○
大出委員 そんなことを言ったって、気象庁という名がついているから、まず気象庁に聞いてやるというのが世の中の一般のあたりまえのことじゃないですか、それは使うほうが使いものになるかならぬかという判断があって聞くのだから。そうでしょう。あなたのほうはいまのお話があるんだとすれば、それは
国民に知らせておくべきであって、そういった
意味のことを
前提にして聞くことになるはずですから。一生懸命それをおやりになっているのだから、
国民はそれを知っていて聞いているのですから、それだけの必要があるのだから、あたりまえですよ。何でもかんでもといっても、気象のことは気象庁に聞くしかない。ほかに私設気象庁というものは存在しない。あったらたいへんだ、そうでしょう。問題は、すぐわかるのかというと、この間だれかに聞いた。おたくの方ですよ、お顔は覚えていないですけれ
ども。そんなのはすぐわかる、そんなものがわからぬというのは組合がそんなことを言っているんだ、と言う。この席で、ぼくがいたところで。私は腹が立ったけれ
ども、そのときにはおこらなかった、御本人がおいでになるから。そういうことを言っていいものじゃないですよ。私だって、幾らしろうとであっても——政治をやっているのはおおむねしろうとですよ。おか目八目でしろうとが見れば専門家よりよくわかることはある。橋本さんだって運輸といったって知りやしない。だけれ
ども、政治をやっているんだから政治感覚のほうがわかる。だからおやりになっている。私だってそうです。だから皆さんからいろいろ承ってわからなければ率直に皆さんに聞く。さっきここで質問していった横路君だって、彼は本職は弁護士だ。何もそんなことは知りやしない。知りやしないけれ
ども調べればわかる。私も調べてそれなりにわかっているんだ。現場の人に聞いているから間違いない。現実に働いている人に聞いているのだから。それをそんないいかげんなことをここで言って、問題ないというのではいけません。やはりその点はもう少し前向きにものを考えないといけない。
私の調べた限りでは、気温、これは測器の誤差の範囲がきまっている、その補正値がある、これは当然でしょう。隔測測器、これが入ってきた。そこでこれは最近入ってきた湿度の問題もある、これは自記装置がある。露点温度をまずはかって、打点がずっと自記装置には記録されていく、これは一つの線になるのでしょうけれ
ども、この打点を、まず補正値があるわけですから、表でこれを引いて、そして蒸気圧を調べる。表で調べる時間というものは、やはり単純な表ではなくて、気圧によって値が動くそうですよ。これはどう一生懸命早くやっても、やっている人に聞いてみると二分近くかかる。そうしておいて、気温、湿度というものを出していって、そして三十秒に一回くらいずつ打っているというのですけれ
ども、結局はこれは直線になるのでしょうけれ
ども、この打点をまず読み取って、そして表で調べる時間が終わって、そして露点気温、これが出てくる。蒸気圧を調べる。そして今度この気温の蒸気圧、つまり水蒸気が一〇〇%になっているときですから、飽和蒸気圧という
意味でしょう、これでこの露点温度の蒸気圧はわかる、そして湿度を出す、こういう計算をやらなければいかぬのですね。そうなると、これは計算尺でやるのだそうですけれ
ども、やっぱりぱっと見て——私どなたかおたくの方に聞いたら、ぱっとわかるようなしろものではない。そうすると、電話がかかってきて、それに答えたりするには、そのための仕事をとにかくその人がやらなければ答えようがない。これはあたりまえでしょう。物理的にあたりまえなんだ。そうだとすると、毎時観測をやっていないとすれば、これをさかのぼって聞かれたとすると、なおのことそれだけの時間をかけなければどうしてもその計算はできない。そうすると、これだけ需要がある、かかってくるものを、長官の言うように、質問には一切答えない、気象庁としては何を聞かれても一切答えないのだそうだ、このことを世の中に明らかにでもしない限りは話が進まない。そうすると、私はもう簡単に言っているわけだけれ
ども、湿度にしても、気温にしても、風向、風速、雨量にしても、雲の状況にしても、やはり調べようとすることになれば時間はかかる。そうすると、これだけの需要があって年じゅう電話がかかったりするということになれば、やれるものならば当然二十四回観測を——二十四時間観測ではなくて、自記装置があるが、処理が残っているのだといえばそれまで。それを読み取って計算するということになるとすれば、二十四回観測と二十四時間観測とは明確に違う。そうなるはずですよ。ということになれば、それだけの需要を満たすことは必要なことだということになる。それは長官のさっき言った趣旨があるかもしれぬけれ
ども、あなたのほうにかかってきた電話に対して協力して知らしても、その中身を相手がどう使うかということは一々わからないわけですよ。ほんとうに必要なことで聞いてくることもたくさんあると思う。町の中にアマチュアの専門家だって一ぱいいるのですからね、そうでしょう。また塗装店なんというものや、コンクリートをやっている人の中にも、専門家、
技術者はみずから、気象庁に聞いてみたら、こう言った、そうならばこの辺でということで、そういう使い方をしているかもしれない。そうだとすると、長官の言ったのも一面理解を——しかしすべてがそうであるかどうかということについては、あるいはそこには大きな間違いがあるかもしれない。それでその真偽のほどを
国民に対して答弁してきたわけではないはずだ、そのデータもないはずだ。そうだとすると、二十四回のこの観測というものが要るのか要らないのか。これだけの需要がある限り、全部それを断わるというなら別だけれ
ども、そうでない限りは、需要のある——三年五%という問題が起こって私のところに飛んでこられた方々が、一時間おきの観測を三時間おきに切りかえる、それは何だと聞いたら、三年五%でかぶってきたというから、私は、この席で
佐藤総理にこの問題を取り上げて質問した。そうしたら総理が私に言ったのは、ここに書いてある。それは総理もしろうと、私もしろうとだけれ
ども、総理の御答弁がここにあります。昨年の四月の八日の
内閣委員会、気象観測のようなところから人を減らしてよいわけはない——これはローカル空港の、さっきここに話の出た管制その他の気象の変化を連絡する係官の
定員削除との問題とからんでいるから、そっちも総理は取り上げておる——そういうところが人を減らしてよいわけはない、三年五%というのが、そういう面にまであるいはいくかもしれないが、そこらは厳に注意をして、そういうことにならぬようにするという
意味のことを、ここでお答えになっておる。だとすると、私がさっき三年五%が原因でしょうと言ったら、あなた方は答えないが、答えないといったって、三年五%で出てきたから私は取り上げて、ここで総理に質問をして念を押している。そこらあたりを、あなたお考えいただかなければ困りますよ、簡単に言われては。三年五%が原因でしょう。三年五%が出てこなければ、二十四回観測をやめはしない、あなた方は。ほかにも、これは減らせば問題が起こるのだからね。そうでしょう。