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岡三郎君 根本的に、私が先ほど言ったように、
都市の周辺ないしは中における
軍事基地ないし
飛行場という問題ですね、こういう問題について、
敗戦の責任というか
国民のそういう犠牲、そういうものに対して二十数年、
基地周辺
整備法のようなものができたけれ
ども、ほとんど
地域住民に対して御苦労さんです、どうも国全体のしわ寄せとして
基地の
住民自体に迷惑をかけておる、そういうふうな
政府の
姿勢というものが非常に足りなかったと私は思うんです。したがって、
過密化されてきておる
都市の
計画とか、そのほか全般の問題として、
基地はとにかくもう少し人に
影響のない
方向で何かしてもらいたい、もうここまでがまんをしてきたら限度だ、
日本国全体の責任を一部分にしわ寄せしてそこに御苦労をかけておるというふうな基本的な
姿勢がないわけです。これは旧軍部と違っていまの
自衛隊自体は平和憲法のもとにおける存在です。
国民自体がこれを
国有財産として
返還された場合において、一体これをどういうふうに考えていくべきかという点については非常な関心を持っておると私は思うので、したがって、先ほど言われたように
自衛隊がいつの間にか
米軍に肩がわりしてこの
基地を使うということになれば、これは永久的な問題だと思うんです。これは旧軍におけるところの、統制令の中における
一つの
使用とは違うんだ、現状は。だから国全体としてそういう
基地なり、そういうものが
返還されたときにこれをどういうふうに考えていくのかということについて、非常に
政府の方針というものを、平和的にこれを
使用するという
方向で渇望しているわけですね。そういうことで、まあ五百三十万平米というから相当広大な
地域ですから、との問題について全部いわゆる
基地周辺の自治体にこれを
返還してもらうということは無理があるかもわからない。しかし
過密化の中における
軍事基地というものを一体どう整理していくのか、こういうものを端的に考えると同時に、かりに
民間でこれを
使用するということになった場合においても、新しい空港を設置する場合に伴っていろいろと施策をされている、ところがこれは肩がわりだからそのまま踏襲されていいという問題ではない、こういうことではないと思うんです。だからこういう問題について
地域住民が、非常に現在のいろいろなやりとりの中における実態というものについて不満を持っているということをいまここで明確にしておきたいと思うんですが、第一に、現在の
過密地域から
軍事基地を取り除いてもらいたい、そうして
地域住民にこれを
使用ずるという
方向で検討してもらいたい。万やむを得ないときには
民間飛行場としてこれを
使用するということになるでしょう。しかしその場合においては、当然
地域住民に対する迷惑、あるいは
被害というものをもう一ぺん考えてこういう問題については善処してほしい。
自衛隊の
使用ということになれば、これはとてもじゃないけれ
ども了解できないというふうに考えていると思うんです。私自体はそういうふうに考えております。
地域住民もそういうふうに考えているんじゃないかと私は思います。
まあそういうふうな点で私がきょう言わんとしていることは、
予算をすでに要求している
防衛庁、
共同使用ということで対潜哨戒機の一部隊を下総の
基地から
厚木に移すということの既成事実、こういうものをどうしてもやるんだと海幕長が言っている事実、こういう問題についてかなりこれは進行しておるので、
防衛庁長官が大西
審議官に、そういうことについてはしゃべってはいかぬというふうに言われておるんではないかというふうに憶測するわけですが、そういうふうな点で、この問題について具体的に私は、
防衛庁自体、あるいは
運輸省、内閣全体において、
軍事基地の今後の
返還に伴う
使用についてはやはり
国民にわかるようにしてもらいたい、何か奥のほうでそそくさとやられてしまったならば、とてもたまらぬという気持ちが非常に強いわけです。こういう点について
運輸大臣のほうに、これは要望として、善処してほしいというふうに考えるわけですが、どうですか。