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小林(信)
委員 見解と私お聞きしたのですが、私の
考え方は、どこに問題点があったか、その子供をむざむざ死なせなくてもよかったんじゃないかという点をお聞きしたかったわけでありますが、そういう点にはあまりお触れにならない。私は、先ほどから申し上げております
健康管理という命題で、たいへんに力を入れておるようでありますが、
審議会の御
意向を聞くというふうなことに重点を置いて、実際の
現実というものはあまりお
考えになっておらない。
文部省の
児童、
生徒に対する
健康管理の積極性がない。それがいまのような問題になったのじゃないかと思うのです。医者だって、せっかく——先ほど来話がありましたように、もっと
責任を持つような
条件というものがあれば、けがをしておったのですから、これは絶対安静にしなければいけない、一人でなんか帰しちゃいけませんよという配慮があれば一つの命が助かったわけであります。
まだ私は、そのほかに申し上げたい。そのすべり台でありますが、これは鉄板でできているのです。鉄板をコの字型にして上から下のほうにずっとおろしてあるのですが、その溶接してあるコの始の両わきのかどの部分はみんな破れております。鉄板ですよ。だから子供がすわっていってはだしですべつたような場合に、足がひっかかれば足が必ず裂けます。手も裂けます。だが、がんこなすべり台ですが、そういう状態でもって置かれてあります。私は広島市の養護教諭という資格を持っておいでになる方と一緒に参りまして、その人たちのいろいろな
意見を聞いたのですが、養護婦という資格を持っておればこういうところに気をつけなければならない。いまの鉄板のすべり台の裂けておるものはもちろんであります。そのそばに枯れた植木があるのですが、枯れておりますから子供が行って折りますよ。そうするとその折ったところは非常にとがっています。子供が何かの拍子に飛んできて目を突っつくような場合もあるかもしれぬ。そういう場合には、これは養護婦の
責任として完全に切り取ってしまわなければいけないのだという点も
指摘されました。そういうふうに有資格者の配置というふうなことが欠けておったという点は、これはやはり問題があると思います。
それから、私が発見したのですが、その校舎から便所へ通ずるところに屋根がかけてあります。柱はないのです。便所と校舎をつないである屋根があるのです。その屋根にはシートがかけてあるのです。もうかわらは大部分落ちているのです。そしてその柱は、横の柱ですが、これはもう腐っているのです。あれもいつどさっと落ちるかわからない。校舎は危険校舎です。竹原市の中では最も風格のあるりっぱな校舎ですが、もう相当に腐朽して古びているのです。校長
先生にそういう点を
指摘して、なぜ危険校舎に指定して改築しないのですか。私の県あたりでは、腐朽度がまだ低いからといっても、
地域の人たちは、もっと明るい近代的な校舎にしたいということで危険校舎に指定することを喜んでおるのですが、竹原市は、それどころか、危険校舎であってもこれを改築することができない。いまのような危険な屋根を持った廊下があってもそれをどうすることもできない。いま遊具としてはすべり台が一つです。しかもそのすべり台がいまのような状態です。校長
先生は非常に残念でございますと言っております。これは体育
局長の
責任じゃないかもしれませんが、
文部省の大きい
責任だと思いますよ。
それから私は市長に聞きました。庁舎は非常にりっぱであります。
学校の校舎があの状態ではたいへんふつり合いですねと言いましたら、そのとおりでございます、しかし町村合併をしまして、どうせ永久に使おうとするのだから、これには思い切って金をかけましたが、だからといって
教育を軽視しておるわけじゃありません、だが、私たちの町で一番財政的な問題は、海がもうすべて
公害でもって漁師たちが働くことができない、この人たちに失業手当を自治省は出すなと言うけれども、私の市の状況からすれば、ときに埋め立てするために漁業権を剥奪したというふうなことから、ない財政でございますが、失業手当を出しておる。そういうわけで、いま危険校舎がありましてもそれを改築できないような状況にあるわけです。だから
教育行政も、ただ
文部省だけで
考えている時期じゃないと思うのですよ。そうした
公害の問題から生まれる失業手当の問題、そして
地方財政は苦しくなってきておる。だから危険校舎であってもこれを改築することができない。養護教諭の配置ということは、これはそれに該当するかどうかわかりませんけれども、そういういろいろな事情をやはり総合的に検討していかなければ一つの命を大事にすることは私は不可能だと思います。命が大事だという中で、そういうふうに軽視されておる点を私は竹原市に行って強く感じてきたのですが、これは初中
局長のほうから養護婦の問題についてはたびたび伺っておりますので、一日も早く
充実をしなければ、
大臣の
所信表明の中にこんなことはうたえない。できるならこんなものは撤回してほしいということを私は言いたいのです。
それにつけても、先ほど次官からお話がございましたが、いまの
学校医のあり方、養護教諭の配置の問題、それから
プールの問題ではどれくらいのパーセントが完備されたかまだお聞きすることができませんが、これらも、いまの状況からすれば何年間にこれを
解消するかぐらいの
計画が私は必要だと思うのですよ。それに対する補助が、次官は三分の一を希望しておられるようでありますが、ただ保健という面からでなく、
公害の影響というものを
考えれば、もっと私は額はふやさなければいけないと思うのですが、百二十万円から五割増しにしてもこれは百八十万円です。これではやはり
地方財政の中では、
年度計画で何年間に
解消するという積極的なものは私は出てこないと思うのですが、この点もどういうふうにお
考えになるか、
責任の立場からお答え願いたいと思います。次官からお願いしたいと思います。