○浦井
委員 私は
大臣と
意見が違うわけなんです。学者も言っておりますけれ
ども、最近特にそういうことを主張する論文が多く出ておりますけれ
ども、工業
用水を節約させ、原単位を下げる、あるいは再
利用を促進する一番のポイントは、いまのような低料金の工業
用水の補助金政策をやめるべきだ、そうしてもっと工業
用水の料金を上げることだということは、ほとんどの学者の一致した
意見です。だからこれは特にやっていただきたい。それが
一つ。
それからもう
一つ、
上水道の場合、これも項目だけにとどめておきますけれ
ども、もっと阪神地方の下水道の処理をして、その処理水を工業
用水のほうに回すというような努力をする必要があるのではないか。それから、いま八十八・五トンで実際には七十トンといわれておる
河川維持
用水の活用と、水質
保全をもっとがっちりやればもっとやれるはずですから、これをもっとやってほしいということと、それから大きな
ビルであるとか
事業所とか団地、こういうようなところでは
上水道をしいて使わなくてもよい部分が、先ほどから出ておりますが、あります。だから、中水道というようなものをもっと促進するのだ、こういう努力を、四千億円かけるならもっと先にやる。水質
保全の問題は午後の連合審査でやりますから抜かしますけれ
ども、こういうことをやって、そうしてできるだけ取水量をふやさなくても済むような方法を講ずるべきだ。そういう努力を真剣にやってなおかつほんとうに水が足らないのだというようなときにはいろいろな
——結局わからなかったわけですが、
水位低下の問題、こういう
被害が起こらないような範囲内で、十分滋賀県民の納得を得られるような方法で、新しくその事点で取水
計画を立てるべきだというふうに私は思うわけなんです。これは御
意見を伺いたいのですけれ
ども時間がないので、最後に水質
保全の中で重金属の問題についてお尋ねをしたいわけなんです。
ここに写真を持ってきておるわけなんですが、ここに重金属のこの湖底の分布図がある。これは亜鉛ですか、ZN、それからマンガン、それからカドミウムもございます。これは
大臣、ひとつ見ていただきたいのですが。
——きのうの参考人の立川先生も言われておったわけなんですが、その琵琶潮の湖底の重金属の汚染の分布状態を見ますと、
一つは南部の工業地帯からの汚染があるというふうに明らかに思われるわけなんです。ところが一方では、南部と
関係がないと思われるような北湖の姉川の河口のところからずっと時計と逆の方向に回ったところで、カドミウムであるとかあるいは鉛、亜鉛というようなものでよごれておる。そこで私行ってきたわけなんですが、その姉川をさかのぼってみますと、土倉鉱山という鉱山の廃墟があるわけです。これも
大臣、見ていただきたいのですが。
——そこへ行ってみますと、その写真に出ておりますように幽霊屋敷のような、そこに粗末な沈でん池があるわけなんですけれ
ども、その沈でん池は常に、水がたまると穴があいて漏れておる。そしてそれが姉川を伝って琵琶笹湖を汚染させておるというふうなことが一目りょう然であるわけなんです。だから私は
環境庁にひとつよく見ていただきたいと思うわけなんですけれ
ども、この重金属の汚泥、底質の沈でんをそのままほうっておくと、
一つは水にある
程度溶け出るのではないか、イオン化いたしまして。それからもう
一つは、それが水草に付着したり、あるいは食われて、それが小さな魚、大きな魚、鳥、人間というように、ちょうどPCBと同じような形で、結局は人間のからだに蓄積をしていくのではないか。こういうことで、早急にその対策を講じなければならぬ。だから、ぜひ
琵琶湖の
湖岸にあるいは滋賀県内にありますところの鉱山、廃鉱、こういうようなものの調査をやっていただいて、そしてそういう重金属の流入の防止をやっていただかなければならぬし、それと同時に南のほうの工場の排水規制、これもいままでのようないわゆるPPM方式ではだめです。
環境庁も考えておられるような総量規制の方向でぜひやっていただきたい。そしてヘドロのしゅんせつも、これは漁業に全く害を及ぼさないようなじょうずな技術
開発をやって、速急にやっていただきたい。こういう要望をしたいと思うわけなんですが、ひとつ
環境庁からお答え願いたいと思います。