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1970-11-11 第63回国会 衆議院 逓信委員会 第18号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和四十五年十一月十一日(水曜日)委員会にお いて、次の通り小委員及び小委員長選任した。  放送に関する小委員       内海 英男君    加藤常太郎君       古川 丈吉君    水野  清君       武部  文君    中野  明君       栗山 礼行君  放送に関する小委員長     水野  清君 ————————————————————— 昭和四十五年十一月十一日(水曜日)     午前十時三十三分開議  出席委員    委員長 金子 岩三君    理事 内海 英男君 理事 加藤常太郎君    理事 水野  清君 理事 武部  文君    理事 中野  明君 理事 栗山 礼行君       加藤 六月君    佐藤 守良君       三池  信君    森  喜朗君       阿部喜男君    古川 喜一君       鈴切 康雄君    土橋 一吉君       中村 拓道君  委員外出席者         郵政政務次官  小渕 恵三君         郵政大臣官房長 野田誠二郎君         郵政省郵務局次         長       高仲  優君         郵政省電波監理         局放送部長   福守 博一君         郵政省人事局長 北 雄一郎君         日本国有鉄道施         設局保線課長  村山  煕君         参  考  人         (日本放送協会         営業総局次長) 遠山寛一郎君         逓信委員会調査         室長      佐々木久雄君     ————————————— 本日の会議に付した案件  小委員会設置並びに小委員及び小委員長選任の  件  参考人出頭要求に関する件  逓信行政に関する件      ————◇—————
  2. 金子岩三

    金子委員長 これより会議を開きます。  この際、水野清君より発言を求められておりますので、これを許します。
  3. 水野清

    水野委員 私は、委員長のお許しを得まして、最近の放送に関する問題について申し上げます。  テレビラジオの目ざましい普及に伴って放送社会的役割りは今後ますます重大になってまいりますが、放送現状、特に一部の放送番組低俗化傾向については、各方面からかなり強い批判があり、最近においては郵政省モニター設置構想まで出てくるに至っております。このモニター設置案の当否についてはいろいろ議論のあるところでありますが、その背景となった番組批判の広がりについては、当委員会としても強い関心を持たざるを得ません。放送に関しては、このほか、放送大学やCATV等の問題もありますので、この際、当委員会放送に関する小委員会を設置し、これらの諸問題について調査するようにせられたいのであります。  なお、小委員の数は七名とし、小委員及び小委員長選任につきましては、委員長において指名せられんことを望むものであります。  以上、動議として提出いたします。何とぞ委員各位の御賛同をお願いする次第であります。
  4. 金子岩三

    金子委員長 ただいまの水野君の動議につきましては、別に発言申し出がありませんので、本動議について採決いたします。  水野清君の動議のとおり、小委員七名からなる放送に関する小委員会を設け、その小委員及び小委員長は、委員長において指名することとするに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 金子岩三

    金子委員長 御異議なしと認めます。よって、水野清君の動議のごとく決定いたしました。  小委員には  内海英男君 加藤常太郎君 古川丈吉君 水野  清君 武部文君 中野明君 栗山礼行君 を指名し、小委員長には水野清君を指名いたします。  なお、今後小委員及び小委員長から辞任の申し出がありました際には、そのつど委員会にはかることなく、委員長においてこれを許可することとし、その補欠選任並びに委員の異動に伴う補欠選任につきましては、委員長においてこれを指名することに御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  6. 金子岩三

    金子委員長 御異議なしと認め、そのように決しました。  また、小委員会において参考人招致の必要を生じた際は、委員長において小委員長と協議の上、随時参考人を招致することといたしたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  7. 金子岩三

    金子委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。      ————◇—————
  8. 金子岩三

    金子委員長 逓信行政に関する件について調査を進めます。  この際、参考人出頭要求に関する件についておはかりいたします。  逓信行政に関する調査のため、本日、日本放送協会から参考人出席を求め、意見を聴取することといたしたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  9. 金子岩三

    金子委員長 御異議なしと認め、さように決しました。  参考人の人選、手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  10. 金子岩三

    金子委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。  なお、参考人からの意見は、質疑応答の形式をもって聴取することといたしたいと存じますので、さよう御承知願います。
  11. 金子岩三

    金子委員長 質疑申し出がありますので、順次これを許します。阿部喜男君。
  12. 阿部未喜男

    阿部(未)委員 本日は、大臣出席されてないようでございますから、政治的な判断を要する問題につきましては質問を保留しまして、郵政省計画をしております昭和四十六年度における重要施策内容について質問をいたします。  第一点目に、昭和四十六年度郵政省重要施策として計画をしておるものの中に、組織改正の問題が出されておりますが、特に電気通信局を設置して管理体制整備をするという方針のようでございますけれども、その内容をもう少し具体的に説明をしてもらいたいと思います。
  13. 野田誠二郎

    野田説明員 お答えいたします。  現在、御承知のように電気通信関係行政を取り扱う職としまして、官房に特別な職といたしまして電気通信監理官二名を置いております。その下に、電気通信監理官を補佐する、これもまた特別な職といたしまして電気通信参事官五人以内を置くことになっておるのでありますが、これを、行政事務の質的な向上といいますか、量的な膨大化、これに対処するために、今回われわれが計画をいたしております機構改正では、電気通信監理官制度を廃止いたしまして、電気通信局新設をいたしたい。同時に、電気通信参事官という特別な職という、この制度も廃止をいたしまして、電気通信局の中に、総務課有線通信課公衆通信課国際課技術課、この五課を設けて、大幅に増加しました電気通信行政、これを総合的に遂行していきたいと、こういう計画でおります。
  14. 阿部未喜男

    阿部(未)委員 大体企図しておる計画内容了解ができますけれども、まず、最近における電気通信業務が特に大衆化といいますか、統制の面からは解放化といいますか、そういう方向にあるときに、電気通信業務に関する管理体制整備をしなければならないという意図がむしろ私には時代に逆行するのではないかというふうに考えられますが、何か特別に管理体制を強化しなければなならないような事態があるのかどうか、お伺いしたいと思います。
  15. 野田誠二郎

