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石川委員 いまの数量が人の口の中に幾ら入るかということは、これはちょっと議論の余地がありそうですから、私も
検討いたしますけれ
ども、たとえば過酸化水素なんかは水素と酸素に分解されてしまうからいいのだということで許可されておりますけれ
ども、これは過酸化水素のままで残るということを学者が証明しておるのですね。これなんかも非常に危険だということになっております。それから加工分解の過程でやるのだからいいじゃないか、それは口に入らないという計算になっておりますが、それも食品のほうにどうしても多少入らざるを得ないというようなこともいわれております。
それから、いまの共産主義国でも除々にそういうことを
検討し始めているということはありますけれ
ども、私は社会党だから、社会主義を全面的に謳歌しようなんという、そういうけちな考えは毛頭ございません。しかし、少なくとも製薬業者の利益のためにばんばん許可をしていこうという体制にはない。ほとんど現在の時点では許可になっておらないということも、これまた事実であります。そういうことでありますから、よほどの慎重な
検討の結果でなければ許可にならぬであろう。これから用いるにしても、相当こういうことについては万全の注意を払うということだけはいえる。日本の場合はまず許可するのですよ。まず許可をして、何か問題ができたら、何とかすればいいのだ、そこまで考えていないかもしれないけれ
ども、結果的にそうなっている。こういう体制はいけないと私は言っているのです。
それで、もう時間が幾らもなくなってしまって、非常に申し上げたいことはたくさんあるのですけれ
ども、
一つだけ具体的に申し上げますと、ニトロフラン誘導体の問題であります。これはとうふにはみんな入っています。大体三分の二は使っておりますね。あまり言うと、とうふが売れなくなっちゃうからという心配があるのですよ。とうふ、やっこどうふを食うのは日本の味だと言って食っているが、私が注意するのは、ニトロフラン誘導体が入っているから気をつけたほうがいいよと言うのです。これはなぜこんな
ものが許可になったのだろうかという感じがしてならないのです。
さっきと同じように、またはぐらかした
答弁になってしまうと思うけれ
ども、これについてはアメリカあたりの実験でもこういうことになっていますね。二〇・一マイクログラム/ミリリットルでも菌が死ぬという、非常な殺菌性がある。皮膚炎を起こす。肺浸潤を起こす。アルコールその他の六つの食品との併用は危険である。精子を減少させる。溶血性貧血を起こす。妊婦に安全というデータがない。これだけのデータがアメリカから出されております。それから、これを許可されるときのいきさつが非常に私は不満なんですけれ
ども、十人の学者が集まっていろいろこれについて
検討を加えましたね。そのときに、これはいま言ったような条件とはまた違った条件でこれは相当
検討しなければならないということになっておったはずなんです。たとえば、現在までの毒性試験では指定することはできない。発ガン試験を行なわなければならない。肝臓が一年で二倍に肥大するけれ
ども、二倍、三倍になってから発ガンすることがあり得る。途中で死亡した動物の観察を行なっていない。それから投与量の適切なところが抜けている。その他、生殖腺その他に対し、あるいは尿の試験なんかに対し、相当の危険性がある。こういうことを日本の学者がまずニトロフラン誘導体の研究で十人ばかりやって、そういう
検討をしたのが、そのあと一年ばかりもたたないうちに三人ばかり集まって許可しちゃったのです。どういういきさつかわからない。これは〇・四グラムでもってもう致死量ですから、劇物に近い。でありますから、これは私の中学校の一年先輩の郡司さんという方が、やはり私と同じ水戸っぽですから、当たるを幸い、とにかく食品添加物については、これはたいへんなことだというので懸命に努力して、
厚生省にも製薬会社にも
ものすごくかみついています。相当憎まれているんでしょう。NETのアフタヌーンショーに出て、これは水に溶けないからアルコールで溶かしますよ、量も少し多くしますよということで金魚の中に入れた。入れたら金魚は目の前でばたばた死んでしまった。そうすると製薬会社が、これはたいへんだというので告訴して、裁判で争われることになっていますから、私はそのことについて触れたいとは思わないのですけれ
ども、その後いろいろな人に聞いてみると、アルコールで死んだというけれ
ども、アルコールで金魚を殺そうと思ったら、六〇%なければ金魚は死なないそうです。ですからニトロフラン誘導体で即死したことは明らかだ。しかもこれは事前に了解を得てやっている。こういう迫害の手が伸びて、ああいう純朴な人がペテン師みたいな扱いを受けることはまことに慨嘆にたえない。
非常に問題になるので、その根源にさかのぼって、ニトロフラン誘導体という
もの、こんな
ものか許可になる
——ここに写真も持ってきておりますけれ
ども、とうふ屋さんの手が、皮膚が荒れてぼろぼろになってしまうんですね。皮膚がぽろぽろになるような
ものを人間が飲んでいいなんということはないのです。ところがこの使用法には、皮膚が荒れる危険性があるから注意して使えということが書いてあるから、注意して使わなかったのが悪いんだというんでしょう。しかし
先ほどたとえば中性洗剤の話がありましたけれ
ども、皮膚が荒れることは確かです。しかしあれは飲む
ものではないのです。またニトロフラン誘導体のように皮膚を荒らすということにはならない。ところがこれについては絶対にだいじょうぶだということを言い張って、あなた方は聞かないのですけれ
ども、私はここに荒れた手の写真を持ってきておりますが、とうふ屋さんがぞっとしております。もうニトロフラン誘導体を使わない、手がめちゃめちゃに荒れてしまっている。こんなひどい
ものがどんどん許可になって、誘導パラフィンだとか過酸化ベンゾイルだとか、そういう
ものが許可されておって、しかもこれから
検討しますということでは、どう考えてもちょっとおそ過ぎるのではないか。私はたいへんな問題だと思っております。
〔山下(徳)
委員長代理退席、
委員長着席〕
それから話は違いますけれ
ども、これは前にも示したことがありますが、読売、朝日、毎日
——コカコーラ、全然添加物は便っておりません。これは問題の次元が違いますよ。チクロは便っておりません。私の調べたところでは、添加物は四つ使っております。特に燐酸の許可というのは、コカコーラが入ってくる寸前に許可されている。燐酸は、御承知のようにカルシウムを破壊します。ネズミの実験では、六カ月で完全に歯がなくなってしまいます。これにはカフェインが入っています。こういう
ものが、コカコーラが入ってくる前にいかにも政治的に許可されている。言語道断だと思うのです。こういうように、いまの厚生行政の、食品添加物の認可の姿勢という
ものには根本的に私は疑いを持たざるを得ない。だからいままでの
ものにさかのぼって全部手直しをするのだというふうなことでは間に合わない。そこで私の個人の意見でありますが、これは参議院のほうを賛成で通ってきたというので、私個人がとやかく言ってもしかたがないのでありますけれ
ども、いままでの許可を全部取り消して出直せ、こういうことでなければ日本人の健康を
ほんとうに守るということにはなり得ないのじゃないか、私はこう痛感いたしておるわけです。このほか申し上げたら、切りがないのですよ。幾らでもあるのです。こういう点、きょうは
大臣が一人もいないので張り合いがないのですけれ
ども、厚生次官、どうお考えになりますか。