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1971-12-03 第67回国会 衆議院 農林水産委員会 第2号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和四十六年十一月十日(水曜日)委員長の指名 で、次の通り小委員及び小委員長を選任した。  生鮮食料品に関する小委員       江藤 隆美君    仮谷 忠男君       坂村 吉正君    中尾 栄一君       別川悠紀夫君    松野 幸泰君      三ツ林弥太郎君    山崎平八郎君       渡辺  肇君    角屋堅次郎君       田中 恒利君    千葉 七郎君       相沢 武彦君    鶴岡  洋君       合沢  栄君  生鮮食料品に関する小委員長  仮谷 忠男君 ――――――――――――――――――――― 昭和四十六年十二月三日(金曜日)     午前十時四十一分開議  出席委員    委員長 藤田 義光君    理事 仮谷 忠男君 理事 熊谷 義雄君   理事 松野 幸泰君 理事 三ツ林弥太郎君    理事 渡辺美智雄君 理事 千葉 七郎君    理事 小平  忠君       江藤 隆美君    鹿野 彦吉君       小山 長規君    坂村 吉正君       藤本 孝雄君    別川悠紀夫君       森下 元晴君    安田 貴六君       山崎平八郎君    渡辺  肇君       角屋堅次郎君    田中 恒利君       中澤 茂一君    芳賀  貢君       長谷部七郎君    松沢 俊昭君       三木 喜夫君    相沢 武彦君       瀬野栄次郎君    合沢  栄君       小宮 武喜君  出席政府委員         人事院事務総局         任用局長    岡田 勝二君         総理府人事局長 宮崎 清文君         行政管理庁行政         管理局長    河合 三良君         農林政務次官  伊藤宗一郎君         農林大臣官房参         事官     大河原太一郎君         農林省農林経済         局長      小暮 光美君         農林省農政局長 内村 良英君         農林省蚕糸園芸         局長      荒勝  巖君         食糧庁長官   亀長 友義君         林野庁長官   松本 守雄君         水産庁長官   太田 康二君  委員外出席者         大蔵省主計局主         計官      藤井 直樹君         農林省農林経済         局統計調査部長 中沢 三郎君         農林水産委員会         調査室長    尾崎  毅君     ――――――――――――― 委員の異動 十一月十日  辞任         補欠選任   津川 武一君     小林 政子君 十二月三日  辞任         補欠選任   角屋堅次郎君     中澤 茂一君   美濃 政市君     三木 喜夫君 同日  辞任         補欠選任   中澤 茂一君     角屋堅次郎君   三木 喜夫君     美濃 政市君     ――――――――――――― 十一月八日  グレープフルーツ貿易自由化中止等に関する  請願藤田高敏紹介)(第六五一号)  造林政策確立に関する請願(佐々木更三君紹  介)(第六五二号)  同(中澤茂一紹介)(第六五三号)  同(成田知巳紹介)(第六五四号)  同(松沢俊昭紹介)(第六五五号)  同(芳賀貢紹介)(第六五六号)  同(日野吉夫紹介)(第六五七号)  同(安井吉典紹介)(第六五八号)  同(中澤茂一紹介)(第六八四号)  同(成田知巳紹介)(第六八五号)  外材対策確立に関する請願(佐々木更三君紹  介)(第六五九号)  同(中澤茂一紹介)(第六六〇号)  同(成田知巳紹介)(第六六一号)  同(芳賀貢紹介)(第六六二号)  同(日野吉夫紹介)(第六六三号)  同(安井吉典紹介)(第六六四号)  同(渡部恒三紹介)(第六六五号)  同(中澤茂一紹介)(第六八六号)  同(成田知巳紹介)(第六八七号)  同(松沢俊昭紹介)(第六八八号)  国産材需要安定対策等に関する請願外三件  (奧野誠亮紹介)(第六六六号)  同(瀬野栄次郎紹介)(第六六七号)  同外一件(田中龍夫紹介)(第六六八号)  同外五件(辻原弘市君紹介)(第六六九号)  同外一件(阿部文男紹介)(第六八九号)  同外二十九件(上村千一郎紹介)(第六九〇  号)  同外二件(植木庚子郎君紹介)(第六九一号)  同外七件(小澤太郎紹介)(第六九二号)  同(川崎秀二紹介)(第六九三号)  同外六十三件(河本敏夫紹介)(第六九四  号)  同(砂原格紹介)(第六九五号)  同(瀬野栄次郎紹介)(第六九六号)  同外十一件(辻原弘市君紹介)(第六九七号)  同外一件(野田武夫紹介)(第六九八号)  同(美濃政市紹介)(第六九九号)  同外九件(山本幸雄紹介)(第七〇〇号)  同外五件(小沢一郎紹介)(第七六四号)  同外四件(笠岡喬紹介)(第七六五号)  同外八件(篠田弘作紹介)(第七六六号)  同外十件(毛利松平紹介)(第七六七号)  同外十七件(辻原弘市君紹介)(第七六八号)  同外十件(中川一郎紹介)(第七六九号)  同外四件(中川俊思君紹介)(第七七〇号)  同外十二件(古屋亨紹介)(第七七一号)  同外九十三件(松澤雄藏紹介)(第七七二  号)  同外九件(浦野幸男紹介)(第八二〇号)  同外四件(奧野誠亮紹介)(第八二一号)  同外八件(大村襄治紹介)(第八二二号)  同外二件(椎名悦三郎紹介)(第八二三号)  同外三件(塩崎潤紹介)(第八二四号)  同外二件(關谷勝利紹介)(第八二五号)  同外九件(古内広雄紹介)(第八二六号)  同外二件(松野幸泰紹介)(第八二七号)  同外二件(武藤嘉文紹介)(第八二八号)  農畜産物輸入自由化反対に関する請願宇田國  榮君紹介)(第七八三号) 同月十日  国産材需要安定対策等に関する請願外四十一  件(池田清志紹介)(第八七八号)  同外一件(鍛冶良作紹介)(第八七九号)  同外四件(金子一平紹介)(第八八〇号)  同外九件(亀山孝一紹介)(第八八一号)  同外七十四件(木村武雄紹介)(第八八二  号)  同外二件(坂田道太紹介)(第八八三号)  同外一件(佐藤孝行紹介)(第八八四号)  同外八件(高橋英吉紹介)(第八八五号)  同外十三件(渡海元三郎紹介)(第八八六  号)  同外四件(長谷川峻紹介)(第八八七号)  同外五十二件(早川崇紹介)(第八八八号)  同外四十九件(小島徹三紹介)(第九二九  号)  同外六件(佐々木秀世紹介)(第九三〇号)  同外十六件(佐々木良作紹介)(第九三一  号)  同外十一件(斉藤滋与史君紹介)(第九三二  号)  同(辻原弘市君紹介)(第九三三号)  同(堂森芳夫紹介)(第九三四号)  同(中澤茂一紹介)(第九三五号)  同(日野吉夫紹介)(第九三六号)  同外十六件(堀田政孝紹介)(第九三七号)  同(三宅正一紹介)(第九三八号)  同外十八件(毛利松平紹介)(第九三九号)  同外十件(大村襄治紹介)(第一〇二八号)  同外七件(鍛冶良作紹介)(第一〇二九号)  同(植木庚子郎君紹介)(第一〇三〇号)  同外四十二件(鹿野彦吉君紹介)(第一〇三一  号)  同外二件(菅太郎紹介)(第一〇三二号)  同外七件(佐藤孝行紹介)(第一〇三三号)  同外二件(佐藤守良紹介)(第一〇三四号)  同外九件(塩崎潤紹介)(第一〇三五号)  同(鈴木善幸紹介)(第一〇三六号)  同外二件(關谷勝利紹介)(第一〇三七号)  同外二件(田中恒利紹介)(第一〇三八号)  同外三件(高橋英吉紹介)(第一〇三九号)  同外二件(田村元紹介)(第一〇四〇号)  同(西村直己紹介)(第一〇四一号)  同外一件(橋本龍太郎紹介)(第一〇四二  号)  同外二件(藤井勝志紹介)(第一〇四三号)  同外四件(福田一紹介)(第一〇四四号)  同外六件(本名武紹介)(第一〇四五号)  同外五件(宮澤喜一紹介)(第一〇四六号)  同外四十九件(森下國雄紹介)(第一〇四七  号)  同外十件(毛利松平紹介)(第一〇四八号)  同外八件(安田貴六君紹介)(第一〇四九号)  政令指定都市における農業委員会設置義務の緩  和に関する請願芳賀貢紹介)(第八八九  号)  造林政策確立に関する請願谷川和穗君紹  介)(第一〇二七号) 同月十一日  造林政策確立に関する請願中馬辰猪君紹  介)(第一一三八号)  外材対策確立に関する請願中馬辰猪君紹  介)(第一一三九号)  国産材需要安定対策等に関する請願外三件  (荒木萬壽夫紹介)(第一一四〇号)  同外五件(有田喜一紹介)(第一一四一号)  同外二十五件(池田正之輔君紹介)(第一一四  二号)  同外四件(笠岡喬紹介)(第一一四三号)  同外九件(亀山孝一紹介)(第一一四四号)  同外三件(神田博紹介)(第一一四五号)  同外十四件(塩谷一夫紹介)(第一一四六  号)  同外九件(中垣國男紹介)(第一一四七号)  同外二十二件(渡辺栄一紹介)(第一一四八  号)  同外五件(愛知揆一君紹介)(第一二七五号)  同外十件(足立篤郎紹介)(第一二七六号)  同外二件(有田喜一紹介)(第一二七七号)  同(石井光次郎紹介)(第一二七八号)  同外四件(植木庚子郎君紹介)(第一二七九  号)  同外十七件(大石八治君紹介)(第一二八〇  号)  同(大原亨紹介)(第一二八一号)  同外九件(大村襄治紹介)(第一二八二号)  同外二件(小沢一郎紹介)(第一二八三号)  同外十件(笠岡喬紹介)(第一二八四号)  同外四件(神田博紹介)(第一二八五号)  同外三件(菅太郎紹介)(第一二八六号)  同外八件(佐藤孝行紹介)(第一二八七号)  同外四件(椎名悦三郎紹介)(第一二八八  号)  同外八件(篠田弘作紹介)(第一二八九号)  同外四件(塩崎潤紹介)(第一二九〇号)  同外十五件(田中正巳紹介)(第一二九一  号)  同外九件(渡辺栄一紹介)(第一二九二号)  同外七件(野原正勝紹介)(第一二九三号)  同外八件(早川崇紹介)(第一二九四号)  同外十八件(福永一臣紹介)(第一二九五  号)  同外二十一件(藤井勝志紹介)(第一二九六  号)  同外九件(古屋亨紹介)(第一二九七号)  同外五件(坊秀男紹介)(第一二九八号)  同外七件(毛利松平紹介)(第一二九九号)  同外九件(松野頼三君紹介)(第一三〇〇号)  同外三件(宮澤喜一紹介)(第一三〇一号)  農畜産物輸入自由化反対に関する請願松本善  明君紹介)(第一三〇二号) 同月十五日  造林政策確立に関する請願外十四件(阿部文  男君紹介)(第一三七六号)  同外十件(愛知揆一君紹介)(第一三七七号)  同外八件(赤澤正道紹介)(第一三七八号)  同(有田喜一紹介)(第一三七九号)  同外八件(有馬元治紹介)(第一三八〇号)  同(石井光次郎紹介)(第一三八一号)  同外四件(稻葉修紹介)(第一三八二号)  同外三件(上村千一郎紹介)(第一三八三  号)  同外三十七件(植木庚子郎君紹介)(第一三八  四号)  同外六件(内海英男紹介)(第一三八五号)  同外二十一件(江藤隆美紹介)(第一三八六  号)  同外二件(遠藤三郎紹介)(第一三八七号)  同外十件(小沢一郎紹介)(第一三八八号)  同外一件(小沢辰男紹介)(第一三八九号)  同(小渕恵三紹介)(第一三九〇号)  同外七件(大石武一紹介)(第一三九一号)  同外六件(大橋武夫紹介)(第一三九二号)  同外三件(大平正芳紹介)(第一三九三号)  同外二件(大野明君紹介)(第一三九四号)  同外三十六件(大村襄治紹介)(第一三九五  号)  同外十三件(奧野誠亮紹介)(第一三九六  号)  同外三件(加藤常太郎紹介)(第一三九七  号)  同(加藤陽三紹介)(第一三九八号)  同外八件(鹿野彦吉君紹介)(第一三九九号)  同外七件(鍛冶良作紹介)(第一四〇〇号)  同外二件(梶山静六紹介)(第一四〇一号)  同外四件(木村武千代紹介)(第一四〇二  号)  同外一件(北澤直吉紹介)(第一四〇三号)  同外六件(久保田円次紹介)(第一四〇四  号)  同外十六件(熊谷義雄紹介)(第一四〇五  号)  同外四件(藏内修治紹介)(第一四〇六号)  同外七件(小宮山重四郎紹介)(第一四〇七  号)  同外十六件(小山長規紹介)(第一四〇八  号)  同外十三件(河野洋平紹介)(第一四〇九  号)  同(河本敏夫紹介)(第一四一〇号)  同外六件(佐伯宗義紹介)(第一四一一号)  同外一件(佐藤孝行紹介)(第一四一二号)  同外九件(佐藤文生紹介)(第一四一三号)  同外一件(櫻内義雄紹介)(第一四一四号)  同外三十三件(始関伊平紹介)(第一四一五  号)  同外十件(椎名悦三郎紹介)(第一四一六  号)  同外十六件(塩崎潤紹介)(第一四一七号)  同外九件(正示啓次郎紹介)(第一四一八  号)  同外十件(鈴木善幸紹介)(第一四一九号)  同外二件(砂田重民紹介)(第一四二〇号)  同(田中正巳紹介)(第一四二一号)  同外三件(田中六助紹介)(第一四二二号)  同外三件(高見三郎紹介)(第一四二三号)  同外十七件(谷垣專一君紹介)(第一四二四  号)  同(谷川和穗紹介)(第一四二五号)  同外五件(地崎宇三郎紹介)(第一四二六  号)  同外七件(徳安實藏紹介)(第一四二七号)  同外三件(渡海元三郎紹介)(第一四二八  号)  同外三件(中垣國男紹介)(第一四二九号)  同外十六件(中川一郎紹介)(第一四三〇  号)  同(中曽根康弘紹介)(第一四三一号)  同外八件(中村寅太紹介)(第一四三二号)  同外三件(中山利生紹介)(第一四三三号)  同外一件(永田亮一紹介)(第一四三四号)  同外一件(灘尾弘吉紹介)(第一四三五号)  同外三十九件(二階堂進紹介)(第一四三六  号)  同外五件(西村英一紹介)(第一四三七号)  同外二件(野田卯一紹介)(第一四三八号)  同外十件(野原正勝紹介)(第一四三九号)  同外六件(羽田野忠文紹介)(第一四四〇  号)  同外二件(葉梨信行紹介)(第一四四一号)  同外一件(長谷川四郎紹介)(第一四四二  号)  同外三件(服部安司紹介)(第一四四三号)  同外九件(浜田幸一紹介)(第一四四四号)  同外三件(福井勇紹介)(第一四四五号)  同外五件(福田赳夫紹介)(第一四四六号)  同外一件(福田繁芳紹介)(第一四四七号)  同外八件(藤田義光紹介)(第一四四八号)  同外三件(古内広雄紹介)(第一四四九号)  同外九件(堀田政孝紹介)(第一四五〇号)  同外十七件(本名武君外二名紹介)(第一四五  一号)  同外七件(松野幸泰紹介)(第一四五二号)  同外五件(三原朝雄紹介)(第一四五三号)  同外十一件(箕輪登紹介)(第一四五四号)  同外十二件(村上信二郎紹介)(第一四五五  号)  同外二十件(安田貴六君紹介)(第一四五六  号)  同(山村治郎紹介)(第一四五七号)  同外七件(綿貫民輔紹介)(第一四五八号)  同外七件(渡辺肇紹介)(第一四五九号)  同(唐沢俊二郎紹介)(第一四六〇号)  外材対策確立に関する請願外十五件(阿部文  男君紹介)(第一四六一号)  同外十件(愛知揆一君紹介)(第一四六二号)  同外八件(赤澤正道紹介)(第一四六三号)  同(有田喜一紹介)(第一四六四号)  同外六件(有馬元治紹介)(第一四六五号)  同(石井光次郎紹介)(第一四六六号)  同外三件(上村千一郎紹介)(第一四六七  号)  同外三十七件(植木庚子郎君紹介)(第一四六  八号)  同外五件(内海英男紹介)(第一四六九号)  同外三十二件(江藤隆美紹介)(第一四七〇  