    野田説明員 われわれが企図しております電気通信局新設考え方につきまして、簡単に回答申し上げたいと思うのでありますが、御承知のように最近では非常に科学技術の進歩というものが目ざましいのでありますが、さらに経済社会の著しい発展を反映しまして、国内と国際通信とも非常に発展をいたしております。また、わが国の国際的地位向上を反映しまして、国際会議及び技術協力等国際協力活動も非常に増加をいたしてきております。そのほか御承知のとおり、新しい通信手段としまして有線放送電話制度、これは三十二年から始まりました。そのほか私設有線電気通信設備というようなものが非常に増大をいたしてきております。さらに今後におきます公衆電気通信あり方というようなものも関連しまして、検討すべき問題が非常に山積をいたしておるのが実は電気通信行政実情でございます。さらにこれまた御承知のとおり、またこれは非常にトピックになっておる問題でございますが、近年におきます電気通信技術発展がもたらしましたデータ通信、それから画像通信衛星通信及びCATV実用化普及現行電気通信体系制度的にも技術的にも非常に大きな影響を及ぼしておるのでありまして、今後の電気通信制度あり方、これが非常に大きくあるいは変わりますかどうですか、そういう観点から検討を必要とするだろう、こういうふうに考えられるところに逢着をいたしておるのであります。したがいまして、現在電気通信監理官が所掌しております事務は、先ほど先生御指摘の、何といいますか、電気通信管理といいますと、電電公社なりあるいは国際電電株式会社監督ということが非常に大きく浮かび上がってくるわけでございますが、われわれの企図しておりますのは、電電公社及び国際電信電話株式会社監督ということのほかに、いま申し上げましたような量的にも非常に膨大化してきております、また質的にも非常に高度化してきておりますこの電気通信関係仕事につきまして、現在のこのいわゆる特別な職という電気通信監理官及び電気通信参事官という少数の専門家によってこれを処理していこうという監理官制度というものでは、まさにもう時代に適合し得なくなっておるのではないか、こういうふうに判断せられたのでありまして、電気通信局を設けまして、組織的に広範な調査活動なりあるいは総合的な計画策定ということが可能な体制を整えていきたいということを企図しておるのでありまして、たとえば電信電話公社なりあるいは国際電電監督を強化し、がんじがらめにしてこれを縛っていこう、こういうことではないのであります。  なお、一般的に監理官という名称につきましては、これは御承知のように公社公団などの特定の政府機関管理する職として、たとえば専売公社監理官なんかございます。そのほか住宅公団監理官というような制度がございますが、いまの電気通信監理官のように、電気通信行政というような一般行政事務をつかさどる職の名前としては実は現在は他の省庁では用いられていないというのが実情でございます。
  16. 阿部未喜男

    阿部(未)委員 続いてお伺いいたしますが、この計画によりますと、一局、局を設けるわけですから、これは官房からはずれてくると思うのですが、次長を置くとなっておりますが、これは当然局長も置かれると思われますが、そういうことでございます。  続いてあわせてお聞きしたいのですが、そうしますと、局長次長を含めて、計画では定員三十六名がそのまま組みかえられる。その中にはいま官房長答弁のこの監理官なりあるいは参事官が入ると思うのですけれども、先ほどの御答弁によりますと、電気通信業務が複雑多様化して、そのために陣容を整備しなければならぬということのようですけれども、同じ三十六名という人間でやろうとするならば、その機構をどういじってみても人間一人の能力に大きい変わりがない限り、三十六名のする仕事の結果というのは、おのずから同じ答えが出てくるはずだという気がするのですが、ことさらにこの機構を変えなければならぬ意図がなお私、不明確な気がしますので、いわゆる監理官参事官制度を廃止してみても、三十六名はやはり三十六名ではないか、そういう気がするわけですが、その点をちょっとはっきりしてもらいたいと思います。
  17. 野田誠二郎

    野田説明員 御質問二点だったと思いますが、第一点の局長の問題でございますけれども、御承知のとおり局に次長を置きます場合には、これは設置法改正を必要といたしますし、局に課を設けます場合には、政令にそれぞれ規定を要することになっておりますが、局長につきましては御承知のように、局をつくった場合には、局部及び課にそれぞれ局長部長及び課長を置くという国家行政組織法自体規定がございますので、組織要求としまして、特段に局長一人、こういう形の要求はしていないので、非常に事務的なことでございます。  次の問題で、定員ということがでございますが、定員につきましては、これは非常にまた事務的な区分の問題でございまして、組織改正ということでございますので、組織改正につきまして、この定員の問題が表面には出てきていないわけでございます。  御指摘の点につきましては、予算要求といたしまして、これは人員要求といたしまして、特にデータ通信関係事務というものが非常に緊急の事務ということでございますので、この代表的なデータ通信関係事務増加に伴う増員要求としまして六人を要求いたしておるのであります。したがいまして、この六人の要求、これは一般会計でございますので、相当困難かと思いますが、六人の要求は、これは組織の改廃ということは別にいたしまして、要求をいたしております。したがいまして、もしこれが認められますならば、電気通信局定員は三十六人から四十二人に増加をいたす、こういうことになるわけであります。
  18. 阿部未喜男

    阿部(未)委員 わかりました。私は、同じこの組織改正の問題でもう一点お伺いしたいのですが、東京郵政局業務がたくさんふえてきたので二分割したいという意向があるかのようでございますが、この内容はどういうものでしょうか。たとえば、地域的に二つに分けるということか、業務内容を分けて二分割するという趣旨なのか、その辺まずお伺いしたいのです。
  19. 野田誠二郎

    野田説明員 お答えいたします。  御承知のとおり東京郵政局が扱っております事務長というものが非常にふえてきております。ふえております事務童というものを勘案いたしまして、地域的にこれを二分割をして、現行東京郵政局管轄区域東京都、それからその他の県、これは神奈川県、埼玉県、群馬県、千葉県、茨城県、栃木県及び山梨県でございますが、東京都とその他の県に分割をいたしたい、かように計画をいたしております。
  20. 阿部未喜男

    阿部(未)委員 その場合、さっきと同じ内容なんですけれども、それだけの二分割をする以上は、それぞれ当然増員を行なって業務の分担を行なわせるものと思われますが、どのくらいの増員を予定しておるわけでございますか。
  21. 野田誠二郎

    野田説明員 この二分割に伴います増員、これは直接関連する増員といたしましては、職務定員の増といたしまして、局長及び部長につきまして六名の増員要求いたしております。そのほかの問題は、先ほどの電気通信局の問題と同じでございます。事務量の増に対しまして、これと見合うだけの増員要求をいたしております。
  22. 阿部未喜男

    阿部(未)委員 組織改善につきましては大体了解がつきました。  次に、先般から質問を申し上げております内容のものですけれども、当時、郵便事業収支改善の問題について、昭和四十六年度において収支の均衡をはかることにして、長期的な視野に立った事業財政改善を講じたいという意向のようでございまして、料金値上げ等の問題についてもいろいろ論議をされてきたところでございますが、当局は、郵政審議会郵便料金問題等について、この収支関係諮問を行なっておるように聞き及んでおりますが、この審議会審議内容について、今日の時点でわかっていることがございましたらお聞かせ願いたいと思います。
  23. 野田誠二郎

    野田説明員 郵政審議会諮問をいたしております諮問事項は、現在の郵政業務正常運営についてという諮問でございます。したがいまして、この審議の対象になります郵便事業現状及び問題点、これが当然に郵便事業収支も含みまして、現在まで六回だったかと思いますが、郵政審議会特別委員会におきまして審議が行なわれたのでありますが、そのうちの一回は消費者団体、これは大口、小口に分けまして消費者団体、及び部内の労働組合意見を聴取するということで、六回の審議が行なわれまして、一応前回の特別委員会におきまして、郵便事業現状問題点という問題、それから今後制度的にどう改正すべきかという点についての論議が終了した、こういう段階でございます。
  24. 阿部未喜男

    阿部(未)委員 新聞報道によりますと、何か審議会責任者のほうで、この際ある程度の郵便料金改正はやむを得ないというふうな発言がなされたやに聞き及んでおりますが、特にこの郵便料金改定の問題についての審議内容がわかっておれば知らしてもらいたいと思います。
  25. 野田誠二郎

    野田説明員 郵便事業収支は先ほど申し上げたとおりでございますが、料金問題につきましては先ほど申し上げましたとおり、郵政財政現状問題点を御説明いたしたにとどまりまして、委員の方々から、具体的に料金をどうすべきであるかというような形での御審議なりそういうものにはまだ入っていない、こういうことでございます。
  26. 阿部未喜男

