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土橋委員 先ほどの向井栄二姫路
郵便局長は前の高砂局にいるときにも、彼が中心となってつくったいわゆるブラックリストといいますか、そういうものの写しを私は拝見をいたしまして、つまり姫路の局だけではない、前任地においてもこの向井栄二
局長さんはそういうものをつくって、全部出身、思想傾向、どういうことをやった、どういう団体へ加盟しておると書き上げた、そういうものをつくった方です。ですから、これが偶然やっておるとは
考えられない。したがって、大村労務担当主事がその命を受けてやったものとしか
考えられないわけです。こういうことはあなたがほんとうにそういう思想でやってくださるならば私は徹底すると思うのです。これはやはり究明する必要があります。
現在
日本共産党は、御
承知のようにこの
委員会におきましても、皆さんが
考えられる以上にわれわれはこの問題について真剣に
考えております。これは、これから申し上げる電電
公社も同様ですけれ
ども、国有鉄道はすでにそういうことをやっておる。これはもうおそらく重大な問題になってくる。
郵政省もそういうことを現にやっておったし、またそういう傾向がなきにしもあらずです。
次に、私は電電
公社にお聞きをしたいのでありますが、電電
公社は米澤総裁の説明によりますと、うちはそんなことはない、うちではスムースにいっておるというような説明を本
委員会においてもおやりくださいました。私は、電電
公社は少なくとも七カ年計画などを中心として、かなり真剣な立場に立っておられると存じておりますが、あなたのほうでは、私の
調査した範囲から申しますと、まことに遺憾千万、この問題については全逓とどっちこっち言えないというような立場だというふうに私は思うのです。
きょうは二十日ですから、ちょうど問題にしようとしておる武蔵野市の
通信研究所がいま職場
大会を開いております。あすまでやるわけです。この職場
大会を開くにあたりまして——
技術協力部の宅内機器研究室というのがございまして、そこの現在の室長さんは新木諒三さんという方でございます。室長補佐というのは児玉正さんという方です。この人たちが非常に
不当労働行為をやっておるわけです。
本日開かれておる電通研究所の職場
大会において、代議員というのが出まして、それが職場を代表して
大会の重要な案件、
内容を
審議し決定をする。つまりいわゆる代議員の選任にあたりまして、特にこの事件のはっきりいたしましたのは九月の六日です。九月六日に急遽宅内機器研究室を中心とする職場集会が開かれまして、そこで野川さんという方が、今度はだれも代議員になる人がいないからそれでは私がなりましょうと言って立ったという。そのときにその集会の場所では何ら異議とか
反対をする人がなかったわけです。そこで野川さんという方が結局代議員に選ばれたわけです。
その報告を受けました室長補佐の児玉正さんという方が、これは当時千代田区大手町二の四第二丸の内電話局の九階へ出張されまして、
技術部とともにいろいろなジャーナルとかテープとかプリンターなどの
現場の試験をするために派遣をされてやっておられたわけであります。ところが、電話がかかってまいりまして、野川さんが職場の代議員になったという報告を受けまするや、この児玉室長補佐は急遽その場を退席いたしまして、職場を放棄しまして、その研究するところに電話があるのですけれ
ども、
技術調査室の事務室のほうに参りまして、
組合の問題について電話が使いたいが、実験室の電話ではちょっと都合が悪いから事務室の電話を貸してください、そう言って入ってきまして、そして通研の内線二三九二に電話をされまして新木諒三さんという室長さんに報告をされております。その
内容は野川がきまった、たいへんなことになった、彼が出ると困るとか、野川はあのほうだ、何かわかりませんけれ
ども、こういう符牒が通研の中では通用しておると見えて、あのほうだ、あるいはマル何とかだ、だから非常にいけない、またあいがせ君や岩下君や平君や岩井君、黒崎君など名前を上げ、彼らがいたのになぜ出なかったのか、職場集会にそうそうたるメンバーがおるのに彼らが集会で何も発言しなかったということは、結果的には野川の当選に手をかしたことであり、助けることだ、これではノンポリと同じだ、彼らにはいままでいい評価をし