号)  同外二件(遠藤三郎紹介)(第一四七一号)  同外十件(小沢一郎紹介)(第一四七二号)  同外一件(小沢辰男紹介)(第一四七三号)  同(小渕恵三紹介)(第一四七四号)  同外六件(大石武一紹介)(第一四七五号)  同外二件(大野明君紹介)(第一四七六号)  同外六件(大橋武夫紹介)(第一四七七号)  同外三件(大平正芳紹介)(第一四七八号)  同外三十六件(大村襄治紹介)(第一四七九  号)  同外十五件(奧野誠亮紹介)(第一四八〇  号)  同外三件(加藤常太郎紹介)(第一四八一  号)  同(加藤陽三紹介)(第一四八二号)  同外四件(鹿野彦吉君紹介)(第一四八三号)  同外七件(鍛冶良作紹介)(第一四八四号)  同外二件(梶山静六紹介)(第一四八五号)  同外四件(木村武千代紹介)(第一四八六  号)  同外一件(北澤直吉紹介)(第一四八七号)  同外六件(久保田円次紹介)(第一四八八  号)  同外十六件(熊谷義雄紹介)(第一四八九  号)  同外四件(藏内修治紹介)(第一四九〇号)  同外十四件(小山長規紹介)(第一四九一  号)  同外三件(小宮山重四郎紹介)(第一四九二  号)  同外十三件(河野洋平紹介)(第一四九三  号)  同(河本敏夫紹介)(第一四九四号)  同外六件(佐伯宗義紹介)(第一四九五号)  同外一件(佐藤孝行紹介)(第一四九六号)  同外九件(佐藤文生紹介)(第一四九七号)  同外一件(櫻内義雄紹介)(第一四九八号)  同外三十三件(始関伊平紹介)(第一四九九  号)  同外十件(椎名悦三郎紹介)(第一五〇〇  号)  同外十六件(塩崎潤紹介)(第一五〇一号)  同外九件(正示啓次郎紹介)(第一五〇二  号)  同外十件(鈴木善幸紹介)(第一五〇三号)  同外二件(砂田重民紹介)(第一五〇四号)  同(田中正巳紹介)(第一五〇五号)  同外三件(田中六助紹介)(第一五〇六号)  同外三件(高見三郎紹介)(第一五〇七号)  同外十六件(谷垣專一君紹介)(第一五〇八  号)  同(谷川和穗紹介)(第一五〇九号)  同外五件(地崎宇三郎紹介)(第一五一〇  号)  同外三件(渡海元三郎紹介)(第一五一一  号)  同外七件(徳安實藏紹介)(第一五一二号)  同外三件(中垣國男紹介)(第一五一三号)  同外十六件(中川一郎紹介)(第一五一四  号)  同(中曽根康弘紹介)(第一五一五号)  同外八件(中村寅太紹介)(第一五一六号)  同外三件(中山利生紹介)(第一五一七号)  同外一件(永田亮一紹介)(第一五一八号)  同外一件(灘尾弘吉紹介)(第一五一九号)  同外三十九件(二階堂進紹介)(第一五二〇  号)  同外五件(西村英一紹介)(第一五二一号)  同外二件(野田卯一紹介)(第一五二二号)  同外十件(野原正勝紹介)(第一五二三号)  同外六件(羽田野忠文紹介)(第一五二四  号)  同外二件(葉梨信行紹介)(第一五二五号)  同外一件(長谷川四郎紹介)(第一五二六  号)  同外四件(服部安司紹介)(第一五二七号)  同外九件(浜田幸一紹介)(第一五二八号)  同外三件(福井勇紹介)(第一五二九号)  同外一件(福田繁芳紹介)(第一五三〇号)  同外五件(福田赳夫紹介)(第一五三一号)  同外八件(藤田義光紹介)(第一五三二号)  同外三件(古内広雄紹介)(第一五三三号)  同外六件(堀田政孝紹介)(第一五三四号)  同外十七件(本名武君外二名紹介)(第一五三  五号)  同(益谷秀次紹介)(第一五三六号)  同外七件(松野幸泰紹介)(第一五三七号)  同外五件(三原朝雄紹介)(第一五三八号)  同外十一件(箕輪登紹介)(第一五三九号)  同外十二件(村上信二郎紹介)(第一五四〇  号)  同外十九件(安田貴六君紹介)(第一五四一  号)  同(山村治郎紹介)(第一五四二号)  同外七件(綿貫民輔紹介)(第一五四三号)  同外七件(渡辺肇紹介)(第一五四四号)  同(唐沢俊二郎紹介)(第一五四五号)  国産材需要安定対策等に関する請願安宅常  彦君紹介)(第一五四六号)  同外五件(足立篤郎紹介)(第一五四七号)  同外四件(愛知揆一君紹介)(第一五四八号)  同外六十九件(有田喜一紹介)(第一五四九  号)  同外九件(笠岡喬紹介)(第一五五〇号)  同外四件(金子一平紹介)(第一五五一号)  同外三十四件(木部佳昭紹介)(第一五五二  号)  同外五十二件(正示啓次郎紹介)(第一五五  三号)  同外三十五件(中川一郎紹介)(第一五五四  号)  同外二十件(箕輪登紹介)(第一五五五号)  農地集団化事業に伴う農家住宅等移転促進に  関する請願中川一郎紹介)(第一五五六  号)  中国産食肉輸入禁止解除に関する請願外二件  (黒田寿男紹介)(第一五五七号) 同月十八日  外材対策確立に関する請願外四件(稻葉修君  紹介)(第一五八七号)  同外三件(佐々木良作紹介)(第一七〇〇  号)  同(瀬野栄次郎紹介)(第一七〇一号)  同(古川雅司紹介)(第一七〇二号)  同(吉田賢一紹介)(第一七〇三号)  同(瀬野栄次郎紹介)(第一七三五号)  同(古川雅司紹介)(第一七三六号)  グレープフルーツ貿易自由化中止等に関する  請願津川武一紹介)(第一五八八号)  国産材需要安定対策等に関する請願外四件  (大村襄治紹介)(第一六一九号)  同外十五件(亀山孝一紹介)(第一六二〇  号)  同外六件(田中龍夫紹介)(第一六二一号)  同外一件(橋本龍太郎紹介)(第一六二二  号)  同外十二件(古井喜實紹介)(第一六二三  号)  同外三件(古内広雄紹介)(第一六二四号)  同外二件(前田正男紹介)(第一六二五号)  同(松野頼三君紹介)(第一六二六号)  同外六件(武藤嘉文紹介)(第一六二七号)  同外五件(綿貫民輔紹介)(第一六二八号)  同外十件(足立篤郎紹介)(第一七〇八号)  同外一件(加藤六月紹介)(第一七〇九号)  同外七件(金子一平紹介)(第一七一〇号)  同外二件(鈴木善幸紹介)(第一七一一号)  同外八件(福永一臣紹介)(第一七一二号)  同外二十件(藤田義光紹介)(第一七一三  号)  同外十八件(山口敏夫紹介)(第一七一四  号)  同外五件(奧野誠亮紹介)(第一七三七号)  同外六件(佐々木秀世紹介)(第一七三八  号)  同(椎名悦三郎紹介)(第一七三九号)  同外四件(田中六助紹介)(第一七四〇号)  同(谷川和穗紹介)(第一七四一号)  同外二件(辻原弘市君紹介)(第一七四二号)  同外十件(野田卯一紹介)(第一七四三号)  同外九件(長谷川峻紹介)(第一七四四号)  同(古屋亨紹介)(第一七四五号)  同(松野幸泰紹介)(第一七四六号)  同外三件(武藤嘉文紹介)(第一七四七号)  造林政策確立に関する請願外二件(佐々木良  作君紹介)(第一七〇四号)  同(瀬野栄次郎紹介)(第一七〇五号)  同(古川雅司紹介)(第一七〇六号)  同(吉田賢一紹介)(第一七〇七号)  同(瀬野栄次郎紹介)(第一七三三号)  同(古川雅司紹介)(第一七三四号) 同月二十二日  外材対策確立に関する請願大原亨紹介)  (第一八二一号)  同(瀬野栄次郎紹介)(第一八二二号)  同(西宮弘君紹介)(第一八二三号)  同外四件(山中吾郎君紹介)(第一八二四号)  同外三件(山本弥之助君紹介)(第一八二五  号)  同(羽田孜君紹介)(第一八九四号)  同(瀬野栄次郎紹介)(第一九九二号)  造林政策確立に関する請願大原亨紹介)  (第一八二六号)  同(瀬野栄次郎紹介)(第一八二七号)  同(西宮弘君紹介)(第一八二八号)  同外四件(山中吾郎君紹介)(第一八二九号)  同外三件(山本弥之助君紹介)(第一八三〇  号)  同外一件(瀬野栄次郎紹介)(第一八九一  号)  同(橋本登美三郎紹介)(第一八九二号)  同(羽田孜君紹介)(第一八九三号)  同(瀬野栄次郎紹介)(第一九九三号)  国産材需要安定対策等に関する請願外十四件  (井出一太郎君紹介)(第一八三一号)  同外十九件(小川平二君紹介)(第一八三二  号)  同外八件(塩崎潤紹介)(第一八三三号)  同外二十二件(藤井勝志紹介)(第一八三四  号)  同外八件(村上信二郎紹介)(第一八三五  号)  同外四件(毛利松平紹介)(第一八三六号)  同外二十九件(森下國雄紹介)(第一八三七  号)  同外二十七件(赤澤正道紹介)(第一八九五  号)  同外一件(金子一平紹介)(第一八九六号)  同外一件(亀山孝一紹介)(第一八九七号)  同(倉石忠雄君紹介)(第一八九八号)  同外八件(小渕恵三紹介)(第一八九九号)  同外六件(園田直君紹介)(第一九〇〇号)  同外四件(高橋英吉紹介)(第一九〇一号)  同外七件(羽田孜君紹介)(第一九〇二号)  同外二十二件(増田甲子七君紹介)(第一九〇  三号)  同外九件(亀山孝一紹介)(第一九九四号)  同外六件(關谷勝利紹介)(第一九九五号)  同外七件(前田正男紹介)(第一九九六号)  造林事業の促進に関する請願(増田甲子七君紹  介)(第一八九〇号)  同(倉石忠雄君紹介)(第一九七三号)  同(羽田孜君紹介)(第一九七四号)  農産物の貿易自由化抑制並びに食糧管理制度堅  持等に関する請願(倉石忠雄君紹介)(第一九  七一号)  木曽木材産業の経営不振対策に関する請願(倉  石忠雄君紹介)(第一九七二号) 同月二十六日  造林事業の促進に関する請願(小川平二君紹  介)(第二〇八五号)  同(中澤茂一紹介)(第二〇八六号)  同(原茂君紹介)(第二〇八七号)  同(松平忠久君紹介)(第二〇八八号)  同(井出一太郎君紹介)(第二二五九号)  同(唐沢俊二郎紹介)(第二二六〇号)  農産物の貿易自由化抑制並びに食糧管理制度堅  持等に関する請願(小川平二君紹介)(第二〇  八九号)  同(中澤茂一紹介)(第二〇九〇号)  同(羽田孜君紹介)(第二〇九一号)  同(原茂君紹介)(第二〇九二号)  同(増田甲子七君紹介)(第二〇九三号)  同(松平忠久君紹介)(第二〇九四号)  同(井出一太郎君紹介)(第二二五七号)  同(唐沢俊二郎紹介)(第二二五八号)  木曽木材産業の経営不振対策に関する請願(小  川平二君紹介)(第二〇九五号)  同(中澤茂一紹介)(第二〇九六号)  同(羽田孜君紹介)(第二〇九七号)  同(原茂君紹介)(第二〇九八号)  同(増田甲子七君紹介)(第二〇九九号)  同(松平忠久君紹介)(第二一〇〇号)  同(井出一太郎君紹介)(第二二五五号)  同(唐沢俊二郎紹介)(第二二五六号)  外材対策確立に関する請願北澤直吉君紹  介)(第二一八七号)  同(瀬野栄次郎紹介)(第二一八八号)  同(瀬野栄次郎紹介)(第二三〇一号)  造林政策確立に関する請願北澤直吉君紹  介)(第二一八九号)  同(瀬野栄次郎紹介)(第二一九〇号)  同(瀬野栄次郎紹介)(第二三〇二号)  国産材需要安定対策等に関する請願(貝沼次  郎君紹介)(第二一九一号)  同外五件(笠岡喬紹介)(第二一九二号)  同外九件(金子一平紹介)(第二一九三号)  同外八件(唐沢俊二郎紹介)(第二一九四  号)  同外五件(關谷勝利紹介)(第二一九五号)  同外八件(田中正巳紹介)(第二一九六号)  同外三件(福永一臣紹介)(第二一九七号)  同外五件(森下元晴紹介)(第二一九八号)  同外七件(毛利松平紹介)(第二一九九号)  同外六件(足立篤郎紹介)(第二三〇三号)  同外七件(高橋英吉紹介)(第二三〇四号)  同外二件(野原正勝紹介)(第二三〇五号)  同外五件(福永一臣紹介)(第二三〇六号) 同月二十九日  木曽木材産業の経営不振対策に関する請願(向  山一人君紹介)(第二三七七号)  同(小坂善太郎君紹介)(第二五六八号)  同(下平正一君紹介)(第二五六九号)  農産物の貿易自由化抑制並びに食糧管理制度堅  持等に関する請願(向山一人君紹介)(第二三  七八号)  同(小坂善太郎君紹介)(第二五七〇号)  同(下平正一君紹介)(第二五七一号)  造林事業の促進に関する請願(向山一人君紹  介)(第二三七九号)  同(小坂善太郎君紹介)(第二五七二号)  同(下平正一君紹介)(第二五七三号)  外材対策確立に関する請願徳安實藏君紹  介)(第二三九三号)  造林政策確立に関する請願徳安實藏君紹  介)(第二三九四号)  国産材需要安定対策等に関する請願外八件  (愛知揆一君紹介)(第二三九五号)  同外十件(亀山孝一紹介)(第二三九六号)  同外八十六件(田村良平君紹介)(第二三九七  号)  同外八件(徳安實藏紹介)(第二三九八号)  同外二件(早川崇紹介)(第二三九九号)  同外七件(向山一人君紹介)(第二四〇〇号)  同外八件(小坂善太郎君紹介)(第二四六五  号)  同外百八件(大西正男君紹介)(第二四六六  号)  同外八十六件(仮谷忠男紹介)(第二四六七  号)  同外十二件(山下徳夫君紹介)(第二四六八  号)  同外一件(渡辺栄一紹介)(第二四六九号) 十二月二日  外国産生糸の輸入規制等に関する請願(中尾栄  一君紹介)(第二五九五号)  同(内田常雄君紹介)(第二六四四号)  同(金丸信君紹介)(第二六四五号)  国産材需要安定対策等に関する請願(關谷勝  利君紹介)(第二五九六号)  同外一件(田村良平君紹介)(第二五九七号)  同(中野明君紹介)(第二五九八号)  同外百二十七件(森下元晴紹介)(第二五九  九号)  同(藤田義光紹介)(第二六〇〇号)  同外二件(安田貴六君紹介)(第二六〇一号)  同外九件(足立篤郎紹介)(第二七八〇号)  同(荒木萬壽夫紹介)(第二七八一号)  同外九件(大村襄治紹介)(第二七八二号)  同外六件(加藤六月紹介)(第二七八三号)  同(二階堂進紹介)(第二七八四号)  同外二件(橋本龍太郎紹介)(第二七八五  号)  同外九件(古屋亨紹介)(第二七八六号)  農業者年金制度の改善に関する請願津川武一  君紹介)(第二六四六号)  同(津川武一紹介)(第二七七九号) は本委員会に付託された。     ――――――――――――― 十一月八日  農業政策確立に関する陳情書外一件  (第四二号)  漁業災害補償制度の改善に関する陳情書  (第四三号)  農業振興対策に関する陳情書  (第四四号)  消費者米価の物価統制令適用除外反対等に関す  る陳情書  (第四五号)  余剰米対策に関する陳情書  (第四六号)  農畜産物に対する価格安定制度の拡充強化に関  する陳情書(第四  七号)  果実価格安定制度の早期実現に関する陳情書  (第四八号)  農畜産物の貿易自由化反対等に関する陳情書外  一件  (第四九号)  牛肉の貿易自由化反対に関する陳情書外一件  (第五〇号)  加工トマトの貿易自由化反対に関する陳情書  (第五一号)  かんきつ農家の経営安定に関する陳情書  (第五二号)  農産物価格補償制度の拡充に関する陳情書  (第五三号)  大規模林業圏開発事業の早期実施に関する陳情  書  (第五四号)  農業協同組合合併助成法の再延長に関する陳情  書  (第五五号)  林材業救済対策に関する陳情書  (第五六  号)  国産材の振興対策に関する陳情書  (第五七号)  外国産果実の貿易自由化反対等に関する陳情書  外十四件  (第五八号)  今年産米の全量買上げ等に関する陳情書  (第一  〇一号)  農水産物の貿易自由化反対に関する陳情書  (第一〇二号)  林地崩壊防止事業実施要綱の基準緩和に関する  陳情書  (第一〇三号)  食糧管理制度の堅持に関する陳情書  (第一〇四号)  農地転用許可制度の改善に関する陳情書  (第一〇五号) は本委員会に参考送付された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した案件  連合審査会開会申し入れに関する件  農林水産業の振興に関する件      ――――◇―――――
  2. 藤田義光

