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1970-10-09 第63回国会 参議院 逓信委員会 閉会後第3号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和四十五年十月九日(金曜日)    午前十時十二分開会     —————————————    委員異動  九月十一日     辞任         補欠選任      長田 裕二君     塩見 俊二君  十月九日     辞任         補欠選任      塩見 俊二君     長田 裕二君     —————————————   出席者は左のとおり。     委員長         近藤 信一君     理 事                 長田 裕二君                 新谷寅三郎君                 松平 勇雄君                 永岡 光治君     委 員                 植竹 春彦君                 古池 信三君                 白井  勇君                 久保  等君                 森  勝治君                 塩出 啓典君                 村尾 重雄君                 青島 幸男君    国務大臣        郵 政 大 臣  井出一太郎君    事務局側        常任委員会専門        員        竹森 秋夫君    説明員        郵政政務次官   小渕 恵三君        郵政大臣官房電        気通信監理官   牧野 康夫君        郵政省郵務局次        長        高仲  優君        郵政省電波監理        局長       藤木  栄君        郵政省人事局長  北 雄一郎君        郵政省経理局長  溝呂木 繁君     —————————————   本日の会議に付した案件 ○理事補欠選任の件 ○郵政事業及び電気通信事業運営並びに電波に  関する調査  (簡易郵便局及び特定郵便局設置に関する  件)  (全国簡易郵便局受託者共助会に関する件)  (CATV及びテレビ放送の難視聴対策に関す  る件)  (沖繩における放送及び通信等対策に関する  件)  (郵政省における労使関係の正常化問題に関す  る件)     —————————————
  2. 近藤信一

    委員長近藤信一君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。  まず、理事補欠選任についておはかりいたします。  長田裕二君の委員異動に伴い理事が一名欠員となっておりますので、この際、その補欠選任を行ないたいと存じます。  理事選任につきましては、先例により委員長にその指名を御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 近藤信一

    委員長近藤信一君) 御異議ないと認めます。それでは理事長田裕二君を指名いたします。
  4. 近藤信一

    委員長近藤信一君) 次に、郵政事業及び電気通信事業運営並びに電波に関する調査を議題といたします。  本件に関し、質疑のある方は順次御発言願います。
  5. 塩出啓典

    塩出啓典君 それでは最初簡易郵便局、それから無集配特定局設置の問題について、郵務局あるいは経理局お尋ねをいたしたいと思います。  まず無集配特定局、それから簡易郵便局収支状況、これは一番最近のでよろしいと思うのでございますが、大体どういう状態になっているのか、これをお伺いしたいと思います。
  6. 溝呂木繁

    説明員溝呂木繁君) お尋ねの件は、簡易局と無集配局収支状況比較ということかと思いますが、その場合、前国会におきましても、簡易局法の審議のときにいろいろ御質問がありましてお答えしたのでありますが、その場合には、いわゆる簡易局立地条件が同じような無集配特定局比較ということで申し上げたわけでございまして、今回もそういった意味においてまずお答えさしていただきたいと思いますが、結局無集配特定的のうち非常にへんぴな地方にある二人局と簡易局との比較でございますが、これは資料がちょっと古いのでございますが、昭和四十三年度の状況でございまして、それによりますと、簡易局のほうが六千円の赤字で、無集配特定局の二人局のほうが百二十七万一千円ということで、無集配特定二人局のほうが収支は悪いという状況になっております。それで、先ほど申し上げましたように、これは二人局というのは非常にいなかのほうの取り扱い件数のあまりない無集配特定局という意味において比較したわけでございまして、先生いま無集配特定局というふうにおっしゃられると、実は二人局の比較に、——二人局というのは全国の無集配特定局の一割以下でありまして、大部分の無集配特定局ということになると、収支率はそれよりもっとよくなっておりまして、都会などの無集配特定局ということになりますと、これは非常に黒字を示しておりますし、普通局以上の収支状況を示しているものもありますが、一応お尋ねを二人局のいなかのほうの特定局との比較という意味においてお答えさせていただいたわけでございます。
  7. 塩出啓典

    塩出啓典君 ここ数年間のいわゆる無集配特定局及び簡易郵便局設置申請件数及び設置状況をお聞きしたい。これはどういうことかといいますと、やはり郵政省としても予算があるわけですね。そういうわけで、簡易局あるいは無集配特定局設置現地住民が非常に希望しても予算がないために設置できない、住民サービスにこたえることができない、そういうような点がないかどうか。そういう点で全国の各郵政局申請数、それに対する郵政局設置割当数、そういうのがどういう状況になっているのか。不足しているのか、余っているのか。そういうところを聞きたいわけなんです。
  8. 高仲優

    説明員(高仲優君) 御説明申し上げます。  無集配特定郵便局昭和四十三年以降のまず申請数でございますが、設置申請数全国昭和四十三年におきましては七百三件、四十四年度におきましては六百三十八件、昭和四十五年四月から九月までの申請数が三百七十五件、これを合わせまして千七百十六件、以上が無集配特定局設置申請数でございます。  簡易郵便局設置申請数につきましては、昭和四十三年の数字が百七十三件、四十四年度が百四十件、昭和四十五年四月−九月の間の申請数が二百十八件、締めて五百三十一件でございます。  なお、これに対する設置数について申し上げますと、昭和四十三年度無集配特定局設置数が二百十九件、四十四年度が百八十六件、四十五年四月−九月の設置数が百七件、締めて五百十二件でございます。  簡易郵便局につきましては、昭和四十三年が百五十五件、四十四年度が百六件、四十五年度九月までが二十六件、締めて二百八十七件。  以上のとおりでございます。
  9. 塩出啓典

    塩出啓典君 そうしますと、住民要望に対して許可される数が非常に少ないと、そういうわけで、住民が希望するけれども設置できない。そういうのが、無集配特定局にも、あるいは簡易郵便局にもあると思うんですけれども、それは、やはり結局割り当てがないからできないのか、それとも、申請があったけれども、検討の結果、不適当だから設置しなかったのか、そのあたりの事情はどうなんでしょうか。
  10. 高仲優

    説明員(高仲優君) 説明申し上げます。  ただいま申し上げました設置申請数は、文字どおり申請の出た数でございまして、具体的な設置につきましては、設置標準というものを設けて、そのワクで考えておるわけでございまして、この設置申請数が、必ずしもすべてこちらで考えております設置標準に合っておるというわけではございません。しかしながら、要設置個所数各面相当多数あるということは間違いございません。と申し上げますることは、申請数のすべてがこちらで考えておる適格なものではない。しかしながら、設置いたしました数というものは要望をすべて満たしておるというほどには至っておらない、こういうことでございます。
  11. 塩出啓典

    塩出啓典君 実は、これは島根県の浜田市でございますが、大体浜田市の黒川という地区で、これは世帯数が七百、人口は三千人、付近には浜田病院とか、国立看護学院浜田高等学校とか、市営住宅、中学校、あるいは岩見小学校、この数は昭和四十三年の、この陳情書の出たときの数なんで、現在は人口がふえておりますから、それよりはもっとふえておるわけです。ここは郵便局がない、そういうわけで、これは昭和四十三年の十月に浜田市長とか、あるいは市議会議長とか、浜田商工会議所会頭とか、そういう人が特定郵便局、または簡易郵便局設置をしてもらいたいと、そういうことを郵政省陳情しているわけです。ところが、いまに至るまで——それに対して、特定郵便局、または簡易郵便局設置したいという、そういう希望者もいたわけでございますけれども、それが何ら今日に至るまでそのままになっておる。で、私、広島郵政局にお聞きしますと、ここは人口がどんどんふえていくところですから、簡易郵便局ではだめで、特定郵便局にしたいと。ところが、予算が少ないために割り当てがないと。そういうわけで、結局来年度の予算を待って、来年の特定郵便局がつけばつけるし、その予算がつかなければ、まあ簡易郵便局のほうは割り当てはたくさんあるわけですから、簡易郵便局にしたいと。そういうようなことで、来年になりますと、陳情した昭和四十三年から三年もたつわけですね。私はこういう点、ほんとうに無集配特定郵便局予算がないということで、三年も延ばしているのかどうかですね。現地簡易郵便局でもいいと言っているわけですから、もし、特定郵便局予算がなければ、簡易郵便局を二、三置くなりして、簡易郵便局のほうが、そのほうがむしろ赤字が少ないわけですから。その点もっとやはり現地住民サービスということを考えるべきではないかと、私はそう思うんですけどね。その点、そういうふうな広島郵政局のほうは無集配特定郵便局割り当てがないというわけだけど、その点本省はどう考えておられるのか、その点をお聞きします。
  12. 高仲優

    説明員(高仲優君) 結論から申し上げますと、本件陳情に対しまする措置につきましては、まことに配慮の欠ける点があった次第でございまして、まことに申しわけなく存じております。この件について調べましたところ、設置陳情のありました場所は、確かに何らかの窓口の機関の設置を要するものということで、広島郵政局も当初から考えておったようでございますが、その土地の発展状況を予測いたしました場合には、やはりどうしても無集配特定郵便局設置すべきではなかろうかということになった次第でございますが、その検討期間が非常にかかって、その間、陳情された方に対して何らの説明をやっておらなかったということはまことに手落ちであろうかと考えております。実は、無集配特定郵便局設置すべきであるという結論を得ましたのはごく最近のことでございまして、ごく最近に、その旨陳情者にも回答しておる趣でございます。これは回答いたしたのは九月の末ということに相なっておるわけであります。そういった次第でございまして、結論が出たのが最近である、その間非常に長期間かかったことはまことに事務の不手ぎわであろうと思います。
  13. 塩出啓典

    塩出啓典君 それで、そういう結論をやはり早く出すべきのをおくれたのは非常に申しわけない、そういうお話でございますけれども、その点はひとつ今後よくそういうことのないようにやってもらいたいと思うんです。問題はやはりそこに郵便局を、そういう申請者に対して回答するからいいというものじゃなくて、問題はやはりそこの住民要望に対していかにして早くこたえるかということが問題じゃないかと思うんです。そういう点でどうなんでしょうか。ことしはやはりもうだめだ、来年まで待てと、来年まで待てば無集配特定局設置する。もちろんそういう設置するといっても人がなきゃできないわけですけれども、郵政省としては住民要望にこたえるのかどうなのか、来年になってまた予算がないというので、そういう点、それはほんとう予算がなければやむを得ない。それはやっぱり簡易郵便局を置くなり、もう少しやはり弾力的に考えるべきであって、いろいろ検討の結果、無集配特定局にきまったら、こっちが予算がないからあと長年待てというのは非常に片寄った行政じゃないかと思うんですが。その点どうですか、見通しは。
  14. 高仲優

    説明員(高仲優君) 事務の取り運びといたしましては、毎年度成立いたしました予算で、局舎設置申請の中と申しますか、あるいはもう設置個所のうち優先度の高いものが幾らか、その比率に応じまして、主として地域別割り当てを行なっております。したがって申請の中におきましても、これは設置基準に合うものでございましても、優先度の高いものからということで並べた場合、適格なものをすべてを直ちに設置するということには至らない場合がございまして、そういった点、実はこの具体的な、おっしゃいました浜田市の件につきまして、これが広島管内でどういう順序になっておるかという点は、実は私いま資料を持っておりませんので、的確なお答えを申し上げることが、申しわけないんですができかねる次第でございます。
  15. 塩出啓典

