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住田政府委員 お答え申し上げます。
もともと
旅行業界の形態というものは、
一つの労務集約型といいますか、そういったような特殊な形態を持っております。そうして、特にこの特徴といたしましては、サービスというものを非常に主眼としております。したがいまして、
実態を見ておりますと、顧客層というものは町内会だとかあるいは地元の自治会といいますか、そういうようなところとか、大規様企業ではなかなか個々にタッチできないようなところを非常につかんでおります。つまり、きめのこまかいサービスといいますか、そういったところはむしろ中小企業のほうが非常に得意である、こういうような
実態が見られております。もとより、先ほどお話ししましたような
パッケージツアーとか、あるいは海外の大型ツアー、こういったものはもちろん大企業がいまやっておりますが、実際の
国内の中小企業の
実態を見ますと、むしろそういった規様の大きさじゃなくて、そういう小さいところのほうがそのお得意さんをいろいろとっかんでいる。単にカウンターに立っておって
仕事をしているのじゃなくて、現地に出て、そしてそれぞれの町内会とか、そういったようなところの
お客さんをつかんでいるというのが
実態でございます。
したがいまして、中小企業だからといってこれは非常にあぶないということは——もちろんその
会社自体が、企業として近代化とかそういったことをはかることはもちろんでございますが、営業政策から見ますと、むしろ中小企業のほうがきめのこまかいサービスをしている、こういう評判も聞いておりますので、そういった点は、さほど私は懸念がないのじゃないか、かように考えておる次第であります。