    藤田委員長 これより会議を開きます。  この際、おはかりいたします。  沖繩及び北方問題に関する特別委員会において審査中の案件について、同委員会に連合審査会開会の申し入れをいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 藤田義光

    藤田委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。  なお、連合審査会の開会日時につきましては、委員長問において協議いたしますが、来たる六日、月曜日、午前十時より開会の予定でありますから、御了承ください。      ————◇—————
  4. 藤田義光

    藤田委員長 農林水産業の振興に関する件について調査を進めます。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。松沢俊昭君。
  5. 松沢俊昭

    松沢(俊)委員 私はきょうは主として米の問題で質問をいたしたいと思っておりましたのですけれども、去る三十日に新潟の沖合いで「ジュリアナ号」が暗礁にぶつかりまして、そしていま油が流出をしている、そういう状態になっておりまして、いろいろな面から非常に大きな問題になっているわけであります。私は農林水産委員会委員の立場といたしまして、沿岸漁民がいまとほうにくれているという状態になっておりますので、この補償問題について水産庁のほうではどういうふうにお考えになっているのか、その点をお伺いしたいと思うのです。   〔委員長退席、熊谷委員長代理着席〕
  6. 太田康二

    ○太田(康)政府委員 今回の「ジュリアナ号」の座礁に伴います油の流出による漁業への被害という問題でございますが、被害それ自身につきましては、御承知のとおり、現在油がなお拡散中というような事情もございまして、どれだけの被害があるかという的確な把握が、率直に申し上げまして、まだできておりません。私のほうは担当官を現地に派遣をいたしまして、いろいろ関係方面と連絡をとりつつ被害の調査並びに対策、指導等に当たらせておりますが、まだ把握をいたしておりません。  ただ、今回のケースで非常にはっきりいたしておりますことは、御承知のとおり、加害者が明確であります。したがいまして、こういった明らかに加害者が特定されているような場合の油の流出による漁業に対する被害の補償という問題になりますと、当然民事上の問題として当事者間の話し合いによって行なわれるということが原則である、こういうふうに考えておるわけでございます。
  7. 松沢俊昭

    松沢(俊)委員 いま私も新潟の現地のほうから聞きましたのですけれども、胎内川という川がありまして、その河口から七・五キロの範囲、これはもう油に埋まっている。そして新潟から粟島という島、その辺までずっと汚染をして、岩船から山形県のほうにも流れ出ていくのじゃないか、こういう話であります。  そこで、運輸政務次官が現地のほうに出向かれまして、そして災害の補償の問題につきまして、保険金が払われるということを言っておられるわけでありますけれども、この保険金というのは、船体保険、それから積み荷の保険その他災害と、こうなっているわけでありますが、保険金の額で損害というものが完全に補償されるものであるかどうか、これが漁業協同組合連合会、漁協、そういうところの非常に大きな関心事になっているわけであります。もし、加害者というのがはっきりしているから、だから加害者に払わせればいいじゃないか、こういったとしましても、加害者が被害者の要求どおり払わないという可能性も出てくると思うのです。そういう点につきまして政府当局としてはどうお考えになるのか、これをもう一度お伺いしたいと思います。
  8. 太田康二

    ○太田(康)政府委員 先生お尋ねのとおり、佐藤政務次官がおっしゃったことは、おっしゃったとおりだろうと思います。被害額がどのくらいになるかということにつきましては、油による直接の被害もございましょうし、中和剤を使用したことによりますところの被害、それからさらに沈降性の中和剤を使いましたときに、それが海底に沈みまして底質をいためるとか、あるいは底息性の生物に害を与えるというような被害、いろいろ被害は範囲が非常に広うございます。  そこで、私のほうといたしましては、これからやるべき仕事といたしまして、一体被害額が幾らかということにつきましては、これはもちろん県当局を主体にしてやっていただくわけでございますけれども、私ども全面的にこれに参加、指導いたしまして、被害額の確定ということを適切にやることが当面必要であろうかと思います。  それから保険金額で損害額が支払われるかどうかという問題、確かに御心配の向きがあるわけでございます。この点につきましては、私どもといたしましては当然適切なる被害額の算定ということをいたしまして、その場合には、当事者間の話し合いといいましても、御指摘のような問題もあろうかと思いますので、国としても積極的に両者の間に入りまして、円滑に解決せられるように持っていかなければならないだろうと思っております。
  9. 松沢俊昭

    松沢(俊)委員 これはぜひ、当事者間の問題だということでなしに、やはり政府も積極的に中に入っていただきまして、そして被害者に対しますところの完全なる補償を責任をもってやっていただきたいということを御要望申し上げておきます。  それでは時間がございませんので、米の問題に移りたいと思いますけれども、御承知のように、ことしの作柄というものは予想以上に下がりまして、十月の三十日現在では九三%ということになっておりますけれども、たとえば新潟なんかの場合においては、この際におきましては一〇〇%というふうにして見ているわけなんであります。そこで、いま長官がおいでになる前に御質問申し上げておきましたのですけれども、十月の作柄状況からいたしますと九三%となっておりますけれども、たとえばその九三%の中を見ますと、新潟なんというのは一〇〇%になっているわけなんです。したがって、この九三%というのはさらに落ち込むというふうに見なければならないのじゃないか。  それからもう一つは、昭和四十六年産米の検査について申し上げますと、これは十一月の二十日現在で、検査の数量が四百八十四万二千トン、こうなっているわけなんであります。そうなりますと、全体的な米の流通に回るところの量というのを一体どの程度踏んでおられるのか、その点をまずお伺いしたいと思います。
  10. 亀長友義

    亀長政府委員 私どものほうでも、いろいろ食糧事務所支所その他各機関を通じて調査をいたしております。また、実はきょうから食糧事務支所長を集めまして、より正確な数字を把握するように努力をいたしております。  作況につきましては、一応九三以後の発表はまだございません。私どもで御指摘のような検査数量等から判断をいたしますと、大体のところ、これはまだ確定的なことは申せませんが、政府買い入れ量は五百万トンを下回るのではないかと思います。  それから自主流通米につきましては、百八十万トンということでございますけれども、多少これは関係団体にも努力をお願いいたしまして、百九十万トンあるいは百九十五万トン程度までいけるのではないか、そのほかに、いわゆる自主流通米の中でも、本来の自主流通米でなくて、扱い上は自主流通米になります、問題の余り米でございますが、これが大体二十万トンくらい出るのではないか、かように全体的には踏んでおるわけでございます。もちろんこれはさらに刻々数字も見通しも変わるものでございますけれども、現在の段階ではその程度に把握をいたしておるわけでございます。
  11. 松沢俊昭

    松沢(俊)委員 そこで、自主流通米の販売実績も現在のところ二十三万七千トン、こういうことになっておりますので、百九十万トンというようなことも非常に無理な数字というふうに考えざるを得ないのではないか、こういうぐあいに実は考えます。そういたしますと、結局、私たちは前々から指摘しておりましたように、このような状態でいきますと、四十七米穀年度の需給計画というのはやはり相当穴があいてくるのじゃないか、こういうぐあいに考えるのですが、この点につきまして長官はどうお考えになっておるのか、これをお伺いしたい。  と同時に、そういう状態の中で、明年度の生産調整目標というものは当然のことながら変えなければならぬのじゃないか、こういうぐあいに私、考えるのですが、新聞によりますと、二百万トンぐらいにしたほうがいいというような意見も出ているということを聞いておりますけれども、この点は一体政府の方針としてはどうなっているか、これを明らかにしていただきたい、こう思うわけなんであります。  それからもう一つの問題といたしましては、ことしの春の国会におきまして食糧管理特別会計法の一部の改正をやりまして、昭和四十二年の産米から昭和四十四年の産米を処理するという方針を出され、それに基づさまして、その実施要綱ですか、それも実は過剰米の処理計画というものも皆さんのほうでおつくりになっているわけなんであります。ところが、新聞によりますと、差しあたって約三十万トン、四十七米穀年度にたな上げをしたものを繰り出しをやって、そうして徳用上米として売り渡しをやるというようなことに伝えられておりますが、この点につきましても明らかにしていただきたい、こう思うわけなんであります。
  12. 亀長友義

    亀長政府委員 私から食糧庁関係の部分につきましてお答えを申し上げます。  四十七米穀年度の需給といたしましては、四十五年産米を百五十万トン持ち越しております。また、自主流通米につきましても二十三万トンというのは実績でございまして、新米穀年度が始まってからの売れた実績でございますから、新年度全般を通じて売る量というのは百八十万トンをこえる、またその集荷量もおそらく百八十万トン以上になるであろうというふうに申し上げたわけでございまして、最近の自主流通米の検査実績でもすでに大体百五十万トンの検査実績もございますので、この点は私ども予定どおりいくであろうというふうに考えております。  政府買い入れ数量につきましては、御承知のように、計画が五百八十万トンでございまして、作況の低下による生産の減が政府買い入れ量にまっすぐに響いてくるかどうか疑問でございますけれども、かりにそのように仮定をいたしましても、大体八十万トンの減である。五百八十万トンの集荷計画のうち、四十七米穀年度で配給に回しますものは大体それから百万トン引きました四百八十万トンを計画いたしておりますので、四十七米穀年度の需給という観点から申しますと何ら心配はない、かように言うことができると思います。  それから最後の御質問の四十四年産米をなぜ徳用上米の配給に回したかという御質問でございますが、これは最初の過剰米処理計画との関係はどうなるのかという御質問のように受け取っておりますが、本年御指摘のように食糧管理特別会計法を改正いたしまして、過剰米については損失の繰り延べ処理をするという特別会計法が成立をいたしましたわけでありますが、その際にもしばしば私ども御説明申し上げておりますように、いわゆる過剰米という観念は、主食用に将来も売却することがむずかしいと見込まれる米の数量をさすものである、その数量の対象は四十二年産から四十五年産までに限られるものである、その見込みはおおむね六百五、六十万トンであるということを申し上げておりますが、これは、同時に裏から申しますと、別に過剰米としてしるしをつけておるわけではございません。数量的にそのくらいのものが過剰になるであろう、主食用として処分をできないであろう、しかしながら、当然主食用として必要性が生じれば、その中からも主食用に向け得るものであるし、品質的にもそうであるし、それは今後、作況、需要の変動等によってその数量はきわめて流動的であるというふうに御説明したことを私ども記憶をいたしておるわけでございます。したがいまして、過剰米というものは、完全にたな上げをして、それは絶対いかなることがあっても主食に回さないのだというような考え方は、当時から私ども持っておらなかったわけでございます。もちろん消費者にこれを直ちに配給するということにつきましては、私どもとしては、生産調整というのは、その年に必要なものは生産調整の対象にしないのだ、必要なだけの生産はするのだというたてまえでございますし、その際にも、古々米は百万トン程度は配給するのだ、これは備蓄と回転を兼ねて持つのだということでございましたので、今年度におきましても、四十五年産米は配給の中に回しますけれども、四十四年産米につきましては、これはあくまで希望配給ということにいたしておるわけでございます。  御承知のように、徳用米と申しますと、原料は五等米あるいは準内地米というようなものでございまして、最近、準内地米というものは輸入をいたさないものでございますから、在庫も全然なくなっております。したがいまして、徳用上米の原料としては五等だけになってしまうというようなこと、準内地米の代替品ということもございますし、また、四十四年産米でも、けっこう消費には適するものであるから、値引きをして主食用にも回したらどうかという声もかなりございまして、これを今回、そういう条件のもとに、徳用上米ということで配給をいたしておるわけでございまして、これをいわゆる基本配給の中に入れておるわけではございません。したがって、希望しない場合には、当然一般配給のほうの配給が受けられるというかような制度でございます。これは私ども過剰米処理の従来の概念とそのようにしたからといって別に抵触をするということではないと考えております。
  13. 松沢俊昭

