○西岡
政府委員 お答え申し上げます。
国立大学における入学金及び授業料のいわゆる正規の
納付金以外の
経費の徴収状況につきましては、本日お手元に配付をいたしました資料のとおりでございます。
これらの徴収
経費の使途、内容を見てみますと、その大部分は学生の福利厚生関係の
経費及び学生の研修、実習費、課外活動費その他に充当されているわけでございまして、直接教育研究のために使われている例は少ないと
考えられます。
国立大学におきまして入学金、授業料のいわゆる正規の
納付金以外の
経費を、教育研究施設設備の整備等、本来公費で負担すべき支出に充てるために強制的に徴収することはもちろん不適当でございまして、かかる事実があれば当然これをやめさせていく
考えでございます。しかし、たとえば、本来個々の学生が個人的に負担すべき性質の教具、そういったものの購入
経費、あるいは実習、研修等の
経費を、便宜上大学側において徴収することについては、特に問題はないのではないかと
考えているところでございます。また、学生の父兄等が後援会等を組織いたしまして、自発的に会費を拠出して、課外活動等、大学のいろいろな活動の円滑化、活発化に資するための援助を行なう場合に、これを一がいに否定をすることはできないのではないかと
考えております。
なお、後援会費、同窓会費、学会の発行いたしております学会誌の購入費、学友会費等について、これも便宜上大学の職員が徴収事務を代行している結果、大学が直接にこれを徴収しているような印象を与えている事例も事実あるようでございますので、今後これらの区分は明確にいたしまして、誤解を招かないように徴収の方法等を改善
指導を行なっていきたいと
考えております。
なお、御指摘のございました付属学校につきましても同様な
方針で
指導をしていきたいと
考えておりますが、特にPTA等による学校援助のための父兄負担につきましては、行き過ぎのないよう厳重に
指導いたします。また、PTAによる施設の国に対する寄付等につきましては、原則としてこれを受け入れない
方針を徹底するようにいたしたいと
考えております。
文部省といたしましては、今後あらゆる機会をとらえまして適切な
指導を行ないたいと
考えているところでございますが、一方、寄付金の抑制につきましては、これは関係者の協力にまつところが非常に大きいと
考えますので、国立大学協会、国立大学付属学校連盟等と緊密な連絡を今後はかつていきたいと
考えているところでございます。
なお、国立大学付属学校の整備充実に必要な
予算の
増額につきましては、これまでも
努力をいたしてまいっているところでございますが、今後さらに
努力を続けまして、これら寄付金によってまかなうというようなことが行なわれないような実態をつくっていきたい、かように
考えているところでございます。
〔
委員長退席、菅波
委員長代理着席〕