○
高橋(国)
政府委員 ここ二、三年来、自動車騒音による公害ということで、各地の
道路の沿線におきまして自動車騒音をなくすようにせよという
要望が高まってきております。したがいまして、われわれのほうも真剣にこの騒音問題に取り組んでおるわけでございます。
二つの種類に分けまして、まず第一に新しく
道路をつくる場合と、それからすでにでき上がった
道路と、二つあるわけでありますが、新しくつくる場合について申し上げますと、昨日の
全国道路課長
会議でも指示したわけございますが、先日も地方
建設局の
道路部長
会議でも指示したわけでございます。新しく
道路をつくる場合に、学校、病院ないしは住宅地をできるだけ避ける
ルートを選定せよという強い指示をしております。どうしてもそういうところを通過せざるを得ないという場合が起きるわけでございますが、そういう場合には、騒音ができるだけ少なくなるような構造を採用せよという指示をしております。たとえば従来とられていた方法は、防音壁をつくるのが大
部分でございましたが、今後はそれ以外にも、たとえば半地下と申しますか、掘り割り方式を採用したり、場所によっては、
部分的には隧道、トンネルを採用したり、あるいは場所によっては、両側に緑地、グリーンベルトを設けて木を植えまして、音をなるべく遮音するようにせよというような指示を与えておるわけでございます。
第二点の、現在すでに供用されております
道路につきましての騒音は、実は、これはたいへんむずかしい問題でございまして、われわれ
道路管理者は最も頭を悩ましているところでございますが、これは
道路管理者だけではとても解決しない問題が多うございまして、むしろ警察当局
交通取り締まり当局と十分連絡をとって処置する以外にないんじゃないかというふうに考えております。それでも、われわれ
道路管理者としてできますことは、たとえばトンネルの出口付近におきます騒音等につきましては、防音のための壁をつくるとか、そういうふうな方法でもって処置できるわけでありますが、一般の
道路、特に市街地におきます
道路につきましては、これはたいへん困難しております。われわれの考えられることと申します。われわれの考えられることと申しますと、
先ほど申し上げましたように、取り締まり当局との相談によりまして、著しく音を多く出す車、たとえば大型車等でございますが、これにつきましては、深夜における
交通の制限をするとか、そういう方法等があるかと思います。それにしましても、
日本の経済社会活動等に及ぼす影響は非常に大きゅうございます。したがいまして、これらについては慎重に今後
検討を進めていきたいというふうに考えておるわけでございます。
大都市内の対策につきましては都市
局長のほうからお話があろうかと思いますが、大都市内においても、われわれ
道路管理者として一番困っているわけでございますけれども、特に都心部におきましては、これは建物の構造そのものも防音のように改良していただく つまり、これは都市の再開発になろうかと思いますが、そういうふうなことをしていただく以外にはちょっと手がないんじゃないかというふうに実は考えている次第でございまして、これらにつきましても、
関係各省庁とも相談しまして、対策を今後も進めていきたいというふうに考えております。