    塩出啓典君 だから、そういう優先順位があってやるというのはわかるんです。であるならば、ただ予算がないというような説明ではなくしてですね、ここは現在は五町千四百三十八世帯四千七百五十三人の人がいるわけなのです。本局との距離は直線で一キロノートル、道は曲がっておりますから、道のりでいきますと一・七キロ歩かなければならないわけです。そういう場所全国のそういう無集配特定局申請の中において大体どの順位にあると、だからやはり大体順序はこの程度だからこの程度になるという、そのぐらいの見当はもうすでに私はなされていなければならないと思うのですけれどもね。まあそういう点、いまおわかりにならなければ、その点をひとつ検討していただいて、その回答を現地のほうにもやはりもっと説明を丁寧にやってもらいたいと思うのです。どうも郵政省というのは、申請したけれども音さたが何もない。一体われわれ住民の声をほんとうに聞いてくれているのか、そういうような声もあるわけですから、その点をお願いします。そうすると、そういう優先順位が結局下のほうの優先順位ですね、そういうところは結局何年待ってもできない。そういうところはやはり予算をふやすなり、あるいはまた現在簡易郵便局のほうは予算に対して非常に申し込みの数が少ないわけで、こっちは余裕があるわけだから、そっちのほうをやはり設置するとか、そういう弾力的な考え方というのはやはりできないものですか。
  16. 高仲優

    説明員(高仲優君) 御説明申し上げます。  無集配特定郵便局簡易郵便局は、それぞれ設置する地域につきまして、ある程度こちらの内部といたしましても基準を設けておりまして、簡易局につきましては原則として、俗なことばで申し上げますれば、へんぴな地域のほうに設ける。無集配特定郵便局市内地またはこれに準ずる地域に設けるというふうに考えております。なお、無集配特定郵便局の要設置個所数として現在考えておりますのは、今年の二月一日現在で約千三百カ所ないし四百カ所ほどであったかと記憶いたしております。毎年の設置局数がほぼ二百局程度というのが実績と相なっております。
  17. 塩出啓典

    塩出啓典君 そうするとあれですか、毎年千三百から千四百カ所、二月一日現在でそれくらいで、これはおそらく毎年新しく都市もどんどん住宅が建てばそういう無集配特定局設置条件にかなう場所がどんどん毎年ふえてくると思うのですね。そうすると、そういうぎりぎりのところはいつまでたってもやはりつかない。その下のほうはまあ簡易郵便局がつく。そうすると、その限界よりちょっと上のほうがいつまでたっても特定郵便局がつかないということで、はなはだ私は不合理ではないかと思うのですけれども、そういう点、まあこの問題は私は郵政省としても、そういう実態を調べてできるだけやはり住民の皆さんにサービスできるように限られた予算内の中でもっとやはり工夫すべき要素もあるのではないかと思うのですけれども、その点を、これは政務次官のほらに、きょうは大臣がまだお見えになっておりませんので、その点をひとつもう一回検討していただいて、現在この浜田のように二年、三年たってもなかなかつかない、そういうような場所があるのでは、これはまずいわけであって、そうなれば簡易郵便局設置する基準というものをもう少し範囲を広げて、特定局のほらの範囲を狭くするとか、そういうような弾力的なことをやったほうがいいのじゃないか、その点、私は検討すべきじゃないか、このように思うのですけれども、その点どうですか。
  18. 小渕恵三

    説明員小渕恵三君) 先ほど次長からお答え申し上げましたように、特定局簡易局との設置基準につきましては、省としても一応の基準を設けているわけでありますが、いずれにいたしましても、特定局簡易局両々相まって国民に対してサービスを行なっていかなければならないわけでありますので、その間の基準等につきましてもなお検討を加えまして、お互いの局がそれぞれの機能を十二分に発揮するように考えてまいりたいと思います。
  19. 塩出啓典

    塩出啓典君 その点ひとつよろしくお願いいたします。  それから四十五年の法改正によりまして個人受託が行なわれるようになったわけでございますが、現在までの全国申請状況あるいはそれに対する認可になった状況、そういう点をお聞きしたいと思います。
  20. 高仲優

    説明員(高仲優君) 御説明申し上げます。  法改正以後の認可数でございますが、簡易郵便法改正後の簡易郵便局設置申請数は、九月末現在で百六十件、設置数は二十二局となっております。
  21. 塩出啓典

    塩出啓典君 この二十二局は、いわゆる法改正によって新たにつけ加えられた個人受託の数が二十二局か、それとも二十二局のうちの個人受託はその中の一部なのか、その点どうなんですか。
  22. 高仲優

    説明員(高仲優君) 二十二局中個人受託のものはまだございません。市が七局、町十四局、村一局、計二十二局、以上であります。
  23. 塩出啓典

    塩出啓典君 そうすると、まだ個人受託のほうは許可になっていない、そう判断していいわけですね。
  24. 高仲優

    説明員(高仲優君) 個人受託のものはまだ発生いたしておりません。
  25. 塩出啓典

    塩出啓典君 これは郵政省方針として、個人受託については申請だけ受けつけて、まだ認可をしないという方針なのか、大体いつごろからそういうのは順次認可していくようになっているのか、その点どうなっておりますか。
  26. 高仲優

    説明員(高仲優君) 個人受託認可するにあたりましては、各種の準備期間が必要でございまして、その期間に手間どっておった次第でございますが、大体各郵政局ともこの九月中にはすべて下部に対する、郵便局等に対する通達等、所定の手続を終わっておりますので、今後は個人受託のものが出てくるであろうと考えております。
  27. 塩出啓典

    塩出啓典君 それから全国簡易郵便局受託者共助会というのが発足したと聞いておりますが、その会はどういう趣旨でどういう内容のものであるのか、その点をお聞きします。
  28. 高仲優

    説明員(高仲優君) この法人設立趣旨は、さきの法改正によりまして受託者範囲個人が加えられたことに伴い、実は郵政省令におきまして、この個人たる受託者には連帯保証人を立てるよう規定いたした次第でございます。ところが、個人として適切な連帯保証人を得ることが現実にはなかなか困難でございますので、この法人個人たる受託者のために国に対して保証を行なうことによって簡易郵便局設置を容易にしようという趣旨のもとに法人認可申請が提出されたものでございまして、この趣旨簡易郵便局業務運営上有益と認められますので、九月三十日付をもちまして郵政省設立許可をいたした、こういう次第でございます。
  29. 塩出啓典

    塩出啓典君 そうすると、これは市とか農協等のいままでの改正前のそういう簡易郵便局と、それから今度の法律によって新しく個人受託者が出てくるわけですけれども、この受託者共助会というのは個人受託者連帯保証を対象にしたものであると、そう判断していいわけですね。
  30. 高仲優

    説明員(高仲優君) 寄付行為によりますと、これは第三条の目的というところに書いてございます。「この法人は、簡易郵便局取扱事務受託者のために保証を行なうことによって簡易郵便局設置を容易にし、もって郵政事業発展に寄与することを目的とする。」、こういうことになっておりまして、この文面で見る限り、個人受託者ということはないのでございますが、個人受託者につきまして、先ほど申し上げましたように郵政省令によって保証人を立てるように要請しております小で、個人受託者のために保証を行なうということが目的である、こういうふうに解せられる次第でございます。
  31. 塩出啓典

    塩出啓典君 そうすると、たとえば、保証というのは、個人受託者簡易郵便局をやっておって、何か盗難なりあるいは事故にあって損害を血けた場合に、その共助会がそれを弁償すると、そういうような内容のためにつくられたものなんですか。
  32. 高仲優

    説明員(高仲優君) 簡易郵便局取り扱い事務委託契約にかかる損害賠償債務保証ということでございます。
  33. 塩出啓典

    塩出啓典君 その点がわれわれちょっと、個人委託契約に関する損害賠償、具体的に言えばどういうものなのか。これは入会金一万円で、毎月の会費が三百円だと。何か、簡易郵便局にこれから入ろうとする人でもこれに加入できると、そういうふうに聞いているわけですが、そうすると、個人受託契約に関する損害賠償というようなものが、判然とできるのかどうか。その点非常に私は判断がむずかしい問題じゃないか。そういう点が一点。それと、入会金一万円とか、月の会費三百円とか、そういう金額は、郵政省許可したそうですけれども、これはたしてどういう根拠から出てくる金額なのか、妥当なのかどうか。その点非常に疑問に思うわけです。その点どうですか。
  34. 高仲優

    説明員(高仲優君) まず最初に、先ほどの事務委託契約にかかる損害賠償債務保証ということでございますが、委託契約におきまして、委託契約の十三条に「保証人は、乙がこの契約により国に対し損害賠償をする責を負う場合には、乙と連帯してその損害賠償する責に任ずる保証人は、前項の規定による場合を除くほか、この契約の履行に関し一切の義務を甲に負わないものとする。」、この保証でございます。  それから一万円と三千六百円でございますが、これにつきましても、目下、設立されたばかりでございまして、暫定的にむしろきまっておる。これは附則で、「暫定的にそれぞれ一万円及び三千六百円とし、設立最初評議員会においてその額が定められた後において調整する。」というふうに共助会会員規則でできておりまして、私どもこれは暫定的な金額である、このように了解しております。したがいまして、確たる経済的な根拠等を調べたということではございません。
  35. 塩出啓典

    塩出啓典君 そういたしますと、結局これは簡易郵便局法改正のときに問題になったわけでありますが、その受託者がある一つの事件によって損害を受けた。そういう場合でもちろん本人に過失がない、そういうような場合は、当然郵政省責任をとる場合もあるわけですし、またある場合においては、個人責任をとらなければならない場合もある。個人が国に対して賠償をしなければならないそういう場合についてのみ共助会というものが保証連帯保証をすると、大体そういうように解していいわけですね。
  36. 高仲優

    説明員(高仲優君) 先ほど委託契約書十三条を御説明申し上げましたとおり、「保証人は、乙がこの契約により国に対し損害賠償をする責を負う場合には、乙と連帯してその損害賠償する責に任ずる。」、連帯保証人にはこの賠償責任がございまして、この賠償責任保証するというのが共助会寄付行為に書いてございます。
  37. 塩出啓典

    塩出啓典君 それで、これは個人受託者だけではなくて、個人受託者になろうとする者も入れると、そうなっておるわけですけれどもね。そういう人が入って、そうしてその人が簡易郵便局受託者になれなかった場合に、一万円は返すのですか。
  38. 高仲優

    説明員(高仲優君) 会員につきましては、仰せのとおり、これから簡易局委託契約を締結する者も含めてございますが、それにつきましては、共助会寄付行為を読みますと、会員、第五条、「この法人目的に賛同する受託者及び受託者となる者」、これが問題の点であろうかと思います。これにカッコをつけまして、「(郵政大臣との間で委託契約を締結する手続を開始した者)は会員となる資格を有する。」——すでに簡易郵便局を開設するにあたっての「委託契約を締結する手続を開始した者」という点にしぼっております関係上、不特定多数の者が入ってくる、単なる希望者が入ってくるということにはならないと、かように考えております。
  39. 塩出啓典

    塩出啓典君 そうすると、結局もう当然受託者になれると、そういう見込みのある、確定した者でないと入れない、そうなっているわけですね。——わかりました。  次に、これは電波監理局あるいは電気通信監理官の方にお聞きしたいと思うのでありますが、郵政省が公益法人として認可いたしました東京ケーブルビジョンが先月から本格的な業務を開始したと、そのように聞いておるわけでございますが、実際にどのような活動をしているのか、そういう点をお尋ねいたしたいと思います。
  40. 藤木栄

    説明員(藤木栄君) お答え申し上げます。  東京ケーブルビジョンにつきましては、本年の一月発足したわけでございますが、中の組織であるとか機構であるとか、そういった内部体制の確立ということをまず最初にやりまして、同時にまた建設工事計画ということを進めるためにいわゆる対象地区のマーケットリサーチといいますか、どの程度そういった需要があるだろうかといったようなことをいたしまして、いわゆる準備を進めてきたわけでございますが、いまのお話にもございましたように、九月に入りまして、具体的に東京ケーブルビジョンと加入者との間の加入契約といったものも締結されまして、本格的な事業をするという体制ができたわけでございます。したがいまして、聞くところによりますと、近く一番最初にそのケーブルテレビができました新宿地区といったことが対象になりまして、そこには約八千世帯があるそうでございますが、そのうち約二千四百世帯というものが加入の見込みがついているということで、設置工事というものに着手いたしているわけでございまして、おそくともことしの十一月、来月には全面的に業務を開始するような運びになっていると聞いております。
  41. 塩出啓典