    阿部(未)委員 料金問題についての意見は保留をいたしまして、次に移らしてもらいます。  次に、昭和四十六年度郵政事業の概計要求が出されておるわけですけれども、最近の政府方針は、いわゆる臨時行政調査会等人員、特に公務員の行政整理といいますか、定員削減を行ないたいという意図のようでございますけれども、郵政事業の場合には八〇%以上が人件費で占められるという予算内容からも明らかなように、人の手をもって行なう事業でございますので、現業部門等に対する政府の考えなり、郵政当局のいわゆる増員に対する考え方ないしは逆に言うならば政府減員方針に対する考え方、これを明らかにしてもらいたいと思います。
  27. 北雄一郎

    北説明員 お答え申し上げます。  定員削減、私どものほうは現業庁でございますけれども、それなりに各種の事業合理化というようなことで省力努力をいたしておりまして、大体その数でもって削減をこなしておる、こういう状況でございます。
  28. 阿部未喜男

    阿部(未)委員 もう少し具体的にお伺いしますが、先々般の委員会でお伺いしたときに、本年度の概計要求での郵政省増員要求は、大体五千何名かになると記憶しますが、こういうものについていまの局長の御答弁は、なるべく機械化近代化合理化によって、人員政府方針に沿って減員をしていきたいというお話のようですけれども、現業部門の場合には、特に郵政事業の場合、なかなかそう簡単にいかないのではないかという気がしますが、いま出しております五千何名かの増員要求について、これだけはぜひ認めてもらわなければならないという当局心がまえで進むのか、あるいは政府方針に従って業務運行が若干低下してもその方針に従うという考え方なのか、その点をもう少しはっきりしてもらいたいと思います。
  29. 北雄一郎

    北説明員 合理化の分野は郵便事業についてもございます。たとえば、機械導入でありますとか機動車増備でございますとかというようなことに伴いまして、郵便事業におきましても省力をいたしております。もっともそれは単に人手を減らすということだけではなくて、そのために人手を合理的に減らし得る、そういった機械等導入をはかっておるわけであります。そのほかにも電気通信業務合理化、これが電電公社施策と相関連いたしまして進捗いたしております。そういった各事業総体合理化省力化というものによって得る一定の人数というものを、全事業でもってこの削減の数と見合わせるように努力をしておるわけでございまして、郵便事業でもって来年度五千九十一名でございましたか、増員要求いたしておりますが、これは郵便事業運行にそれだけあれば十分である、こういう考えの数字であります。
  30. 阿部未喜男

    阿部(未)委員 どうも考え方が少し逆のような気がするんですけれども、確かにいま局長お話しになったように、四十六年度計画においても、明らかに郵便事業の場合にも郵便用機械導入するし、為替事業ないしは簡易保険事業にしましても、それぞれEDPS等機械導入をはかっていく、そういう計画の上に立ってなおかつ五千九十一名の増員を必要とするという当局計画であるし、それだけなければやっていけない、私はこういうふうに理解をしておるのですけれども、いまの御答弁によりますと、これだけあれはたぶん——これはものは言いようですけれども、これだけなければやれないのか、これだけあれば十分なのか、理屈は同じでもずいぶんそのウエートが違うような気がするんですけれども、そういう当局心がまえといいますか、そういうものをもう少しはっきりしてもらいたいのです。
  31. 北雄一郎

    北説明員 郵便事業につきましては、来年度五千九十一名要求いたしておりますが、来年の物増を考えますときに、これだけの人数は必要だということで要求をしておるわけであります。
  32. 阿部未喜男

    阿部(未)委員 わかりました。その心がまえで、いわゆる郵便事業国民負託にこたえるような運営をするために、当局の格段の努力を私はお願いをしておきたいと思います。  時間が迫りましたが、あと次に、郵便事業をはじめとする先ほどのお話機械化合理化関係ですが、この合理化の推進が、詳細にはもちろん言えませんが、かねて計画をしてきたものを特に変更をしようとするものがあるかどうか。たとえば具体的にいいますと、機械導入について、郵便自動読み取り区分機を、かねては何台入れるということであったが、計画ではこういうふうに変更したいというようなものがあるのかどうか、郵務局長来ていないとわかりませんか。
  33. 高仲優

    ○高仲説明員 御説明申し上げます。  計画上いままでの方針を特に大きく変更する必要はないと考えております。
  34. 阿部未喜男

    阿部(未)委員 最後にお伺いしたいのですが、この年末になりますと、特に労使間の問題が、郵便事業の場合にいつも紛争を起こして、毎年国民からいろいろな批判を受けてきておるところでございますが、ことしもまたいよいよ年末が差し迫ってまいりました。年末の見通しといいましょうか、特に誠意をもって解決をするという観点に立っての政治的な判断をひとつ次官のほうからお伺いしたいと思うのです。
  35. 小渕恵三

    小渕説明員 お説のように年末繁忙期になりまして、相当の物数が積滞をするような事態が過去にあったことはまことに残念でございます。本年度は、省といたしましても管理体制を十二分にしっかり確立をすると同時に、組合の皆さんにも御協力をいただきまして、年末にそうした事態の生じないように全力を尽くしていきたいと存じております。
  36. 阿部未喜男

    阿部(未)委員 大臣をはじめ政務次官も、特に郵政事業については非常に熱意をもって運営をされておりますし、また、ことしの春のいわゆる労使間紛争解決にあたっても格段の努力を払っていただいたところでございますので、その点は私も心から信頼を申し上げておりますが、何とか今度は新しい大臣次官のもとで、この年末については、特に現業の第一線に立ってあの膨大な年末首の郵便を取り扱って乗り切っていく労働者の立場を理解されて、それを代表する労働組合との間になるべく早い時期に話し合いを持って、早期に紛争解決をはかっていただいて、国民負託にこたえた年末首の郵便業務運行を特に期待をいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。
  37. 金子岩三

  38. 鈴切康雄

    鈴切委員 山間僻地の難視聴の問題とは別に、都市化現象によるところのテレビ受信障害がいま大きな社会問題となっておりますけれども、テレビ受信障害原因について、政府は現在どのように現状を把握されているか、その点についてまずお伺いいたします。
  39. 福守博一

    福守説明員 お答え申し上げます。  受信障害と申しますと、テレビラジオに対します電気的な雑音の障害のほかに、いま御質問がございましたように、建造物等による人工的な原因による障害もございます。この点につきましては、いろいろ原因が複雑でございますことと、それから、その程度の問題などもございまして、具体的な件数と発生状況について的確に把握することは非常に困難でございますが、郵政省といたしましては、被害者から申告があったもの、あるいは報道等によりまして知られたもの等につきましては、個々に具体的に調査をする等によりまして実態の把握につとめておるわけでございます。  なおまた、郵政省が運輸省、建設省あるいは放送事業者または電気機器の製造関係事業団体等の協力によりまして結成しております電波障害防止協議会という団体を通じまして、その発生状況等を把握しているわけでございます。この協議会は、中央の協議会のほかに各地方ごとに結成をされておりまして、また、都道府県にもその団体がありまして、きめのこまかな状況の把握等もこれを通じてできるものと思っております。この発生状況をつかまえるほかに、調査をいたしましてその措置等をいたしますほかに、受信相談等にも応じまして、事態の円満な解決努力をするということで、いろいろ受信障害に対しましては措置をいたしておる次第でございます。
  40. 鈴切康雄

