
汚染
問題の困難さは、その
汚染
のメカニズムや人体影響について未解明な点が多く、しかも、
汚染
の分析方法や処分方法すら未確立であることであり、PCB
汚染
防止対策を有効に実施するためには、一日も早くこれらの研究開発を進めることが切望されます。 以上の研究開発にあたって、プロジェクトチームの
設置等
、広範な分野の研究開発の有機的連携をはかるとともに、責任体制を明確にし、その総合的な推進をはかることが必要であります。 そして、これらの総合的な研究開発の成果をも踏まえつつ、排水基準の設定、
食品
安全基準の設定を進めることにより、
汚染
による被害を未然に防止することが肝要であり、政府においては早急にその検討を進められることを求めます。 次に、このようなPCB
汚染
問題は、PCB以外にも、新しい製品の実用化に伴い、このような問題を再び起こすおそれなしとしないという警告として受けとめるべきものと考えます。 したがって、PCBの製造、使用の中止に伴って開発されるPCB代替品、PCB類似品、その他人体に影響を及ぼすおそれのある化学物質については、人体影響について十分な分析を行なうとともに、これらの製品の使用、販売に際しては、その成分を
一般
に公開せしめる等、その被害の防止をはかるための
所要
の指貫を講ずることとすべきであります。さらに、PCBに類する残留性、蓄積性の高い工業原料については、同様の問題が生じ得ない保証はないので、PCB問題のような事態を再び引き起こすことのないよう、未然防止
措置
について、法制化も含め、検討を進めるべきであります。 政府においては、これらの諸点について伊急にその具体化をはかるよう要請いたします。 何とぞ全員の御賛同をお願い申し上げまして、
提案
趣旨
の
説明
にかえます。(
拍手
)
—————————————
船田中
53
○
議長
(
船田
中君)
採決
いたします。
本案
を可決するに御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
船田中
54
○
議長
(
船田
中君) 御
異議
なしと認めます。よって、
本案
は可決いたしました。 この際、大石国務大臣から発言を求められております。これを許します。国務大臣大石武一君。 〔国務大臣大石武一君
登壇
〕
大石武一
55
○国務大臣(大石武一君) ただいまPCB
汚染
対策の決議がございました。政府といたしましても、その決議の御
趣旨
を十分に尊重して、
全力
をあげてPCB
汚染
対策に取り組みまして、早急に成果をあげてまいる決意でございます。(
拍手
)
————◇—————
消防法等
の一部を
改正
する
法律案
(
内閣提出
、
参議院送付
)
藤波孝生
56
○
藤波孝生
君
議事日程追加
の
緊急動議
を
提出
いたします。 すなわち、この際、
内閣提出
、
参議院送付
、
消防法等
の一部を
改正
する
法律案
を
議題
となし、
委員長
の
報告
を求め、その
審議
を進められんことを望みます。
船田中
57
○
議長
(
船田
中君)
藤波孝生
君の
動議
に御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
船田中
58
○
議長
(
船田
中君) 御
異議
なしと認めます。よって、
日程
は追加せられました。
消防法等
の一部を
改正
する
法律案
を
議題
といたします。
船田中
59
○
議長
(
船田
中君)
委員長
の
報告
を求めます。地方行政
委員長
大野市郎君。
—————————————
〔
報告書
は
本号末尾
に
掲載
〕
—————————————
〔大野市郎君
登壇
〕
大野市郎
60
○大野市郎君 ただいま
議題
となりました
消防法等
の一部を
改正
する
法律案
につきまして、地方行政
委員会
における
審査
の
経過
及び結果を御
報告
申し上げます。
本案
は、 第一に、旅館、ホテル等における防炎物品の普及をはかるため、防炎性能を有するカーテンなどを防炎物品として販売する際等には、その旨を表示することを義務づけることとし、もって防火
規制
のより一そうの徹底を期そうとするものであります。 なお、防炎
規制
の
制度
の施行の際、すなわち、
昭和
四十四年四月一日、現に使用されている物品には適用しないこととされておりましたのを、今回改めて、これらの物品に対しても、
昭和
四十八年七月一日から全面的に防炎
規制
を適用することとしております。 第二に、公務上の災害を受けた非常勤消防団員等の
生活
の安定と福祉のより一そうの向上をはかるため、非常勤の消防団員及び水防団員について福祉
施設
の
制度
を創設し、消防団員等公務災害補償等共済基金が、市町村または水害予防組合にかわって福祉
施設
を実施することとしております。
本案
は、参議院先議でありまして、四月二十四
日本委員会
に付託され、六月六日渡海
自治大臣
より
提案理由
の
説明
を聴取し、以来、
本案
はもとより、消防行政全般にわたって慎重に
審査
を行ないました。 本日
質疑
を終了し、討論の
申し出
もなく、
採決
を行ないましたところ、
本案
は
全会一致
をもって
原案
のとおり可決すべきものと決しました。 なお、
本案
に対し、
自由民主党
、