    塩出啓典君 それでこの東京ケーブルビジョンの加入料は一万五千円、使用料が月額五百円、そのように聞いておったわけでございますが、先般ある新聞によりますと、これは一加入当たり一万五千円で二世帯、二台目からは七千五百円だ、使用料は五百円だ、工事費はそれと別個に平均五千円くらいの工事費を取る、そのようなことが書いてありまして、われわれが当初に郵政省から説明を受けたのに対して工事費の五千円なんというのは聞いてなかったわけですけれども、そのようにだんだん値上がりをしているわけですけれども、そういう点は郵政省としてはそれをちゃんと知って認可しているのかどうか。なぜそのように最初の予定と違って値上がりをしたのか、その点事情はどうなっておりますか。
  42. 藤木栄

    説明員(藤木栄君) お答え申し上げます。  最初に、先生のおっしゃいますように、加入料一万五千円ということでございましたけれども、いわゆる加入料といったものがどこまでかということがおそらくはっきりきまってなかった、あるいははっきりしてなかったというところに問題があったかと思いますが、御承知のようにこのケーブルビジョンにおきまする工事というものは、ケーブルビジョンの財団法人の中でもいわゆるケーブルビジョン自体が設置する部分と、それから加入者のいわば屋内配線といったものと二通りあるのじゃないかということで、その屋内配線のほうは住宅の構造といったものによりましていろいろ変わってくる。ですから加入料がただ一万五千円ということだけでは、その住宅が大きいとか小さいとかいろいろあるわけでございますので、これは一律に取るわけにはいかない。加入料としましては、このケーブルビジョンがつくりまするいわゆるテレビの電波を受けまする受信設備、受信アンテナがありますが、そこからずっと同軸ケーブルにきまして、加入者の家まで持っていくわけでございますが、そこまでのものを加入料として一万五千円と、それから屋内におきましては、これは先ほどお答え申し上げましたようないろいろなケースがあるものですから、それの実費をもらう、そういうことになっているわけでございます。  したがいまして、いまおっしゃったように必ずしも五千円ということではございませんで、非常に簡単に、なんと申しますか、住宅の中に入りすした部分が非常に短い場合はおそらく五千円というような大きな金ではなくて、まあ千円あるいけもっと安いかもしれません。それはそれぞれの住宅構造に応じて取るということでございますので、これは合理的であろうと、私どもは承知しているわけでございます。
  43. 塩出啓典

    塩出啓典君 そうすると、これは結局最初からそうなっておったわけであって、別に工事費としてあとから出てくるのではなくして、これは最初からそういうのはちゃんとそうなっておったんだと、そのように判断していいわけですか。
  44. 藤木栄

    説明員(藤木栄君) お答え申し上げます。  最初の場合は、そういったこまかい分析がなされてなかったということで、一般的にその加入料として一万五千というもので全部がまかなわれるというふうに解釈されていたのじゃないかと思いますけれども、実際こまかく分析していきますと、いま申し上げたようなことでありますので、これは普通の電燈線の配線なんかもそのとおりでございますので、私どもとしては妥当である、そういうふうに考えているわけでございます。
  45. 塩出啓典

    塩出啓典君 ともかくCATVでやれば、やっぱりテレビは家の中にあるわけですから、やはり回線から家の中に引かなければいかんということは、これは三歳の童子でも最初からわかっていたことであって、そういう点、われわれとしても結局このような公益法人にしたという一つの趣旨も、郵政省がそういう行政指導をして公益法人にしたというのも、結局はそういう公共の放送というものが一部の業者に取得、独占をされて不当に高い料金になっちゃいけないと、そういう点からやはりこういう公益法人のようなそういう手法にしたと思うのですね。そうなりますと、平均五千円、確かに安いところは二千円もあるかもしれないけれども、反対にまた一万円かかるところもあるわけですからね。そうなりますと、最初から日本ケーブルビジョンということで、それは大体加入料二万円、維持費五百円でやっているわけですからね。そうなると、何らそういう差がないと。結局、料金の面においても、やはりわれわれは公益法人のような独占によって大衆を無視した一方的なものになっていくのじゃないか。そういうのを軽々しく郵政省認可するということ自体、私はちょっとこれは精神に反するのじゃないか。それでは何のために公益法人にしたのか、料金の面から何にもプラスがないと、そう言わざるを得ないんじゃないかと思いますけれども、その点はどうですか。
  46. 藤木栄

    説明員(藤木栄君) お答え申し上げます。  先ほど来申し上げておりますように、この加入料以外に五千円というお話しでございますけれども、これは便宜的に五千円ということで表現がなされたのだろうと思いますので、実際の場合は、もっと安い場合が多々あるわけでございまして、必ずしもその一万五千円が二万円に上がったというふうには私どもは考えていないわけでございまして、また一方におきまして、現在実際にこの設備をいたしまして工事をいたしますと、実費は一万五千円よりは相当オーバーしているわけでございまして、実際は二万円ないし三万円といったのが平均でございますので、実際の実費よりは安くそのサービスをしてくれるというかっこうでございますので、私どもとしましては、そういった公益法人、財団法人というかっこうが望ましいというふうに考えているわけでございます。
  47. 塩出啓典

    塩出啓典君 最初の事業計画は、初年度が七千、二年度が八千、三年度が一万、三年で二万五千世帯サービスを行なうようにしておったのですけれども、実際は初年度は計画七千に対して二千四百と、そういうように非常に加入世帯が少ない。そういう点で、大体、これは最初から、私のいただいた収支見積もり書によれば、最初の年は当然赤字であってもだんだんだんだんやはり何年後にはペイをしていく、そういう計画になっているわけですね。まあ私の言いたいのは、やはりそういう企業、公益法人にいたしましても、やはり企業努力をしてできるだけビル陰で難視聴の地帯のところに対しては安い料金で救済するように努力すべきだ、それに対してやはり現実に監督をしていくのが、私は郵政省の一つのつとめではないかと思うのですね。こういう公益法人になってしまうと、結局独占ですから、ほかの業者が安くやろうとしてもできないわけですからね。結局、そういうわれわれが見ていない五千円が——工事は五千円より安いのもあると言うけれども、反対にこれは高いのもあるわけですから、そういうものがやはり国民の知らない間に認可をする。やはりもっとそういう問題に対しても、私は国民を守るべき立場で、もう少し国民擁護の立場に立つべきではないかと、私はそう思うのですけれどもね。そういう点、どうでしょうか。
  48. 藤木栄

    説明員(藤木栄君) お答え申し上げます。  国民の擁護の立場ということは、私どもも全くそのとおりでございまして、そのためにできるだけ安い料金ということで、先ほども申しましたように、実際、新宿地区におきましては一加入当たり三万円近い、三万円前後、経費がかかっているわけでございますが、その加入料としては基本的には一万五千円、それから屋内の配線は実費をもらうというかっこうでやっておりますので、私どもとしましては、そういった方向でけっこうじゃないかと、そういうふうに考えておりますが、今後ともできるだけ安い料金でテレビのビル陰難視聴の解消のために努力するように指導していきたい、こういうふうに考えております。
  49. 塩出啓典

    塩出啓典君 ひとつ、その点はよろしくお願いしたいと思います。  それで、NHKによるいわゆる四十四年以後の幹線部分をNHKが全額負担をする、そういう問題でも聴視者の負担は五千円相当である、そのように説明があったわけでございますが、現実には、先般、鳥取県の共聴施設の実態調査をわれわれがやってみたわけですけれども、ほとんどがやはり一万円とか八千円とか、五千円以下というのは、そのうちの二施設くらいで、あとは全部やはり一万円くらいで、高いわけですね、そういうことから見ても、そういう問題にしても、私はやはり聴視者保護という、そういう立場で今後またそういう公益法人のCATVが大阪とか、そういう方面にもできるわけですから、そういう点、ひとつよろしくお願いしたいと思います。  それでは次に郵政省の東京以外のCATVに対するいわゆる東京方式ですね、一地域一公益法人をとらせるように行政指導を行なっているそうでございますが、そういう一地域一公益法人の行政指導によってCATVが発足する、その準備中のところは大体どこがあるのか、その見通しはどうなっておるのか、その点をお聞きしたいと思います。
  50. 藤木栄

    説明員(藤木栄君) お答え申し上げます。  東京以外におきましては、京阪神地区におきまして、ことしの五月七日に財団法人京阪神ケーブルビジョンといったものが発足いたしまして、近く大阪市内におきまして事業を開始する、そういう運びになっております。そのほかの地区におきましては、福岡と名古屋の地区がいま準備を進めておりまして、おそらく今月の下旬か来月、十一月には公益法人といったものができ上がる、そういう見通しがございます。そのほかの地区におきましては、いまさしあたってビル陰によってテレビが見えなくて非常に困っておるというところはあまりないのでございますけれども、私どもが聞く範囲では札幌であるとか、仙台といったところで現在研究をしている、そういう話を聞いております。
  51. 塩出啓典

    塩出啓典君 そこで、これは九月十五日の新聞で郵政省が東急ケーブルビジョンの届け出を受理したと先ほどの東京ケーブルビジョン等を公益法人とする、そういう郵政省の行政指導と、それから一方においては、こういう東急ケーブルビジョンの届け出を受理した。まあわれわれとしては、こういうCATVにいたしましても、民間の創意くふうを大いに活用すべきだと、そういう点でこのような方向は非常に歓迎すべき方向であると思うわけでありますが、これは郵政省としてはそういう方針が変わったのかどうか、そのあたりのバランスをどのように考えておるのか、その点もう少し具体的に郵政省方針をお聞きしたいと思います。
  52. 小渕恵三

    説明員小渕恵三君) 御指摘のように、郵政省は東急ケーブルビジョンのような形のCATV事業を受理いたしたわけでありますが、しかしながら東京ケーブルビジョンの設立趣旨は、御承知のように都会におきます高層建築物等の人為的弁難視聴救済のための事業としてこれを認め、その公益性にかんがみまして公益法人として運営されることが望ましいと考えまして、本日までその設立について行政指導を行なってきたわけでありまして、今後とも都市における難視聴の解消、またその救済のためのCATVとしては、こうした公益法人として運営されることを今後とも行政の方針としていきたい、こう考えております。しかしながら、東急ケービルビジョン等の問題につきましては、これは都市における難視聴救済のためというCATVの事業ではございませんので、これは現行法律上においてその申請、届け出書が提出をされました以上は、これを受理したということでありまして、郵政省としてのCATVに対する方針が変更されたということではないということでございます。
  53. 塩出啓典

    塩出啓典君 そういたしますと、結局難視聴、ビル陰による難視聴を救済するためCATVは行政指導によって公益法人に進めていく、それ以外の、たとえば東急ケーブルビジョンのような、そういうところに対しては自由に、届け出で自由にやらせるようにしていく、そのようにいまお聞きしたわけですけれども、はたしてそういう東京ケーブルビジョンにしても、難視聴対策というけれども、実際は難視聴だけではなくして、いろいろ自主放送もやるわけですね。そうなると、はたしてその間が判然と分けることができるかどうかですね。まあそういうことは、私はどういう基準でここは公益法人にし、ここは東急ケーブルのような方式でいくのか。そういう基準というのはどうなっているわけですか。
  54. 藤木栄