    鈴切委員 過密化する都市の中にあって現在問題になっておるのが、新幹線、それから建物の高層化によるところの受信障害、もう一つは航空機によるところの電波障害等があげられると思いますけれども、私はきょうは時間の関係上、特にいま問題になっております新幹線によるテレビの難視聴については、東京都内においてどのような状況であるか、また実態掌握についてはどのような方法をもってやっておられるか、NHKの方がおいでになったらお聞きしたいと思います。
  41. 遠山寛一郎

    ○遠山参考人 東海道新幹線による東京都内の被害状況につきましては、幸い電波のいわゆるテレビ塔からの到来方向と新幹線の走っております方向が比較的一致をしておりますので、被害状況は少ないわけでございますが、この八月の時点で苦情が参りまして、その結果最近調査したところによりますと、約二十世帯くらいを住民の方の指定される場所として選びまして調査をしました結果から、おそらく三、四百軒くらいの被害が出てくるのではないかというふうに考えております。なお、詳しくは調査を進めておるところでございます。
  42. 鈴切康雄

    鈴切委員 いま、新幹線によるところの要するにテレビ受信障害というものが案外少ないというようなお話でございましたけれども、私は特に品川、大田に在住いたしておりまして、常に新幹線によるところのテレビ受信障害というものを相当耳にしているわけであります。そういう意味からいうならば、私は決して三、四百軒くらいの、そういうふうな状態に置かれてのテレビ受信障害ではない、そのように思っておるわけであります。放送法の第一条の「この法律は、左に掲げる原則に従って、放送を公共の福祉に適合するように規律し、その健全な発達を図ることを目的とする。」という第一条を受けて、第七条に「日本放送協会は、公共の福祉のために、あまねく日本全国において受信できるように放送を行うことを目的とする。」と規定されておるわけでありますが、この第七条の条文についての見解を、郵政省及びNHKの両方からお聞きしたいと思います。
  43. 福守博一

    福守説明員 お答え申し上げます。  第七条は、御質問にございましたように、放送法に掲げた目的に従いましてNHKが設立された目的、主眼を示すものでございまして、NHKといたしましては、日本全国においてその放送が受信できるように放送を行なうということをいっているわけでございますし、このことはいろいろ具体的には第九条の「業務」あるいは九条の2などにうたわれるところでございますけれども、あくまでもNHKが開設された目的は、その放送を通じて日本全国に受信できるように放送を行なうということでございます。
  44. 遠山寛一郎

    ○遠山参考人 先ほど御指摘のありましたような都心における難視地帯を解消するという意味におきましては、NHKといたしましては受信料制度に基盤を置いて、聴視者を基盤とすべき基本的な立場から、放送の送信ということだけでなくて、放送の受信についても聴視者の不便をきたさないように、受信の改善あるいは技術的な指導などをできる限り行ないまして、聴視者の負託にこたえたいと考えております。
  45. 鈴切康雄

    鈴切委員 いまNHKのほうからお話がありましたように、やはり聴視者に対しての受信についての責任という問題については、これは私はそのとおりだと思うのですが、あまねく受信できるのが目的だということであります。このあまねくということは、要するに公共のために、しかも平等であるということであり、そしてそれが目的としては受信できなくてはならない、こういう見解に立とうかと思うのであります。そうなれば、当然何らかの都市化現象によるところのテレビ受信障害という問題があろうとも、NHKは少なくともそれに対して最大限の努力を払わなければならないということではないかと思うのでありますが、たとえばテレビ受信障害の発生原因者、これがはっきりしている場合とはっきりしていない場合とがおのずとあろうかと思うのでありますが、そうしたときにおけるところの見解はどのようにお考えになっておりましょうか。
  46. 遠山寛一郎

    ○遠山参考人 電波障害につきましては、御質問のように発生原因者がはっきりしているものと比較的はっきりしないものとございますが、電波障害の一つの特徴と申しますか特質は、よく電波の受かるところで受けまして、これを電波の障害の起きているところに持ってくるというような方法によりまして解決をできるということがございますので、原因のはっきりしているものにつきましては原因者が負担をする、原因者がおもになって解決していただくということで、私どもは、これも解決の大きな要因にはなりますが、技術的にどのような処置をとればいいとかいうようなことを双方にお教えするということで具体的な活動を取り進めている次第でございます。  なお、まだ原因者がはっきりしないというものについては、さほど多くあらわれておりませんけれども、都市の中心部などについては、ビルが林立をしている場合等につきましては、この原因者責任主義ではちょっと解決がつかないということで、東京の場合でございますと、東京ケーブルビジョンなどの活動によってこれが解決されるということを期待しているわけでございます。
  47. 鈴切康雄

    鈴切委員 あまねく日本全国において受信できるようにという目的でございますけれども、結局受信できなければその目的は達せられないわけであります。そして、いまNHKの方からお話がありましたように、原因がはっきりしているときにはその原因をつくっている者が負担をするということが原則であるというふうに言われているわけでありますが、いずれにしても第三者である地域住民というものは、それがどういう原因によろうが、しょせんは受信できないという被害をこうむっているのが現状ではないかと思うのであります。しかもそれが公共的なNHK、そしてしかも新幹線の国鉄等の原因がそのおもなものであるとするならば、やはり問題は早急に解決をしていかなければならない、私はそう思うのでありますが、この状況についてどのように把握をされているか。たとえていうならば、あの新幹線と品鶴線の問題でありますが、朝六時から夜の十時までテレビを見ているとするならば、新幹線の往復によるところのテレビの難視聴は具体的にどのような状況になるのか、また、通過時におけるところの難視聴を累計するとどれだけ障害状態になるのか、その点についておそらく全部研究もされ、調査もされていることだと思いますので、お伺いをいたします。
  48. 遠山寛一郎

    ○遠山参考人 被害状況は、テレビジョンでございますので映像及び音声双方ということになるわけでございますが、映像につきましては、列車の通過時に若干絵がふらふらするという状態でございまして、非常にひどくなりますといわゆる像形がくずれまして絵にならないというような状態も出てまいります。列車の運行回数は、詳しいことは承知いたしておりませんが、開設当初三十本くらいであったものが現在百九十本くらい通っているのじゃないかということで、回数はかなり増加をしているように考えられます。これらを防ぎますには、同じ敷地のうちと申しますか、同じ建物のまわりでそれらが防げるかっこうの位置にアンテナを移すというような簡単な処置から、非常にひどい場合には良好な受信点を求めまして、そこからヶ−ブルで引っぱってくるというような、いろいろな方法が考えられるわけであります。  それから、音声につきましては、列車の騒音でございまして、これはテレビのみならず日常生活すべてに影響があるということで、これは防ぐ方法がないというのが現状でございます。
  49. 鈴切康雄

    鈴切委員 いま御答弁がありましたが、たとえ  ば百九十本の新幹線が上下するわけでありますけれども、そうしますと大体新幹線三百メートルが通過をする際にテレビ受信障害を受けるところの秒数、私もきのういろいろ調べてまいりまして、大体十三秒くらいがテレビ受信障害を受ける時間であります。そうしますと、先ほど申し上げましたように、朝六時から夜の十時までテレビを見たつきりである、しかも上下線が一緒にならないという状態を考えてみますと、大体四十分ぐらいであります。しかも品鶴線のほうは上下で大体三百四十三本ですから、これが七十四分くらいになるわけであります。そうなると、少なくとも約二時間というものは電波障害を受けてテレビが見られないという状態になろうかと思うのであります。そういう点について、NHKのほうは実態をよく掌握されているかどうか、もう一度お伺いいたします。
  50. 遠山寛一郎