ていたが、A、B、C、Dのいいランクをつけておったが、今後勤務評定を
考えてもらわなければならないのじゃないかということをこの新木という室長に室長補佐が電話をかけておる。このことはこの
技術部
関係の宅内機器研究室だけではなくて、これは通研のあらゆる職場にこういうことがまかり通っておるわけです。
そのいい例が、昨年の十一月二十九日に死亡したと推定される黒瀬泰之君という、国立の京都大学を出まして就職しておる人なんですが、この人が衛星
通信の研究室に入っておった。ところが、労働
組合の書記長をいたしまして、それからというものは、ことごとく室長や室長補佐が座敷牢に入れるような状態で、電話がかかってきても連絡をしない、あらゆる方法でいびり散らして、とうとうこの人はテーマを全部取り上げられまして、そして十一月の二十五日に早じまいをしてうちへ帰って、私はもう気分が悪くてつとめることができないと奥さんに言って、うちを出まして、御自分の郷里の京都に参りまして、おとうさん、おかあさんに
いろいろ話しております。その
内容は、私が労働運動をやっておるために非常に迫害を受けて、もう生きがいがないという
趣旨をたくさん話しております。そして三日ほど泊まりまして、二十八日の夜行で東京に帰るときにおかあさんが一万円くれて、「こだま号」の切符も買って、そしてくよくよするんじゃない、いやだったら職場をやめたらいいじゃないかと激励を受け
ていたんですが、うちへ帰りまして、お嬢さん、奥さんの仲——帰ってまいりましてから子供をあやしながら、どういう
関係か、すぐぷいとうちを出まして、そして相模湖で自殺をいたしました。その自殺をした
内容について奥さんも言っております。ほんとうに通研の諸君のやり方が非常にひどい、あまりにもひどい、こういうことが奥さんからも言われております。それにもかかわりませず、通研の幹部諸君は、この問題について事ごとに弾圧を加え、そしてこれは自分の事情で死んだのだという態勢をみせかけようといたしておるわけなんです。資料はここにございます。
こういうわけで黒瀬君がなくなられたことと、これは昨年の十一月の二十九日の死亡推定です。これは津久井警察や、また相模湖の地元の方々が埋葬されまして、それを出し
ていろいろ死体解剖もいたしまして、そういう事実をはっきり突きとめたのですが、こういう事態がすでに通研では起こっておるわけです。
で、いま申し上げるように、きょうから開かれておる通研の職場
大会に、そういうことで児玉正という室長補佐が八方電話をかけまして、習七日の日にもあらゆる方面に電話をかけまして、そうしてこれを阻止するためにいろいろなことを提言いたしております。たとえば、職場総会は正規の機関じゃないではないか、これを引きずりおろせ、それで先ほど名前をあげました岩井君とか岩下君とか平君とか、そういう諸君がすみやかに職場
委員から代議員になったらいいじゃないか。あるいはまた七日の日にも参りまして、そういうことを盛んに各場所に連絡をして、つまり八時半から始まる——研究所が丸の内のいわゆる第二電話局の九階の部屋なんですが、早く来まして、それで九時過ぎまで電話をかけてどんどんそういうことをやった。これはまさに職場離脱じゃありませんか。自分が研究室で研究しなければならぬ、実験をしなければならないのに、事務室に来て、そういう電話をかけ
ている。そういう者が昇給もすれば、昇進をさせる、こういう方針を電電
公社はとっておるのであります。副総裁いかがでございましょうか。こういうことが平然といまのあなたの職場でも行なわれて、そして
日本共産党や進歩的な労働
組合運動の活動家にあらゆる方法で妨害、あるいは昇給、昇進をとめる。特にこの児玉正君はこういうことを言っております。これは、彼が電話をかけた
内容をほとんど大体全文あやまちなく速記をしたものでありますが、そういうことが平然として行なわれることについては、職場離脱でもなければ、当然の行動としてやらしておる。それでいま申し上げるように、死人が出てくる。こういう事態を引き起こし
ていながら平然としておるというのは、どういうわけか。これは電電
公社副総裁に
お尋ねをしてみたいと思います。あなたはどうお
考えになっておるのか。