    説明員(藤木栄君) お答え申し上げます。  いま基本的な考え方は政務次官からお答え申し上げたとおりでございまして、郵政省としては、いわゆる都市におきまする難視聴地域の解消というものにつきましては、それが非常に独占的な傾向を持つし、テレビの受信者の保護という立場から財団法人という公益法人の形で指導してまいったというわけでございます。まあしかし東急ケーブルビジョン自体は、御案内のようにこれは難視聴の解消が目的ではございませんで、届け出によりますると、自主放送を主体としてやるというわけでございまして、先ほどの都市内における難視聴の解消とは目的が違っている、そういうふうに私ども見ているわけでございます。ただ、この有線テレビと申しますか、そういったものがまあ将来どういう形で発達していくかということは、実は私どももいろいろ検討しているわけでございますけれども、まだ未確定分野が相当ある。たとえばアメリカにおきましても、日本の郵政省に相当するFCCといった役所におきましても、有線テレビに対する取り扱いというものは非常に流動的であるというようなことでもおわかりのように、将来におきまする形がどうなるかということはなかなかむずかしいということで、私どもとしましては、いま確たる基準というものは持ち合わせておりませんけれども、いまのような大きな方針としましては、あくまでも都市内における難視聴地域の解消ということは財団法人でやっていきたい。まあそれが当面の目標でございまして、将来は自主放送ということも含めているわけでございますので、あるいはまた今後の発達については、この東京ケーブルビジョンで調査研究をするという定款になっているわけでございますので、単なる難視聴解消だけをいつまでもやるということにはなっていないわけでございます。ただし、まだ具体的にどうなるかということが現在においてはっきりしていないという状況から、いまのようなかっこうでやっていきたい。もちろん、この東急ケーブルビジョンのような場合は、これは御案内のように住宅を建設するという場合にあわせてケーブルも一緒に引っぱってくる。引っぱってケーブルビジョンをつくりたいというわけでございまして、まあ東急の場合は、実際の工事は来年からやる。そして完成は再来年になるという——まだ先のことでございますが、建築の確認といったことから早目に届けが出てきたというわけでございまして、これもはたしてどういうかっこうになるかということの具体的な構想というのはまだあまりはっきりしていないようでございます。しかし、こういった東急ケーブルビジョンといったものは、東急グルーブという非常にしっかりした基礎のあるところが住宅建設と一緒にやるというかっこうでございますので、まあ将来ともそういったものが受信者にとって不利益になるということは考えられないことでございますので、まあ私どもとしましては、そういったものを受理したというかっこうでございます。
  55. 塩出啓典

    塩出啓典君 まあ私お聞きしたいのは、そういう行政指導による公益法人にするものと、それとまあ東急ケーブルビジョンのように届け出てどんどん企業的にやっていく、そういうものの区別というものがなかなかはっきりしないわけですね。まあ、いまの局長のお話ではなかなかそういう基準ははっきりしないというわけですけれどもね。そういうことでは、非常に郵政省のそういう行政というものが確固たる方針がないと、そう言われても私はやむを得ないのじゃないかと思うのです。そういう点でこの単なるビル陰障害の救済のみてあるならばこれはまあ先国会ですか、CATVの法案の審議のときにもそういう難視聴対策であるならばNHKがやればもっとやはり安い金額で、百円くらいでもできると。まあそのように言っておるわけてすね。だからほんとうにビル陰の難視聴の救済だけであるならばそういう道もあったわけですけれども。実際は、この公益法人というものは自主放送もやる。そういう点で非常にそこらの基準がはっきりしてないわけです。当然やはりそういう問題については、郵政省としてもいまのような、まあこの行政指導にしても法律的な根拠はないわけですから、当然やはり何らかの確固たる基準を示すべきときじゃないかと思うのです。そういう点で、郵政大臣も次国会においてはCATV法案を提出すると、そういうことをはっきり言っておるわけですけれども、このCATV法案においては郵政省としては大体どのような方針——もう、もちろん現在のそういう行政指導あるいはまた東急ケーブルビジョンの認可、そういうのも当然今回提出される法案の趣旨に沿った処置ではないかと、そのようにも思うわけですけれども。そういう提出予定のCATV法案というのは、大体その準備状況は一体どういうようになっておるのか、その方針は大体どういう方針で進んでいるのか、その点をお聞かせをいただきたいと思います。
  56. 藤木栄

    説明員(藤木栄君) お答え申し上げます。  実は、私どもとしましては、いま先生がおっしゃいましたCATV法案というものを鋭意検討しているわけでございまして、準備しているわけでございますが、それの方針がもう少しはっきりしますると、もうちょっとはっきりしたことを申し上げられるわけでございますが、なかなか将来の見通しといったものも含めて考えますと、むずかしゅうございまして、いまいわゆるビル陰解消のためのCATVだけではなくて、この前の国会にも出ましたような自主番組、そういったものも含めまして検討しているという段階でございまして、現段階におきましては、その内容がこうであるということをお答え申し上げる段階ではございません。
  57. 塩出啓典

    塩出啓典君 東急ケーブルビジョンにしても、これは現在の法律からいえば郵政省としても受理せざるを得ないわけですね。まあ、さらに新聞の報道では多摩ニュータウンとかあるいは千葉県とかあるいは、農協とかあるいは中には教育委員会等が教育用に文部省の助成を得てやるとか、そういうのがどんどん計画されているやに聞いておるわけですけれども、そういうのがどんどんできた場合には、これは現在の法体系においては認可せざるを得ないと思うのですけれども、そういう点は郵政省としてはどう考えておりますか。
  58. 藤木栄

    説明員(藤木栄君) お答え申し上げます。  現段階では、先生も御存じのようにこの有線放送業務の運用の規正に関する法律というものしかございませんので、その届け出があれば、その様式が整っていればそれを受理せざるを得ないという立場でございますので、私どもとしては、先ほどの東急ケーブルビジョンのようなものも、これは受理せざるを得ないということになるわけでございます。ただし、何でもかんでもこれを受理していいかどうかということがございまして、私どもとしましては、できるだけこの行政指導ということでやっておりますけれども、まあこれにも限度がございますので、なるべく早く先ほど来申し上げておりますCATV法案といったようなものを準備いたしまして、国会に御提出して御審議をお願いしたいというふうに考えておる次第でございます。
  59. 塩出啓典

    塩出啓典君 東急ケーブルビジョンの申請は受理されそうでございますが、これは料金なんかはどうなっているのですか、料金体系は。
  60. 藤木栄

    説明員(藤木栄君) お答え申し上げます。この届け出の中には毎月のいわゆる運用費と申しますか、が二百五十円というふうに書いてございまして、その他の加入料とかなんかということは記載してございません。これはおそらく住宅と一緒に建設するわけでございますから、まあ住宅の値段に比べれば無視できるわけでございますので、そう一々加入料を取るということはしないのではないかと思っておりますが、いずれにしましても、まだ、先ほども申し上げましたように、実際にでき上がるのは二年先でございますので、現在の届け出にはそういったことは明確になっておりません。
  61. 塩出啓典

    塩出啓典君 これは料金は、加入料は建設と一緒になるからあれですが、毎月の維持費も二百五十円。そういうことになりますと、公益法人のほうは五百円ですね、はるかに値段が高いわけですね。だからやはり先ほどから話がありましたように、難視聴だけを公益法人、それ以外のは公益でなくてもよろしいと、そういうようなやり方ではいずれにしてもやはり郵政省自体が困ると思うのですね、実際そういうことでは。当然やはり一元化していかなければいけない。そうなってきますと、すでに出発している東京ケーブルビジョンを見ましても、最初の予想のように、ほんとうに安くという点からいけば、実際その値段も安くないわけですね。そうなってきますと、公益法人というのはあまり意味がないと、私はそのように思います。その点もう一つ考えに入れて、次期国会にCATV法案というものを準備されているようで、その内容については、まずこの委員会の席上でははっきりできないというお話ですけれども、そういう線もひとつ考えに入れて、もう少し、やはり何としても早くから準備して、この前みたいに国会の途中で間に合わなかった、時間切れだといって流されたのではますます混乱するわけですから、そういう点ひとつ、一貫性のある国民のプラスになるようなそういうCATV法案をつくってほしい。この辺は法案の内容がわかりませんもんですから、いまからここで論議をしても始まりませんので、そのことを要望しておきます。  それから最後に私、これは電波監理局にお願いしたいと存じますが、沖繩が、いよいよ七二年に沖繩復帰と、そのような方針で、総理府を中心として各省もその受け入れ体制をやっておるわけでありますが、御存じのように、沖繩にはOHKはありますけれども、日本のような教育、総合の二放送がない。そしてまたNHKのラジオの放送もない。そしてまた沖繩本島はいいにしても、その向こうの先島方面ですね、宮古島とか八重山諸島、そういうところには那覇のビデオテープを宮古島の放送局まで送って、そこから発信をしておる。そういうわけで、台風なんかあると全然テープが届かないので、いつも同じ番組を流さなければならない。そうでない日でも、朝のニュースは夜、夜のニュースは朝行なう。ですから朝テレビを見ておっても、ニュースの解説者は今晩はと言って解説するというわけですね。夜のニュースを聞いていると、おはようございますと、大相撲でも私、先般行ったのはちょうど相撲のときでございましたが、前の日のをやっておるわけですね。子供たちは新聞を見て、きょうは大鵬負けるぞと言って、ちゃんと知って見ているわけですね。そういうわけで、何とか同時放送をやれるようにやってもらいたい。そういうやはり先島方面の一つ強い要望があるわけであります。それはすでに御存じじゃないかと思うのですが。そういうわけで、まあわれわれとしても戦後二十五年の間、また戦時中も戦争の中に、悲惨な環境の中で過ごし、そうしてまた戦後もそういう異民族支配の中に暮らしてきたそういう人たちに対して、少なくとも復帰のときまでには日本の国土並みくらいの、そういう放送電波サービスをしていくのが私は日本としての責務じゃないかと思うのですけれども、そういう問題に対して、郵政省としては現在どのように検討されているのか、その点をお聞きいたします。
  62. 藤木栄

    説明員(藤木栄君) 沖繩におきまするラジオ、テレビの関係につきましては、いま先生がおっしゃったとおりでございまして、私どもとしましても。できるだけ早く本土並みにテレビ、ラジオが見え、かつ聞こえるように努力してまいりたいと考えているわけでございますが、ラジオの点につきましては、これは電波の関係もございますようで、私どものまだ何といいますか、電波の関係は管轄の中に入っておりませんので、そういった点非常にむずかしい問題があるかと思います。テレビにつきましては、先ほどおっしゃいました先島の問題につきましては、実はちょうど二年前に現地調査を行なったわけでございますが、沖繩本島と先島の間は非常に距離があるというわけで、その当時も調査だけではなかなかむずかしい、もう少し本格的に調査をしないとわからないわけでございますが、現在の調査の段階から見ましても、いわゆる普通のマイクロのような見通し内の伝搬ということは考えられないわけで、見通し外伝搬ということになるわけでございますので、非常に実現はむずかしい、そういうように考えているわけでございます。これは私どももいろいろ調べまして、外国の例なども徴しているわけでございますけれども、季節によりましても相当変動するということもありまして、現段階では先島に対するものは、直接電波でプログラムを送るということは非常にむずかしい、そういうように考えているわけでございます。
  63. 塩出啓典

    塩出啓典君 むずかしいと言っても、アメリカのアポロの宇宙衛星によって日本にくるわけでありますから、もちろんむずかしいこともわかりますけれども、技術的には決して不可能ではないと思うのです。ただ経済的に非常に金がかかるという問題ではないかと思うのです。あるいはまた見通し外マイクロによって電話はそれで通じているわけですから、その回線をふやせばテレビも見えないこともない。また海底ケーブルを敷くとか、あるいはその途中の海の深いところがありますが、二、三十メートルの浅いところもあるわけですから、そういうところにマイクロウエーブの中継局を建てればできる。そういう問題はもちろん金もかかるわけですが、そういう点、ただ非常にむずかしいむずかしい、それだけではやはり沖繩の人たちも納得しないわけですね、やる気がないじゃないか。日本は非常にそういう技術の面においても進んでいるわけですから、外国の文献にないといっても、新幹線なんかは外国になくても日本でやれたわけですから、そういう点、私はもう少し真剣に検討すべきではないかと思います。そういう点でいま非常にむずかしいと言ったけれども、私は可能だと思う。ただ経済的に金がよけいかかる。だからちょっとむずかしい。そういう意味じゃないかと思うのですが、その点はどうなんですか。
  64. 藤木栄