    ○遠山参考人 新幹線につきましては、開設当初、日本で初めてのことであるということでかなりの調査をいたしまして、その後はあまり苦情が上がっておりませんでしたが、最近そのような苦情もございまして、この八月以来国鉄と共同して調査をする、あるいはNHK単独でもしばしば調査をし、具体的には、一部の方は、受信機あるいは受信空中線などが多少老朽をしたために苦情があったというようなものはその場で直してあげるというようなことで、たびたび現地におもむきまして対策を実施しているわけでございます。
  51. 鈴切康雄

    鈴切委員 新幹線によるテレビの難視聴は、私は決して単純なものではないと思っております。そこで、テレビ受信障害を及ぼす範囲はどのように調査されているか。たとえば、電波の反射現象によるところの受信障害、そして電波の遮蔽現象によるところの受信障害等があろうかと思います。いずれにしても、きのう私、大田区の仲池上、そして品川区の西大井付近を実際に見てまいったわけでありますが、実にひどい状態であります。あなたがおっしゃるような、三、四百軒くらいのテレビ受信障害だけだということではないと私は思っております。そういうことから、アンテナあるいはアンテナの据えつけに対する個所の不適当な場所に対する指導、またもしも特別にアンテナをかけかえしなければならないというときの費用あるいは新幹線の位置と家との高低の状況については、どのように実態を掌握されているか、その点についてお伺いします。
  52. 遠山寛一郎

    ○遠山参考人 新幹線による障害は、御指摘のように反射と、それから遮蔽と申しますか、電波が弱くなるという両方の現象がございまして、場所によっても違いますし、電波の到来方向に空中線を向けておりますので、電波の到来方向と新幹線の方向との関係値によりましても変わりますけれども、真横から電波がくるような場合に、反射をする方向につきましては四、五十メートル、それから遮蔽をする方向につきましては百メートルぐらいの遮蔽がなされるということを一応目安に考えまして仕事をいたしております。ただ具体的には、やはり現場に行って調べませんと一口にはいえないかと考えております。具体的な措置として、一番ひどい場合には、先ほど申し上げましたように、適当な地点に良好な受信ができるようなアンテナを置きまして、それを分配するという一番大がかりな設備も含めまして、ただいまその地域地域に応じまして具体策を検討中でございます。検討しました結果の実施につきましては、やはり国鉄側と十分な連絡を申し上げながら仕事を進めてまいりたいと考えておるわけでございます。もちろん地元の方の負担というのはなるべくかけないように、最小限にしていただくということで考えたいと思っております。
  53. 鈴切康雄

    鈴切委員 実はこの問題は、品川でも大きく取り上げられまして、品川の区においてもいろいろこの調査はやっておるわけであります。その調査結果によりますと、テレビについては軌道敷から百五十メートル以内は完全にやはり受信障害を受ける。軌道敷から百五十メートルないし二百五十メートルまでは約五〇%が受信障害を受ける。二百五十メートル以上はだいじょうぶだ。大体そういう見解が出ているわけでありますが、御存じのとおり、あの西品川二丁目、豊町四丁目、二葉町三丁目、西大井二丁目、これは一平方キロメートル当たり四万人以上の人口密度を持っているわけであります。なお、西品川一丁目、三丁目、豊町二丁目、三丁目、二葉町一丁目、二丁目、西大井六丁目、これは一平方キロメートル当たり約三万人以上の人口密度を持っているわけであります。そうなれば、NHKが言われるように、三、四百世帯がそのように受信の障害を受けるというのば、全く何の根拠もないと私は思うのであります。  そこで私は、NHKのほうに申し上げたいわけでありますが、この新幹線沿線のテレビ受信障害に対して、徹底的に早急にアンケートなり実態調査をされて、この問題について前向きに御検討されるかどうか、その点についてお伺いいたします。
  54. 遠山寛一郎

    ○遠山参考人 被害の実態につきましては、先ほどから申し上げておりますように、いろいろな要因もございますので、なお今後よく取り調べていきたいと思います。  対策につきましては、先ほども申し上げましたように、国鉄当局とも十分連絡をしながら前向きに取り組んでまいりたいと考えます。
  55. 鈴切康雄

    鈴切委員 国鉄にお伺いいたしますが、これらのテレビ受信障害に対して、受信料はやはり普通並みに取られているわけでありますが、結局受信障害原因、発生源ば新幹線であるわけであります。そうなると、この問題について国鉄はどのような処置をおとりになるか、その点についてまずお伺いします。
  56. 村山煕

    ○村山説明員 国鉄の保線課長でございます。  ただいまの新幹線関係テレビ電波障害でございますが、先ほどNHKのほうからお話がございましたように、実は新幹線は三十九年に開通いたしておりますが、その開通当初からNHKのほうとよく御相談申し上げまして、いろいろと手をとってきております。したがいまして、今回の御指摘のような事柄につきましても、十分にNHKのほうと御相談をいたしまして対処をしていく考えでございます。
  57. 鈴切康雄

    鈴切委員 NHKとよく相談をするということは、前向きに相談をされるという意味にとってよいか、その点についてお答えしてもらいたいわけであります。  なお、このような状態でテレビ受信障害が非常に長時間に、累積されますとなっているわけであります。私は、実は行きましたときに、ある一軒のおそば屋さんでありましたけれども、そこはやはりテレビの受信の障害で、たとえばあの近の工員の方々が何かテレビを見たいと思いながらやってきて、そしてああいうふうに映像がくずれてしまう。そのためにほんとに不愉快な思いをして、せっかく見たいテレビも児ないで帰っていくということで、近ごろそういうことから非常に商売のほうも不振になってきた、そういうことを嘆いておられました。私はそのことをなまに聞いてきたわけでありますが、この問題については、やはり早急に対策を講じていただかなければならないと思います。国鉄は赤字であるとはいいながらも、少なくとも新幹線においては相当の収益をあげているわけであります。それであるならば、当然新幹線が通ることによっての受信障害については、私は責任をもって解決をするという姿勢でなくてはならないと思うのですが、その点についてもう一度お伺いします。
  58. 村山煕

    ○村山説明員 先ほど申し上げましたように、そういう点につきましては地元の皆さん方にたいへんな御迷惑をおかけしておるということについて、国鉄も十分認識もしておりますし、そういうことではいけないという気持ちでございます。ただ、御承知のように、国鉄の赤字問題というような財政事情もございますので、そういうことも考えて、打てる手は十分打つというようなことで、前向きにNHKと御相談をしてやってまいりたいと思っております。
  59. 鈴切康雄

    鈴切委員 新幹線によるテレビ受信障害は、車両表面による電波反射現象、あるいは非常に高架であるために、それが電波の遮蔽現象等によって、言うならば電波の減衰等も加わって、多重像等の難視現象を起こしているわけであります。この解決策として、具体的にどのような対策をされるつもりであるか、最後にNHKの方にお伺いいたします。
  60. 遠山寛一郎

    ○遠山参考人 先ほどから申し上げておりますように、やはり良好な受信点を求めて、それが非常に多数の世帯にわたる場合には、増幅器なども入れまして分配をする、そういう積極的な方法が一番抜本的かと思われます。ただし、若干のアンテナの改良その他で十分な満足いただける映像が得られる場合は、そういう対策も併用していくということになろうかと思います。
  61. 鈴切康雄

