○白井勇君 私、いろいろとお尋ねやらお願いをしたい点も多々ありますので、まあ一々お尋ねしておりますと時間もありませんので、いまこれから進められようとしておりまする地域の特性を考えました具体案ですね、特性を考えました具体案をこれからいま作業をしてきめられるわけでありますね。いわゆる適地適産と、農林省のことばをかりて言いますとそういうものをきめられるわけでありますね。それは需給推算によって、まあ来年の少なくも初めまでにきめるということのようでありまするけれ
ども、これにつきましては、やはり私はその需給推算を土台といたしましてきめますることは当然でありまするけれ
ども、その次の
段階におきまして、たとえば肉類が足りないということになりまするならば、その肉類というものは最小限度どういう肉類で国民に最低線のものだけは、これは保障するような
措置を講ずるというようなこと、あるいはまた野菜にいたしましても、野菜というものはたとえば肉類で申しまするならば、
日本じゃなかなか牛肉というものはこれは高級品になるんでありまするから、そういうものはまあ極端な言い方をしますと幾ら高くてもやむを得ない、むしろ鶏なりあるいは豚なりあるいは鶏卵というようなものだけはせめてたん白資源といたしましてできるだけ安い価格で安定するような
措置を考えてやる、あるいはまた野菜にいたしましても同様なことでありまして、緑の野菜じゃこういうものをまず最小限度考えていこうというような
考え方、あるいはまた最近におきましては、新たん白食品というようなものも出ておるわけでありますから、ああいうものをどういうふうに取り入れていくかというような、そういうまず線からきめまして、それから府県におろしていくような
措置を考える必要があるだろうと、これは私の意見であります。
それからもう
一つ申し上げたいと思っておりますることは、よく大臣は、地方の
実情に最も詳しい地方長官なり市町村がまず何がその地帯においては生産されるか、それをおっしゃってください、そうしますれば、その要望に応じまして
政府はいろいろ手を打ってあげましょうと、こういうふうに従来の農林省のほうも申しまするし、大臣もそういうお答えをなすっていらっしゃいます。私はしかし、それはどうかなというふうに思うのであります。と申しますることは、いま市町村にいたしましても農協長にいたしましても、あるいは知事さんにいたしましても、かりに
日本全体といたしましてくだものが足りないのだという実態がわかりまして、それならブドウをつくってよいのか、ナシをつくっていいのか、桃をつくっていいのか、答え得る人はだれ一人として私はないと思います。こういうことはやはり国全体を見ております農林省、この変動の激しい社会
状態なんでありまするから、世界の市場というものを十分——まあ
総理のことばをかりますれば、長期の見通しを持ったそういう判断に基づかなければ私はきまり得るものではないと思います。そういうものに基づきまするところの
一つのビジョンを出しまして、そうしてもちろん地方庁なり、あるいは実際やります農家の協力を最後に得なければなりませんけれ
ども、やはり必要なことはまず農林省といたしましては、そういう長期に基づきます
一つの指針というようなものをまず出さなければならぬ。まあこれは私の私見でありまして御参考になりましたらお考えをいただきたいと思うのであります。
次に私、学校給食のことを文部大臣に伺いますが、一々伺っておりますというと時間もありませんから、私の
考え方がまず正しいものかどうかおくみ取りを願いたい。
私たちが学校給食法を制定いたします場合、食えない者に昼めしを与えてやるというような
考え方でやったのではありません。貧乏人であろうが金持ちの者であろうがどういう者であろうが、一緒に食堂で先生を
中心に食事をやって団らんをしていく、その間が私は教育の過程である、こういう
考え方のもとにあの制度ができ上がったと私は記憶をいたしております。たまたま当時は米というものが足りなかったから、やむを得ず外国から小麦をもらってパン食に相なり、脱脂ミルクというものを持ってきた。ところで、今日におきましては、幸か不幸か米が余るようになったということになりまするというと、米食にかえますには、お話によるというと、ばく大な施設費がかかりまするとか、あるいは父兄負担がたいへんであるとか、あるいは炊事婦がよけいかかるというような、いろいろな計算をされまするけれ
ども、それはそれとして、大蔵大臣が考えるべき筋合いのものであって、国がありがたいことに米が余るという
状態になりますれば、やはり主食というものは米をもってかえるということが、これは教育制度としてあたりまえだと私は思うのです。パンでなければ牛乳は飲めない、チーズは食べれないというものではありません。何も米に限ったことではない、くだものが余ってまいりまするならば、やはりそういうものもああいうところにどしどし出してやって、やはり豊かな食事を与えてやるようなことを考えなければならぬ、こう私は思うのであります。それなのに文部省とされましては、ことしは試験的に何校か選びましてこれをやってみましょう、こう言うのです。農林省は農林省で希望がありまするところにやってやりましょう、——まあ私は古くさいのかしりませんけれ
ども、あの給食法を制定いたしました当時の
考え方からいたしまして、どうしてもそういうことが私は農林省の
態度、文部省の
態度というものは割り切れぬのであります。そこらあたりにつきまして私の
考え方が間違っておりますかどうか、御批判を得たいと思います。