    説明員(藤木栄君) お答え申し上げます。  私がむずかしいと申し上げましたのは、いわゆる見通し外伝搬という方法を使ってテレビの番組を送るということは技術的に非常にむずかしい。これは金をかけてもむずかしいということでございまして、そのほかの海底ケーブルをつくるとか、あるいは宇宙中継をやるということであれば、これは宇宙中継などは現在でもやっておるわけでございますから、先島に宇宙中継の基地をつくればこれはできるわけでございますが、ただ金がひどくかかるというわけでございます。確かに電話自体はやっておるわけでございますが、電話とテレビとは技術的に相当相違しておりまして、電話は御存じのように非常に幅の狭い電波でよろしいわけでございますが、テレビになりますと六メガサイクルという非常に広い幅を使わなければならない。それを平等に送らなければならないということで、一部分だけは送れるかもしれませんが、それではテレビはできない。そういうことで技術的にむずかしい、そういうことでございます。
  65. 塩出啓典

    塩出啓典君 そうすると海底ケーブルとか、あるいはいま言った海中に——今度瀬戸内海に橋ができる、深いところは何十メートルのところにつくるわけですが、そういう考えからすれば、あの中間においては浅い部分もあるわけですね。そういうところにつくる、そういうやり方もあると思いますが、そういうのでやった場合、大体どのぐらいの金がかかるのか。その点の検討はなされておるわけですか。
  66. 牧野康夫

    説明員(牧野康夫君) 海底ケーブルによってテレビジョンの映像を送るという技術は、現在のところではまだ確立されておりません。大西洋でかつてテレビジョンの映像を送ったことがありますが、これは品質が全く異なったものでありまして、送れるということを実験したにすぎないわけであります。現在の海底ケーブルは電話のチャンネルを主として伝送するという目的に使用されておりまして、今後これを開発するということになりますると、また新たな観点でやらなければならないかと思います。現在日本でも海底ケーブルによる広帯域の伝送という実験は重ねております。近い将来何年先になるかわかりませんが、実現の可能性は持っておりますが、いますぐ着手するということは現在の技術では不可能と考えております。
  67. 長田裕二

    長田裕二君 ちょっと関連して。塩出委員から沖繩電波のことについて御質問がありましたことに関連して質問いたします。  本土復帰を前にしまして、幾つかの問題があるわけです。復帰した暁にはどういうチャンネル、たとえば、いまのNHKが沖繩のOHKを吸収というか、どういう形でいきますか、NHKの系統でいくものは当然存在するのではないかと予想いたしますけれども、それもいまは総合と教育と合わせて一本だ、カラーのほうは現在準備をだんだん進めているようですが、それに、いま向こうでは民放のテレビの問題あるいはラジオについてはOHKは全然まだやっていないとか、そういう幾つかの問題は本土並みに、あるいは復帰の際に本土並みに再編成をしていくのか、あるいは地理的な事情などから相当制約された形でもやむを得ないのかということにつきましても、郵政省あるいはNHK、電電公社、それぞれ関係の向きで相談をして方向づけはしていっていただきたいと思うわけです、全体といたしまして。  それから、ただいま先島の話が出ましたが、確かに人口は十一万しかおらない。石垣島あるいは宮古島を中心とするところと八重山群島で十一万しかおりませんし。若干ずつ人口は減っておりますけれども。御承知のように台湾に非常に近い、台北のテレビの放送も非常によく入る、一番南のほうへ行きますと。そういう特殊な事情というものも考慮されてお取り進めを願いたいと思うわけです。技術的に困難というお話がありましたけれども、何か聞くところによりますと、フロリダとキューバの間は四百キロぐらい、これはやはりOHK方式でやっているそうですが、そのかわり電力も非常に強くしなければならないそうで、ただいまのお話の衛生あるいは技術的な問題、経費の問題などと関連するかもしれませんし、海底ケーブルではだめだというお話がございましたが、あるいは距離のそれほど長くないところは、ケーブルの構造によってそういうものの伝送ができることもあり得るのではないかという感じもいたしますし、私ここで希望いたしますのは、復帰を控えての構想、あるいは、特に台湾に近くて向こうのほうからのテレビなり、ラジオというものがたいへんよく入るという問題、あるいは台風地帯で、テレビが入らぬ場合にラジオというものの機能も国内よりもさらに重要な機能を果たすというようなことだとか、いろいろそういう特殊性を踏まえて、郵政省電電公社、NHK、それぞれ関係の向きで前向きにこの問題に取り組む準備を着々と整えていただきたいということを希望いたします。
  68. 塩出啓典

    塩出啓典君 いま長田委員のほうからお話もありましたように、私も同じ趣旨でございますが、やはりいろいろ技術的な問題を克服していかなければならない。日本本土政府が沖繩についてこれだけの熱意を持ってやっているんだ、そういうやはり誠意を示して、それがどうしてもできなければ住民の皆さんも納得してくれると思うのです。そういう点で、二年前に調査をやったけれども、二年前と今日では技術的な点においても、二年の間というのは非常に進歩もあると思うのです。先ほど電波監理局長のお話でも、本格的調査をやらなければならないというお話ですけれども、いよいよ復帰を目前に控えて、郵政省として、あるいはまたNHKと共同でもよろしいですけれども、そういう本格的な調査研究、検討、そういうものをする用意があるのかどうか。そういうような予算がちゃんと取るようになっているのかどうか。NHKの予算まだ聞いておりませんけれども、そういう点ひとつ郵政省のお考えをお聞きしたいと思います。
  69. 藤木栄

    説明員(藤木栄君) お答え申し上げます。  予算的にはこれは総理府の関係になると思いますので、私どもの郵政省としてはございませんけれども、おっしゃいました趣旨に沿いまして、さらに強力に調査を進めて、本土並みには維持できるように努力してまいりたい、こういうふうに考えております。
  70. 塩出啓典

    塩出啓典君 そうすると、NHKの本格的な調査をやるとすれば、これはやはり郵政省でなくてNHKがやるようになりますか、たてまえとしては。どうなんですか、これは。
  71. 藤木栄

    説明員(藤木栄君) お答え申し上げます。  もちろん、郵政省とNHKその他が共同してやるということになると思います。
  72. 塩出啓典

    塩出啓典君 これはいま予算要求のときで、すでに概算要求は出されているわけですけれども、これからやるなら、まだ変更する余地もあると思うのですね。そういう点で私は、もういよいよ二年ですからね、いまからきめる予算昭和四十六年の予算なんですから、やはり今回の予算調査費を計上して、もう少しやはり本格的な調査をやる、それは私は当然日本国民としての責務だと思うんです。調査に要する金というのは、建設費に比べればそんなに要らないわけですから、それくらいの誠意は私は郵政省として当然示すべきだと、私はそのことを強く要望したいわけですけれども、その点ひとつ、大臣まだお見えになっておりませんので、政務次官のほうにその点をひとつ、予算を入れるように努力してもらえるのかどうか、あるいはそういうことはもういまさらする必要ない、だからもう二年前にやったのだから、いまさらそういう調査をやる必要ないと、そういう点についてお聞きしたいと思うのです。
  73. 小渕恵三

    説明員小渕恵三君) 四十二年のときに行ないました調査結果につきまして私も検討した過去がございますが、先生御指摘のようにすでに二カ年経過しておることでございますので、いよいよ復帰に備えての将来計画を長期にわたって立てる意味からも、さらに本格的な調査をすべきものと考えます。しかし、予算的にはいまの時点では要求を出しておりませんが、もし出すにいたしましても、総理府においてそれがなされるものでありますので、さらにこれから総理府とも十二分に話し合いをいたしてみたいと思っております。
  74. 塩出啓典

    塩出啓典君 それからOHKは当然復帰になればNHKに合併するようになるのではないかと思うのでありますが、現在かなりの赤字であると聞いておるわけですけれども、やはり私はそういう問題にいたしましても、沖繩人口百万ですからね。だから、そういうようなところで自主採算をとるということ自体非常に無理な話であって、当然これはやはり日本本土の強力な財政援助をして、NHKなりあるいは日本政府なりがそれを見ていかなければいけない。そのことを強く要望したいと思います。  それともう一点は、さっき話がありましたそういう総合、教育のチャンネルにしても、日本並みに早く復帰までには何とかその線に沿うように努力していただきたい。この二点を要望いたします。それについて、郵政省のきまった方針があれば御説明願いたいと思います。
  75. 牧野康夫

    説明員(牧野康夫君) 沖繩におきまする電気通信の事情及び放送の事情等をひっくるめまして全部の電気通信の本土復帰に備えての準備の状況でございますけれども、これは沖繩の現状というものをよく分析いたしまして、われわれとともに、この七二年の復帰時に本土並みのサービスができるように、あるいはテレビジョンの電送も本土並みのあれができるように準備を寄り寄り進めておる状況でございます。
  76. 塩出啓典

    塩出啓典君 最後に、時間もありませんので、電話の問題でございますが、まあ御存じのように、沖繩本島あるいはまた石垣あるいは宮古と、その間はかなりよろしいわけでございますが、それと離島との間に現状でも短波による電話である。そのために夜間全然電話は不通である。そのためにやはり急病人が出たような場合には、離島の住民は困っているわけです。やはりそういう問題については人道上からもすみやかにそれを解決すべきです。  それからまた公衆電話にいたしましても、あるいは家庭電話にいたしましても、わが国とは非常な格差があるわけです。そういうような問題に対しても、これはやはり日本政府の援助によってやっていかなければ現在の沖繩の自力では当然できないと思うのです。そういうわけで、まずそういう短波による夜間不通のような場所、そういうような点については、郵政省としてはどのように考えておるのか、その点をお聞きしたいと思います。
  77. 牧野康夫

    説明員(牧野康夫君) 先ほども申し上げましたように、沖繩の電気通信事情につきましては、現在調査いたしまして復帰時にその本土並みにサービスが提供できるように準備を進めておる次第でございますけれども、現時点におきまして、ただいま御指摘のございましたような通信が、はなはだしく疎通が悪いことによるいろいろの問題を防遏するために設備を施していくということについて、琉球電電公社のほうからこれの改善策についての案が、年度計画がございます。これについて財政投融資から何がしかの援助をしてほしいという申し入れがございますので、これをできるだけわれわれといたしましても、総理府その他大蔵省をバックアップいたしまして、これが実現に努力をいたしたい、さよう考えております。
  78. 塩出啓典

    塩出啓典君 その点、具体的な話ではなくて、そういう郵政省方針をいまお聞きしたわけですけれども、ひとつそういう点は総理府に対しても郵政省としても積極的に努力をしていただいて、沖繩のそういう電話事情が本土復帰のときに日本のレベル、少なくとも日本のレベル並みにいくように、そのように努力していただきたい。そのことを政務次官にお願いをしておきます。そして、この電電公社の七カ年計画——八兆円何がしかによる七カ年計画があるわけでございますが、その七カ年計画の中にも、七カ年であれば当然あとの五年は日本の国内に沖繩は入るわけですから。ところがやはり七カ年計画を見ますと、沖繩の文字はどこにも入っていない。先ほどのお話によりますと、沖繩はもう日本の中に入っているわけだから、その七カ年計画の中には当然沖繩も入っているんだと、そういうようなお話ですけれども、しかし、やはり沖繩住民の気持ちとしては、いよいよ沖繩復帰を二年後に控えて、電電公社も七カ年計画に当然沖繩のそういう日本との格差を是正すると、そういう文句くらい入れたほうが私はいいのではないかと思うのです。そうしないと、あの七カ年計画を沖繩の人が見たならば、沖繩は全然入ってないではないか、そのように思うのではないかと思うのです。そういう点もひとつ含めて、郵政当局としても、この問題について積極的に推進をしていただきたい。そのことを政務次官要望いたして、私の質問を終わりたいと思います。
  79. 小渕恵三