    鈴切委員 その問題でありますけれども、たとえば共同アンテナをつけるといっても、やはり一個当たり少なくとも二万、三万の費用はかかろうかと思うわけであります。結局そういうことで、第三者の地域住民がテレビ受信障害によるところの問題で、少なくともいままでは受信できた状態であるもの、既得権を持ったものが、新幹線によって映像がくずれ、しかも見えなくなってしまったということであれば、当然これは地元に負担をさせるべき問題ではないと思います。また、アンテナの調整といっても、少なくともアンテナの調整も個人個人は相当努力をして、何とかして映像を求めたいということでやってきているわけであります。しかし、アンテナを、たとえば今度は高性能のアンテナにするとすれば、やはりこれも費用がかかるわけであります。この費用の負担等も勘案して、今後前向きに検討していただきたいことをお願いいたしまして、私の質問を終了します。
  62. 金子岩三

    金子委員長 土橋一吉君。
  63. 土橋一吉

    ○土橋委員 去る十月二十八日の逓信委員会におきましてもいろいろお尋ねをしておったのでありますが、一般放送については五年、NHKについては三年ごとに免許の再審査をするということで、御承知のように一応教育番組などの問題について新聞にはいろいろ書いておりましたが、当時の再免許にあたって、郵政大臣はさらにどのような内容をふえんした条件をつけて再免許を許したのか。つまり、新聞に書いておるだけの内容で再免許を許可したのか、それとも特別に、たとえばUHFに移行するための条件を規定するとか、あるいはその他の諸条件を付して再免許を許したかどうか、こういう点について私は伺いたいと思うのであります。これは電波法の十三条の規定によって明確になっていることであるし、当然ここに規定しておりますように、やらなければならない免許の一つの基準でありますので、明確に答えていただきたいと思います。  もう一つ、第一条の規定に従って、電波は国民全体のものであるし、表現の自由もすべて国民が持っておるわけです。したがって、電波は公平かつ能率的にこれが処理されて、公共の福祉に常に貢献するという体制がとられなければならないのであります。再免許にあたっても、この第一条の基本的な事項はゆるがせにできないものと私は考えておるのですが、一体どういう条件を付して再免許を認可したのか、この点を明確に答えてもらいたいと思います。
  64. 福守博一

    福守説明員 お答え申し上げます。  御質問のように放送局の再免許が行なわれまして、この一日から新しい免許のもとに放送局がサービスを行なうということになったわけでございますが、その際の条件といたしましては、番組の放送の割合につきまして、NHKそれから一般放送事業者につきまして、それぞれ条件を付しているわけであります。具体的に申し上げますと、NHKのテレビジョン放送局につきましては……。
  65. 土橋一吉

    ○土橋委員 ちょっと、発言中でございますが、新聞に発表されておる教育内容、教養番組ばこの程度やってくれというその条件は、みな知っておるわけですよ。だから、私の聞きたいことは、要するにそれ以外のどういう条件を付して再免許したかということを聞いておるのであって、たとえばNHKが教育番組が三〇%とか三五%とか、そんなことは新聞に発表していますからわかっておるわけだ。それ以外のどういう条件を付して免許したかということを聞いておるわけであります。
  66. 福守博一

    福守説明員 お答え申し上げます。  免許の際の条件といたしましては、新聞等に報道されております番組の割合についての条件のほかには、付しておりません。
  67. 土橋一吉

    ○土橋委員 この問題は、御承知のように日本の電波行政の上においてきわめて重大な問題です。つまり、国民全体が電波を利用し、また、いかなる表現をも行なう権利を持っておるわけです。それが公平かつ能率的に公共の福祉のために活用されるために、郵政大臣はいろいろなある程度の規制をする。基本は国民の電波であるわけです。でありますから、郵政大臣がえてかってに自分が持っておる電波を何か恵みでやるようなそういう態度やそういう規制をやってはならない。常に公共の福祉に寄与し、しかもその電波が能率的に公平に国民全体、また業者に対しても行なわれるというのが基本であるわけです。この点をはずして、もし余分な条件を付したり、そういうことは許されないという観点を明確にしておきたいと思うのであります。  次の問題は、UHFに移行するという問題、これは大問題で、本委員会においては十分追及もされていないように私は議事録などで拝見しておるわけですが、一郵政大臣がえてかってに聴視者あるいは国民全体、あるいはまた放送関係している従業員、日本放送協会をはじめとする放送業者の意見を聞かないで、かってにUHFに移行する。なぜ一体そういう権限があるのか。郵政大臣はそういう権限を持っておるのか。私は持っていないと思う。やはり国民の電波である関係上、また、営業をやっているNHKとか民放とか、その他数十万に及ぶ従業員は、一体どう考えておるのか、こういう点を考えないでやったということでありますので、当然七十一条の規定に基づいて暗償の問題、つまり周波数を変えるとかあるいはまた空中電力などを変更する場合には、郵政大臣は責任をもって賠償しなければいかぬ、この規定が七十一条に規定されているわけです。この点を一体どこまでやっておるのか。どの程度までこの点について補償体制をとっておるのか。  いま一つ、先ほどお話がございましたよう.に、一般国民の聴視者がそのためにオールチャンネルのテレビを買わなければいかぬとか、あるいはまた、一部分の機械をかえなければいかぬとか、こういう全国民の経済に影響するようなことをえてかってにきめて、そうしてこれをやるというようなことは、まことに不都合千万といわれなければならない。と同時に、一体ほんとうにやる気でおるのか、十年後には必ずこれをやるかどうか、そういう点について、この前もお聞きしたのですけれども、非常にあいまいな答弁であったわけであります。私はもう一度、はたしてほんとうにやる気でいるのかとうか、もしやるとするならば——藤木さんは、この間のお話によると、広く国民意見を聞きましょう、いまからでもおそくない、国民意見を聞いた上でやりましょうということになっておるが、はたして一体どういう状況になっておるのか、この点を明確に答えていただきたいと思う。
  68. 福守博一

    福守説明員 お答え申し上げます。  テレビの周波数につきまして、VHF帯からUHF帯への移行につきましては、御案内のように、かねて、具体的な移行措置につきまして、目下検討を続けているわけでございますが、昭和四十三年にそういう方向につきまして郵政省考え方を明らかにしてから、現在、目下きめのこまかな措置につきまして詰めをしているわけでございます。先生おっしゃいましたように、具体的にはいろいろ今後措置していくべき問題があるわけでございますので、円滑な移行をするために、そういう点を一つ一つ解決してまいる必要があるわけでございます。もちろん受信者の側の体制ということが非常に大切な問題でございますので、Uの波が受かるように受信者側で受像機を備えて円滑に放送ができるということにつきましては、いろいろその普及策についても考えているわけでございまして、急激にその波が切りかえられることによって、受信者が思わぬ不利益をこうむるというようなことのないようにいたしているわけでございます。それから、放送事業者側の体制につきましても、長期的に段階を追って体制が整えられるというようなことでいっておるわけでございまして、十年を目途にして措置をするというのも、そういう考えから出たものでございますけれども、現在すでに御案内のように全国各地方におきましても、Vの放送局と並んで、親局につきましてもUHF帯の波を使って放送が行なわれているわけでございますし、中継局、サテライト局あるいは微小電力の局につきましては、相当多数がすでにUHFでサービスを行なっているという状況でございます。そういう状況を見ながら進んでいるわけでございまして、七十一条の電波法の規定による問題についても御質問がございましたけれども、郵政省の免許にあたっての考え方といたしましては、再免の段階で周波数の変更という取り運びをすることによって移行を促進してまいりたいというふうに考えているわけでございます。  七十一条の規定は、免許の有効期間の中途におきまして、必要に応じて周波数の変更あるいは空中線電力の指定の変更をすることが無線局の目的の遂行に支障のない限りできるという規定でございますが、無線局の免許につきましては、一たん与えた免許の処分が、恒久的にその免許人の側に効力を生ずるということではございませんで、すでに十分御案内と存じますけれども、放送局につきましては、三年ごとに新たに免許が与えられない限りその地位は切れるというふうに考えておりますので、その点、法律的には問題はないものと考えております。ただ、法律的に問題がないからと申しまして、一般にサービスをしております放送事業者の放送が、ただそういう考え方だけで一方的に取り扱っていいかという点につきましては、もちろん私どもといたしましては慎重に、無理のないように移行を進めて、円滑な体制の変更ができるように持っていく必要があるというふうに考えているわけでございます。  それから、具体的にいろいろ問題につきましていま申し上げましたけれども、これはあくまで四十二年に明らかにしましたV−U移行の変更を具体的に実施するための措置でございまして、やるかやらないかについて検討しているということではございませんので、その点申し上げておきます。
  69. 土橋一吉

