○山原
委員 私の
質問は、公害
対策に
関係する面もありますが、いままでしばしば海洋汚染の問題について
質問をしてまいりましたが、本日は別の
意味で、ある
意味では問題提起の
意味で、ビニールの問題について各省の見解を伺いたいと思います。
現在、ビニールの使用量は非常に増大しておるというふうに思うのですが、たとえば最近は、
施設園芸の場合ほとんどビニールを使っておるという状態でございます。特に大体全国的に見まして、ビニールの
施設園芸における使用は
昭和二十七年度から、特に
昭和三十年度から急激にふえてまいりまして、それまでは油紙を使ってハウスを構成しておったのです。現在ではほとんどビニールになってしまっております。そして、それが急速に
施設が増大をしまして大型化する、同時に、面積も非常に広がっていくというような状態であります。農林省のほうでお聞きしますと、
施設園芸の場合を見ましても、千葉、茨城、埼玉、静岡岡、愛知、熊本、福岡、宮崎、高知、奈良、大阪、群馬、
北海道、徳島というふうに主産県としての名前が出ておるわけでありますが、しかもそのほとんどが海岸線にハウス園芸が行なわれておる、こういう状態です。
その使い古したビニールの処理の問題でありますけれ
ども、これが全く現在処理する
責任者といいますか、そういうものが明らかになっていません。そして、これがある県では海に投棄をされております。あるところでは、そのまま河川に乗って海に流されていくというような状態があるわけです。千葉県の例ですと、これははるかに黒潮のところまで持っていってここで捨てておるという状態なんです。これも、これが続きますとたいへんな問題になるわけでして、それが波に乗ってまた海岸に流れついてくるという
意味では、漁業者のほうで非常な心配が起こっているわけです。それから河川に乗って沿岸に流れ出る一般家庭用のビニールあるいはハウス園芸のビニールというものが海へ流れたときにどうなるかといいますと、これが海の中できらきら光るわけであります。そのために魚類が散逸をしてしまうというような状態、それからそのために魚がほとんどとれなくなったという
地域も生まれています。それからスクリューにビニールが巻きついて船が動かなくなるというような問題が
各地で発生をいたしておるわけですが、これについてもどうしようもないというような状態で、漁業者も困れば、園芸をやっている農民のほうもこの処理についてはどうにもお手あげだ、市町村もお手あげだというような問題が起こっているわけです。これはますます今後ひどくなってくると思うのですが、このあたりでかなりきちんとした
対策を立てる必要があると私は思うのですけれ
ども、これについて最初に農林省は現在どういうふうな対処をしようとしておるか、あるいは現状がどうなっておるか最初に伺っておきたい。――
環境庁のほうにもお伺いしたいのですが、いまの
質問に対しまして
検討されておることがありましたらお答えいただきたいのです。
同時に、廃棄物の処理及び清掃に関する法律が来年の四月から完全に運用されるわけでありますが、このビニールの処理についてはいわゆる一般廃棄物それから産業廃棄物と分けまして、産業廃棄物のほうに入るのでしょうか。そして、産業廃棄物に入るということになりますと、これは企業
責任ということになってまいりますが、
企業者というのはこの場合だれが
企業者になるのか、その辺もあわせて伺っておきたいと思います。