○後藤
委員 いままでの経過を踏まえながら話があったわけですが、
労働大臣には何べんも言っておりますから、官房長官
中心に私は言うわけですが、国として労働組合法があり、労調法があり、労働
基準法があり、公務員
関係には公務員法がある。公労協
関係にはそれぞれ
企業の
法律がある。それに基づいて労使の問題というのは解決されておると、私は
考えておるわけなんです。いわゆる労働三法適用の組合はこの
法律に基づいて労使の問題については解決しなさいよというのが、
法律の趣旨だと私は
考えておるわけです。ところが、いま申し上げました政労協
関係につきましては、予算の
関係その他がいろいろあって、いわゆる内示がないことには、いかに労組法の適用の組合でありましても、団体交渉をやっても、全然ゼロ回答。中央労働
委員会に提訴しましても、
理事者側のほうでは拒否をする。この拒否をするというのは、政府のほうの
姿勢によって拒否をしておるわけなんです。
大蔵省のほうがものを言ってくれぬ。あるいは、政府のほうがそういうような
姿勢になっておらぬ。ですから、われら各
企業の
理事者がものを言ったところで全然前進をしないから中央労働
委員会のあっせんはお断わりしますと、全部大体そういう
姿勢なんです。このことが、官房長官、一体まともなやり方でしょうか。そこを私はあなたに聞きたいわけなんです。政府の都合によって
法律を都合よく動かしていく。いかなることがあろうとも、労組法の適用の組合なら、労使の間でやはり自主的に団体交渉をやって、今次春闘は春闘の時期において解決をしていく、公務員なら人事院勧告の時期を待つ、公労協なら公労委なり仲裁
委員会に持っていく、そういう道筋ができておると思うんです。一体なぜ――政労協の組合だけが、公務員でもないのに、公務員の人事院の勧告が出なければ解決しない。その間何回となしに
ストライキが行なわれる。先ほど言いましたように、二十七、二十八日は三十幾つかの組合が
ストライキをやる。これは当然の権利としてやるわけなんです。これを、人事院勧告が出るまでは、内示が出るまではということで、七月、八月、年内一ぱい引っぱっていく。こんな間違ったやり方を直すべきだと思うんです。直さないかぬと思うんです。これも、一年や二年じゃなしに、三年も四年も同じ芸のないことを、同じことを繰り返しておるわけなんです。労働組合のほうも、あるいは各
企業の
理事者のほうとしても、要らぬエネルギーをやはり消費するわけなんです。これはなぜかというと、政府のほうの行政指導が悪いからそうなると私は思うんです。
大蔵省なり政府のほうが、この春闘で解決すべきである、こういう方向で行政指導をしてもらえば、そういう方向で
理事者は進むと思うのです。その腹がまえが政府にないものですから、各
理事者としてもものが脅えぬわけなんです。板ばさみのような形になっておるのが、私はこの政労協
関係の各
理事者じゃないかと思うんです。ですから、いま官房長官はうまく言われましたけれども、私は、今次春闘ではこれは絶対に解決してもらわなければ困るわけなんです。困るどころか、解決してあたりまえだと私は思うんです。解決せぬのがおかしいと思うんです。
法律を無視したやり方だと私は
考えるのです。
そんなら、官房長官にお尋ねしますけれども、今次春闘で政労協
関係の組合のこの賃金問題を解決すると、何か
法律に差しさわるところがあるんですか。解決しないほうが私は
法律に差しさわると思うんです。憲法に引っかかるとか何かに引っかかるというなら、これはまだひとつ
考え方もございますけれども、労働組合法の適用、労調法の適用、労働
基準法の適用等、政労協
関係の各
企業が、
大蔵省なり政府のものの言い方が悪いもんですから、
理事者はどうしても自主的な解決をしないわけなんです。何べん団体交渉をやりましても話が進まぬわけなんです。それなら、公労協なり、今次春闘も大体相場が出てきたところで
理事者に責任を持たして、やればやれると思うんです。そういう腹にあなた方がおなりにならぬところに、毎年毎年同じことを繰り返しておるわけなんです。ですから私は去年もおととしも、あるいはその前の年も、この同じ問題をやったわけなんです、ここの
委員会で。来年は何とか善処いたしましょう、来年は何とか善処いたしましょうといいながら全然善処をしない。前進しないということなんです。だからきょうはぜひひとつ官房長官にも来てもらって、あなたなら一々こまかいことを言わなくても前のいろいろな問題はよく十分御承知だと思いますから、この辺のところで、
法律に従って自主的な団体交渉で春闘を解決すると、そういう方向へ
労働大臣と一緒になってひとつ行政指導していくと、これくらいきっぱりしたものの言い方をしてもらわぬことには、
法律上
考えましても筋の通らぬ話だと私は思うんです。いかがすでか。