○田代
委員 いまの答弁はおかしいと思うのですよ。地元なり地方自治体というのは、財政的にいつも困っておるわけですね。ですから、国の
基本的な姿勢としては、こういうものをやる場合に、とにかく具体的に何億何千ときめられなくても、大体地方に対してはできるだけ軽減する方向でいくべきであるとか、国ができるだけ大きく
負担すべきであるというような
基本的な路線は、はっきりきめられるべきだと思うのです。具体的に進まなければまだわからないというのは無策だということになってしまって、結果的には、これは地方自治体におっかぶせていってもしようがないのじゃないかということになる危険性がありますので、私はいま
質問したわけです。そういう点では私は非常に不安を感じますけれども、時間がございませんから、これは次に
質問いたします。
あと一点でございますが、
料金の問題です。
料金も、これは具体的にきまらない。
——そうでしょう。しかし、その問題はさっきのような形で答弁されますと、これは全く無策を暴露されると思う。
料金の問題につきまして、大体
基本的にはこういう路線でいきたいということを答えていただきたいのですけれども、実例として若戸大橋ですけれども、これが三十七年から去年までですね。いまもらった
道路公団の
資料によりますと、三十七年度は初年度ですから収入が少ないのですけれども、一億八千八百万円、三十八年度になりますと三億一千百万円、四十一年度になりますと四億二千万円、それから四十三年度、おととしになりますと五億五千百万円というふうに、年々非常にふえておるわけですね。そうして四十四年度で大体黒字になるという見通しだそうですが、この地元の
意見を聞きますと、あの橋を渡るのに、ハイヤーにしましてもあるいはタクシーにしても個人の車にしてもあまりに高過ぎる、とにかくちょっと車に乗って往復するだけでも、戸畑から若松まで行くのに、
料金が百円で済むところが橋代を往復とられるので四百円以上になる、何でこんなに黒字がふえておるのに取るのか。また、トラックなんかでもそんなことをいうのですね。ですから、こういう
料金をきめられる場合に、先ほど私が申しましたように、地元の
意見なりを十分聞いた上でやらないと、とにかくこういう高い
料金というのは利用者にとっても困るということは、一般の世論になっておるわけです。そういう点でこの
料金を今後決定される場合などにおいて、十分これを考慮していただかなければならない。特に地元の
関係者にとりましてはこれの
負担が大きくなるわけなんですから、私どもは特にこの
関係住民の地元の方々に対しては無料というような形で
——これは全体を取るなというわけではありません。大会社がとにかくどんどん荷物を輸送するというのは、取ってもらっていいと思うのです。しかし、地元の方々に対してはそういう点では
料金を十分考慮していただかないと、これはあとあとまで非常に問題を残すし、先ほどの地元住民の
意見を十分聞くという問題からいきましても、これは非常に問題が残るし、不満が残るんじゃないか、このように思うわけでございます。ですから、そういう点で
料金の構想について私どもが要望し、地元の方々が期待されるような、いわゆる若戸大橋でとられたようなそういう高
料金を取るような処置、これを考慮されるかどうか。
それからもう
一つ、最後ですけれども、現在船で生活を立てておられる、あるいは港で生活を立てておられるというようなこういう方たち、この橋ができ、路線ができることによって将来の職業とか生活に非常に大きな
影響を及ぼすわけですね。先ほども航行上の問題についての
補償問題の御
質問があっておりましたが、こういう将来の、現在船やあるいは
漁業で生活を立てておられる方々に対する職業をかえるとかあるいは暮らしを立てるというような問題についての配慮、どういう具体的な配慮が大体構想せられておるか、そういう点の御答弁を願いたいと思います。