○
貝沼委員 さらに
促進をするということでありますが、実際このように
指定していないところがたくさんがけくずれが起こっておるということは、これはもっと時間をかければ詰めることができるのですけれども、まあきょうは詳しいことまでできませんので残念ですが、やはり
指定をする
段階における
指導というものが不備であると私は思うのです。
たとえば、ちょっと例をあげますと、山口県などは、
指定してあるところで
被害があったのは一カ所でありますが、
指定していないところでは九カ所もあっておる。あるいは
高知県でも、
指定してあるところは二カ所で、
指定していないところが七カ所もあっておる。こういうふうに、まるでこれは
数字を逆に間違えたのじゃないかと思うような結果が出ておるわけでありますから、今後ともその辺のところについては十分にひとつ
指導徹底方をお願いしたい、こう思うわけであります。
それから次の問題は、
災害が起こってから金を出して救済するということは、いわばこれはどろなわ式の問題であって、私は、やはり
災害が起こる前に何らかの手が打てなければうそだと思うのです。
日本は
文化国家であるというけれども、実際は、そういう面でいつも
後手後手のことをやっておる。これでは私は非常に残念だと
思います。
そういうところから、まあ一例をあげますと、
気象庁の場合に、
富士山頂にある
レーダー、
気象観測の
レーダーがあるわけでありますが、その
レーダーが最近
送電線が故障して、そして十分な機能を発揮することができない。さらに、
送電線が故障しないまでも、
レーダーをおおいかぶせてあるレドームに、一月ごろから大体五月ごろにかけて、その間ずっと氷が張りついて、そして
レーダーで、そこのところが全然測定できない、観測できない、こういう実情であるわけですね。私は、きょう実は写真を持ってきているのでありますけれども、
あとで見ていただきたいと
思いますが、これをちょっと見ると雲じゃないかと思うくらいですが、全部これは氷がくっついておるのですね。そうしてその
レーダーにかからないところというのは、御存じだと
思いますけれども、どの辺かというと、大体
日本の地図で見まして
四国それから
九州、
中国方面ですね。あの辺のいわゆる九十度に近いところがほとんど
レーダーにかからない。ところが、台湾坊主であるとか、そういう低
気圧というのは、おもにそちらのほうから来るわけでありますから、この
レーダーの問題というのは、私は、
防災という立場から非常に重大な問題がある、こう思うのです。したがって、現在は十分にその機能が発揮できないために、
レーダーは幾らか休ませながら、場合によってはそれを動かしておるようでありますけれども、せっかくつくってあるものがそのまま放置されているようでは、私は非常に残念である。その根本は、やはり
政府自身がそういう基礎的なデータをそろえるところに力を入れていないということが問題であると思うのです。
こういう観点から、私はむしろ大蔵省に聞きたいわけでありますけれども、今後こういう基礎的な資料を提供するところに
思い切って予算措置をする
考えがあるのかどうか、この点を実は聞きたいわけであります。そうして山頂につとめておる職員などを見ますと、山頂で働く人夫賃が一日大体五千円くらいの日当でやっておるにもかかわらず、職員の給料は千幾らと非常に低い。しかも、ここは特別な
気象条件でもあるし、
気圧も低いところでありますから、病人も非常に出る。そうしていまは
送電線が切れたために、結局自家発電をやっておる。その発電機はいつとまるか非常に心配であるといって、気分的にもずいぶん困っておる。私も、以前ずいぶん山の中で発電機を回しながら生活をしたことがありますけれども、その気持ちというのは非常にたいへんなものであります。まして富士山のてっぺんというのはたいへんだと思うのです。したがって、そういうようなところにつとめておる
方々に対して、今後さらに何らかの方法で待遇を改善していく方法はないのか。この二点について、
気象庁と大蔵省両方から伺って終わりたいと
思います。