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大出委員 これは、そういうふうにはっきりおっしゃられるならば、私もそれ以上申し上げることはないんですけれ
ども、私が実は非常に残念に思うのは、さっき申し上げたように、あれだけ長い期間四者
協議をやってきたわけですね。だから、十日の時点でも私はすでにほとんどその
中身がわかっていた。新聞記者の方だって知っている人は
たくさんいた。だとすると、こんなに突き詰まって忙しくならぬ時期に、
中央離対協というものがちゃんと
幹事会なら
幹事会を開かれて、非公式でもいいですから全部対策が立てられていて、そちらの対策を立てる側から、今度は
防衛庁が中心になってそういうことをやったって、離対協の側では責任が負えぬじゃないか、こんな暮れに発表したって対策も何も立たぬじゃないかということを実は言ってもらいたかった。
防衛庁さんも、見れば四十六年度には給付金の増額、つまり退職金の増額ですが、この
予算が七億五千万ばかり組んである。それから休業手当制度をつくるというんで、これは一億ちょっとの
予算が組んである。これと
あとは
離職者センターに対する助成、これが二千百万くらい組んである。これだけなんだ。それも海のものとも山のものともつかぬという言い方なんですね。そうすると、それすら何ら
離職者対策としての
結論は出ていない、四十六年度で組んでいるんですから。とすると、これは
防衛庁は四十六年度にこの種の首切りが出てくるという見方をされたんだといわざるを得ぬ。そうすると、
アメリカさんの都合で早くなった。早くなったのなら、こっちが準備が整わんから待てということを言わなければならぬ筋合いです。二十五年もつとめてきて、高齢者になるまでみなやってきた。
米軍の
共同声明に載っかっている、忠誠な労働者を手放すことは忍びがたいということをいっているけれ
ども、こんなたわ言を並べるなら、
アメリカ側は、何で
一体日本の慣習である暮れに首切って、正月の酒もうまく飲めないようなことをするんだ。一カ月も二カ月もかかえていたっておかしくない。なぜ、ここにあるように万全の措置を講ずるんじゃなくて、講じた、これはこうなんだ、その上でこうするということをなぜしてくれなかったかという気が私はするんだ。
長官には全然つんぼさじきにしておいて話がなかったというならば、離対協の議長ですから、そこに話がなかったら、しないほうが悪い。私は
長官にこれ以上言う気はないですけれ
ども、ここいら
あたりがいまの
防衛庁は気に食わぬ。中曽根さんという人もそこまで不人情な人かと思うといささか腹が立つ。中曽根さんは
予算委員会かどこかで、
山中さんが山吹
大臣と言ったそうだから、「みの一つだになきぞ悲しき」と言ったそうだから、あなたを責めたってしようがないでしょうが、(
山中国務大臣「言われたんです」と呼ぶ)もっとも同じところの同じ村の御出身のようですから、これ以上言うのはやめますけれ
ども、これは早急に、そういう
事情であれば
長官を責めるわけではありませんが、それならなおのことひとつ、何も出ていないままでほうっておかれたんじゃ、幾らなんでもこれは気の毒過ぎますからね。
私は
地元の新聞をここに持っていますけれ
ども、もうここでみんなかんかんになって、ぼう然、とほうにくれ、
あとはまっかになって怒っている
状態なんですけれ
ども、何で
一体これだけ一ぺんに首切るのか、二、三回に分けたってやれなくはないだろう。あるいはここに写真も載っていますけれ
ども、長野市長はさすがにくちびるをかんで、「こうなれば市民の世論を盛りあげて、戦うより方法がない」なんて、おとなしい市長が、よほどのことでしょうが、こんな言い方をしたというのは、あそこには家族を含めて離職
対象者が二万人いるんです。それじゃ離職対策は何をやってくれるか、何もない。しかも給付金だとか休業手当だとかセンター助成だとか、それは何だ。やってみなければわからぬ。それも四十六年度。四十五年はどうするんだ、それはこれからだ。そういうことでは、私は幾ら何でもひど過ぎるという気がするのでございます。
もう一点伺いたいのでございますが、さっき
お話に出ました市川議長との話の中で、沖繩の三千人の首切りがありますけれ
ども、こちらのほうは
長官予備金からということを口にされたんだそうでありますが、私はやっぱり、足元の二十五年もつとめてきている人々が首になるわけですから、そこのところを予備金なら予備金からとおっしゃっていただいて、一つのルールは、右へならえの形で沖繩へということにいままではなっているわけです。それをコザ事件があったからといって、いきなり沖繩が先になって
日本の国の中は知らぬということになって、それは
防衛庁がやるだろうということになっては困る。
そこらのところも、責任云々ではなくて、やはり離対協の議長ということに、これは好むと好まざるとにかかわらずなっておられるわけですから、そういう
意味で、
そこらのところは何かお
考えがあるのかないのか。逆では困るので、そこのところを
長官、
一体どんなふうにお
考えになっておられるのか、はっきりしてください。