    説明員小渕恵三君) 御指摘のとおりでございますので、復帰時に備えて、郵政、電電あげて格差のないよう全力をあげてまいりたいと思っております。
  80. 近藤信一

    委員長近藤信一君) ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕
  81. 近藤信一

    委員長近藤信一君) 速記をつけて。
  82. 永岡光治

    ○永岡光治君 大臣はまだお見えでございませんけれども、これから私の質問申し上げることは、郵政事業の危機に際しまして、どうぞ郵政事業が円満に運行していただければという熱意を持つものでありますので、郵政事業を思うこと人後に落ちない政務次官と思いますので、大臣と同様なつもりでこれから質問を申し上げたいと思うんであります。  質問をいたしたい内容というのは、先般名古屋管内でトラブルが起こりまして、多くの問題を残しつつも一応解決をいたしましたことについて御同慶にたえないところであります。これから御質問申し上げることも、実は私としてはあまり愉快な質問でもないのでありますけれども、冒頭申し上げましたように、郵政事業の円満な運営をこいねがう気持ちから質問を申し上げたい次第でございます。  それは、来年度は、郵政省におきましても、郵便料金の改定をすべく準備を進めておるやに伺っております。この提案されます郵便料金の改定が、かりに実現をいたしましても、それを一〇〇%、いやそれ以上に効果をあげるということになれば、やはり職員団体の協力がなければ、その効果は万全を期し得ない郵政事業の実態ではないかと思われます。すなわち、かりに一〇〇の計画を郵政当局は計画をいたしましても、もし職員団体に協力を得られないとすれば、その一〇〇の計画は八〇なり六〇の効果しか生まない。しかし、職員団体の協力を得ることができるならば、その一〇〇の計画は一二〇にも一四〇にも実効をあげられるのではないかと思うわけでありまして、したがいまして、私はいまネックになっておる労使関係の正常化という問題について、これから質問を申し上げたいと思うんであります。私はちょうどあのトラブルの前後に名古屋方面に出向いておりました関係で、若干の実情も承っておりますので質問を申し上げるわけでありますが、一応収拾されたようでありますが、今後労使の正常化のために努力することは当然でありましょうが、そういう御決意なりあるいは指導に万全を期すのは当然だろうと思うのでありますが、この点についていささかも私は疑義を持つものではないのでありますが、そういう御決意であるかどうかを重ねて伺いたい。この当委員会でもこういう問題について何回も何回も繰り返し郵政当局の意思をただしたのでありますが、一向に実効があがらないという今日の状況を考えまして、ここでさらに重ねて御決意のほどを承りたいと思うのであります。
  83. 小渕恵三

    説明員小渕恵三君) 御指摘のように、郵政事業が円満に経営できますのも労使信頼関係に基づいてお互いがその職責を全うすることであろうと思っております。そういう意味におきまして、省としてお約束をいたしましたことにつきましては、もちろん誠意をもってそれを遂行することは当然のことと考えております。
  84. 永岡光治

    ○永岡光治君 御決意を承って私もそのとおりだと思うんでありますが、ついてはやはりまだ下部の浸透が必ずしも十分ではないのではないかという節がときおり見受けられるのでありますが、どうぞ下部の指導と申しますか、郵政局以下の現場の段階に至るまでの指導について熱心にひとつこの指導について万全を期していただきたいと思うのでありまして、そういう意味でどうぞ万全を期していただけるかどうか、当然のことですけれども、これをお尋ねしたのですけれども、そのように承ってよろしいか、再度御答弁をいただきたいと思います。
  85. 小渕恵三

    説明員小渕恵三君) そのとおりでございます。
  86. 永岡光治

    ○永岡光治君 つきましては、今年の四月九日と記憶いたしておりますが、本省、全逓間におきまして労使関係についての確認をいたしました事項があると思うのであります。ところが、先ほど申し上げましたようにまだこれが特に現業——第一線の段階にまでと申し上げたほうがあるいは適切かと思うのでありますが、まだ必ずしも意思が徹底しておりません。したがいまして、そういうことが四月九日のあの取りきめの確認事項に反したと思われる行為をしたような態様と申しましょうか、そのような様子もあるようでありますが、指導について本省はどのように具体的に指導しておられるのか。またその指導についての考え方、これをもう少し明確にお答えいただきたいと思います、どういうようにしているか。
  87. 小渕恵三

    説明員小渕恵三君) 四月の取りきめがございました直後に、各郵政局長を東京に招致いたしましてその取りきめにつきまして十二分に役所の考え方を説明申し上げたわけでございます。郵政局以下の問題につきましては、人事局長からお答えいたさせます。
  88. 北雄一郎

    説明員(北雄一郎君) 郵政局以下の段階につきましては、ただいま政務次官から御説明申し上げました郵政局会議等を受けまして、各郵政局におきまして、普通局会議その他を招集いたしまして、十分徹底をはかったところでございます。なお、そういった会議による徹底のほかに「労務情報」その他文書をもちましても各末端まで指導をいたしております。ただ、四月の態度表明の中にもございますように、こういう労使関係の問題と申しますのは、労使双方で改善につとめる必要があるというような問題もございますので、そういった趣旨も十分に含めまして下部へ徹底をはかりつつあると思うのであります。
  89. 永岡光治

    ○永岡光治君 そういう具体的な指導をしておいでになることは、いま承りましたし、従来からもその話を承っておるわけでありますが、どういうものか、やっぱりこの現業段階にまいりますと、具体的な例を申し上げることは、この際、速記のついておることでありますから、差し控えたいと思いますが、どうもやっぱりこう従来と申しますか、かつての感情的な対立とでも申し上げたほうが適切かと思うくらいの労使不信の間柄でもありましたでしょうが、そういう事態がありまして、そのときの郵政当局の指導方針もあったでありましょうし、それをそのまままだ現業段階では、その方針でいってしまうであろうと思っておるのではないかと思われますし、したがって、従来のようないき方に終始することが、郵政当局の指導方針に沿うことであろうとあるいは考えているのかもしれませんけれども、まだかなり不徹底な事態を私もときおり見受けるのであります。したがって、これはもうこの指導については、郵政局会議をお開きになると同時にやはり問題点のあるような、またあったような、そういうときには、部長なりあるいは必要に応じては郵政局長なりを個別に呼んでいただいて、そごを来たさないように万全の指導をしていただきたいと思うのでありますが、この点についても、十分配慮していただけるものとは思いますが、お考えをお聞かせいただきたいと思います。
  90. 北雄一郎

    説明員(北雄一郎君) お説のように万一そういった事態、すなわち、省のほうで出過ぎがあるというような、個々の事態があるような場合、これは各段階におきまして、郵政局段階あるいは本省段階、すなわち組合で言いますれば地本と郵政局、本省と本部という段階で、六人委員会というような話し合いの場をいま設けております。ここでかみしもをつけないで、そういった問題についてはざっくばらんに話をし、処理をしていこうということになっております。この活用ということ、それから、ただいま先生御指摘のように、個個に個別指導というものを強化しろというお話でございますが、その点につきましても、そういった事態があります場合には、そういった個別指導ということも強くやってまいりたいと、かように考えております。
  91. 永岡光治

    ○永岡光治君 これはひとり名古屋郵政のみではないと思いますけれども、やっぱり的確に不当労働行為に介入したという資料をあげることは、それは具体的に非常にむずかしい問題だと思うのです、それぞれの立場がありますだけに。けれども、かなりそういう事実は例をあげろと言えば、私自身も用意をいたしておりますが、これはあえて申し上げる必要ないと思いますが、やはりこのトラブルがあったのじゃないかとただせば、いやそういうことは一切ない、こういうお答えになっておるのであります。もちろん、職員団体のほうで不当労働行為があったということについての主張を全面的に、これを私は必ずしもそういう例があったとは言い切れないと思いますけれども、しかし、そうは言っても、そういう数多くの例があるとすれば、やはり若干そういうものがあったのではないかと思いますので、そういうことがないということは言えないと私は思いますので、この際非常にめんどうなことになるかもしれませんけれども、どうぞその実態について、その実情を再調査されまして、各郵政局長段階でけっこうですが、調査されまして、その結論と申しますか、結果と申しますか、そのことを本委員会に御報告いただきたいと思いますが、そのことできますか。
  92. 北雄一郎

    説明員(北雄一郎君) 先ほども触れましたが、四月のいわゆる労変闘争の結果、郵政局段階にも労使双方からおおむね三名ずつの委員を出しまして六人委員会というものをつくって、その中でたしか先生のおっしゃったような事案というものを検討していこう、こういう合意が成り立っております。それに乗りまして、その六人委員会の中で現に各地でそういった事案がいろいろかかっておるわけでございます。したがいまして、そういった事案が各郵政局の大人委員会にかかってはおりますけれども、それが歩調をそろえて進行しておるとは言えないわけでございまして、しかも、一応地方の段階、地方でケリがつかなかった問題については、本省・本部のまた六人委員会にのぼってくる。そこでまたいろいろやると、こういうことになっておりますので、一応はその六人委員会の中での処理というものにまかせるということでお願いをしたいと思っております。
  93. 永岡光治

    ○永岡光治君 ただいま御答弁の中の六人委員会というのは、いわゆる本省・本部段階、全逓の本部段階、それから地本と郵政局段階という、こういう六人委員会のことを言っておるのでしょうか。本部のほうの六人委員会ということを言っておいでになるのか、いずれでございましょうか。
  94. 北雄一郎

    説明員(北雄一郎君) 六人委員会はその両段階にございます。そうして各地での、先生御指摘のそういったいわゆる不当労働行為問題というものは、まず各郵政局と地本間の六人委員会にかけられる。そこで話の了解のつくものはつける、つかないものは本省・本部の六人委員会にのぼってくる、こういうシステムになっておるわけでございます。
  95. 永岡光治

    ○永岡光治君 それでは、それらの段解でそれぞれの問題が提起されておるとは思いますが、そういう問題についてひとつぜひ問題の解決が困難であるというようなものがあれば、私どもぜひ承知をいたしたいと思いますので、ぜひひとつ報告していただきたいと思います。それはよろしゅうございますね。
  96. 北雄一郎

    説明員(北雄一郎君) けっこうでございます。
  97. 永岡光治

    ○永岡光治君 つきましては、そういう六人委員会等でいろいろ両方の意見を持ち寄って検討されておると思うのでありますが、不当労働行為ないしはそれに類似した行為という疑わしいものがあった場合のその責任と申しましょうか、それは一体どういう形でどこでこれを措置するのか、それをあわせて御答弁いただきたいと思います。
  98. 北雄一郎

    説明員(北雄一郎君) 私どもそういった不当労働行為というようなことはしてはならぬということはかねてよりの方針であり、四月にもその旨大臣が確認しておられます。また、下部指導もそういったことで厳密にいたしておるつもりでありますので、そういった事態は万々ないとは思いますけれども、万一先生御指摘のような事態があった場合、これにつきましても、たしか当委員会ですでに大臣が答弁いたしておりますが、適切な措置をとるということであります。
  99. 永岡光治