    ○土橋委員 いまお話を承っておりますと、七十一条第一項の規定の「周波数又は空中線電力の指定を変更することができる。」として、そして次のところに、この補償の問題が出ておるわけです。そうすると、あなたのほうの考えでは、これは再免許してしまったんだから、既往の三年なら三年、五年なら五年の免許期間中のものはこれで終わりだ、だからして賠償なんかする必要はないのだ、もう新しく免許してやったのだから、この問題は、郵政省の、既得権として放送協会側はもう認めてしまった事実だから七十一条を適用しない、こういうような説明のように聞こえるわけです。はたしてそういうことが許されるかどうか。あるいは七十一条の規定は、いかんにかかわらず周波数を変更するかという事実があったり電力の変更をするという事実があったときに生じた実際の損害です。ですから、たとえばアメリカが原潜寄港をさせておいて、なしくずしでとうとう横須賀港はアメリカの原潜基地にしてしまうというようなアメリカ的なまねは私はやめたほうがいいと思う。やはりまじめな法律の解釈を適用する必要があると思うのであります。  そこで、去る十月十四日の日、民放労連という放送関係労働者の集合的な労働組合本部から、郵政大臣に対して、テレビのUHF全面移行とラジオのFM化、大電力に関する質問状を出しておられるのですが、いまだ回答をしていないということですが、一体これはどういうわけか。これは至急にその内容を明確にして回答してもらいたいと思うのですが、答えをひとつしていただきたいということです。  もう一つ、時間がございませんので、もうだいぶ経過しましたので、答えは簡単にしていただきたいと思う。いま電波に関する問題で、特に放送関係と関連をして、郵政大臣がついせんだってモニター制をつくるということを言っておるのですが、モニター制とは一体どういうものであるか。私もよくわからないので辞書を引っぱってみた。モニターというのは訓戒者としている。訓育、訓戒をする者だというふうに英文を日本語では翻訳しておるんですが、モニター制というのはどういう制度なのか。その目的は一体どういうことを目的としておるのか。そのモニター制を構成しておるモニターといわれる人は一体どういう人なのか。そうしてどういう成果をあげようとしておるのか。その目的は何であるのか。モニター制の内容は一体どういうものであるのか。その成果は一体何をねらいとしてそんなものをつくらなければならないのか、こういう点についてひとつ簡単に明確に答弁をしていただきたいと思う。
  70. 福守博一

    福守説明員 お答え申し上げます。  最初の御質問の民放労連の質問書についてでございますが、あの質問書につきましては承知しておりますが、期限つきでこちらの回答を求めるというような内容になっておるわけでございますけれども、これにつきまして、そのまま直接回答をするというような考えは現在持っておりません。が、必要に応じましてその内容について説明をする機会があれば、その点について郵政省考え方を伝えるということはいたしたいというふうに考えております。  それから、モニター制ということでございますが、郵政省といたしましてモニター制度を設けるということは、実は申したことはございませんので、放送事業につきましては強い公共性を持っておりまして、番組の国民生活に与える影響というものは非常に大きいわけでございます。最近、番組につきましていろいろ意見批判も見受けられるところでございますけれども、郵政省といたしまして、実際に放送行政に携わっている立場から、国民が現在の番組についてどのように見ているかという評価の実態について、その状況を把握する一助にいたしたいということでモニターを試行的に実施してみたいというふうに考えたわけでございます。
  71. 土橋一吉

    ○土橋委員 そうしてその成果は何をねらっているわけですか。
  72. 福守博一

    福守説明員 モニターにつきましては、ことばの問題でございますけれども、すでに各関係の団体、機関、それから放送事業者自身が、いろいろの機会におきまして視聴者の声を聞いているものがございます。が、それはもちろんいろいろ参考になるわけでございますけれども、多くの場合、一時的あるいは問題を限った、特定の内容についてに限られているわけでございますので、組織的、一般的にその状況を知ることによりまして、放送行政の参考にいたしたいというふうに考えているわけでございます。したがいまして、いろいろ私ども伺っております番組の統制につながるというようなことについては、現在考えているものではございません。
  73. 土橋一吉