    松沢(俊)委員 この過剰米処理計画というのは、私たちの立場からするならば、一たんたな上げされたもの、こういうぐあいに私、判断しておりましたのですが、それが、要するに、今度配給に回す、しかも、徳用上米として回して、そして価格の面におきましては、東京では普通キロ千五百二十円とこうなっているのを、今度千二百五十円という徳用上米の価格というものをつくってお回しになるということは、言いかえるならば、政府のほうといたしましては、需給の見通しが、天候の結果政府の予想どおりにいかなかった、だから、三十万トンというものに手をつけなければならないということになったんじゃないか。したがって、このままの状態でまだ進むとしまするならば、来年も凶作だという、大体まあこの前の昭和三十八、九年ころの状態というのがそういう状態であったわけなんでありますが、そういう状態が続くということになりますと、やはり減反政策そのものにも、根本的なやはり違いというやつが起きてこなければならぬじゃないかということで、その減反、いわゆる生産調整というのは去年と今年と来年というのは同じような方針でいかれるのかどうか、これを聞いているわけなんです。  それともう一つは、米の価格の問題につきましては、これは米価審議会に諮問をするということになっているんじゃないかと私、思いますが、ところが、千五百二十円のものを千二百五十円というふうにしてやるということになると、価格そのものが変わってくるわけなんです。そうすると、食糧庁でかってにこういう操作というのができるのかどうか。そういう疑問を私、持っておりますので、そういう米価審議会との関係というのは一体どうなるのか、その点を明らかにしてもらいたいと思うのです。
  14. 内村良英

    ○内村(良)政府委員 生産調整のことについてお答え申し上げます。  来年の生産調整をどうやるかということの御質問でございますが、年により豊凶の差はございましても、やはり米の供給が過剰であるという基調には変わりはございませんので、来年も既定方針どおり生産調整は実施する考えでございます。  そこで、それでは数量あるいは分け方あるいは奨励金の単価等がどうなるかということでございますが、これらの点につきましては、現在の需給の見通し等を見ながら政府部内において鋭意検討中でございます。
  15. 亀長友義

    亀長政府委員 四十四年産米は、私どもこれは一般配給の中に入れたわけではないので、徳用上米でございますから、あくまで消費者が希望すれば消費されるということでございまして、先ほど三十万トンという数字の話がございましたが、これも単なる見込みでございます。消費者が幾ら欲するかということは、それによって変動するようなものでございますから、一般配給を受ける希望であれば一般配給のほうを受けて、徳用上米は消費をしない、かような関係になるわけでございますから、需給上もこれを正確に織り込んで不足の充当というような考え方で処理をいたしておるわけではございません。ただ、徳用上米の原料として従来準内地米等のあったものがなくなって、品種的に非常に極限をされますので、その原料として振り向けたという観念でございます。  消費者価格の点につきましては、御承知のように、一般配給米につきましては、東京で申しますと千五百二十円、徳用上については千二百五十円という消費者価格の水準は何ら変更いたしておりません。したがいまして、そういう点に関しましては、米価審議会の意見を聞く必要はないものというふうにわれわれは考えておる次第でございます。
  16. 松沢俊昭

    松沢(俊)委員 私の聞いているのは、徳用上米というのは、五等米あるいは準内地米が徳用上米ということになっているわけでしょう。ところが、今度三十万トンというそのものは五等以上の米を徳用上米として売り出すということになるわけでしょう。そうすると、価格というものは変わってくるんじゃないですか。要するに、いままでそういう措置をとってこられたことはないでしょう。今回初めてなんじゃないですか。そうすれば、米価そのものが変わってくる。徳用上米という米のあることはわかっています。だけれども、徳用上米というものは、四等以上というのは徳用上米になっておらぬわけでしょう。それを今度徳用上米の価格で払い下げをやるということになれば、内容の面において変わってくるわけだから、米価が変わってくるというふうに判断してさしつかえないじゃないですか、どうですか。
  17. 亀長友義

    亀長政府委員 一般配給の消費者価格、徳用上米の消費者価格と申しますものは、消費者の家計その他を考慮して決定をされておるものでございます。その各配給品目の内容に新しいものが追加になるという場合に、米価審議会の意見を聞くことを要するかどうかという御指摘であろうかと思いますけれども、四十四年産米を、四十六年の四等と同じ品質のものであるというふうに評価をするということについては、やはり若干問題があるのではないかと思います。私どもとしましては、配給品目の内容は品質がおおむねそれに準じて分類されればさしつかえない問題であって、末端の消費者価格の水準を動かすわけでもございませんし、米価審議会の諮問事項は、米価決定の基本事項を諮問するということに法律上定められておりますので、さような観点から申しますと、米価審議会の諮問は必要ない、かように考えておる次第でございます。
  18. 松沢俊昭

    松沢(俊)委員 いままでそういう例外というやつはなかったでしょう。ありましたか。なかったでしょう。基本問題に関する問題ではないのですか。いままでそういう実績があったならば、それは要するにあなたの言うとおりだと思うのですよ。いままでないことをおやりになるわけなんだから、これは単に食糧庁長官の考え方でどうこうするというわけにはいかないのじゃないかということを私は聞いているわけなんです。その点をお答え願いたいということと、時間がありませんから順次進めますけれども、もう一つの問題といたしましては、十一月の一日に物価統制令から消費者米価というのは除外するという閣議決定が行なわれておったわけなんです。その閣議決定というものが流れまして、今度四月の一日からというようにきまったということですねと聞いているわけなんであります。十一月の一日から実施するというのがなぜ四月の一日になったのか、要するにその経過と、それからもう一つの問題といたしましては、いま大臣は病気で静養中であるわけなんでありますが、十一月の二十五日の記者会見で長官は十二月中に物価統制令から消費者米価を除外するというそのための米審懇を開くというところの談話を発表しておられるわけなんであります。一体、大臣が病院に入院しているそのときにおいてこういう重大な問題で記者会見をおやりになったには、それなりの長官のものの考え方があると思いますので、その点を聞きます。同時に十二月中にほんとうに米審懇というのを開くのかどうか、その点をお伺いしたいと思うのです。
  19. 亀長友義

    亀長政府委員 御指摘のように、物価統制令の適用除外を十一月からの予定を来年四月から実施をするという方針に変更されました。この変更されました理由は、御承知のように、本年作況が非常に悪いということが出てまいりまして、もちろんこれは私どもが先ほど御説明をいたしましたように、米の配給上不安があるというわけではございません。しかしながら、本年産米の作況というものが消費者にいろいろ心理的影響を与えるのではないか、さらに九月、十月当時はいろいろなドル・ショックその他の経済問題もございまして、そういうような情勢のもとで予定どおり十一月やることには無理があるのではないかという御趣旨で四月に延期をされた、かように私は承知をいたしております。  なお、四月から実施をするという方針でございますので、十一月適用廃止ということと同時に、やはり事前に米審の懇談会の御意見を聞くべきであるということで、九月ごろに懇談会を開きたいという一応の通知を出して、それをそのまま延期をいたしております。それが今日の事情でございます。赤城大臣も、これは四月からやることになったが、できるだけ早く開きたいという御希望をかねがね持っておられまして、その後御承知のようなことで入院されたような経緯でございます。先般各局記者クラブとの懇談会というのがございまして、その際にどうするんだという話がございましたので、やるとすれば、予算も十二月から始まるしあるいは正月早々というわけにもいかないかもしれない、私ども事務当局としてはできれば十二月中ぐらいに開きたいという事務的希望を私は表明したつもりであります。もちろんこれは御指摘のように、いま農林大臣臨時代理というような状況のもとでございまして、そのほかいろいろの事情もございますので、現在いつ開くかは決定はいたしておりません。  以上でございます。
  20. 松沢俊昭

    松沢(俊)委員 それでは、要するに、事務的なものの考え方というやつを表明されただけであって、実際十二月に開くという確定的なものはまだきまっておらない。したがって開かない可能性というやつはあるんだ、こういうふうに理解して差しつかえないんですか。
  21. 亀長友義

    亀長政府委員 開かない可能性と言われると困りますけれども、一ぺん開くといって延期したままになっておりますので、事情が許せばできるだけ早く開きたいという希望は持っております。しかし、御承知のように、臨時代理で、いま赤城大臣も入院中というような状態でございますので、いつ開くというふうに具体的にきまっておるわけではないということを私は申し上げておるわけでございます。したがいまして、十二月中に開けるのかどうかということで御質問でございましたら、何とも申し上げかねるというほか申しようもございません。あるいは年を越してということになるかもしれません。
  22. 松沢俊昭

    松沢(俊)委員 それから次に、さっき私が申し上げました三十万トンの問題について、いままで前例があるのかないのかということを質問したのですが、まだそれに対する答えがないので……。
  23. 亀長友義

    亀長政府委員 前例につきましては、私、まだ調査をいたしておりませんので、調査の上お答えをいたします。
  24. 松沢俊昭

    松沢(俊)委員 調査した、しないと言わなくとも、あなた、わかるのじゃないですか。ないのじゃないですか。
  25. 亀長友義

    亀長政府委員 私の記憶にはございません。正確に調査した上でお答え申し上げます。
  26. 松沢俊昭

    松沢(俊)委員 そういうことがあれば、やはり基本問題だから簡単にはいかない。簡単に千二百五十円という価格決定はできないじゃないか。やはり米審を開く必要があるのじゃないか、こう思うのですが、それはそれでいいのですね。
  27. 亀長友義

    亀長政府委員 四十四年産の米が一−四等であっても、一般配給の現在内容になっております四十六年産の一−四等あるいは四十五年産の一−四等というものよりは価格的にも品質的にもやや劣るのではないかということははっきり言えるのではないかと思います。そういう観点から申しますと、一般配給に入れるべき米の品質よりはやや落ちる、さような観点から申せば、やはり徳用上米の材料というのがしかるべきであろうという考えを私ども持っております。したがいまして、そういう点について私どもは米価決定の基本事項というふうに考える必要はなかろう、かように考えておる次第でございます。
  28. 松沢俊昭

    松沢(俊)委員 これはあとからまた質問しますが、時間がございませんので次に進みますけれども、大臣就任の所信表明のときにおいて、来年度の米価というものについては上げる必要があるだろうという御答弁があったわけなんであります。いよいよ予算も大詰めの段階に入ってきておりますので、食糧庁のほうといたしましては、来年の要するに米価をどのようにお考えになっているか、これは四十三年を基準にいたしまして消費者の物価指数なんか見ましても一一三・九%、それから労働賃金の場合においては一三五%、こういうぐあいに上がっておるわけでありまして、そういう中で生産者米価だけが押えられるということは不合理である。その点については赤城大臣も就任当時そういうふうにお考えになって御答弁があったわけでありますが、このことについて食糧庁のほうではどうお考えになっているか。  また、十月二十三日に米穀管理研究会、小倉武一さんが座長になっておられるこの研究会で「座長メモ」というのが出ているわけでありますが、その「座長メモ」の中には、逆ざや食管赤字を漸進的に解消するために、ある程度の消費者米価の引き上げが必要だ、それから生産者米価は所得補償と切り離して考えるべきだ、こういうようなことが指摘されているわけなんです。こういう問題について食糧庁は一体どうお考えになっているのか。  この二つの点について御答弁願いたいと思います。
  29. 亀長友義

    亀長政府委員 来年の米価につきましては、いろいろな御議論等が活発なようでございますが、私どもとしましては、来年その時期になって具体的に米価審議会に諮問をして決定するという性格のものであり、今後いろいろな事情を考慮して慎重にその時期までに検討を進めてまいるというふうに考えております。いまの段階で米価の問題について具体的な数字についてお話しするような時期でもないのではないかというふうに考えておる次第でございます。  この研究会につきましては、御指摘のように、「座長メモ」というのが出ましたけれども、この「座長メモ」は座談会の委員の方々が御審議なさるに際しまして、どういう点を重点的に検討していくべきかという検討の問題点を指摘したようなものでございまして、その「メモ」に従いましていろいろ議論が現在も継続をされております。もちろんいまお話がございましたように、逆ざやは大幅に解消すべきであるとか、消費者米価は家計からいっても負担力があるんじゃないかとか、いろいろな御意見がございますが、御承知のように、これは利害関係の団体、農協等は入らないほんとうの学識経験者だけの研究会でございますので、いろいろな議論がございます。別に現在まだ結論が出ておるわけではございません。「座長メモ」も単に問題点を議論の材料のために整理したという性格のものでございますので、特に「座長メモ」の段階で研究会の議論の筋がそういうふうに固まったというものではございませんので、あくまで経過的なものとしてわれわれも考えてまいりたいと思っております。
  30. 松沢俊昭

    松沢(俊)委員 時間がございませんので、もう一回聞きますけれども、それでは予算米価というのはどういうふうな要求をやられるのか、その点はっきりしてもらいたいと思います。  それから、もう一つ御質問申し上げますけれども、米の品質に関するところの研究会というのがありますね。きのう最後の取りまとめをされたようでありますけれども、これもやはり新聞等で見ますると、これは五等以下を切り捨てる、そういう方針らしいのでありますが、五等ということになりますと、いろいろ調べてみますと、やはり年間五十万トンから六十万トンくらい五等米になっておるわけでありまして、こういうものが切り捨てられるということになると、米価は据え置かれ、そして生産調整は強行され、そしてその上五等米の切り捨てということになっては、ダブルパンチじゃなしに、その上のまたパンチということになるわけでありまして、そういう点からいたしまして、米の品質に関するところの研究会という、そこのところでまとめられたというふうに出ていますけれども、どの程度まとめられたのか。かりにそういうふうにしてまとめられたとしても、農林省としてはどうお考えになるのか、その点を明確にしてもらいたいと思います。
  31. 亀長友義

    亀長政府委員 最初の、予算米価をどうするかというお話でございますが、これはいずれ政府・与党において予算編成方針として決定さるべきものでございますから、私がここであまり確定的なことを申すこともできませんし、そういう状況にないということも御承知だと思いますが、事務的にはどういう作業を進めているかということでございますが、私どもとしまして、全くこれは事務的な話でございますけれども、往々にして予算前に米価をほんとうにきめたらどうか、それで予算を組んだらどうかというお話がございますが、これはなかなか事務的には材料不足でむずかしいというふうにわれわれ事務当局としては考えております。とすれば、これはやはり従来のような形で考えざるを得ないんじゃないかというふうに私ども事務当局としては見通しを持っておりますけれども、最終的にはもう少し私どもより政府・与党の大きな方針としてきまるべきものだろう、かように考えております。  それから、検査規格の問題につきましては、御承知のとおり、米の品質に関する研究会を実施いたしておりまして、その要旨の中には、御指摘の五等を整理して、四等級くらいにする。もちろん等外、規格外というものもございますが、いままでの七区分を一等級程度整理をするという考え方がこの研究会で表明をされております。最近の段階では、昨二日の研究会でそのような意見を具体的に今度規格改定、各整粒歩合だとか、ほんとうの規格改定の場合にどのような形に整理をしたらいいかということについての討議を行ないましたが、まだこの点につきましても研究問題はたくさん残っているわけでございます。それから御指摘のとおり、まさにこれは米価にも関連する問題でございますし、それから米の需給にも関連をする問題でございます。したがいまして、規格そのものはかりにそういうことで進む、もちろんそのことにもたくさんの問題がございますし、かりにそう進んだといたしましても、これを実際に政府が政策として採用する上においては、いま松沢先生御指摘のような問題を十分私ども承知をいたしておりますので、その辺を配慮しながらこれは今後検討を進めていかなければならぬ、かように考えております。
  32. 松沢俊昭