    ○永岡光治君 大臣もお見えになりましたので、私、冒頭質問を申し上げて善処を要望したことについて再度触れてみたいと思うのでありますが、今日の郵政、特に郵便事業が非常にある意味ではこのまま推移すれば、ずっといけば、極端なオーバーな言い方かもしれませんけれども、郵便事業が破綻をするのではないかとすら心配しているものの私は一人でありますだけに申し上げるわけでありますが、郵便料金の改定も計画されているようでありますが、これがかりに実現いたしましても、その運行において職員団体の協力を求める、あるいは求めないということになれば非常な差異がある。協力なくしては一〇〇の計画も八〇あるいは六〇に落ちるかもしらぬし、協力を得れば一〇〇の計画が一二〇にも一四〇にもなるかもしらぬし、それほどこの労使関係というものは、特に郵便事業職員の採用難だとか、あるいはあまりかっこうの、いわゆる若い人の喜ばない職場でありますだけに、喜んで協力して働いてもらうということが一番大切であるので、そういう空気をつくり上げていくことが大切だと、ついては、今日のような労使関係に依然としてトラブルがあるのでは私は先を憂慮いたしますので、そういうことのないようにということでいま若干の質問を申し上げておるわけでありますが、どうぞひとつ大臣もそういう観点から、ぜひこの労使関係の正常化については、必ずしも本省の考えているような考え方が下部末端まで浸透しているかというと、従来のいきさつもありまして、簡単にそうなっていないところもあるように見受けるわけでありまして、その指導についてはひとつ万全を期してもらいたいということを要望かたがた御質問申し上げておるわけであります。  これは実は電電の職場なり国鉄の職場に参りますと、特に私は電電の職場に出入りする機会が非常に多うございますが、労使関係と申しますか、あまり格式ばらずに、非常に愉快という意味ではございませんが、明朗なやはり話し合いをしております。さらっとしておるわけです。ところが、郵政の職場ですと、どうも私自身が郵便局に入っていくこと自体が何かいやな職場に入るなという感じがするのであります。そういう空気があっては、これはやはりほんとうにうまく事業がいっていないのではないかと思うわけでありまして、そういう電電のような職場にしていただきたい、そういう空気が出ることを望んでおるわけでありまして、その意味では、再三当委員会でも問題になりまして、非常にいやな質問でありますけれども、不愉快な質問ですが、そういうことのないようにということをお願いしているわけです。まだしかし、必ずしも中央の気持ちが下部末端までいっておるとは思いませんし、依然として本省のいわゆる四月九日の段階で労使双方で話し合いをしたことが守られていないという面がたくさんございます。資料も用意いたしておりますが、そのことをここで取り上げて、資料を出したからどうだということではありませんので申し上げませんが、まずそういう実態でありますので、その指導について万全を期していただきたいということを申し上げ、政務次官あるいは人事局長のほうからそういう方針でいることを承ったのでありますが、どうぞひとつ大臣におきましても、より一そうこの徹底をされまして、こういう郵便事業の危機を乗り切る、こういうふうにしていただきたい。すなわち、重ねて申し上げますが、下部の労使双方の正常化についての問題点を明確にしつつ、それをひとつ早く解消して徹底的に指導していただく、こういうふうにぜひお願いを申し上げたいわけでありますが、大臣がお見えになりましたので、最高責任者としての大臣にこのことをひとつお尋ねいたしたいと思うわけであります。
  100. 井出一太郎

    ○国務大臣井出一太郎君) きょうは閣議が長引きましてついこの委員会に来るのがおそくなりました。  そこで永岡さんからすでに政務次官なり、人事局長なりにそれぞれ御質問がおありになったわけでございますが、まあ私、途中から入りましたものの、いま総括的に取りまとめた上の私に対する御質疑を承りました。全く永岡さんとは憂いを共にするとでも申しましょうか、郵政の仕事の現状に対しまして、私も同様な見解に立っておりますことは、しばしばこの席からも申し上げたつもりでございます。過ぐる四月に宝樹委員長と話し合いをいたしましたときも、両者の間ではあと味の非常にいい別れ方をしておるのでございまして、ひとつ責任を持ってお互いに、こういうトラブルの根絶をしようではないか。こういうことで、その後も鋭意つとめてまいりましたつもりでありますが、具体的には名古屋郵政局の管内等に、先般問題があったわけでありまして、私もたいへん遺憾に思っておるのでございます。したがいまして、当局の側にもし非ありとするならば、これの解消には万全を期さなければならぬと思っておりますが、まあ労使の関係というものは、どうしても相手があることでありますから、一〇〇%一方が悪くて他方がいいんだと、こういうことはまあないはずであります。したがって、そこにはお互いにアプローチする努力を払わなければなりませんし、汗をたらして、そういう努力をしなければならぬものと考えるのでございます。郵政事業全体が非常にいま危機感におおわれておるという御指摘、私も同感でございまして、この同じ問題を労使間でほんとうに話し合いの上で解決をしてまいりませんと、これはほんとうに容易ならぬことになるということを心配しているんでございますが、したがいまして、お説の点を十分踏まえまして、私も、もし私の考え方がまだ浸透していない面があるとすれば、これは十分徹底をさせますし、そして、またそれが単に使用者側というだけでなく、働く諸君にもそれを理解していただく、こういう努力を続けてまいるつもりでございます。私も、まあできるだけひとつ地方の実情を見ようかというような考え方からあちこちと出向いておるんでございますが、できれば近いうちに名古屋方面にも足を向けようと。そして、実態を把握しまして、御指摘のような問題の解消につとめたいと、かように存じておる次第でございます。
  101. 永岡光治

    ○永岡光治君 大臣のお考えを承りまして、ぜひそういうふうにしていただきたいと思います。したがって要約すれば、全逓という労働組合を敵視という、そういう政策をとらない、協力を求めるという、そういう基本的態度をとるべきだということが前提になると思うんです。ぜひひとつそういう方針でいってもらいたいと思うんですが、もちろん異論はないと思いますが、この点重ねてお聞きいたします。
  102. 井出一太郎

    ○国務大臣井出一太郎君) まあ、その点は四月の私の回答の中にもはっきりしておるんでございまして、全逓労組という、この大組合を無視したり敵視したり、そんなことで郵便事業がうまくいくはずはないのでございますから、いまおっしゃるような方向において善処をいたすつもりでございます。
  103. 永岡光治

    ○永岡光治君 これは最後のしたがって質問なり要望ということにもなるわけでありますが、そういう方針でまいりますと、やはり中央本部の段階、もとよりでございますが、やはりどうしても問題は地方に往々にありがちな傾向にあるものですから申し上げるわけですが、地方の郵政局段階なり、あるいは郵便局段階なり、したがって、支部、分会ということにもなりましょうが、管理運営事項という、この責任が郵政当局にあることは、だれもこれは否定しません。そのとおりだと思いますが、ただ、だからといって何も聞かないでおれはかってにやればいいというものでもないわけでありますから、往々にして問題はそういうところから、トラブルが発生してきているように見受けるのでございます。そういう管理運営事相であったにしても、意見はやっぱり聞いたほうがいいと私は思うんです。あるいは組合側のその書見がかりに郵政当局の取り入れるところにならぬとしても、それは郵政当局の判断で最終的に決定することでありましょうけれども、最初からそれはもう話し合う必要はないのだ、たとえばリクリエーション大会を開いたときにも、これは管理運営事項だから組合の言うことは聞く必要はないんだ、日どりだとか方法は一切こちらにあるんだということも、これはもうだれが考えても意見ぐらい聞いたらいいじゃないか、こうしてもらったほうが組合としては非常に愉快にやれるんだがということがあれば、それは取り入れるべきだと思うんです。そういうものまで最初から運営事項からはずす必要はないんだというやり方が勘にさわってくる。そのことが小は中を呼び、中は大を呼ぶということでトラブルの原因になっているわけですから、どうぞそういうときは組合の意思の疎通をはかる、こういう指導をぜひ徹底してもらいたい。大きなバイプをつけて、それぞれどんどん話し合ってもらいたいと思います。かみしもを着る必要ないんですから。要はこの事業をどうしてうまく運行するかということが郵政当局のお気持ちでありましょうし、またそこに働く組合員としては、その事業を運営する中で、自分の職務なり職場を改善してもらうというのが要望でありますから、そう角をとがらしてけんかしなけりゃならぬ問題は私はないように思うのでありますので、そういう指導ですね、十分ひとつ話し合っていくということを中央本部あるいは支部、分会というところで十分話し合う、そういう方針でひとつ指導していただきたいと思いますが、いかがでございましょうか。
  104. 井出一太郎

    ○国務大臣井出一太郎君) あまりにぎくしゃくしないで、パイプを十分に通じて、話せばわかるという昔からのことばもございますから、そういう気持ちでひとつやりたいものだと、こう思っております。
  105. 永岡光治

    ○永岡光治君 これは要望になりますが、ぜひひとつそういう方向で、両者ほんとうにかみしもを着ないで、どういう事項であったにしても、十分意見を聞いて、そして取り入れることは取り入れる、こういうことでひとつ事業の再建をはかっていただくことを要望いたしまして、今後トラブルが起こらないように、重要な段階に来ておるわけでありますから、トラブルが起これば、これは国民に御迷惑をかけるということにもなるわけですから、そういう段階で料金改定等が出るということになれば、また国民も何だということになりかねないわけです。で、ひとつそういう方針をぜひ下部団体まで徹底していただくように要望いたしまして、簡単でございましたが、名古屋の問題を中心に若干の質問を申し上げて終わりたいと思います。
  106. 近藤信一

    委員長近藤信一君) 私から一言大臣に申し上げておきますが、特に、私の地元で起こった問題でございますし、ああいう事態が起こるといけないということで、私は前もって郵政局長とも会って、よく話し合いによって——話し合えばわかるのに、人事部長が労働組合の意見は聞く必要ない、こういうことで大体窓口も開かない、こういう状態であったんです。それから、私どもがちょうどあの二十五日、局にいろいろと支援団体を動員して、あそこでちょっとトラブルが起こるから、こういうことであるから、地元の国会議員として一応局長に会って、この解決促進のために何とか話し合おうと思って行きました。そうすると、表門も裏門も全部がんじがらめに締めてしまって、そして私どもも、私とそれから衆議院の議員二人と三名で行きまして、とにかく一ぺん局長に会いたい。局長に会って話せば何とか話もできるんだから、こういう事態が起こっておれば一般国民に迷惑をかけるから、この事態が郵政省としては責任を負わなきゃならぬことになるので、やはり早く解決のために促進したいから局長に会いたい、こう言ってもその責任者がいない。局長はどっかに出張していない。それじゃ秘書課長なり、だれかいるだろう。いま団体交渉やってます。とにかくここへ秘書課長を呼んでこいということで呼んできた。そこで秘書課長は私ども入れるわけにいかないから本省のほうに連絡します。そして、本省のほうに連絡してやっと表門をあけて国会議員を入れたわけです。そういうことでは私は、一体何をやっているかというふうに言いたいわけです。特に参議院の逓信委員長の私が行って、それで門から入れないなんてああいう方法はないと思うんですが、一体郵政省は、ああいう点どういうふうに指導しておられるのか。  さらにもう一つは、佐藤総理は人間尊重ということを言っておられる。ところが、今度のトラブルが起きてあのトラブルの後に、三十数年間も郵政省のために外勤で働いて努力してきた主事さんが自殺をせなきゃならぬという事態が起こって、地元の新聞には大々的に報道しているんですよ、御存じですか。それは労使の問題で板ばさみになって自殺した。こういうふうに新聞にも出ているが、郵政省の恥ですよ。私も、委員長として郵政関係に関係しておるから、特にもう心配していろいろな問題があっちゃいけない、こういうことでいろいろと局長に話し合おうとしても会おうとしない。そういうことですが、ほんとうに不可解なことだと思うんです。  それからもう一つは、先ほど永岡委員の質問にもありましたが、不当労働行為があったんじゃないかと言えば、そんなことはないとこう答弁されるけれども、実際、現場の主任、主事という人たちが私のところに夜中にたずねてきた。二人あるんです。名前も、勤務先もこれはかんべんしてくださいこういうことで私のところに来て、先生、委員長やっておるから私どもの苦衷を聞いてくれと言って、名前も、住所も、勤務先も言わないんだけれども、るる報告していかれるんですよ。そういう点で、この人たちは、私も実際組合員だ。組合員だけれども、当局からこう言われるから非常に私は苦しんでます。こう言って苦衷を訴えていかれるんです。だから、人事局長がそういうことをないと言われても、実際、末端の局では猛烈にそういうことがあり得ると私は判断せなきゃならぬですよ。直接来られるわけですから、私のところに。そういうことでは、私は、永岡委員要望されましたように、やはり労使慣行をうまくやって、郵政省としてはりっぱな仕事をしていかなきゃならぬ。それがそういうことでやはり不平不満というものがあれば、やはりどこかで爆発するし、それから一々お客さんに対する、国民に対する気持ちもやはり変わってくるのじゃないかと思うのですよ。やはりお客さんからありがとうございますと、国民からありがとうございますと言われるくらいの、いわゆる仕事をやるということは、協力関係がなければ私はできないと思うので、そういう点、ひとつ今後本省と本部で話し合われて、いろいろ言われたけれども、末端にはそういうことが現在まだあり得る、そういうことも今後絶対ないようにひとつ徹底的にその点は通達をして善処していただきたい。ほんとうに四月の事態で大臣がせっかく御苦労されて、そうして一応解決した。それを親の心子知らずといって、やはり末端の局じゃ局長が何かそれを自分の自慢顔でいろいろやっておられる。そういうことを私は直接るる聞いておりますから、今後はひとつそういう点を十分本省としても末端まで届くような指示をやってもらいたい。形式的に各局長会議を開いてこうやれああやれといったって、そのときははいはいと聞いておるけれども、実際、末端まで届いていないと感ずるから、その点末端まで十分徹底さして労使慣行をうまくやっていただきたい、そのことを私は一言要望しておきます。
  107. 井出一太郎

