○
井上委員 いきさつは聞きましたけれ
ども、納得できません。といいますのは、あなたの発言は地元の勢力を分裂さすおことばとしか私は承れないのであります。
地方自治体をあなたのおことばによって混乱におとしいれると私は思います。市長は反対であったけれ
ども議会は賛成だというようなことをおっしゃるのは、それが地元納得の理由であるとするならばまことに不届きしごくであると思います。
地方自治体の首長である市長を現在直接選挙しておる。このあり方についての御認識がないと思うのです。あくまでも市長が直接公選をされる、このやり方は、住民の声を、市政への住民参加というためにやられておるものだと思う。このことを抜きにいたしまして、市会が反対決議を取り消したからということで一方的に了解が済んだというあなたのお
考え方は、
江崎さん、あなたは有力な
政治家だと思っておりましたけれ
ども、地方自治に対する御認識が全く欠けておるといっても過言でないと私は思います。住民が直接参加する方策のために市長を直接選挙するのです。その市長が反対しておるのです。それにもかかわらずあなたは了解ができたというような立場に立ってこれをやられるということは、私は納得できませんし、かつまた、それで地元の了解工作ができたとするならば、あなたの
政治家としてのやり方はまさに落第点がつくのじゃなかろうか、このように
考えるのです。
のみならず、地元の民生協力ということをあなたは先ほど来盛んにおっしゃる。ところが民生協力をやるならば、あくまでも地元の納得がいった上でなければ自治体との民生協力なんというものはできやせぬでしょう。ところがその東京都の知事に対しましても了解工作はやっておらぬし、
立川市に対する了解工作はいまおっしゃられたような状況。このもとでなぜやられるのか。私はどうも合点がいきかねる。しかもその理由といたしまして、災害時の出動の
拠点とする。
拠点とする以上はあくまでも
防災会議にかけなければならないし、また
防災計画にのっとった方策がなされなければならない。きょう川島
事務局長来ておられますか。――ともかくあなたのほうとの連絡は私は聞いておりません。少なくとも
西村大臣はそのことを
御存じないというふうなことなんです。どうも民生協力なんということ、あるいはまた災害出動なんということの手続の上からいっても不備である。それを理由にする何ものもないということを私は強調せざるを得ないのであります。
いずれにいたしましてもこの問題につきましては、昨日の議事録を私は取り寄せまして、そして突き合わせて、その上で再
質問することを
委員長においてお許し願いたいと思います。その機会をなるべく早急につくられることを
委員長に要請いたしまして、
江崎長官に対する
質問をこれで打ち切ります。
私は河川局長に
質問を続行いたします。一級河川の那賀川の問題でございますが、これはダムの操作の誤りであることをあなた方は認めると、
責任者を出さなければいかぬというようなことになるかもしれないのでおそらくお隠しになっておると私は思います。であるならば、私
どもはこれは非常手段に訴えざるを得ないということも一応警告いたしておきます。でありますが、いずれにいたしましても昭和三十六年に徳島県と電力会社との間に協約いたしておるのであります。私はその協約に立ち会った一人であります。そして、これは利水面においても洪水調節面においても十分にやるんだという契約がなされておるのです。電力会社がつくるダムが
二つできたならば、工業用水は毎秒十三トンでございますので、日量百二十万トンの水が大体確保できるということに相なっておるのであります。したがってそれだけふところが大きくなり、かつまた治水効果も絶大であるというので、私
どももしぶしぶ判こを押した経緯があります。にもかかわらず、電力会社がこれは全然やっておらぬ。ダムを四十五年までに
二つつくるというのはつくっておらぬ。つくらない。洪水にダムの操作の誤りがあったと思われる災害が起こった。県といたしましてはその約束を忘れたのです。おたくのほうに要求いたした。そうするとこれをお認めになった。しかし、これも地方議会においては問題になりまして、それじゃひとつ県の負担というものは、これはあのときのいきさつからいたしまして、四国電力会社が県負担分を負うのかという
質問に対しましては、知事はあわてふためいて、もう少し勉強さしてくれというようないきさつがあります。これは最近の話であります。この点は
御存じないと思います。でありますので、この事業につきましては私はもう少し慎重にやる必要があるのじゃなかろうかと思います。むしろそれよりも一番下流のダムにおけるダム操作の規程を厳重にやるならば、これは災害防止には役立つと思うのであります。できると思います。局長、私はあの一級河川那賀川の最下流の三角州で生まれた男なんです。この問題につきましては私は十分知っておるのです。にもかかわらずこのような災害が起こる。やったことは、私はダムの操作の誤りであった以外何ものでもないと思いますが、ともかくもう一度あなたのほうも――その県と電力会社とのいきさつにつきましてお知りにならぬということで先ほどの御
答弁はございましたが、この点につきましてもう一度十分
調査されて再検討される必要があると思いますが、どうでございます。