    松沢(俊)委員 これで終わりますけれども、ひとつ長官にはっきりしてもらいたいことは、やはり予算の差し迫ったところの段階にあるわけですね。だから、来年度の生産者米価というものにはどういう方針でいくかということをやはり政府で出さなければならぬと思うのですよ。それがさっぱりはっきりしない。きょうはだから委員会が開かれたということも、やはりそういう緊急な問題があるから私は委員会が開かれたと思うのですよ。その辺は明確にしてもらわなければならないと思います。  それから同時に、いまお話ございましたように、品質に関する研究会、検討会ですか、これは五等以下を切り捨てるということになっているけれども、これはいろいろな問題がある、こういうお話なんでありますが、これは四十七年ないし四十八年ころまでははっきりと打ち出すというわけにはいかないという見解なのかどうか。そういう点のらりくらりの答弁でなしに、きちっとやってもらいたいと思うのですね。  それから、政務次官もおいでになっておりますが、総括的に御質問申し上げましたのを要約いたしますと、やはり米の問題ですね、特にあなたの出身の宮城県なんかの場合においては、私の出身の新潟県と同じように、生産調整はさっぱり成績があがらぬということの状態になっているわけだ。成績があがらぬということの状態は、一体どういうことなんだかということで大臣に聞きましたところが、大臣は、無理な割り当てをやったから、だからその生産調整をこなすわけにいかなかったのだ、だから来年からはそういう点は考慮しなければならない、こういうことを所信表明ではっきり言っておられるわけなんです。そういう点からいたしまして、一体来年の生産調整というのは、そういう大臣答弁を受けて政務次官はどうお考えになっているのか。  それから要するに、物価、賃金、それから生産費が四十三年から比較いたしますと、相当上がっているわけなんであります。したがって、予算要求の米価も、当然のことながらこれは上げるところの方針を出すというのが当然なんじゃないか、こういうぐあいに考えておりますので、その点についての御答弁をお願いしたいと思います。
  33. 伊藤宗一郎

    ○伊藤政府委員 ちょうどいま多少食糧庁長官も触れたのですけれども、実はおたくの知事さんはじめ東北七県の知事さんが全く先生と同じような御趣旨で農林省にお見えになりまして、約一時間ばかり懇談をしてきたわけですけれども、とうていこのままの姿では来年の生産調整には応ぜられないというたいへん強硬な御意見を承ってきたばかりです。したがって、いま御指摘のとおりのことで、来年度は生産調整数量全体のことも今年度並みにするかどうかということも、あらためて再検討したいと思いますし、またその割り当てにつきましても、せっかく農林省が出した地域指標、あのウエートを割り当ての段階に立ってもっとウエートをかけてきめていくということにいま事務当局、また各農政局に指示をしている段階でございます。  それから生産者米価の問題は、御指摘のとおり、生産者米価ということもございますけれども、これは一面御指摘のとおり、労賃ということでもございますので、ほかの労賃が二〇%あるいは十数%上がっている段階において、労賃のウエートを高く占めている生産者米価をこのままでいいかということも、大臣の御方針もございますので、ああいう御方針に従いましてそういうウエートのかけ方で来年度はきめたい。いずれにしても予算は前年並みの米価で組んでおいて、あとは米価審議会ということですから。しかし、農林省としてよりも私としてはそういうウエートのかけ方できめたい、このように思っております。
  34. 松沢俊昭

    松沢(俊)委員 検査規格の問題は。
  35. 亀長友義

    亀長政府委員 検査規格も先ほどお答えしたつもりでございますが、技術的にもまだ検討すべき問題が非常にあるし、政策的にも御指摘のような米価その他需給計画との関連もございます。いつから実施をするかというお話でございますけれども、まだ実施時期をきめるにはいろいろ検討すべき問題が多いということだけ申し上げておきます。
  36. 松沢俊昭

    松沢(俊)委員 では、これで終わります。
  37. 熊谷義雄

  38. 瀬野栄次郎

    ○瀬野委員 本日の委員会におきまして米の生産調整、米価、食管、物統令の適用除外の問題、規格外米の買い入れ及び野菜対策等についていろいろ質問の準備をしてまいりましたが、時間の制約をされておりますので、主要事項をはしょって質問を申し上げますので、明快に御答弁をいただきたい、かように思います。  赤城農林大臣は二十九日の閣議で、四十六年産米の収穫量について、十月十五日現在、全国で水稲が一千七十五万一千トン、陸稲十万七千トン、計一千八十五万八千トンという予想収穫量で、作況指数が九三%と報告しておられます。これはここ数年来続いた豊作型から見まして、二十九年九二%という作況指数から見ましても、二十九年以来の不作である、こういうふうにいわれておりまして、また前回の九月十五日調査の作況指数九五%よりさらに悪くなっておるわけです。そこで、農林省はいままで、幾ら水稲の作況が悪くても、被害を五%以内にとどめられる、こういうふうに言っておられたわけですが、今年の凶作の原因というものをどのように踏まえておられるか、まず最初にその原因究明の結果について簡潔に承りたいと思います。
  39. 内村良英

    ○内村(良)政府委員 お答え申し上げます。  本年の稲作を総括してみますと、稲作期間中全般的に異常な気象で推移したことは御承知のとおりでございますが、特に稲の生産にとって重要な時期である減数分裂期及び出穂期にきわめて強度な低温がきたということが冷害の大きな原因になっております。それ以外に、ことしは台風、長雨等もございまして、これが大幅な作柄低下を招来した大きな原因でございます。  すなわち具体的に申し上げますと、七、八月の異常低温により北海道を中心に冷害が発生し、また台風第十九号、二十三号等の風水害、集中豪雨等によって西のほうにも気象被害が激甚になったということでございます。これは主として気象条件に基づく原因でございますが、それ以外に、病虫害の発生につきましては、夏季の低温によって東北地方を中心にいもち病が多発をするとともに、引き続く台風の襲来によりまして、西日本一帯に白葉枯れ病が発生するなど、近来にない病虫害の発生型を示しておりまして、防除は一生懸命やったわけでございますが、やはりこの病虫害も被害の増大を助長したものと考えております。要するに、われわれが予期しなかったような異常気象、それからさらに病虫害の発生というものが不作の要因になったというふうに考えております。
  40. 瀬野栄次郎

    ○瀬野委員 そこで、作況指数が九三%という発表でありますが、最終見通しについては閣議報告になると思うわけであります。そこで、現在九二%という説と、食糧庁は、北海道がその後多少持ち直した関係から五八から六〇になりそうであるというふうなことで、全国では九四になるのではないかというような楽観した見方も持っておられるやに聞いておりますが、この点の見通しはどういうように思っておられるか、現時点でお答えいただきたい。   〔熊谷委員長代理退席、三ツ林委員長代理着席〕
  41. 中沢三郎

    ○中沢説明員 お答え申し上げます。  御質問にございましたように、十月十五日現在の作況指数を九三と発表しておるわけでございますが、その後の状況を現在取りまとめておりまして、今月の十七日に最終の発表をする予定でおります。したがいまして、現在のところ指数ではお答えできないのでございますけれども、その後の各地の状況を見ますと、北海道とかあるいは関東、東山地方はいずれも登熟期間が長引いておりますので、その後プラスの要因がございます。一方また中、四国などでは、ただいま農政局長からもお話がございましたように、台風の後遺症といいますか、白葉枯れ病等の病虫害がございまして、各地の状況を総合いたしますと、いまのところ九三の水準は変わらないのではないかというふうに予想しておるわけでございます。
  42. 瀬野栄次郎

    ○瀬野委員 そこで、この不作で新米の供給量というものが年間の総需要量千百六十五万トンを約八十万トン近く下回ることになりまして、数字的には単年度八十万トン不足ということになるわけです。凶作というものは二年続く、こういうふうな説もあるわけでありまして、気象庁でも来年はことし並みの天候不順が予想されるというようなことをいっております。さらに米の消費が増加傾向にあるというふうなことを見まして、もし来年も二百三十万トンの生産調整をすれば、端境期の米不足は避けられないということから、単年度需給方式を変更するのか、生産調整数量を減らすのか、どういう処置が必要であるかということが問題になってくるわけです。  そこで、生産調整を当然手直しすべきである、こういうふうに私は思うわけです。先ほどの答弁では再検討する、こういうふうに次官は答弁されたようでありますが、来年度の需給調整論からしまして、二百万トン説と、食糧庁のほうでは百八十万トンという説もいろいろ仄聞するのでありますが、その点の考え、その点はどのように検討されておるか、ひとつ明快に御答弁をいただきたい。
  43. 内村良英

    ○内村(良)政府委員 お答え申し上げます。  四十七年産米の生産調整の問題につきましては、先ほど松沢先生の御質問に対して御答弁申し上げましたとおり、現在政府部内において鋭意検討中でございます。  そこで、どういう点を検討しているのかということになると思いますが、まず目標数量をどうするか、それから割り当てのやり方、目標数量の指示のしかたをどうするか、それから生産調整の奨励金の単価をどうするかというようなことが大きな問題になるわけでございます。これらの点につきましては、四十六年産米の生産調整の経験に徴し、さらに今後の需給見通し等を見合わせて決定したいということで、現在鋭意検討中でございまして、具体的なことを申し上げることができないのはまことに残念でございますが、そのような状況でございます。
  44. 瀬野栄次郎

    ○瀬野委員 政務次官に関連してお尋ねいたしますが、来年度かりに二百三十万トンになったとしても、農林省は今後再検討するということでありますから、相当手直しがあるものと見るわけですけれども、いずれにしてもこういうふうに政府の方針というものがぐらぐら動く、変わっていくということでは、農民はますます農政不信におちいる、そうしてまたこの生産調整がうまくいくわけがない、こういうふうに私は思うわけです。そういった農民不安というものは火を見るよりも明らかであります。こうしたことに対して、農林省はどういうふうな姿勢で、また農民の不安をなくすためにどういうふうな御見解を持っておられるか。本年は異常気象でやむを得ない事情であるといえば一応の理由はわかるとしても、いずれにしても生産調整を五年間の計画で始めたばかりでこういったことではほんとうに農政不信がますますつのってくると思う。こういったことに対して、きょうは大臣が欠席でございますので、ひとつそういったところの見解を承りたい。
  45. 伊藤宗一郎

    ○伊藤政府委員 先生御指摘のとおりでございまして、農政の最大の眼目はやはり農民の方々の信頼を基調にしてでなければ成り立たないわけで、その点赤城農林大臣が就任早々、農政の出発点は農民の方々の信頼を取り戻すことにあるのだということを言われたことは、まことに至言だと思っております。したがって、今後とも、われわれといたしましては、どうな施策をいたすにしても、信頼を取り戻す方向にひとつ持っていきたいと思っております。したがって、生産調整の問題もあまり朝令暮改式でやっておったのではかえって生産調整の目的にも沿わないわけでございますので、そういう意味で慎重に検討しているということを事務当局からも答弁したようなことでございます。また、生産調整を今後とも続けなければならぬということは農民の方々にも御理解いただいているわけで、そのやり方あるいは目標数量等にわれわれとしてきめのこまかい配慮を今後続けていかなければならぬということだろうと思います。繰り返して申し上げますけれども、どんな施策でもやはり農民の方々の信頼を得ながらやっていくという、先生の御説に従って今後農政を進めてまいりたいと思っております。
  46. 瀬野栄次郎

    ○瀬野委員 来年の米価のことで一点触れておきたいと思うのですが、大蔵省は、生産調整は長期的な米の供給過剰対策として進めているものなので、来年度の生産調整数量も本年度並みの二百三十万トンの線を維持する、また食管の逆ざやをこれ以上拡大しないために生産者米価を据え置く、この基本方針で予算編成に当たる意向を固めている、こういうふうにわれわれは聞き及んでおります。一方農林省、赤城農林大臣は十月二十二日の参議院の本会議で、生産者米価値上げを示唆しておられる。以上のように大蔵省と農林省は、引き上げ、据え置き、こういった両論が対立している、こういうふうに私たちは見受けておるわけであります。この点大蔵省との調整、検討はどうなっているか、ひとつ明快にお答えをいただきた  い。
  47. 亀長友義

    亀長政府委員 来年度の予算編成あるいは実際上の米価をどうするか、こういう問題につきまして、いろいろわれわれと大蔵省との問で意見交換は行なっております。もちろん立場、立場があり、その間にいろいろ意見、主張の違いがあるということも事実でございますが、いずれにいたしましても予算編成なり実際の米価をきめるときには、政府としてこれらを調整して結論を出さなければならない問題でございます。  予算の編成の考え方としましては、先ほど私が松澤先生の御質問にもお答えいたしましたし、また政務次官からも御答弁がございましたようなことで進むほかないのではなかろうかというふうに観測をしております。  実際の米価をどうするかという問題は、むしろこれは若干先の問題になりますので、さらに相互に意見の調整を行なった上で米審に臨むということに相なろうかと存じます。
  48. 瀬野栄次郎

    ○瀬野委員 食糧庁長官、それでは来年度の農林予算を見てみますと、来年度の生産者米価は今年並みの予算で、米価据え置きの態度をとっておられるわけでありますが、いわゆる三Kたな上げ論というようになっております。聞くところによりますと、その不足は補正予算で補い、対処するという方針のようでございますが、こういったことから見ると、その根底には米価を上げるという考えがあるのではないかというようにわれわれは思うわけであります。赤城農林大臣も、先ほど申しましたように、米価に幅を持たせ、米価値上げを示唆しているということから、その点のことについてはどういう見解であるか、所信を承りたい。
  49. 亀長友義

    亀長政府委員 お答え申し上げますが、これは私どもの考えというよりも、現在の状況をあるいは御報告するということのお答えになるわけでありますが、補正予算を組むのだというような前提は、私どもの受け取っておる現在の空気では、むしろ補正予算を組むということに財源上の非常な困難もあって、大蔵省としては消極的にならざるを得ないというのがわれわれのいま持っておる情報でございます。したがいまして、補正予算を組むという前提で来年度の予算を考えるということは、現在の大蔵省の事務当局の考えにはあまりないというふうに判断せざるを得ないと思います。
  50. 瀬野栄次郎

    ○瀬野委員 それでは食管問題のことで若干お尋ねいたしますが、食糧管理制度のあり方を検討しておる米穀管理研究会は、先ほども若干論議されましたが、「小倉メモ」「座長メモ」というものが出されて今後具体的にどのように制度を構想し論議していこうかということで、いろいろその論議が進められております。一つには間接統制、一つには部分管理方式、配給統制方式の廃止、また現行制度のワク内での改善ということがいろいろと検討されておりまして、この四つを中心に今後いろいろと論議がなされるわけです。  先ほど答弁の中で、いろいろ慎重に今後検討を進めたい、現段階では云々というような答弁がございましたが、私がここでお尋ねしたいのは、この四つの改正の論題というものが「座長メモ」としていろいろ論議されておる問題以前の問題として、ことしのこういった作況指数から見、またことしのこのような状況等を勘案しましたときに、これはこれまでのいわゆる政府の農政の姿勢また農民のつのる不信感というものが、これ以前に私は論議されなければならぬと思う。そういったことから、食管の改革論ということはとんでもないというふうにも思うのですが、農林政務次官、どういうふうにこの点については御見解をお持ちであるか、ひとつ農民の側に立って御答弁をお願いしたい、かように思います。
  51. 伊藤宗一郎

    ○伊藤政府委員 米穀管理研究会のことですけれども、詳細のことについては私も出席をしておりませんのでわかりませんけれども、そもそもこれは食管制度を改正するとかしないとかいうことをあらかじめの考え方で始めているものではございませんで、いま「メモ」に出されたような問題点をひとつざっくばらんに検討をしてもらうということでございます。したがって、御指摘のような御心配の点でこの研究会をやっておるわけではございませんから、そういう御心配はないわけですけれども、なお、そういう心配のないようにするためにも、われわれははっきりとひとつこの食管制度の堅持の問題を農民の方々にも御理解をいただくように、なお一そう努力してまいりたいと思っております。
  52. 瀬野栄次郎

