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長田裕二君 私は
郵便事業というものは、いまの社会の大きな
事業の中で一番やりにくいむずかしい
事業、これからますますその
度合いが強くなっていく、非常に関係者の方には御苦労ですが、たいへんな
事業に取り組んでおられるんだと思うわけです。その日その日の
郵便物の出方によって左右される。工場生産のようにあらかじめ予定した計画というものができにくい。しかも一人一人の気持ち——
配達ばかりじゃなしに、内勤でも一人一人の気持ちなり能率なり能力なり、そういうものがもうみんな個性を持ってあらわれてきている。はっきり掌握し、これを管理しにくいというような中でやっていかなければならないのですから、非常に御苦労なことだと思うわけですが、同時にまた、それだけに関係者の人たちが異常な決意と努力でこれに当たらなければ社会的な役割りを果たすことができないという意味におきまして、関係者の奮起を要望せざるを得ないわけです。いろいろな機会に接触をします際に、たとえば機械器具、設備、その他でも、どうもその一番困難な仕事にぶつかり、それを社会のために果たさなければならない方々、世の中にはかにそういう役割りの人はそういないわけですが、現郵務局、何人いますか、二百数十人、関係部局もありますから、相当多いわけですが、そういうむずかしい仕事に取り組んでいるというだけに、それをよくするために、これはこうしなければならないというような、自分たちの
事業をよくするための要望についても、自信といいますか、迫力のある姿で取り組んでいかなきゃならないと思いますが、それにしては、ときどき謙遜にすぎるような感じがするわけです。おそらく、経費の要求などにつきましても、これは四十何億の
赤字なんかもあったりして、これがもっとほしいんだけれ
ども、内輪にとどめたということがあるいはあるのかどうなのか。私
どもの経験によりますと、経理局側からもっと出せと言われて、しかもなおかつ非常に遠慮深く出していったりするようなことな
ども、ときに見受けたりしたわけですけれ
ども、四十六
年度の予算はここに出ておりますが、四十七
年度につきましては、
物数の波動については先ほど
法律上の
割引制度なんかもできてきましたけれ
ども、あるいは
局舎が狭隘だとか、交通が非常に渋滞しているとか、あるいは大都市周辺の発展状況が思いのほかだとか、いろいろなことがあげられておりますけれ
ども、そういうようなことにつきましても、たとえば
物数の変動の問題なんかについては、相手の労働組合側の
考え方もありますから、一挙にいかないにしても、たとえば教職員については、このたび若干の超過勤務、一々時間で七時間をやる、八時間をやるというようなことがしにくいというようなことな
ども考えて、人事院勧告が先般出まして、特殊な行事や何かは別として、平常のものについては基本給で四%
程度出る。付加給を入れると六%出るというようなことで、普通の状態はそれの中に吸収する。一々三六協定というものを要しないでもやってもらうというような勧告が出たわけです。これが
実施されるかどうかは、
法律事項になりましてただいま懸案になっているようですけれ
ども、少なくとも
郵便事業の特殊性、波動性——
郵便物の出方の波動性などを考えますと、省としてはそのとおりにやるかどうかは別としまして、そういうことに類似したぐらいの構想をもって組合とほんとうに胸を開いて話し合い、熱心に説くぐらいのことがあってもおかしくはない。あるいは
事業の特殊性からいえば当然ではないかというような感じもいたしますし、
局舎の狭隘の問題についても、いろいろと努力はしておられるかもしれないけれ
ども、いまのように年々
物数が増していくという形、都会の中なんかでのこういう姿を見ると全部の局を建て直さなければならないとか、そういうような問題も起こったりするわけですから、ときに発送
方法を変えて、たとえば大量
郵便物——少なくとも車に乗せて運んでくるような
郵便についてはそういうものを引き受ける。そういう一定の量以上の
郵便物はこういうところに持っていってくれ、あるいはまた、少し話がこまかくなりますけれ
ども、無集配なんかについても一番必要な都心部がだんだん少なくなってくるというようなことなどについては、たとえばビルの二階でもいい、そのかわり小包は扱わないとかいうようなことな
ども前々からいろいろ言われておりますけれ
ども、新しいといいますか、そういう実情に即したような
考え方というものがなかなか進展しておらないというような状態だと思うわけですし、周辺の発展局につきましては発達調査の問題が非常にものをいうと思いますし、発達調査をしっかりやって、ある
程度先手を打っていく。むしろ非常に小さな局だったところが大ぜいの
利用者をかかえてアップアップするのが大体の大都市周辺の状態ですけれ
ども、定員の要求のしかたというものも若干切りかえていき、あらかじめ要員も配置しておいて、もう訓練をして、そのときに備えていくというようなことな
どもだんだん必要になってきていると思いますので、雄渾果敢なる
考え方をもって
郵便担当者の特に管理に当たって監督の——
ことばが適切じゃありませんが、
郵便の中枢におられる方々を中心としてそういう心組みで取り組んでいただきたいと思うわけです。
郵務局長ば要員関係を特に力説されましたので、要員問題に少し触れて御
質問をいたしたいと思いますが、現在、東京都内、特にいなかのほうの部分は別としまして、都内の主要局を中心として欠員が内勤、外勤どのくらいありますか、
お尋ねいたします。