○久保等君 だから、中身そのものはきわめてくだらないというか、大したことじゃないんですけれ
ども、私がこれは例として申し上げるんですけれ
ども、いかに中央で苦労されても、その
趣旨というものが、さっきも申し上げたような通達なんかが出されておることにも
一つの原因があるんじゃないかと思うんですけれ
ども、むしろ従来トラブルがあってもできるだけそういったようなことについて、十分お互いにざっくばらんの話をして無理がないように
——局舎はもちろん
郵政事業のためにあるんですから、それはそんなことは言わなくたってわかっていることだし、そんなものは通牒で出すことじゃないと私は思う、そんなこと、常識外は当然だと思う。しかし業務に差しつかえもない、それから集まってくる
人たちも、部外者が集まってくるというようなことなら別だけれ
ども、高松の
郵便局の局員ではないかもしらぬけれ
ども、やっぱり香川傘下の支部長ですから、どういう人かわからないなんというような、そんなことは私はないと思う。少なくとも支部長クラスならどんな人間が支部長やっているかという、それくらいのことは、一体
郵政当局はわからないはずはないんで、そんなばかなことはないと思う。どういう
人たちが集まるかということは、これははっきりわかっておる。不特定多数の人が集まって会議をやるわけじゃない。十人あまりの支部長ないし支部長クラスの人が集まって会議をやるというのですから、わからないならわからないで聞けばいいと思う。一体この男どんな男なんだと、わからなければ聞けばよい。そういうことがコミュニケーションだと思うんですが、一ぺん文書を出してきたら、その文書の上だけで判断するのでなく、もっと確かめればいいと思うのですね。要するに、そういったところから問題は、信頼関係の問題にしても私はでき上がっていくものだと思うのです。先ほど人事
局長が非常に不信感をなくするということに最大の重点を置いていると言われた。こういったことをやることは不信感をむしろつくっていくということになると思う。たかだか局舎の一室を貸してくれないかという問題
一つめぐって、地方調停
委員会に持ち出していくなんていう、これはどちら側にとってもはなはだどうも不名誉なことだと思うのです。局舎の一部を貸す貸さぬでもって、しかもそのときに局のほうでも都合が悪いから困るというのをぜひ貸せというならともかく、あいているからちょっと貸せというのをいや貸せぬと、だから先ほど言われた秩序を紊乱する可能性があるのかどうか、業務に差しつかえるおそれがあるのかどうか、それから保全上好ましいのか好ましくないのか、そこら辺
考えて、あいているのだから貸してやればいいじゃないかというきわめて簡単なことについてごたごたやっている。従来ごたごたしていないところでごたごたすることをなぜ一体やらなければならぬのか、もう少し常識的に大らかに対処できないものかという気がします。もしそんな程度の問題だったら、私は一ぺんぐらいだまされる気持ちで貸せばいい。もしそれがいま言った三つの項目の面に触れるようなことでもあるものなら、これはむしろ厳重に私は労働組合に対しても反省を求めるべきだと思う。だけれ
ども何か初めから疑って、どうせ集まってきてまたほかのことをやるんじゃないかというようなことで、要するに不信感を持って対処する、疑念を持って対処する、これは疑念と不信感を持っている
立場からそういう
措置をとったんだと言えば非常に話がすっきりよくわかるが、そうじゃなくて、従来の不信感を解消しようという
立場で、努力しようという
立場から言うのだから全く非常識きわまるやり方だと思う。こういうような問題でごたごたして第三者に話を持ち出していくなんていうことは、労使関係なってないと
感じます。これは
委員会で取り上げるほどの問題でないと思っておりますが、たまたま私最近のなまなましい話で、私がたまたま四国に帰っておったときにそんな話を耳にしたものですから、だから先ほど回りくどいような通牒を出された面から下部のほうには
趣旨が徹底してないし、むしろ大勢に逆行するような問題が出ているんじゃないかという
感じがしたものですからお尋ねしているのですけれ
ども、もう少し常識的に弾力的に、しかも相手をまず信用するのだという気持ちでやったらどうかと思う。まず
最初はうっかりすると万々一信用して、信用しなかったほうがよかったなということになるかもしらぬという場合でも、一ぺん
——私は問題があるところはこれは問題解決されていいと思うのです。従来なかったところについては、そこであえて不信感を持ったような気持ちで処理するのでなくて、むしろ信用するという態度で、一歩高いところといいますか、一歩譲った形で取り組むような気持ちから私は信頼感というものが生まれてくると思う。両方張り合って、おまえのほうがひとつ信用されるような態度をとれというようなことを言えば、いやおまえさんのほうこそ信用してみたらどうだと言う。だから
事業を
運営することについて責任があるのは私は
郵政当局だと思う。だから国民という
立場から見れば一体何をやっているのだということになる。いまの問題なんかでも、地調委なんかでも
郵政省はっきり貸しなさいとは言いませんけれ
ども、組合の言うほうが無理ですよとは言ってない。そんな問題は私のところに持ってくるような問題じゃないですよと言ったらそれっきりの話だと思う。だからそういう不信感を除去することに最大の重点を置いているということ私もけっこうです。とにかく信頼関係を樹立することだと思うのです。したがって、ここのところをひとつ一歩譲った気持ちででも、まず信頼関係を確立するのだという
方向で労務
政策に取り組む必要があると思うのです。どうでしょうか。私のいささか提案めいたような
質問なんですけれ
ども、
郵政大臣からお答え願いたいと思うのですけれ
どもね。まあもう少し俗っぽく言えば、一ぺんだまされてもいいから相手を信用するという気持ちで労使問題に取り組んでいったらどうか。そこから信頼関係が生まれてくると思う。ところが疑って何か腹に一物持った態度で対処して、そして労使正常化をはかるというようなことを言っても、これはなかなかむずかしいだろうと思うのですね。だから一歩譲った気持ちでもってまず相手方の言うことを信用する。それは何か特別な問題があれば別ですよ。その問題を解決しない限り、それはなかなかそうは言ってもむずかしいだろうと思う。ところがそういう問題がなくいままでやってきたようなところに、全く新しい種をまくようなことは愚の骨頂だと思う。そのことについて
大臣のほうからお答えを願いたい。