    ○瀬野委員 物価統制令の問題で一、二点お尋ねします。  昨年暮れの予算編成で決定しました物価統制令適用除外が、ことしの米の不作を理由に四月まで延期になったわけでありますが、四月からはほんとうに実施するつもりであるかどうか。また、来年十一月の新米穀年度という説もちらほらと聞かれるわけでございますが、この点どういうように検討を進めておられるのか、この点をお尋ねしたいわけであります。  先ほどいろいろ物価統制令についての延期の理由等については、作況が悪いあるいはまた消費者に心理的影響を与えてはならないとかドル・ショックの問題等もあって、四月に延期されたということが初めて公式の場で明らかにされたわけでございますが、私はこの物価統制令の適用除外、この問題については、ことしのようなこういう状況では絶対これを適用除外してはならない、こういうふうに思うわけですけれども、十一月説ということもいろいろ聞かれておりまして、まあ四月ほんとうにやるつもりなのか、その点だけ見解をお伺いします。
  53. 亀長友義

    亀長政府委員 十一月実施予定のところを四月まで延期をするということに方針を決定いたしたような次第でございます。
  54. 瀬野栄次郎

    ○瀬野委員 来年の十一月にやるという説もあるわけですが、その点はどうですか。
  55. 亀長友義

    亀長政府委員 そのような説というものはどこからか、私、いま初めてお伺いするのでありますが、政府の決定は来年の四月まで延期をするというふうに決定をされております。
  56. 瀬野栄次郎

    ○瀬野委員 それでは、来年の四月ということであれば、物価統制令適用を廃止した場合に必ず米価の値上がりが予測されるわけです。政府はその対応措置でこれまで何度も委員会で答弁されてこられたわけですが、言うまでもなく、百貨店、スーパーなどにも米を取り扱わせ、また小売り業者の事業区域を拡大して競争原理を導入するとか、小売り業者の新規参入を大幅に認めるとか、あるいは大型精米工場の設置、ビニール袋詰め、こういった対策を打ち出しておられるわけですけれども、その準備というものはどこまで進んでおるのか、万全な対策、準備というものはできておるのか、その点をこの機会にお伺いしたいと思います。
  57. 亀長友義

    亀長政府委員 実施が四月でございますので、それまでの間にいま御指摘のございましたような各種の問題を最終的に詰めまして、各方面の意見も聞き、四月以前に実施に移せるものは移していく、そのようなことを順次進めておる次第であります。
  58. 瀬野栄次郎

    ○瀬野委員 現在米の需給見通しがない、単年度でも八十万トンの不足、こういったことが起きている現時点において物価統制令の適用除外をするということはとんでもない、かように思うわけです。これは絶対廃止すべきではないということを強く要望申し上げて、このことは一応打ち切ることにいたします。  次に、本年度冷害、また災害等でいろいろと各地に——先ほど本年の作況指数の九三に対する原因等を明らかにしていただきましたが、規格外米の買い入れについてお伺いをいたします。  食糧庁は現行の一ないし五等級を実質一ないし四等級にしようと、規格改定をする方針でいろいろ検討されておられるわけでありますが、作柄が悪く、五等米が多い上に、予想によると来年もおそらく不作、こういうことがいろいろいわれております。五等米廃止に対する強い農民の要望また運動等もあるわけでございますが、この点についてさらに本委員会でこの五等米の廃止問題について明快にひとつお答えをいただきたい。
  59. 亀長友義

    亀長政府委員 先ほど松沢先生の御質問にお答えいたしましたとおり、米の検査規格としては現在七区分あるのを一区分減らすということが合理的であろうということが検査規格の研究会で示唆されておりまして、具体的にこれをどういう規格数値でやっていくかということを目下検討中であります。もちろん技術的にそのような答えが出ましても、いろいろ経済的な問題、政策的な問題、たとえば米価との関連をどうするか、あるいは需給計画との関連をどうするか、非常にそれに伴ういろいろな問題もまたございます。したがいまして、私どもとしては、この検査規格を実施する上にはなお解決すべき問題がたくさんある、それらについて今後検討を進めなければならぬということを申し上げておる次第でございまして、現在、研究会は一応具体的数値の研究をするということで二日に一段落を打った程度でございまして、いますぐこの五等米がなくなるというものでもございません。なお、いろいろな問題を研究して進めてまいりたいという状況でございます。
  60. 瀬野栄次郎

    ○瀬野委員 そこで、規格外米買い入れについては、十一月一日でしたか、食糧庁は冷害に襲われた北海道、また台風で被害を受けましたところの千葉県の規格外米を買い入れると発表を行なっておられるように私、承知しておりますが、食糧庁では、ことしの異常天候によって規格外米が大量に発生している地域についても、これらの地域外に今後買い入れ対象を拡大する、こういうふうになっておるわけですが、その拡大地域は現在どういうふうになっておるか、その点もひとつこの機会に明らかにしていただきたいと思います。
  61. 亀長友義

    亀長政府委員 等外米は原則として買い入れないというたてまえになっておりますことは御承知のとおりでございますけれども、災害等の事情で等外米が非常に多く発生をしたというふうな場合には、例外的に買い入れを行なっておることは御承知のとおりでございます。本年すでに北海道と千葉につきましてはそのような等外米を買い入れるという措置を決定いたしまして、すでに実施に移しております。それ以外の県におきましてもかなり要望がございますので、現在第二回目の指定をせざるを得ないだろうというふうに考えまして、目下各県なりといろいろ状況を打ち合わせ、調査中でございます。したがいまして、第二回目の指定も時期が時期でございますので、できるだけ早くやりたい。十一月中にはやりたいと思っておりましたが、いろいろな事情から若干おくれておりますが、近日中にもこの第二回の指定をやりたいということで目下各県とも打ち合わせを促進中でございます。
  62. 瀬野栄次郎

    ○瀬野委員 北海道と千葉については決定はして実施しておる。現在第二回目の指定を各県ともいろいろ打ち合わせて調査中であり、状況把握中である、さらにできるだけ早くやりたい、近日中に指定をしたいというふうな答弁ですが、ぜひひとつこれは今年の作況指数でたいへん各地で農家も生活にまた経営に苦しんでおりますし、指定を決定していただきたいし、また大幅な拡大をはかっていただきたい、かように思うわけです。  そこで、私は一例をあげてみたいと思うのですが、台風二十三号及び異常低温等によりまして準高冷地帯、これは熊本県の場合でございますが、たいへん激甚な被害をこうむったわけでございます。七月の集中豪雨、台風十九号、二十三号、さらに異常低温という、こういった気象上の障害によりまして熊本県下の稲作は総額五十四億三千万円の被害で、特に阿蘇地域、これは先般何回か質問申し上げたわけですが、阿蘇地域を中心とする熊本県の準高冷地帯の被害がとても著しい。この地帯で大体一万二千戸の農家が一万二千ヘクタールの水田耕作をやっておるわけでございますが、平年産米五万三千六百トン、生産額が七十七億円となっておりまして、本年度はたび重なる災害によりまして稲作は一万三千トン減収で被害金額が十九億五千万円の多額にのぼっております。この被害の現状から農家の生計、経営は著しく困難となりまして、今後の農業に及ぼす影響はきわめて大でございますので、ぜひひとつ規格外米買い入れ、こういうこともしてもらいたい。私は去る十月の四日当委員会で質問しました際に、内村説明員は、「十月十五日現在の収穫見込み高を見て、それから被害の実情に応じてしかるべき対策は北海道と同様にとらなければならないというふうに考えております。」というようないろいろな答弁もいただいております。地元もたいへん期待しておりますが、いま熊本県の阿蘇地帯、準高冷地帯の一例をあげましたけれども、これらの問題は北海道、東北六県等にもあるわけでございますので、それに対するお考えをあらためて承りたい、かように思います。
  63. 亀長友義

    亀長政府委員 熊本県の阿蘇地域で台風二十三号によりまして相当量の等外米が発生をしておるということにつきましては、熊本県あるいは地元経済連、私どもの食糧事務所の調査でも十分承知をいたしております。目下その被害の状況、さらに経済連等の処理状況、出回り状況等も十分調査いたしておりますので、いま御指摘の阿蘇地区につきましては前向きに検討してまいりたいというふうに考えております。
  64. 瀬野栄次郎

    ○瀬野委員 ぜひひとつ前向きに検討していただいて、指定を決定していただくように心からお願いする次第でございます。  最後に一点だけお伺いして質問を終わります。時間がもういよいよなくなりましたので、野菜対策のことでありますが、いよいよ年末年始を控えまして野菜の暴騰またいろいろと輸送問題が問題になってまいります。総理大臣の諮問機関である物価安定政策会議が野菜価格安定に関する緊急提言を出しておりまして、農林省調査団の報告、行政監理委員会の答申等に次いで公的機関によるところの今年度三度目の野菜提言であったわけでございますが、大臣もなかなか野菜に打つべききめ手がないと言っておられますが、時間がございませんので、これらの事態に対しまして農林省の年末年始に対する野菜、生鮮食品等のいわゆる需給または輸送等の見通し、国民が安心して年越しができますように、対策を立てておられると思いますが、そういった点についてひとつ御答弁をいただいて、質問を終わりたいと思います。
  65. 荒勝巖

    荒勝政府委員 ことしの八月から九月にかけての天候不良とか、そのほか大きな台風が関東、東海を中心に襲いましたので、九月、十月と一時非常に野菜価格の異常な騰貴をもたらした次第でございますが、その後天候もまた回復いたしましたので、十一月に入りまして野菜の価格は非常に安定的というよりも、どちらかというと非常に低目に推移してきておる次第でございます。その後やはり十一月一ぱい天候に恵まれたということもございまして、出荷量もふえてきておりますので、野菜の価格は十二月に入りましても、前年度よりもやや低目で推移するのではなかろうか。したがいまして、歳末の野菜対策につきましては、よほどの事情がない限り、特に大根、白菜、キャベツという大衆的な野菜、さらにサトイモとかレンコンとかいいましたおせち料理の系統も非常に暴騰するとはいまの段階では考えていない次第でございます。特にまた、この白菜とかキャベツ、大根というものが異常な高値を呼ぶようなことがありますれば、緊急輸送を行なうことによりまして、南九州あるいは北九州、四国等、まだほかにも相当大衆野菜の系統があると見込まれますので、そういったものを計画的に緊急輸送いたしたい、こういうように考えております。またタマネギとかあるいはバレイショ等、こういった貯蔵のきく野菜につきましても、北海道には相当多数ございまして、タマネギ等につきましても、昨年よりも相当上回る数量を十二月中に輸送をいたしまして、そういったものについて確保してまいりたい、こういうように考えておる次第でございます。
  66. 瀬野栄次郎

    ○瀬野委員 では、時間がありませんので、以上で質問を終わります。
  67. 三ツ林弥太郎

    ○三ツ林委員長代理 長谷部七郎君。
  68. 長谷部七郎

    ○長谷部委員 私は当初一時間以上時間をいただきたいと思っておったのですが、諸般の事情から三十分しかないということでございますから、きょうは端的に国有林野に働く労働者の皆さんの身分安定並びに処遇の改善にしぼって政府側の見解をただしたい、こう思うわけでございます。  すでに御案内のとおり、前の六十五国会におきまして、林野庁に雇用されております基幹労働力、つまり常用作業員一万六千三百余名の方々あるいは一万九千六百人にのぼる定期作業員の身分の安定並びに処遇の改善につきましては、当委員会におきましていろいろ取り上げられ、林野庁が中心となって関係各省との間に統一見解が出されたことは御承知のとおりでございます。なお、それに先立ちまして三月の二十五日の委員会におきましては、林業振興に関する決議が与野党の満場一致の形で決議され、これに対処して、時の農林大臣である倉石さんも、その決議の趣旨を尊重して政府は善処する、こういう態度の表明がなされて今日に至っておるわけであります。  そこで、私、お尋ねいたしたいことは、きょうは関係各省の皆さんもおいでをいただいておりますから、第一に、政府の統一見解を受けてそれぞれの官庁でいままで八カ月余にわたって検討されてきたと思うわけでありまして、その検討の経過をお尋ねをしたい。なお、その検討の中で、いろいろ問題点もあろうかと存じますので、それらの問題点をひとつこの際明確にしていただきたいし、これからの見通しなどにつきましても承っていきたいと思うのであります。  まず最初に、人事院の任用局長がおいでだと思いますが、この統一見解を受けて、人事院としては任用形態についていかなる検討が加えられ、今日どういう段階になっておるのか、ひとつ承っておきたい、こう思うわけであります。
  69. 岡田勝二

    ○岡田(勝)政府委員 前回ここでお答え申しました以降私どもも検討いたしておるわけでございますが、この制度をいじるということになりますと、現在あります制度のそもそもよって来たるゆえんは何か、制度の趣旨は何かという、いわば近ごろいいますことばを使ってみますと、いわゆる原点に立ち返って考えなければならぬというふうな観点からいたしまして、そもそも常勤職員とは何だ、非常勤職員とは何だ、その区別は何か。つまり区別する基準は何か、そういったところを掘り下げて現在検討いたしておるわけでございます。と申しますのは、現在の国家公務員法上におきまして、常勤職員あるいは常勤官職それから非常勤官職というものについての明確な規定はないわけです。そういうことからいたしまして、先ほども申しましたように、何をもって両者を分類するか、区別するか、そういったところを検討している。なかなかむずかしい問題があるということが一つでございます。  それからそれに関連もいたしますが、非常勤職員につきましては、御案内と思いますが、現在非常勤職員の勤務時間、休暇という規則一五の四というものがございます。これにおきましては日々雇用の職員と、もう一つは普通の職員の勤務時間の四分の三をこえない範囲の勤務時間を持つ職員、これにはいろいろな審議会の委員だとか顧問、参与等が一番わかりやすい例でございますが、そういう二つがあると思うのでございます。それ以外の勤務態様というものが一体あり得るのか。そういうものがあり得た場合に、それは非常勤職員といい得るのか、そういった問題があるわけでございます。ところが、この一五の四の非常勤職員の勤務時間及び休暇ということになりますと、本件の問題になっておりますのは公労法適用職員でありますから、前回も申し上げましたように、勤務条件につきましては、この人事院規則は直接には動かないわけでございます。そういたしますと、この公労法適用職員と申しますかあるいは別に給特法適用職員と申しますが、これについてどういうことになるのだという問題があるわけでございます。  それからさらには、定員法でいう定員規制という精神からいたしまして、定員外に常勤の職員というものが置き得るものかどうかという問題。  以上大体そういう三点にわたりまして現在検討いたしておる状況でございます。
  70. 長谷部七郎

    ○長谷部委員 現実に一万六千何がしの常用作業員がおって、しかも定員内職員と全く同じ勤務の態様をとっておる。したがって、これはもういまに始まった問題ではなくて、ここ十年以上の長い間にわたる懸案なんです。それがいまさら基準がないのどうのと言われても、われわれは聞く耳を持たぬのであります。あなた方はそれがお仕事なんですから、いま当面、政府統一見解まで出してすでに一年近くにもなろうとしておるのですから、私はもっと速度を速めて対処してもらいたい、こう思う。  そこで、端的にお尋ねしますが、林野庁当局、任命権者にある林野庁からいわゆる常勤職員として取り扱いをしたいという申し入れが行なわれた場合、人事院としてこれを受けとめて前向きに検討する用意があるかどうか、この際明確にしていただきたい。
  71. 岡田勝二

    ○岡田(勝)政府委員 その点につきましては、従来も申し入れのあったことでもありますし、今後申し入れがあれば、なおお話の方向に向かって検討はいたすつもりでございます。
  72. 長谷部七郎

