○鬼木
委員 道路がよくなるとかりっぱになるということは、だれだってうれしいことで、それを私は悪く言っているのじゃないのですよ。だからこの新聞に投書している人もなかなか如才ないのです。「出来上がってしまえばありがたいにちがいない」、こう書いてあるんだな。なかなか如才ない。一点の批評も受けないようにこうやっている。よほど頭のいい人だな。だが、いま
大臣の御
答弁を聞きますと、一々にごもっともでけっこうでございますが、しかし
大臣のおっしゃることが威令が行なわれないんじゃ私は何にもならぬと思うのですね。そこが大事だと思うのですよ。根本
大臣のおっしゃることはまことに私ありがたく拝聴しましたがね。おれはこう思っている、こういう点は改革する、こういうふうにやってやる、あなた
たちが思われるように自分もそれは同感だ、それだけじゃ困るんですね。その威令が行なわれなければ何もならないのですよ。画餅にひとしい。ですから道路はこれは都道府県だ。しかし行政指導はいやしくも建設
大臣ならば私は十分にやるべきだと思う。しかも道路工事はやはり国家の補助がついているんですから、補助金があるんですから、だから私は、都道府県知事がどうだ、あるいは予算の令達がどうだとか、これはそういう点を行政指導していただき、そういう点を改善していただくのが
大臣であって、ただああしろこうしろで威令は行なわれない。おれはこう考えている、こう改善すべきである。それは言うだけなら
大臣は来ていただかなくても、ここへテープレコーダーか何か置いておけばそれでいい、それじゃ私は困る。ただ伝達をするとか、ただ通牒を出すとかじゃ困るんですね、ほんとうに威令が行なわれなければ。
大臣のお考えは私は全面的に拝聴します。またお考えは尊重します。まことにごりっぱな御
答弁です。しかし事実において、現実において、さすが根本
大臣が言われたらこうなった、こうやってもらわないと大衆は迷惑しております。非常に迷惑しております。しかもいまあなたのおっしゃった共同溝の問題も、私は根本
大臣のおっしゃったことなんかもう細心に注意してやっていますよ。これはあなたが
大阪のガス爆発のときにすぐ現場へ行かれた。もうちゃんと知っていますよ。そのときあなたは将来共同溝などをつくって善処したい、こうはっきり述べておられるのです。だから何でも知っています、私は。もうあなたの心情は——心情というのか何というのか、あなたのおっしゃっていることはよく知っています。だけれ
どもその意欲だけでは、ただおっしゃるだけでは困りますからね。それをもう少し本気で——本気と言うと御無礼千万と思いますけれ
ども、現実的にそれを効果がはっきり実証が出るようにお願いしたいと思いますね。それで、いまおっしゃるように予算令達なんかも早くやって、そして年度初めにどんどんやって、一年のうちで半分以上くらいはもうでき上がったところで、全部でき上がったところで大衆がみな喜ぶというのでなければ、上半期や四半期のうちで、もう下半期くらいまで、最後の後半期でばたばたやってしまう、前の三・四半期はもう遊んでおるというようなことでは困る。私はほんとうに大事な予算が、生きた予算として予算を使ってもらいたい、このように考えるのですね。まあ
大臣もそのとおりのお考えであろうと思うが、十分ひとつそれをやっていただきたい。