日本社会党
、公明党及び民社党の四
党共同提案
により、消防体制の近代化と消防力の充実強化を
趣旨
とする
附帯決議
を付することに決しました。 以上、御
報告
申し上げます。(
拍手
)
—————————————
船田中
61
○
議長
(
船田
中君)
採決
いたします。
本案
は
委員長報告
のとおり決するに御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
船田中
62
○
議長
(
船田
中君) 御
異議
なしと認めます。よって、
本案
は
委員長報告
のとおり可決いたしました。
————◇—————
元満州農産物検査所職員に対する
恩給法等適用
に関する
請願外
千四百八十三
請願
藤波孝生
63
○
藤波孝生
君
議事日程追加
の
緊急動議
を
提出
いたします。 すなわち、この際、本日
委員会
の
審査
を終了した元満州農産物検査所職員に対する
恩給法等適用
に関する
請願外
千四百八十三
請願
を一括して
議題
となし、その
審議
を進められんことを望みます。
船田中
64
○
議長
(
船田
中君)
藤波孝生
君の
動議
に御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
船田中
65
○
議長
(
船田
中君) 御
異議
なしと認めます。よって、
日程
は追加せられました。 元満州農産物検査所職員に対する
恩給法等適用
に関する
請願外
千四百八十三
請願
を一挿して
議題
といたします。
—————————————
〔
報告書
は
会議
録追録に
掲載
〕
—————————————
船田中
66
○
議長
(
船田
中君) これより
採決
に入ります。 まず、世界連邦建設に関する
請願
、及び北方領土復帰
実現
に関する
請願
の二
請願
は
委員長
の
報告
を省略して採択するに
賛成
の
諸君
の
起立
を求めます。 〔
賛成者起立
〕
船田中
67
○
議長
(
船田
中君)
起立
多数。よって、さよう決定いたしました。 次に、ただいま採択いたしました
請願
を除く他の千四百八十二
請願
は
委員長
の
報告
を省略して採択するに御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
船田中
68
○
議長
(
船田
中君) 御
異議
なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
————◇—————
委員会
の閉会中
審査
に関する件
船田中
69
○
議長
(
船田
中君) おはかりいたします。 十六
常任委員会
中、
懲罰委員会
を除く
内閣委員会
外十四
常任委員会
並びに
災害対策特別委員会
外七
特別委員会
から、閉会中
審査
いたしたいとの
申し出
があります。
船田中
70
○
議長
(
船田
中君) 各
委員会
から
申し出
のあった
案件
中、まず、
内閣委員会
の
申し出
に係る行政管理庁設置法等の一部を
改正
する
法律案
、労働省設置法の一部を
改正
する
法律案
、及び防衛庁職員給与法の一部を
改正
する
法律案
は、同
委員会
において閉会中
審査
するに
賛成
の
諸君
の
起立
を求めます。 〔
賛成者起立
〕
船田中
71
○
議長
(
船田
中君)
起立
多数。よって、さよう決定いたしました。 次に、大蔵
委員会
の
申し出
に係る国際経済環境の改善に資するための乗用自動車に対する物品税の
特例
に関する
法律案
は、同
委員会
において閉会中
審査
するに
賛成
の
諸君
の
起立
を求めます。 〔
賛成者起立
〕
船田中
72
○
議長
(
船田
中君)
起立
多数。よって、さよう決定いたしました。 次に、ただいま閉会中
審査
するに決定いたしました
案件
を除く他の
案件
について、各
委員会
において
申し出
のとおり閉会中
審査
するに御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
船田中
73
○
議長
(
船田
中君) 御
異議
なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
————◇—————
船田中
74
○
議長
(
船田
中君)
諸君
、第六十八回
国会
は本日をもって終了いたします。 今
国会
が昨年十二月二十九日に召集されて以来の長期間にわたる
諸君
の御労苦に対して敬意を表するとともに、
議長
に寄せられた御協力に感謝の意を表する次第であります。
諸君
におかれては、御自愛の上、一そう御活躍あらんことを切望してやみません。(
拍手
)
————◇—————
船田中
75
○
議長
(
船田
中君) これにて散会いたします。 午後十一時二十一分散会
————◇—————
出席国務大臣 法 務 大 臣 前尾繁三郎君 文 部 大 臣 高見 三郎君 厚 生 大 臣 斎藤 昇君 郵 政 大 臣 廣瀬 正雄君 建 設 大 臣 西村 英一君 自 治 大 臣 渡海元三郎君 国 務 大 臣 大石 武一君 国 務 大 臣 山中 貞則君
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