    ○土橋委員 第一の問題についての回答は、民放労連という労働組合には回答しない、機会があれば聞かしてやろう、こういう非常に傲慢無礼な態度を郵政大臣はとっておりますが、はたして一体それでいいのかどうか。労働組合の連合体の幹部に、皆さんのそういう質問あるいはお聞きしたいということに答える必要がない、答えないとか、なぜ一体そういうことを言うのか。もっと謙虚に、しかもこういう問題については、特に担当しておる業者の従業員ですから、よく説明をするのが至当でないかと思うのです。時間もありませんので……。私は、いま答えられた内容は非常に不的確だと思うのです。  これは、日本放送協会に関する法律ができておりまして、御承知のようにあらゆる規制を行なっておるわけですね。特に四十四条の規定は——条文をごらんください。四十四条の規定では、明確に国内の放送番組の適正化をはかるために、中央放送審議会、地方には地方放送審議会というものを設けておるわけです。それで番組を正しく行なうためのさらに促進とか適正の委員会、そういうものを開いてやっておるわけです。ですから、郵政省がもしそういうことを知りたいというならば、三十三条の規定によって、郵政大臣は常に放送内容についても調べる権限を持っておるわけですね。三十三条の規定にちゃんと書いてあるわけです。郵政大臣は、その内容についていろいろ調べるということがあるわけです。特に二十六年の法律では、御承知のようにこれはちゃんと規定しておるわけですね。二十六年の、有線放送業務の運用の規正に関する法律というので、第六条の規定にちゃんと書いてあるわけです。これも「郵政大臣は、この法律の施行を確保するため特に必要があるときは、有線放送業務を行う者に対し、業務に関し報告を求め、又は職員を派遣して有線放送業務について監査させることができる。」こういうちゃんと、れっきとした明文を持っておるわけですね。だからして、何の必要があってモニターなんかつくるのか。また本委員会におかれましても、先ほど御承知のように、低俗的な放送に関しては小委員会をつくろうということに相なったわけです。御承知のように、最近の一連の自民党の、佐藤内閣のもとにおいて、たとえば教育問題についての非民主的な教育内容実施の政策とか、あるいは教育大学の家永教授をはじめとする三名の教授に対する辞表の勧告を学長が要請しているとか、あるいは特に長沼裁判に関して、新聞紙上最近非常に論議をかもしておるところのいわゆる裁判官の自主独立に関する立法府からのいろいろな訴追委員会などの訴追の猶予をするというようなことについての問題、さらには言論問題について再び統制的な傾向がきわめて佐藤政府のもとにおいては多いわけです。  ここで、ある県の二十九歳になる青年が、新聞にこういうことを寄せておるわけです。ついせんだっての新聞でございましたが、この青年は、放送事業について非常に深い関心を持っていると同時に、これは日本のいままでの放送事業あり方、時の政府の軍国主義化、帝国主義化についてどういう方法をとったかということをよく調べて、研究されて書いております。私は、これをちょっと読み上げて、回答は要りませんが、まことに肯綮に当たる内容を持っているというふうに私は思うわけです。  郵政省が来年実施するというテレビのモニター制は、一カ月の手当て六千円と、官庁のそれとしては高額であるが、それ以上に官製モニター的な色彩が濃く、言論、報道の自由に統制のおそれがあり、心配である。本紙の松村論説委員は「政府がモニターの人選をして、そのモニターにお金をやって、政府のつくった質問に答えさせる。そして、その答えに世論の名をきせるのは、いわば戦時中の大政翼賛会みたいなものだ」と言論統制への危険を率直に表明している。それに対して井出郵政相は、硬直した考えはないが低俗番組は無視できないという。しかし、その半面、ややもすれば窒息しそうな気ぜわしい世の中にあって、中途を省略いたしまして、  豊かな社会こそは国民の選択の余地が多分にあらねばならぬという考えをもっている。一方、政治家が、その気になれば、いくらもちまたの声なき声もきける立場にありながら、そうした真実の声に耳をかさず、つごうのよい声にのみ耳をかし、やれ規制だ、モニターだとさわぐ政治感覚に恐怖さえ感じる。こういうことをこの一青年は新聞に投稿しております。こういう事実から見るならば、世論の多くの方が郵政大臣のモニター制という問題、本委員会におけるいわゆるわいせつあるいは低俗番組のいろいろな問題というものと一連の関連を持っておるというふうにわれわれは考えざるを得ないのであります。司法についても、裁判官の独立についてもあるいは犯罪捜査などの点から見ても、あるいはまた最近の教育の内容が非常に復古調になってきておるとかこういう問題、特に日本共産党と、あるいはこれに関係があるようなそういう団体については非常に差別をする。私のところにたくさんきておりますが、特に郵政省官房長がいま見えておりますから申しますが、たとえば練馬の郵便局、石神井の郵便局その他、人事局長は、いま退席しましたけれども、たとえば西宮の郵便局などにおいて、これはどうも共産党らしいという口実をつけて、十九年間まじめに献身的に働いていてもそれを主任にしない。あるいは昇給、昇進等においても非常な差別をつける。こういう、法の前にはすべて平等である、事業の前にはすべて働く者は平等である、これが民主主義の原則でありますにかかわらず、いま申し上げるように西宮においてもそういう人が十数名もいる。こういう不都合なことをしでかしておるのであります。でありますから、私はやはり民主主義を守るという観点放送において民主的な運営を行なうということ、こういう点から非常に懸念をするものであります。したがって、そういう間違いがないように、やはりまじめに働く者は、その人の思想、信条は何であれ、どういう宗教を信じておろうと、どういう政治信念を持っておろうと、どういう人生観と社会観を持っておっても、まじめに働く者にはそれに適応した昇給なり地位を与えることは当然であります。憲法が保障しておる基本的な人権であります。こういうことが侵されるような傾向に対しまして、郵政省はどう考えておるか、最後にこの問題について明確な答弁をお願いしたい。
  74. 小渕恵三

    小渕説明員 前段のモニター制度につきましては、先生御指摘のような御意見も新聞で拝見をいたしておりますが、その逆の面で大いにこのモニターをやるべきであるというような議論もございますので、慎重にそれぞれの意見を検討いたしておるのでございます。  第二の、いろいろな局での差別があるということでございますが、さようなことはなかろうかと存じております。それぞれその職務に十二分に努力をしておる者につきましては、昇給その他すべての点におきましても、それを救い上げるような努力を続けておると思いますし、今後ともそういう方針を貫きたいと思っております。
  75. 土橋一吉

    ○土橋委員 いまのあなたの御発言が私は非常に正しいと思う。もしそれがほんとうのあなたの発言であるならば——いま申し上げたような現実は全国的にあります。特に電電公社、中央電話局とか、あるいは厚木の電話局とか、電信局とか、横浜の電話局とか、全国至るところ、そういう状態を電電公社の幹部も、郵政省の幹部もつくり上げておるのであります。ついせんだって、杉並の郵便局の問題についても、本委員会において私は究明をしたのですけれども、依然としてそういうのが絶え間ないのです。立川の郵便局においても、ついせんだって、郵便局長が夜の九時前後に、課員とともに私の家のまわりをうろうろしておる。あなた方、きょうは何ですかと聞いたら、いや一ぱい飲みたいのだ。私の家に一ばい飲むところはありはしない。私の一軒隣の町内の自治会館において第二組合をつくる、そういう画策に局長と庶務課長と労務担当官がうろうろしておる。二階に上がることができない、こういうような事態を私は率直に見ております。しかも、郵便局長がノーネクタイで、黒いふろしきを持って、どこかのどろぼうのようなかっこうをして、そして町裏をうろうろし、労務担当官がかどのところにちゃんと見張っておる、こういう事実があるのであります。でありますから、私は、あなたの仰せのとおりであるならば、そういう局長責任者あるいは郵政局の労務担当の責任者は直ちに招集をして、そういうことはやめてもらいたい。まじめに十九年も働いて、しかもあの人はりっぱな人だ、人格的にもりっぱだというような人が主任にもなれないというような状態をつくり上げ、差別をする。そしていやがらせをする。まことに不都合です。これについて官房長のお答えを聞きたいと思いますが、どうですか。
  76. 野田誠二郎

    野田説明員 回答申し上げます。  前段の職員の人事といいますか、任用なり昇進等につきましては、先ほど政務次官がお答えを申し上げましたとおり、国家公務員法あるいは人事院規則等に準拠をしてやっておるつもりでありますし、今後ともそのように行なわれる、かように確信をいたしております。個々具体的なおあげになりました事例につきましては、実はつまびらかにいたしておりませんけれども、政務次官が申し上げたとおりであります。  次のお話の不当労働行為といいますか、こういう問題につきましては、御承知のとおり、われわれの組織といいますか、企業といいますか、この中にあります全逓信労働組合及び全郵政労働組合等との間に十分に話し合いが行なわれておりますし、これまた労働関係の法律上の措置がなされておるのでありますし、そういう疑わしいというようなことが起こらないような話し合い、あるいは具体的な問題の処理等につきましても、いま申し上げました両組合との間にいろいろなやりとりが行なわれておりまして、いまおっしゃいましたような事例というものは、私のほうは確認をいたしておりません。
  77. 土橋一吉

    ○土橋委員 一応終わります。
  78. 金子岩三

    金子委員長 本日はこの程度にとどめ、次回は公報をもってお知らせすることとし、散会いたします。    午後零時十分散会