    ○長谷部委員 まああなた方にあまり時間をとっては困りますから、次に行政管理庁にお尋ねをします。  この一万六千人の常用作業員については、私は定員内職員として当然認めるべき性質のものであろう、かように考えます。しかも昭和三十六年の二月二十八日の閣議決定がございますけれども、この閣議決定の第一項のただし書きにも明確になっておりますことは、「上記にかかわらず、業務遂行上常勤労務者を特に新規に任命する必要があるときは、行政管理庁に協議するものとする。」こういったただし書きが明確化されております。したがって、任命権者である林野庁長官が、あるいは農林省がその気になって、やる気になってあなた方と協議を持ち込んだ場合、それを受けて当然定員内の常勤職員として認めていかなければならない方向づけが出ておるものと私は解釈しておりますが、行政管理庁の管理局長の御見解をひとつ明確にお示しをいただきたい、こう思うのです。
  73. 河合三良

    ○河合政府委員 お答え申し上げます。  ただいまの御質問でございますが、三十六年の定員外職員の定員化については、それをもって打ち切るという閣議決定の際に、常勤の扱いをすることがあり得るというふうにきめておりますのは、これは当時特殊なものとしてそのものが残っておりましたものについては認めるということでございまして、原則としてその人限りという運用にいたしております。また、いわゆる常勤労務者は、ただいまお話しのような定員外の職員でございまして、定員内職員となっているわけではございません。私どもただいままで承っております内容につきましては、これは林野庁のほうから現在の常用あるいは定期労務者を常勤的な扱い、処遇にしてくれというふうなお話として承っておりまして、これにつきましては、もちろん私ども常勤職員として扱うかどうかということにつきましては、主として公務員法上の問題でございますので、私ども直接の所管の問題ではございませんが、やはり当然関連してくると思いますので、よく御一緒に御相談申し上げて、現在できるだけの検討を進めている次第でございます。今後もそういう方針で進んでいきたいというふうに思っております。
  74. 長谷部七郎

    ○長谷部委員 次に、大蔵省にお尋ねしますけれども、林野庁ではこの統一見解を出したあと、七月までその検討を待ってくれ、あるいは十一月まで待ってくれ、そうして最近、きのうきょうに至っては、来年の三月ごろまでひとつ検討時間をかしてもらいたい。そういう検討の時間を要する最大の理由として、いわゆる林野会計が赤字になっておる、こういうことをあげておるのであります。この常勤作業員は国家公務員法上の公務員なんです。ですから、私は、赤字であろうがどうであろうが、他の公務員と同様、身分の安定、処遇改善のためには当然大蔵省は財源措置を与えてやるべきではないかというぐあいに考えておりますけれども、この点につきまして大蔵省の見解を承っておきたいと思います。
  75. 藤井直樹

    藤井説明員 お答え申し上げます。  ただいま御指摘の常用作業員それから定期作業員の常勤職員化という問題につきましては、かねてから検討しているわけでございますが、それが国家公務員法上いろいろな体系についての問題があることは、ただいま各省から御答弁があったとおりでございます。現実にこれをどうしていくかということになった場合に、やはり私どもとしては、国有林経営の中の非常に大きな問題でございますし、それが現在のような経営悪化の状態におきましてどういうふうな位置づけをするかということについては、やはり全体の抜本対策を検討していくという過程の問題であるというふうに受けとめているわけでございます。やはり現実に相当大きな赤字が出ている以上、その一環としてこれを取り上げていかざるを得ないという気持ちで現在考えております。
  76. 長谷部七郎

    ○長谷部委員 それは林野経営の抜本的な改善策の一環としてこの作業員の身分安定の問題も考えなければならぬということは、ことしの三月二十五日の林業振興に関する決議あるいは四月の十三日に政府統一見解が出された時点においてすでに国有林野の会計は赤字であった。赤字というものがもう当然表面に出てきた時期でございます。したがって、そういった情勢、財政事情をも十分考慮の上にあの決議に対する農林大臣の態度表明がなされておると私は解釈しておるのであります。ですから、いまごろそういうことを言われても、私どもは理解に苦しむわけであります。しかも他の企業会計もみんな赤字であります。しかし、赤字だけれども、いわゆる職員の給与は、他のすべてに優先するという考え方に立って、それぞれ賃金の引き上げも認められておるし、また待遇の改善も実施をされておる。ひとり国有林に働く労働者だけが赤字なるがゆえに不当な差別をしいられておるということは、私は許すわけにはいかないと思う。そういう意味で、人の問題でありまするから、これは抜本策が出ようが出まいが、当然一定の水準までは大蔵省も考えなければならない問題ではないか、こういうぐあいに考えるのです。しかも国有林は、いままで、かつて黒字の時代もございました。黒字の時代は、たとえば昭和四十五年度なんかは一千数百億円の金を一般会計に繰り出して、そうして林政協力あるいは公共事業の拡充のために大きな役割りを果たしてきておる、こういう役割りをも果たしておる歴史的な経過があるわけであります。いま端的に赤字になったからといって、それじゃ職員の給与を押える、こういうやり方は、私は他の省庁との均衡の上からも、あるいは実態の面からも、大蔵省の考え方は理解に苦しむわけでありますけれども、もう一度ひとつ御見解を承っておきたい。
  77. 藤井直樹

    藤井説明員 国有林の経営問題が非常に悪化してきたのがはっきりしてきましたのはこの夏からでございまして、四月ころの見込みでは、まだこれほど深刻なものにはなるまいという気持ちもあったと思います。そこで、そういう状態がかなり長く続くであろうということもまた予想されるわけでございます。そうなりますと、国有林の経営にかかる諸制度というものをやはり一つ一つ見直していって、どういう形でその再建の方向をきめていくかということが一番問題になるわけでございます。そういう意味で、この問題もその中に入るのではないか、そういうことで先ほどから申し上げている次第でございます。
  78. 長谷部七郎

    ○長谷部委員 いま日本の森林は重大な危機に直面しておると私は思うのです。とにかく国有林は単に木材の生産だけの考えで云々されては困るのです。日本の森林の果たしておる役割りというものは国土の保全であり、水資源の涵養でありあるいは酸素の供給源であり、今日産業公害がほとんど全世界的な問題となっておるときに、国有林の持つ公共的な性格一こういうものをやはり重視を願わなければならない。そうしてかりに赤字であっても、一般会計から繰り入れて、そうして国有林の持つ公共性というものを拡充していかなければならない。それがいま一番大事なことであって、あなた方がいうところの企業の独立採算主義、赤字云々、こういうことだけに目を奪われてこれらの大事な国有林の問題を論ぜられるということはまことに私は残念でなりません。そういう公共的な分野の性格を十分認識をした上で財政措置を講じていただくように善処していただきたい。特に林野庁が早晩この処遇改善についてあるいは身分安定について、制度化した場合に、それに対する財源措置については責任をもってやっていただくようにわれわれは強く要請をしたいと思っているのだけれども、これに対する御見解を願いたい。
  79. 藤井直樹

    藤井説明員 ただいま仰せになりました森林の公益機能的な性格のことでございますけれども、時世の変化によりましてそういう森林の公益機能的な問題もあわせて検討する必要があると思います。そういうことで抜本対策の中で検討していく、そういうことになろうというふうに現在考えております。
  80. 長谷部七郎

    ○長谷部委員 期限はいつですか。そんな検討ばかりしておってもしようがない。
  81. 藤井直樹

    藤井説明員 従来の国有林野経営というものは非常に幅が広いわけでございます。また奥行きも深い。そういうことからいたしまして、いつというめどを現在立てるわけにはまいりませんけれども、その姿勢で現在取り組むようにしております。その前提となるいろいろな実態につきましては、林野庁のほうでいろいろ検討されておるように聞いておるわけでございます。
  82. 長谷部七郎

    ○長谷部委員 いつまでも検討、検討ということばはもうわれわれは聞き飽きたのですから、大蔵省としては責任をもっていつまでに結論を出す、こういう期限をひとつ明確にしていただきたい。  それから今度は林野庁長官ですけれども、いままで人事院あるいは行管、大蔵省、こういう関係の方々の意見を聞いておりますけれども、要するに、任命権者である林野庁長官がその気になって各省庁を説得して回れば、この問題は大きく前進する見通しがあるのではないかという解釈がいたされます。問題は、林野庁長官が今日まで国会の決議を受けて、あるいは政府の統一見解を受けて誠意をもって検討してきたのかどうか。むしろ私は、非常にこの国会の決議を軽視してまじめな取り組みがなかったために、今日こういう事態になっておるのではないか、こういうぐあいに考えられてしかたがないのでありますけれども、一体長官はいつまでにこの結論を出すつもりなのか。七月まで待て、十一月まで待て、今度は三月一ぱい待て。こういうことでは納得するわけにはまいりません。少なくとも四十六年度一年間は全然できないでしょう。来年の三月まで時間をかしてくれということになれば、おそらく四十七年度一ぱい何にも手をつけられないということになります。そうするとそろそろあなたは退官する。こういうことでは歴代の長官がやってきたことと同じく、未解決のままなってしまう。私は、この国会の決議を無視して、国会の決議に沿うてやれないようあれば、その長官としての能力がないといわざるを得ないと思う。むしろこの際責任をとっておやめになったほうがいいんじゃないかと思う。国会の決議や政府の統一見解にも沿うて仕事ができないようでは、処理ができないようであれば、これは能力がないと言わざるを得ないのです。二年間もほうっておくということは許されません。一体長官はいつまでにこの問題の決着をつけようとしておるのか。私から言わせると、少なくとも四十七年度の予算編成の段階でこの問題の大筋の決着をつけるべきものではなかろうか、こういうぐあいに考えておりまするけれども、ひとつ責任をもって長官から答弁を願いたい、こう思うのです。
  83. 松本守雄

    松本(守)政府委員 いつまでにその処遇改善案を出せるのかという御質問でございますが、当面林野庁で検討いたしておりますのが来年の三月中には何とか結論を出したいということで、いま鋭意検討を進めております。
  84. 長谷部七郎

    ○長谷部委員 来年の三月ということになりますと、これは四十七年度の予算に問に合わぬじゃないですか。そういう調子で参りますと、四十七年度一ぱいも全然手をつけることができないということになるじゃありませんか。そんなのんきなことでは私は許すことはできないと思うのです。少なくとも国会の決議を受けて一年を経過しておるのです。四十七年度の予算でこれらの問題が前進するような形でなければ納得することはできないと思うのです。この点、もう一度長官から御見解を願いたい。
  85. 松本守雄

    松本(守)政府委員 定員外の作業員の処遇改善なりベースアップなり、これは事業費の中でやりくりをいたしております。毎年のベースアップもその中で経費の節減その他から生み出しておるというのがいままでの仕組みでございます。そこで、いま林野会計が非常なピンチといいますか、赤字といいますか、収支の面におきまして非常な苦しい事態が起こっておりまして、この春ごろの見通しと夏ごろの見通し、現在の時点の見通しというものがそれぞれ要素が変わりまして悪化をいたしております。そういうときにおいて将来のむずかしい国有林野事業というものを遂行するためには、合理化をはからなければいけません、生産性のアップも考えなければいかぬ。そのために必要な労働力というものは将来とも確保をしてまいらなければならぬ。そういうことを考えますと、経営の抜本改善というのと無関係ではあり得ないということでございまして、この抜本改善と処遇改善というのを両々相まって今後とも検討するつもりでおります。
  86. 長谷部七郎

    ○長谷部委員 長官、現在三万六千人という常用と定期の作業員がおらなければ、いまの国有林野経営というものはあり得ないのです。基幹労働力なんです。これがおらなければ、日本の国の山を守るということはできないのです。したがって、経営の抜本策と関連づけることも一面的には必要があろうかと思いますけれども、私は、国有林野をこのまま継続して経営をしていくという場合には、何といっても第一義的にこの問題を解決しなければならない。しかも最近、過疎化の現象が進んで、農山村から都会の高賃金を求めて年々百二十万人という農山村民が出かせぎに来ておるという現状、あるいは今度農林省と通産省と労働省の共管によって農村地域工業導入がスタートしておるわけであります。この計画で参りますと、農山村地域に五年間で百万人の労働力を吸収する、こういう計画がある。ただでさえ年々減少しておる山村労働者を、いまのようなのんきな考え方では確保することはできないと思う。労働力の確保が困難となれば、当然林野の経営に重大な障害になることは明らかであります。したがって、私は、労働力の確保という観点からも、この問題は一日も早く解決しなければならない緊急の問題になってきておるのではないか、こういうぐあいに考えるのです。どうもいまの長官のようなのんきな考え方では私たちは納得するわけにはいかないのであります。ひとつこの問題を、くどいようでありますけれども、もっと四十七年度の予算編成の中で顔を出すことができるように善処できないかどうか、重ねて私は要請と同時に長官の決意のほどを聞きたいのです。
  87. 松本守雄

    松本(守)政府委員 ただいま、先刻御答弁申し上げましたように、林野庁といたしましては、この問題は経営の抜本改善と切り離しては考えられない問題であるという認識の上に立ちまして、抜本改善と処遇改善というものをできるだけ早い機会に、少なくとも三月一ぱいにはその大まかな結論を出して関係方面の御協力を得たい、このように考える次第でございます。
  88. 長谷部七郎

    ○長谷部委員 いずれにいたしましても、この常用化の問題、常勤職員化の問題は、制度上との関係もあることでありますから、これは多少時間がかかることはわかるといたしましても、三月一ぱいなどと言わずに、四十七年度の予算編成の段階で一応のめどがつくような方向に精力的にひとつ検討を重ねてもらいたい。なお、林野庁長官の決意いかんによって、その出方いかんによって、関係各省庁とも、やる、こう言っているわけですから、私はもっと積極的な取り組みを願いたいと思うわけであります。  ところで、それに続いてもう一つお尋ねしたいのは、その常用化が達成されるまでの間、いまの常用作業員あるいは定期作業員の処遇改善の問題がございます。制度の検討とは別途に処遇改善の問題があるわけであります。これは四十六年度は一体どういう処遇の改善をやられ、あの林業振興決議を受けてどういう改善策をやってきたか、そうして昭和四十七年度以降どういう改善策をいま要求しておるのか、この点をひとつ明らかにしていただきたい。
  89. 松本守雄

    松本(守)政府委員 制度の問題は別にいたしまして、実質的な処遇の面の改善についてでございますが、あの決議以来まずやりましたのが、苦しい財政のうちからもベースアップを一応定員内と同じ程度の比率でやったということ、それから、いま調停に出しております問題が、石炭手当の改善がございます。これもいま労使間で目下話し合いの最中でございます。その他やりたいものはございますが、何せ財政状態がこのような状態になっておりますので、将来の財政の見通しと改善の方法というものとの関連において考えなければ、現時点では考えられないという状態でございますので、今後ともつとめて早くそういうものをつくり出してみたい。その上は林野庁としまして、一つの決意をもって国有林の抜本改善、処遇の改善にも必要なものは取り組むつもりでございます。
  90. 三ツ林弥太郎

    ○三ツ林委員長代理 長谷部君、時間が参りましたので……。
  91. 長谷部七郎

    ○長谷部委員 四十六年度にベースアップになりあるいは寒冷地石炭手当ですか、こういうものをやったとおっしゃいますけれども、私は、これは労使双方の間で四十六年度以前に約束済みの問題であって、四十六年度における新規のものは何一つ見当たらない。また四十七年度の要求にいたしましても、その点われわれの承知する限りでは消極的なものである、こういうぐあいに言わざるを得ません。したがって、制度上の問題が来年三月までかかるならかかる、それまでの間、私は、やはり処遇の改善、待遇の改善についてはもっと積極的な姿勢をとってもらわなければいかぬのじゃないか、こういうぐあいに考えております。  時間がございませんので、私の質問はこの辺で終わりますけれども、(「まだやれよ、遠慮するな」と呼ぶ者あり)それでは、まだ時間があるようですから、続けさせていただきますけれども、いずれにいたしましても、四十六年度実施されたものは、これは以前のものである。すでに四十五年の段階で約束されたものである。一体四十七年度はどういうものを考えておるのか、どういう方向で大蔵省と折衝しておるのか、この点をひとつ明確にしていただきたい。
  92. 三木喜夫