    ○国務大臣井出一太郎君) 平生御発言をされない委員長がそうおっしゃるというんですから、これはよくよくのことだと存じます。私、宝樹委員長と対談をした際も、ともかく末端にいろいろなトラブルがあるというのは私もあなたもともに恥ずかしいことなんで、ひとつ御同様絶滅を期しましょうということでお別れをしたのでありますが、どうも役人というのは規矩準繩ですね、これを非常に尊重する、少し政治的マインドに欠けている点もあるだろうと思うのです。したがいまして、いまの御注意をよくひとつかみしめまして、十分注意をしてまいりたい、こう思います。
  108. 森勝治

    ○森勝治君 関連で一点だけ質問したいのですが、いま近藤委員長が言われましたように、逓信委員長でもなかなか出先の郵政の管理者の諸君は会おうとしないのです。この前私は、いま逓信委員長の選挙区の話を委員長がされましたが、大臣の選挙区にも同じようなことが起こったことを私はつぶさに御指摘申し上げたことをいま思い起こしたわけです。上田郵便局ですが、人事局長、官房長も来ておりますが、そういう担当の方のお話を聞きますと絶対ありません、事実無根でございますと異口同音に答えられるわけであります。ところがいま名古屋にあったように、長野にあったように、さらにかつて大船渡事件で私どもが部内関係者打ちそろえまして仙台郵政局に参りましたときも、一つ一つ本省に電話をかける、答える前に電話をかけて戻ってくる。私はこの姿を見て奇異な感に打たれたのです。たとえば労使紛争をわれわれは好みません。したがって、一日も早くそういう事態の終息というものを念願するあまり、われわれはそういうトラブルの個所に参るわけでありますが、いわゆるそれは相互の関連がありますから、それぞれの立場をお述べくださってけっこうでありますが、組合側を非難するだけで自分たちのほうの主張も全然言われない。向こうが悪いんだ、悪いんだといって、そうしてそのあげくにいずこも同じように官憲の手をわずらわすということで、これはまさに相互信頼の欠けた証左であると思うのであります。私は郵政の労使紛争の問題につきましては、過去当委員会におきまして、しばしば発言をいたしたわけでありますが、非常に皆さんはきれい事をお答えになる。しかし皆さんがそれでは会合で局長会議を開いて、といってもこれはそれぞれ個人の見解が違いますから、それぞれ局長から指導について、本省指導の批判も先般出たそうでありますが、私は仄聞したところでありますからつまびらかにしませんけれども、中には徹底的に組合壊滅だといってだんびらを振り上げようとする管理者もおられるわけです。ところが、これは私は偏見を持って言うわけではないのでありますが、どうも近畿の例、東北の例等を見ましても、組合とトラブルをしていわば郵政の俗にいう官の恥をさらした管理者の諸君をほとんどといっていいくらい栄転をさす、上席につけているというこの具体的な事例を皆さんはどう御勘考あそばされるのか、われわれどうにもわからぬのですよ。だれが見ても明らかに管理者側の非がつぶさに指摘される。たとえば、あまり長くなりますから一点だけ引例をしますが、大船渡局の事件を見てみなさい、管理者側の横暴のなせるわざで、ああいう問題が起こったのでありましょう。だれが見たって、職員に配分されるものを幹部職員が料亭で飲んだり喰ったりかってに使ってしまえば、職員はおこりますよ。その金だって依然としてそのままでおって、組合が抗議をすれば官憲の手をわずらわして警察へ留置させるようなことをみずから局長の手でやっててんとして恥じない。そして、そういうことをして郵政事業の伸展を妨げたり、はえある郵政の名を汚した管理者諸君が、ほとぼりがさめれば次から次と新たなるポストにつく、いい席につくというこの姿は何でしょうか。私はこれが合点がいかない。この点についてだけひとつ新しく人事の衝に当たられる局長にお聞きしたいのであります。この前のときも、具体的に非がある管理者があるならば、厳正な措置をもって当たるということを、多分当時は山本局長だと思ったが、そういうふうにお答えになっておるんです。ところが、だれが見ても明らかに官の名誉を著しく傷つけた管理者を次なるポストに抜てきしている。これでは、いま大臣はおそらく真心をこめてお答えくださったんだろうと思うのでありますが、組合とよく話し合う、組合の存在を無視することのない、組合の発言を尊重する、こういう組合とよく話し合うという趣旨のことをお答えになられましたが、現場では組合と、俗にいう、俗っぽいことばで恐縮でありますが、チャンバラをやった管理者はよい席につけるということになれば、次から次へと皆さんが幾ら融和策をもってしたって言うことを聞くわけないでしょう。そうでしょう、聞かないでしょう。組合とけんかすれば、理非曲直、こんなことはおかまいなしにただ組合と事をかまえ、大上段にかまえて次から次へ紛争を職場にまき散らせば、そういう本人の栄転への道が聞けるとするならば、みんなやるでしょう。またそういうふうに労務指導をしむけているんではないかとわれわれしばしば指摘しておる。至るところで、その証明は先輩の諸君がつぶさにあらゆる機会に発言していますから、皆さんも御承知のように幾多の個所で私のいま言ったようなことが裏打ちされるのであります。大臣は、口を開けば組合尊重などと言っておりますが、現場ではそういうことが起こる。これは、こういうときにはもう答弁して事なかれ主義、省に帰ればやれやれといってほっとしているという、ことばのやれやれならけっこうでありますが、犬をけしかけるかのごとく現場の労務対策とか労務管理をしている。対組合強行策をとらせておる節は過去に厳としてあるわけであります。だから、しばしば前の大臣の小林さんのときにも、先ほど御答弁なさったようなことをお答えなさったが、依然として改まらない。先般もこういうことをわれわれ強硬に申し入れをしたはずであります。そのときもお約束をされておったが。永岡先輩から質問申し上げたように、まだ名古屋でそういう問題が起こるということになるならば、あなた方は何回約束してもだめだと、もう大臣や中央の局長のいうことは出先の機関の局長はもう聞かなくなった。下克上になったのか、郵政の綱紀が弛緩したのか、私はそんなふうにしか邪推できないんであります。したがって、せっかく大臣が真摯な、労使のあり方についてのお答えをいただいた際でありますから、私も事をこれ以上荒立てした発言は好みませんから、これでやめますが、以上私がかいつまんで御質問申し上げた点について、明快にひとつ答えていただきたいと思うのです。
  109. 北雄一郎

    説明員(北雄一郎君) 私どもお説のように、先ほど来大臣がお答えになっております趣旨でもって人事管理をやっているつもりでございます。またそうでなければならぬ、かように考えております。ことに、この人事異動のことについてお話がございましたが、人事というものは、最も公正にしなければならぬということは、人事の鉄則であるということを肝に命じて、かたくさように考えております。したがいまして、前の勤務におけるあるいは前勤務と申しますかにおけるその人のあらゆるメリット、デメリットというものを、広い角度から掌握いたしまして、それによって適材適所に配置する、かようなことに心がけている次第であります。今後ともそういった点につきましては公正、徹底的に公正にということを眼目にして、間違いのないようにやってまいりたい、かようにかたく考えております。
  110. 近藤信一

    委員長近藤信一君) 塩出委員から一言。
  111. 塩出啓典

    塩出啓典君 一言だけ。大臣、私の質問のときにおりませんでしたので、政務次官に強く要望しておきましたが、政務次官の言うことは大臣の言うことと私信じておりますし、大体この簡易郵便局特定郵便局について、特定郵便局のほうは非常に割り当てが少ないために四十三年に市議会からも要請が出たが、何らいまだに結論が出ない。そういうような予算がないという問題ですが、簡易郵便局のほうは余まっているわけですから、そういう点、簡易郵便局のワク、特定郵便局のワクの範囲を広げて、そういうところは簡易郵便局設置するなり、住民サービスにこたえるように検討してもらいたい。そういう問題と、沖繩の先島にテレビのビデオテープを送っている。同時放送できるように、もっとやはり郵政省も働きかけて、調査費くらい、本格的な調査費をひとつ計上してもらいたい。また電話等においても本土と格差があるわけですけれども、公社の七カ年計画の中にもそういう計画を盛り込むなりして、復帰を前にして努力をしてもらいたい。そういう三点を要望しておりますので、その点、次官からもよく聞かれて、積極的に推進されることを要望して赴きます。  それからもう一点お聞きしたいことは、きょうも委員会でお聞きしたのでありますが、いわゆるCATVの問題で、東京ケーブルビジョンのような、そういう公益法人を行政指導でやってきたわけでありますが、東京ケーブルのようなものは同地域、そういうような難視聴の場合はいわゆる公益法人だ。それ以外は結局届け出だけでいいようにする、そういうような一つの二本立てみたいになっているわけですが、これは非常に判然としないで、そういうような行き方は必ずどこかで矛盾が出てくるのではないかと思う。そういう点で、郵政大臣としてはそういうような方向でずっと続けていくのか、あるいはそういうのはもう一本化していくのか、いずれにしても難視聴か、難視聴でないかということは、難視聴の東京ケーブルビジョンでも、やはり自主放送やっているわけですから、そういう点判然としない点がある。その点どう考えているのか、先ほどの電波監理局長の答弁ではちょっと判然としない点がありますので、それをお聞きしたい。
  112. 井出一太郎

    ○国務大臣井出一太郎君) 先にお述べになった三点の問題は政務次官からお答えがあったわけでございまして、これは私よくまた打ち合わせて御趣旨の線に沿うようにいたしたいと思います。  それからCATVの問題は、御指摘のようにケーブルビジョンという公益法人をして、難視聴地域の解消に中心を置いてスタートしていることは御承知のとおりであります。一方新たな事態がニュータウン等の建設に関連をして出てまいっておるわけでございます。これはその日進月歩の時代と申しますか、昨年は予測し得なかったような事態が今年新たに発生する、こういう非常に激動の時期にございますから、CATVの政策もやはり実情に応じていかなければならない、こういう見解に立つんでございますが、この難視聴の解消という問題と、それから新しい住宅なり、都市政策との関連におけるCATVの活用これを両立てというふうに、必ずしもそれぞれ職分が違うのだという割り切り方をしていいのかどうかというあたりも、私はまだ問題があろうかと思います。そういう次第で昨年自重をして提案に至らなかった法律も、次の国会においては、これは結論を出さなければなりませんので、いまおっしゃるような問題を踏まえまして、次の法律作成までには、こういう点をもうちょっと明快にして、そしてまた御審議をわずらわそう、かように考えておるわけであります。
  113. 近藤信一

    委員長近藤信一君) 他に御発言もなければ、本日はこれにて散会いたします。    午後零時五十一分散会