    三木(喜)委員 ちょっと関連して。  林野庁長官、私もいまのお話を聞いておりまして、非常に隔靴掻痒の感じがするのです。それでは間に合わないのです。何で間に合わぬかといいますと、まず予算編成上間に合わない、もう一つは、それでは現地の労働者がもてぬわけです、それから国会決議も気が抜けてしまうのです。こういうことがあるから、今日まで、国会でも決議していただいて——わが党なりあるいは国会決議というものも非常に控え目に言うてありますよ。それにあなたのような答弁では、日暮れて道遠しで間に合いません。  そこで、私は意見を二つ言いますから、この意見二つを御検討いただいて、返事していただきたい。私はきょうここにだてやていさいで来ておるのではない。きのうはわが党の執行委員会を開きまして、この問題と全面的に本格的に取り組みまして、結局、林野庁長官の姿勢が悪い、これでは関係各省がもう動かない。いま大蔵省も予算面から言うたでしょう。片方は公務員法、定員法からものを言い出したでしょう。既定のワクの中で考えたら前進しませんよ。そこでひとつ申し上げたいと思う。  第一は、いまの質問者も申し上げたように、いま自然を守れというような意見が非常に強くなった。この中で山の労働者が果たしておる役割りはどんな役割りかということを十分考えてもらいたいと思うのです。その労働者は林野庁長官というあなたの人がきですよ。あなたを守っておるのですよ。あなたが林野庁長官として今日おありになるのは、山の労働者があればこそですよ。それをまともに考えてもらわなければ困るということです。国会が遠慮しながら言っておる国会決議であります。これはひとつ考えてやってもらいたい。奴隷的な雇用関係なんです。二カ月ほどやめさして、また来年、新年度は前の賃金で雇い入れる。こんな雇用関係を一体どこで結んでおりますか。個人企業でもありませんよ。これが一つであります。  それから、既定のワクで一つ申し上げたいと思います。姫路城の労働者も文現労というものがありました。九十名の労働者だったんです。政府は定員法のワクの中でふやさないという方針をとっておりますけれども、前近代的なこんな奴隷的な雇用関係を結んでおるのはいけないということで、かつて姫路城の労働者は三十名を、非常勤を常勤にして定員化した。あと六十名を非常勤を常勤化して定員化した。九十名全員定員化して、もうあと一年しか働く余裕のない、時間的余裕がないものを定員化してやめさしたことがあるのです。そうしてそれぞれ政府の責任で各方面へ配置転換したことがある。定員のワクの破り方はあなたの心がけいかんにあると思うのですよ。労働者をどうして守るか、山をどうして守るか、自然をどうして守るか、緑をどうして守るかという現代的な感覚の上に立ってやってもらわなかったら、あなたの答弁を聞いておると、いや努力します、いつまで努力しますということで、もう期限が切れてしまうんだ。そういう答弁をわれわれ聞くたびに、それを官僚答弁というので、非常に遺憾に思うのです。だから、そういう観点から、ひとつお答えいただきたいと思います。ことによったら、われわれ承知ならぬと思うのですよ。あなたの答弁によっては、あなたの職責にも、責任問題にも私はなると思うのです。じんぜん日を暮らすことが官僚の仕事であるようなかっこうに人に見られるようなら非常に遺憾なことでありますから、御答弁いただきたいと思います。
  93. 松本守雄

    松本(守)政府委員 いま先生から自然保護その他の問題、また定員化の問題、通年雇用の問題でお話がございました。あるいは長谷部先生からも予算、改善の内容はどうなんだという御質問がございました。いまその内容その他を申し上げるところまで検討は進んでおりませんが、さらに国会決議の内容を尊重するためにも、抜本改善といいますか、経営改善をやっていく、そういう処遇改善の必要な原資をつくり出すためにもそういうことをやっていくということでありまして、決してじんぜん日にちを送るというつもりは毛頭ございません。つとめて早くこの問題の大まかな目標を立てまして、それに向かって各方面の協力を得ながら、この問題に取り組みたい、このような決意でおる次第でございます。
  94. 長谷部七郎

    ○長谷部委員 長官、いまのような答弁ではわれわれ納得できないのです。少なくともことしの四月十三日には諸般の事情を十分踏まえて皆さま方が協議をして政府の統一見解を出したのでしょう。政府が出したのでしょう。その自分たちが出した統一見解を実施できないということは、これはどういうことなんですか。いわんや、与野党一致の、満場一致で林業振興に関する決議が本委員会で採択になっておる。それに対して農林大臣、最高の責任者が、決議の趣旨を尊重して実施をする、こういう態度表明がなされておるのですよ。それを一長官ができないということはどういうことなんですか。そういう国会の決議あるいは大臣の態度表明、これを受けてあなたができないならば、責任をとっておやめになる以外にないと私は思うのです。そういう財政事情とかあるいは国有林野の経営抜本改善とか、こういうことは十分あの時点でも問題になっておったし、当然そういうものを政府部内として検討の上でああいう統一見解を発表したんじゃありませんか。自分たちが出した統一見解を自分たちがほごにするというやり方は、これは国民は納得することはできません。あなたは来年三月までにやるとこう言っている。そんなことでは四十七年度また一年間待ちぼうけを食うだけなんです。したがって、今度の四十七年度の予算編成の段階ではっきりこの身分の安定、処遇の改善について結論を出す、こういうことを確約願いたい。ぜひやってもらわなければならないと思う。国会軽視もはなはだしいと私は思う。もしそれができなければ、あなたは責任をとってください。できないということであれば、わが党も重大な決意がございます。この際、何だかんだのへ理屈は別として、予算編成でやるかやらないか、はっきり責任ある答弁を求めます。
  95. 松本守雄

    松本(守)政府委員 いま予算編成に取り組んでおる段階でございますが、その後の情勢変化もございまして、その予算の内容をさらに組みかえなければならぬというその組みかえの方向が、収入が上がらないという点からいたしまして、赤字がふえるという方向でいま大蔵省と折衝いたしておりますが、いずれにしましても、林野庁としては今後の経営改善という検討を通じまして処遇改善を同時に考えてまいるという考え方でありまして、四十七年度の予算の内容も各事業別に編成はいたしますが、そういう予算の中身につきましては、合理化、生産性の向上というものを通じまして処遇の改善のほうに回していくという以外にいまのところ方法はないと思います。
  96. 長谷部七郎

    ○長谷部委員 ですから、四十七年度から実施できるように、四十七年度予算で実施できるように、年内に予算編成があるとするならば、少なくとも年内に予算編成が完了するまでの間にひとつできるかできないのか、はっきり言ってください。はっきりしてください。できないなら、あなた、責任をとってくださいよ。政府の統一見解、みずからの統一見解を踏みにじるのですからね。当然責任問題でしょう。できるかできないか、はっきりしてください。
  97. 松本守雄

    松本(守)政府委員 統一見解に対しまして、当時の農林大臣がそれを尊重して努力をいたしまという答弁を申し上げておりますが、その御答弁に沿いましていま検討している最中でございます。それを尊重するからこそ経営改善に真剣に取り組んでおるという状態でございまして、四十七年度から実施できるかできないかということも含めまして、将来の経営改善というものと関連をしながら、三月中には何らかの答えを出してまいりたい、このように考える次第でございます。
  98. 長谷部七郎

    ○長谷部委員 私は三月ではうまくないと思う。三月では四十七年度一ぱいまた逃げられるのですから、少なくとも政府の予算編成が完了するまでの段階に目鼻をつけるように、この際ひとつ強く善処を要請しておきます。まだ予算編成の段階までには時間がございますから、その中間においてこの問題を再度私はお尋ねをすることを申し上げまして、質問を終わります。
  99. 三ツ林弥太郎

    ○三ツ林委員長代理 芳賀貢君。
  100. 芳賀貢

    芳賀委員 この際、昭和四十六年における激甚な災害であるところの冷害対策に対しまして、政府として今日まで講じた具体的な対策の内容について詳細な説明をまず行なってもらいたいと思います。特に法律関係につきましては、天災融資法並びに激甚災害法の改正については国会におきまして衆参両院を通じていずれも全会一致をもってこれは改正が行なわれたわけでありますからして、これらの点については、改正された天災融資法並びに激甚災害法の実施等に伴っても、この際あわせて説明をしてもらいたいと思います。
  101. 大河原太一郎

    ○大河原政府委員 四十六年度の激甚な冷害につきましてとりました措置について御報告を申し上げます。  御案内のように、本年は過去に例を見ないような冷害でございまして、十月、十一月にかけまして、冬に向かう前に万全の措置をとりたいということで、当委員会その他においていろいろ御要求のございました点を配慮しつつ施策を進めたわけでございますが、お話がございました融資関係につきましては、ただいまもお話がございましたように、天災融資法及び激甚災害法の一部改正が国会で認めていただきまして、十一月の二十九日に法律百十五号で公布、施行になったわけでございます。  内容は御案内のとおりでございまして、内地、北海道それぞれにつきまして現行の貸し付け限度を倍にいたすということにしたわけでございます。天災融資法そのもの及び激甚災に伴うかさ上げ等につきまして限度を倍にいたすという措置と、また貸し付け金利につきましても、御案内のように、三割以上五割未満の被害につきましては現行の六分五厘を五分五厘にいたすというような措置をとったわけでございます。  法律の通過と並行いたしまして、天災融資法そのものの適用政令並びに激甚災害法の適用政令をそれぞれ同日付で施行したわけでございます。天災融資法は政令三百六十一号、激甚災害法は同三百六十二号ということで、融資ワクは冷害関係総体で百六十億円、うち北海道につきましては、特に被害が大きいわけでございまして、百四十億円ということにしております。また、特別被害地域指定都道府県なり激甚災害等についても、それぞれ政令によって指定いたしたわけでございます。  また、これと並行いたしまして、その融資ワクの確保なりあるいは限度のアップが非常に要望されておりました自作農維持資金につきましても、災害ワクを設定いたしまして百二十三億円、うち北海道百十一億円ということにしたわけでございます。また貸し付け限度につきましても、御案内のように、自作資金は通算方式でございますが、それぞれの資金につきまして四十万円を上乗せをするということでございまして、過去の北海道の八十万円までの限度特例がありますが、それらの農家については百二十万円というような措置をとったわけでございます。  それからいろいろ御質疑を賜わりました制度資金の償還猶予措置につきましては、関係金融機関に対する指導ということはもちろんでございますが、特に今回いろいろ御意見がございました事務処理につきましても、被害農家なり、あるいは取り扱い金融機関の便宜と迅速処理という点に配慮いたしまして、具体的な処理をいたしまして、現在実施中でございます。  それから次に再生産用種子の確保、これは御案内のように、種もみと雑穀、豆類等でございますが、これにつきましては、その最終の次年度用の種子の数量というものについて、それを確定いたすことについて多少時日を要しましたけれども、その数量も把握できましたので、従来の例にならいまして所要の財源措置を講ずるよう、ただいま政府部内において鋭意検討中でございまして、これも時期も迫っておりますので、本年十二月の中旬ごろまでにはめどを得たいというふうにして、せっかく努力中でございます。  そのほか、越冬用飼料の確保につきましては、政府保有大麦二千トンにつきまして十二月三日に払い下げることにいたしまして、所要の実施要綱もつくったわけでございます。  規格外米の買い入れ等につきましては、すでにしばしばお話がございましたように、また、本日もお話がございましたが、十一月の初旬に北海道と千葉等についてはやったわけでございますが、内地冷害につきましても、出回り状況等を見まして、できるだけ早い機会に結論を得たいというふうに考えております。  それから現地の御要望がございました北海道の豆類の検査規格の特例につきましても、十月下旬にはそれぞれ検査規格に五等級を設けて、現地の御要望に沿うというふうに措置したわけでございます。  また現金収入確保の上で非常に大事な農業共済金の早期支払い、これにつきましては、御案内のように、青刈りをいたしました北見、十勝、上川の一部等につきましては、十一月の上旬に十四億五千万円の仮渡しを行なったわけでありますが、さらに年内には木払いをいたしたいというふうにして、所要の事務を進めております。これもほぼそのとおりいくものと確信をしております。  そのほか四十六年産の予約概算金被害農家の返納の特例等につきましても、被害の程度に応じまして返済金額に加算する利子の減免等についても、これを行なう姿勢で検討しておるわけでございます。  また、未生産調整奨励金の精算払いなり、あるいは百億系統の協力費の早期支払い等につきましても、補正予算を認めていただきましたので、これは県なり市町村の奨励金の交付事務の進捗状況というものいかんにもかかわるわけでありますけれども、年内には現金の必要がある被害農家の方々の立場から見まして、これを措置いたしたいというふうに考えております。  また、北海道等から御要望がございます、被害が非常に激甚な農家の飯米の確保の問題でございますが、これにつきましては、政府保有米売却代金の無利子、延納措置について、数量がなかなか確定しなかったわけでありますが、急いでおります。  最後に、しばしば当委員会でも申し上げましたように、救農事業については、先般の補正予算なり既定予算で所要の措置を講じたところでございます。  以上、おおむれ現地の要望に即しました施策につきましては、一部なお実施に移れないのは遺憾でございますけれども、それぞれ施策といたしましてこれを行なったわけでございます。
  102. 芳賀貢

    芳賀委員 ただいまの災害旭当の大河原参事官の内容の説明を通じまして、これは当委員会が現地調査を行ない、また委員会の方針として、冷害対策としてこのような対策を講ずべしという委員会の意思についても、おおよそその趣旨に沿った対策が積極的に講ぜられておるように認めることができるわけであります。共済金の関係等まだ実質的に数日を要する点があることは承知しておるわけですが、いまの報告を基礎にいたしまして、未了の問題については鋭意結末を急いでやってもらいたいと思います。  なお、当委員会を通じて指摘しておきました、たびたびの災害によって農家が経営上の赤字によって負債が累増しておるわけです。農家負債が累増しておる、こういう点に対しては十分検討を加えて、農業安定の抜本的な対策として、根本的な農家負債の整理については当然立法措置を講ずる必要があるというふうにわれわれは考えておりますので、この点についてもこの際恒久対策の一環としてどういう姿勢で取り組むかという点について、きょうは政務次官が来ておりますけれども、明確にしていただいて、あとの問題についてはまた機会を得て質問をいたしたいと思います。
  103. 小暮光美

    ○小暮政府委員 最後の御指摘の点につきましては、当委員会でもこれまでしばしば御指摘をいただいております。問題の所在は十分承知いたしております。今回北海道庁と十分打ち合わせまして、天災資金並びに自作資金につきまして道の御要望を十分勘案したワクの配付をしておりまして、これらのものはこれから至急に末端まで浸透するわけでございます。これらの要素も含めて農家の共済の状況と実態が浮き彫りになってまいると思います。実態に即しまして適切な判断をいたしたいというふうに考えております。
  104. 芳賀貢

    芳賀委員 本会議の都合があるので、きょうはこれでとどめておきます。
  105. 三ツ林弥太郎

    ○三ツ林委員長代理 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。   午後一時二分散会